
ムーンボードの知名度も上がってきたのではないでしょうか?
ボルダリングはやってるけど、ムーンボードってなに?って方からムーンボードをやってるよって方までムーンボードについて知りたい方や確認したい方に向けて記事を更新しました。
こちらの記事では、ムーンボードについて・ムーンボードのルール・ムーンボードのアプリの使い方まで紹介していきます。
ムーンボードはコンペも開催されているほど世界各国にたくさんのファンがいるトレーニングボードとなっています。
インドアクライミング専門の方、外岩メインの方のどちらにも人気ですよ。
まだムーンボードをやったことがないという方はこれをきっかけに挑戦してみてください。
それでは、ここからムーンボードについて詳しくみていきましょう。
もくじ
ムーンボード(MoonBoard)ってなに?
ムーンボード(MoonBoard)は、イギリスのBen Moon(ベン・ムーン)が考案したトレーニングボードです!
今ではコンペも開催されるムーンボードですが、もともとはトレーニングボードなんです。
ムーンボードは、幅2.44m、高さ3.15mの大きさで130度の傾斜のクライミングウォールです。
クリンプ、ピンチ、スロープ、ポケットなどのスクールホールドと呼ばれているホールドが、縦18列、横11列の決められた箇所に決められた角度でつけられています。
世界中で同じ規格の壁になっているので、世界中どこにあっても同じ課題に挑戦することが可能となっています。
まだムーンボードをやってことがない方は、ぜひ世界基準の課題に挑戦してみましょう。
保持力の強化にも効果的ですよ。
ムーンボードの角度
ムーンボードは、幅2.44m、高さ3.15mの大きさで130度の傾斜のクライミングウォールです。
と、さきほど書きました。
ムーンボードの角度は130°のものがほとんどですが、115°の設定も存在しています。
115°ですと中級者でも触りやすいのではないでしょうか。
クライミングジムで115°のムーンボードが設置されているジムはあまりありませんので近くで触れる方は限られてしまうと思います。
ムーンボードの種類
ムーンボードと一言で言っても、実は種類が存在するのです!
大きく分けると次の2つになります。(2019年8月現在)
- MoonBoard 2016
- MoonBoard Masters 2017
ムーンボード自体の大きさや角度は同じなのですが、使われているホールドやホールドの配置が異なります。
そして、この2つのセットアップの違い以外にも必要なホールドが揃っているかどうかで挑戦できる課題数が変わってしまいます。
2019年8月現在は「MoonBoard Masters 2017」が最新のセットアップでこちらのセットが推奨されています。
ご存知の方もいるかと思いますが、ムーンボードマスターズ2017は「イギリス」「スペイン」「アメリカ」「日本」の世界4か国で同時開催されたコンペです。
ムーンボードマスターズ2017とは?
MoonBoard Masters 2017 sponsored by The North Face & Moon Climbing
世界トップクラスの選手が男女チームを組んで、ネット中継を通じて世界4か国で同時開催されたコンペティションです。
全世界共通の規格で作られているクライミングウォールのムーンボードだからこそできたコンペですね。
こちらのコンペに招待された選手は、
- イギリス:Alex Megos & Margo Heyes
- スペイン:Rustam Gelmanov & Katja Kadic
- アメリカ:Daniel Woods & Kyra Dondie
- 日本:楢崎智亜 & 野口啓代
- 日本:チョン・ジョンウォン & 野中生萌
クライミング世界選手権2019で、東京五輪の代表内定選手になった「楢崎智亜」と「野口啓代」も参加していたコンペです。
ムーンボードマスターズが、今年も開催されることになりました。
ムーンボードの種類のところで「大きく分けると次の2つになります。(2019年8月現在)」と書きましたがそういうことです。
ムーンボードマスターズ決勝のイギリス時間11/30(土)16:00に「MoonBoard Masters 2019」が公開されます!
⇒⇒⇒ムーンボードコンペが開催されます!MoonBoard Masters2019
課題が光るって本当?
ムーンボードには「MoonBoard LEDシステム」というものがあります。
MoonBoardには専用のアプリがあり、そのアプリで世界中のクライマーが考えた課題を公開できる仕組みになっています。
課題の評価をつけることもできるので、評価がいいものを優先的にやってみるといいですよ。
MoonBoard LEDシステムが搭載されているムーンボードの場合は、MoonBoardアプリと連動して選択した課題のLEDライトが光り、課題のルートがわかるようになります。
LEDシステムがないムーンボードの場合はアプリとは連動しませんので、アプリで課題のホールドを覚えて登ることになります。
課題が光るとワングレード下がるって言う人もいますが、そこは好みの問題ってことにしておきましょう。
クライミングジムやボルダリングジムにムーンボードをやりに行こうとしている方は、そこのジムのムーンボードがLEDに対応しているか確認してください。
ムーンボードの使い方
まずは、ムーンボードを使う流れからみていきたいと思います。
- LEDライトがついている上にあるホールドが課題のホールドになります。
- スタートのホールドは緑色のライトが光っているものです。
- ゴールまでは青色のライトをたどってください。
- ゴールのホールドは、赤色のライトです。
スタートはホールドが1つの場合は両手スタート、2つの場合は2つを使ってスタートします。
ゴールのホールドも1つの場合は両手ゴール、2つの場合は2つを使ってゴールになります。
ゴールのホールドは2秒間保持する必要があります。
これがムーンボードの簡単な使い方です。
足はどこを使えばいいの?と聞かれることがたくさんありました。
その中でもスタート時のフットホールドに関して聞かれることが多かったので、ムーンボードのルールをもう少し詳しくみていきたいと思います。
ムーンボードのルール
さきほどのムーンボードの使い方で、ムーンボードのルールはだいたい理解できたのではないでしょうか。
ここからは、複雑なルールがあるフットホールドについてみていきましょう!
手で使えるホールドは簡単なのですが、足が使えるホールドには細かなルールが設定されていますので確認してくださいね。
スタート時のフットホールドについて
ムーンボードの下には、10個のフットホールド(kick-board footholds)がついています。
さきほど緑のライトがついているものがスタートホールドだと書きましたが、
足はどうするの?ってなりますよね。
このフットホールド(kick-board footholds)は、足自由です!
2つだけ使ってもよし、4個使ってもよし、2回でも3回でも使ってかまいません。
トラバース課題の場合でも安心してフットホールドはたくさん使ってください。
ムーンボードは足限定?足自由?
ここから複雑なルールになりますので、いきなりは覚えられないと思いますのでこちらを確認しながらやってみてください。
ムーンボードの足場についてですが、足限定なのか?足自由なのか?
ジムによって独自のルールがあるとのお話も聞くことがありますが、ムーンボードのルール通りに説明していきたいと思います。
それでは、さっそくみていきましょう!
足には4つのルールがある
足限定なのか、足自由なのかは課題によって変わります。
この課題簡単すぎない?
この課題どうやって登るの?
と疑問に思った場合は課題をチェックしてみてください。
足には下にある4つのルールがあります。
- Feet follow hands
- Feet follow hands + screw ons
- Footless + kickboard
- Screw ons only
なにこれ?
と思われた方のために、もう少し詳しくみていきましょう。
課題によって、上の4種類のうちのどれかが足のルールとして設定されています。
見落としがちですが確認してくださいね。
- 「Feet follow hands」
この課題は、ライトがついているホールドと、はじめのフットホールドに足が限定されています。 - 「Feet follow hands + screw ons」
この課題は、1番の「Feet follow hands」の課題に加えて「Screw-on footholds」を使うことができます。 - 「Footless + kickboard」
この課題は、最初のフットホールド以外に足は使えません。
キャンパー課題ということですね!
キャンパスボードを使わなくても、ムーンボードでキャンパシングのトレーニングもできてしまいます。 - 「Screw ons only」
この課題は、最初のフットホールドと2番でも出てきた「Screw-on footholds」のみを使うことができます。
足の詳しいルールはこの4つです。
これでムーンボードのルールについては問題ないのではないでしょうか。
と、思いましたが最後に一つだけ説明が残っていました。
Screw-on footholdsって何?
ムーンボードが置いてあるジムの中でも「Screw-on footholds」がついていないところも多いようです。
「Screw-on footholds」は、アプリには表示されていないホールドですが、よく見るとムーンボードに16個の透明なホールドがついています。
「MoonBoard2016」の時にはなく、「MoonBoard Masters 2017」になってから導入された足専用のホールドです。
さきほど足のルールで見た「②と④」の課題をやる時に必要なホールドになります。
ここまでのフルセットが揃っていて、はじめて全ての課題に挑戦することができるのです。
これで、ムーンボードのルールについては完璧だと思います。
ここからは、MoonBoardアプリの使い方について確認しましょう。
MoonBoardアプリ
ムーンボードのアプリは、スマホやダブレットから無料でダウンロードして利用することができます。
ここでは、MoonBoardアプリのダウンロードから使い方までの流れをみていきましょう。
- まずは、アプリケーション(アプリ)をダウンロードしましょう。
- アプリを起動したらMoonBoard(ムーンボード)のユーザー登録です。
- ユーザーネーム・ニックネーム・名前・住所(Town/City.Country)・E-mail・パスワードを入力します。
- 免責事項を確認したか、情報をメールにてお知らせしていいかの質問に答えてスタート
- SELECT HOLD SETUPでムーンボードのセットを設定します。
- MoonBoard 2016もしくはMoonBoard Masters 2017、Hold Sets、MoonBoardの角度を選択します。
- これで設定が完了しました。
- 課題を選んでMoonBoardスタート!
ダウンロードから利用スタートまで簡単な流れをみましたが、ここからはアプリの登録方法や使い方がわからない方のために詳しく書いていきたいと思います。
アプリの登録方法
MoonBoardアプリのダウンロードから使い方までの流れを紹介しましたが、使ったことがない方にはチンプンカンプンですよね!
ここからは、画像を使いながら詳しく説明していきます。
動画での説明はこちら⇒⇒【ボルダリング】ムーンボードアプリ設定方法‼︎
アプリをダウンロードするところからいきますね。
iPhoneなどのIOSをお使いの方は「App Store」、Androidをお使いの方は「Google Play」からアプリをダウンロードしましょう。
アプリの名前は「Moon Climbing - MoonBoard」です。
アプリを起動するとこのような画面が表示されます。
はじめての方は、ここからアカウントを作るためにユーザー情報を登録していきます。
次に表示されるこちらの画面で「SIGN UP」を選択してアカウントを作成しましょう。
既にアカウントを持っている方は「SIGN IN」からログインしてください。
ここからユーザー登録を行っていきます。
上から「ユーザーネーム」「ニックネーム」「ファーストネーム(名)」「ラストネーム(姓)」「市町村」「国」「Eメールアドレス」「パスワード」を入力してください。
最後の質問はそのままで大丈夫です。ムーンボードを所有しているかどうかという質問です。
免責事項に目を通したら、上の質問に「Yes」で答えましょう。
下の質問は、メールを受け取るかどうかなので好きなほうをチェックして進みましょう。
これで登録完了です!
課題がダウンロードされますので、ダウンロードされるまで少し時間がかかるので待ちましょう。
2019年8月末現在の課題数がトータルで「54,807」課題です。
ダウンロードが完了したら、実際にアプリの使い方をみていきましょう。
アプリの使い方
MoonBoardアプリは日本語に対応していないので、使い方がいまいちわからない方もいるかもしれません。
こちらで使い方を紹介していきますね。
まずは、ムーンボードの種類とホールドの種類、ムーンボードの角度を選択しましょう。
ホールドが全て揃っている場合は上のような画面になります。
「SELECT」を押して次に進みます。
ホールドの配置が表示されました。
これで間違いない場合は、下のチェックボタンを押してください。
こちらが通常の画面になります。
ここから基本的な操作の説明をしていきますね。
まずは、左下にある壁のアイコンを押してください。
ムーンボードの課題一覧画面になります。
ここから課題を選んでトライしていってください。
と言いたいところですが、ここからですと課題の数が多すぎて自分のレベルにあったものを探すのが大変なので、右下の「FILTER」ボタンを押してください。
ここでサーチする課題のグレードの範囲を絞ったり、並び順を入れ替えたりといろいろな操作が可能です。
絞り込みが完了したら、右上の×を押せば課題ページに戻りサーチ完了です。
課題を選んだら、このようにルートが表示されます。
緑がスタート、赤がゴールです。
スタートからゴールまでは青のホールドを使ってください。
下の4つのアイコンの左から2つめのライトのマークのアイコンを押すとBluetoothに接続されます。
ここで「YES」を押してムーンボードとアプリをペアリングしましょう。
接続が完了したらムーンボードのLEDライトが点灯します。
ひとつのLEDシステムに対して、1台のアプリのみが接続可能です。
次の人がアプリを接続する場合はムーンボードのLEDシステムを一度リセットしてください。
これでアプリの基本的な使い方は説明完了となります。
最後に、通常画面の下にあるアイコン4つのうち紹介しなかった右の2つを軽く紹介します。
右から2つめの「+マーク」は完登記録をつけることができます。
トライ数や課題の評価、グレード感を選択すると完登した課題に黒のムーンマークをつけることができるので、やったことがある課題なのかすぐにわかります。
FILTER画面で、完登した課題を表示しない選択もできるのでチェックしておくと便利ですよ。
吹き出しのマークはコメント画面を表示します。
これで、MoonBoardアプリも使いこなせると思います。
細かな部分は触りながら覚えていってくださいね。
ムーンボードのグレード
ムーンボードのグレードは「フレンチグレード」もしくは「Vグレード」を選択することができます。
地域によって、よく使われているグレードに違いはありますが好きなグレードを選択してください。
表を見ると日本の段級グレードで2級くらいの課題からとなっていますが、4級が登れるかどうかくらいの方から挑戦してみてください。
ムーンボードは普段登っている課題とは違うのでなれも必要かもしれません。
最初は難しくても、やさしめの課題をいくつか挑戦していると登れるようになりますよ!
ムーンボードを自宅に設置する際に注意すること
ムーンボードを自宅に設置しようとしている方もいるかと思います。
実は自宅などにも設置できるように思えるムーンボードですが、かなり大きなスペースが必要になります。
ムーンボードのサイズだと、なんとかなりそうと思うかもしれませんが、特に左右のスペースには余裕が必要です。
ムーンボードのサイズの倍くらいのスペースは確保してください。
横のスペースがないと、できない課題や壁にぶつかったりしてしまう課題もありますので作ったはいいけど楽しめないなんてことがないように注意してくださいね。
まとめ
ムーンボードとは、イギリスのBen Moonが考案したトレーニングボードである。
ムーンボードには、130°と115°のものが存在し種類もある。
2019年8月現在は「MoonBoard 2016」「MoonBoard Masters 2017」の2種類だが、イギリス時間の2019年11月30日に「MoonBoard Masters 2019」が公開予定
ムーンボードはただのトレーニングボードというわけではなく、ムーンボードを使ったコンペティションも開催されている
ムーンボードにはMoonBoard LEDシステムというものがあり、アプリと連動して課題が光る
ムーンボードの使い方やルールは、はじめは難しいかもしれないけど覚えれば簡単に操作できるようになる。
フットホールドには注意!
MoonBoardアプリは無料でダウンロードすることができます。
残念ながら日本語バージョンはありませんが、アプリの登録方法や使い方について説明しました。
こちらを参考にして使いこなしてみてください。
ムーンボードのグレードは「フレンチグレード」か「Vグレード」で段級グレードは選択できません。
地域によって良く使われているグレードは違いますので好きなグレードを選択してください。
自宅にムーンボードを設置しようと思った方は、スペースを確認して失敗しないように気をつけてくださいね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
頑張ってムーンボードに挑戦してくださいね。
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