

登山中のケガや遭難は、日帰りの軽い山行でも起こり得ます。そうした万が一に備える手段のひとつが、1日単位で加入できる山岳保険・登山保険です。年間契約と違って当日の朝に思い立って申し込める商品もあり、「コンビニで手軽に入れないか」と検索する人も少なくありません。
本記事では、月単位・年単位の保険ではなく、1日から数日単位で利用できる保険だけを対象に、各社公式サイトで確認できた保険料・補償内容を比較します。あわせて、セブン-イレブンやローソンといったコンビニで入れる保険の現状、遭難時に民間ヘリコプターを呼んだ場合と警察・消防の防災ヘリを呼んだ場合の費用の違いについても、一次情報をもとに解説します。
登山になぜ保険が必要か


登山の魅力
登山は大自然の中を歩き、素晴らしい景色を楽しめるアウトドアアクティビティです。登山の魅力には、次のようなことが挙げられます。
- 絶景を楽しめる
山頂からの大パノラマや、季節ごとに変化する自然の美しさに出会えます。 - 心身ともにリフレッシュできる
自然の中を歩くことで、ストレス解消や心の安らぎを得られます。 - 達成感と自己肯定感を得られる
自分の足で頂上を目指し、辛さを乗り越えて登り切る達成感は格別です。 - 新しい発見と体験がある
登山道の景色や、道中で出会う動植物などいつもとは違う発見が楽しめます。 - 仲間との絆を深められる
登山を通して、家族や友人との絆をより深めることができます。
登山の危険性
一方で、登山にはさまざまな危険も伴います。主な危険要因は次のとおりです。
- 転倒・滑落
登山道が狭く足元が不安定な区間では、転倒や滑落のリスクがあります。 - 野生動物や毒虫による被害
登山中に遭遇する野生動物や毒虫による事故には注意が必要です。 - 天候の急変
突然の雷雨や強風、吹雪など、天候の急変による事故に巻き込まれることがあります。 - 体調不良
高山病や筋肉痛、脱水症状など、体調不良による事故が起こる可能性があります。
これらの危険をゼロにすることはできませんが、事前の準備と装備、そして保険への加入は、リスクを抑える方法のひとつです。
山岳保険・登山保険・レジャー保険の違い
山岳保険とは
「山岳保険」という言葉に統一された定義があるわけではありませんが、一般にはアイゼンやピッケル、ザイルを使う雪山登山やロッククライミング、バリエーションルートなど、難度の高い山岳活動中の事故もカバーする保険を指して使われることが多い言葉です。今回確認した商品の中では、後述する「ワンタイムやまの保険」や「外あそびレジャー保険」のように、対象活動の説明に「アイゼン・ピッケル・ロープ使用」「クライミング」「バックカントリー」を明記しているものが、この意味での山岳保険にあたります。
レジャー保険との違い
一方、モンベルの野あそび保険やコンビニ系の1日保険の多くは、「レジャー保険」や「国内旅行傷害保険」という枠組みの商品です。ハイキングや軽登山は補償の対象になっていても、「ピッケル、アイゼン、ザイルなどの登山用具を使用するもの」や「ロッククライミングなどの山岳登はん」は補償対象外と明記されているケースがほとんどです。商品名に「登山保険」と入っていても、実際の補償範囲は一社ごとに違うため、契約前に対象活動の説明を確認する必要があります。
この記事で扱う「1日保険」の範囲
本記事では、月単位・年単位の保険ではなく、1日から数日単位で加入できる短期の保険を「1日保険」として、山岳保険とレジャー保険の両方を含めて紹介します。どちらのタイプが自分に合っているかは、当日歩くルートの難易度によって変わってきます。
1日から入れる登山保険の特徴

1日単位で利用できる登山保険には、次のような特徴があります。
1. 当日申込OK
多くの1日保険は、登山当日でも手続きできるように設計されています。モンベルの野あそび保険は公式サイトで「出発当日のお申し込みもOK」とうたっており、やまきふ共済会のワンタイム保険も「入会申込は当日の移動中や登山口までOK」と案内しています。ただし当日加入の場合は決済方法が限定される商品もあるため、事前に条件を確認しておくと当日に慌てずに済みます。
2. 短期加入が可能
年単位の契約と違い、日帰りから数日単位で必要な期間だけ加入できるのも1日保険の特徴です。年に数回しか登山をしない人や、遠征のときだけ手厚い補償を追加したい人に向いた仕組みといえます。
3. 補償内容は年間契約と大きく変わらない
1日保険だからといって、補償が簡素というわけではありません。今回確認した商品の多くは、遭難時の捜索・救助費用、傷害死亡・後遺障害、入院・通院、賠償責任といった項目を、年間契約の保険と同じようにそろえています。
4. 保険料は数百円台が中心
確認できた範囲では、1日あたりの保険料は142円〜700円程度に収まる商品がほとんどでした(2026年8月14日時点で各公式ページに記載の値です)。補償内容によって差があるため、金額の安さだけで選ばず、次章以降の補償内容もあわせて確認してください。
1日保険で補償される内容

今回確認した1日保険には、主に次のような補償が含まれています。
1. 遭難捜索・救助費用
遭難した際の捜索や救助にかかった費用を補償する項目です。後述するとおり民間ヘリのチャーター費用や捜索隊の人件費は高額になりやすく、多くの1日保険はこの項目に100万円〜300万円程度の補償額を設定しています。
2. 傷害死亡・後遺障害保険金
登山中の事故によって死亡した場合や、後遺障害が残った場合に支払われる保険金です。商品によって金額の設定に差があり、今回確認した範囲では30万円程度のものから500万円を超えるものまでありました。
3. 傷害治療費用
ケガの治療にかかった入院費・通院費・手術費などを補償します。入院1日あたりいくら、というかたちで一時金が設定されている商品もあります。
4. 賠償責任保険金
登山中に他人にケガをさせたり、他人の物を壊したりした場合の損害賠償を補償します。今回確認した商品では、1億円を補償額とするものが複数見つかりました。
救助費用はいくらかかるのか(民間ヘリと警察・防災ヘリの違い)
民間ヘリコプターの費用相場
遭難時に警察や消防のヘリコプターがすぐに出動できない場合、家族や本人の希望で民間の捜索・救助ヘリコプターをチャーターすることがあります。日本山岳救助機構(jRO)が紹介している事例では、民間ヘリのチャーター料が1時間あたり約51万円、空輸料が約47万円、スタンバイ料が1件あたり約30万円、滞留料が1時間あたり約30万円などとされており、捜索・救助が4時間ほど続いたケースで合計約226万円かかったと報告されています。長野県の広報ページでも、住民から寄せられた「民間ヘリは1分1万円だそうですね」という声が紹介されており、1時間あたりに換算すると数十万円規模になる計算です。遭難場所がはっきりしている場合は50万円〜80万円程度、行方不明で広域を捜索する場合はさらに時間と費用がかかる、という目安を示す情報源もあります。金額には幅があるため、あくまで目安として捉えてください。
都道府県警・消防防災ヘリは原則無料
一方、都道府県警や消防の防災ヘリコプターによる救助は、多くの地域で費用が個人に請求されません。長野県は公式ページで「消防防災ヘリコプターによる山岳救助活動は、無償で行っている市町村消防の救急・救助活動の延長であることから、現状において、救助費用を個人に負担いただいておりません」と説明しています。これは長野県の例ですが、同様の考え方を取る都道府県は他にもあります。
例外もある(埼玉県の有料化)
すべての地域で無料というわけではありません。埼玉県は2018年1月から、小鹿野二子山・両神山・甲武信ヶ岳・日和田山・笠取山・雲取山の周辺など指定した山域に限り、防災ヘリコプターによる山岳遭難者の救助に手数料を設定しています。手数料は救助のための飛行時間5分ごとに定められており、2024年4月1日からは5,000円から8,000円に引き上げられました。過去の平均救助時間は1時間程度とされているため、単純計算では8,000円×12=96,000円が目安になります。ただし、林業従事者や人命救助活動の従事者、登山道整備の関係者、生活保護受給者などは、手数料の対象外・減免の対象になる規定もあります。埼玉県以外にも独自のルールを設けている自治体がある可能性があるため、よく登る山域のルールは事前に確認しておくと安心です。
だから1日保険が意味を持つ
民間ヘリの費用も、埼玉県のような一部地域の防災ヘリ手数料も、数万円から数十万円、状況によっては百万円単位になり得ます。1日あたり数百円の保険料と比べると差は大きく、遭難時の費用に備える手段として1日保険を選択肢に入れる登山者が一定数いる理由がここにあります。
コンビニで入れる登山保険はある?
「セブンイレブン 登山保険」というキーワードで検索する人が多いことからも分かるとおり、コンビニで手軽に登山保険へ加入できるかどうかは、多くの登山者が気になるポイントです。ここでは主要なコンビニチェーン3社について、2026年8月14日時点で確認できた内容をまとめます。
セブン-イレブン

セブン-イレブンでは以前、「1DAYレジャー保険」「1DAYレジャー・スポーツ保険」として、ハイキング・軽登山向けのプランを扱っていた時期があります。ハイキング・軽登山プランは1日400円(熱中症補償を付けると500円)、遭難時の捜索救助費用は200万円が目安として案内されていました(引受:MSプラスワン少額短期保険株式会社)。
しかし2026年8月14日時点でセブン-イレブンの保険ポータル「ehokenstore.com」を確認したところ、掲載されている商品は「1DAY自動車保険」「バイク自賠責保険」「自転車保険」「ガン保険」の4種類のみで、レジャー・登山向けの1日保険は一覧に見当たりませんでした。登山ガイドが運営するブログ「ばりこの週末山歩き」でも、2026年4月時点で店舗スタッフから終了を案内されたという体験談が公開されています。これらを踏まえると、セブン-イレブンの登山向け1日保険は、現在は取り扱いがない可能性が高いといえます。申し込みを考えている場合は、来店前に店舗または保険ポータルで最新の取り扱い状況を確認してください。
ローソン
ローソンでは、店内端末Loppiと公式サイトから申し込める「ローソン@ほけんセレクト」で、AIG損害保険が引き受ける国内旅行保険を扱っています。公式サイトには1泊2日500円からという例が示されており、個人賠償責任や救援者費用等も補償の対象に含まれると案内されています。ただし2026年8月14日時点で確認できた公式ページには、救援者費用の具体的な補償額や当日加入の可否についての明記がありませんでした。登山専用の保険ではなく国内旅行全般を対象にした保険であることも踏まえ、詳しい補償額は申し込み前の見積もり画面で確認してから手続きしてください。
ファミリーマート
ファミリーマートについては、2026年8月14日時点で店頭やアプリから申し込める登山・レジャー向けの保険を確認できませんでした。ファミリーマート公式サイト内にもレジャー保険の案内ページが見当たらず、複数の比較サイトでも「取り扱いなし」と紹介されています。今後導入される可能性はありますが、現時点では登山保険目的でファミリーマートに立ち寄る必要はなさそうです。
1日単位で入れる保険の比較

ここまでに確認した1日保険のうち、公式サイトで保険料や補償額を確認できたものを表にまとめました。保険料と補償額は各社公式ページで確認できた数値のみを掲載しており、確認できなかった項目は「—」としています。特定の保険を一律に「おすすめ」とするのではなく、山行の内容に合わせて比較検討する材料として使ってください。
| 商品名 | 加入方法 | 1日あたりの保険料 | 救助費用の補償額 | 当日加入の可否 | 対象になる山 |
|---|---|---|---|---|---|
| モンベル野あそび保険 | スマホ・PC | 250円〜500円(1泊2日まで) | 300万円 | 〇 | 一般登山道のみ(山岳登はん不可) |
| やまきふ共済会 ワンタイム保険 |
Web・登山口窓口 | 660円(日帰り) | 100万円 | 〇 | 一般登山道のみ(山岳登はん不可) |
| ワンタイムやまの保険 (レスキュー重点) |
Web | 142円〜(1〜29日) | 300万円(免責3万円) | 〇(当日はクレジットのみ) | 山岳登はん・クライミングも対象 |
| 外あそびレジャー保険 (YAMAP) |
Web | 580円(7日間パック) | 300万円 | 〇 | 山岳登はん・クライミングも対象 |
| ローソン@ほけんセレクト 国内旅行保険 |
Loppi・Web | 500円〜(1泊2日の例) | — | — | —(登山専用ではない) |
※保険料・補償額は2026年8月14日時点で各公式ページに記載の値です。「—」は公式ページで確認できなかった項目です。プランの詳細・最新の保険料は必ず各社公式サイトでご確認ください。
モンベル野あそび保険(国内旅行傷害保険)

画像出典:モンベル公式サイト
モンベルが扱う野あそび保険は、正式には国内旅行傷害保険の枠組みで提供されている短期保険です。1泊2日までのコースはSB13プランが250円、より補償の手厚いSA13プランが500円で、救援者費用は300万円を限度に補償されます(2026年8月14日時点でモンベル公式サイトに記載の内容です)。個人賠償責任の補償額は1億円、死亡保険金は低額プランで約328万円〜354万円、高額プランで約535万円〜593万円です。注意したいのは対象活動の範囲で、公式サイトには「ピッケル、アイゼン、ザイルなどの登山用具を使用するもの及びロッククライミングなどの山岳登はん行程中の事故によるケガなどは補償対象外」と明記されています。雪山や岩稜帯を歩く計画がある場合は、同じモンベルでも「山行保険」という別の商品を検討する必要があります。
やまきふ共済会 ワンタイム保険

画像出典:やまきふ共済会公式サイト
日本勤労者山岳連盟が母体となって運営する「やまきふ共済会」のワンタイム保険は、日帰り660円、1泊2日990円、3泊4日まで1,600円という料金設定です(2026年8月14日時点で公式サイトに記載の内容です)。救援者費用は100万円、賠償責任は1億円、傷害死亡は50万円、入院は日額2,000円が補償されます。当日加入についても「入会申込は当日の移動中や登山口までOK」と案内されていますが、こちらもピッケルやアイゼンを使う「山岳登はん等の危険な運動中のケガ」は対象外です。
ワンタイムやまの保険(まごころ少額短期保険)
まごころ少額短期保険が扱う「ワンタイムやまの保険」は、レスキュー重点保険が142円〜246円(1〜29日)、ケガ重点セットが295円〜507円、ケガ充実セットが622円〜1,081円という3段階の料金体系です(2026年8月14日時点で公式サイトに記載の内容です)。遭難救助費用は全プラン共通で最大300万円(免責3万円)、傷害死亡保険金はケガ充実セットが100万円、他の2プランは30万円です。この保険の特徴は対象活動の広さで、公式サイトには「クライミングやバックカントリー、アイゼン・ピッケル・ロープ使用」も補償の対象になると明記されています。当日加入もできますが、「当日加入の場合はクレジット決済のみ」という条件が案内されています。
外あそびレジャー保険(YAMAPネイチャランス損害保険)
登山アプリ「YAMAP」のグループ会社が引き受ける「外あそびレジャー保険」は、7日間580円(個人)というプランがあり、日帰り登山でもこの1本で申し込めます(2026年8月14日時点で公式サイトに記載の内容です)。遭難捜索費用は、親族駆けつけ費用30万円を含めて最大300万円まで補償されます。こちらも「沢登り、雪山登山、バックカントリー、ロッククライミング、アルパインクライミング」などアイゼン・ピッケル・ロープを使う活動が補償対象に含まれており、当日の申込みにも対応しています。
そのほかの1日保険(Pontaかんたん保険など)

このほか、以前は「Pontaかんたん保険」のレジャープラス遭難救助プランのように、ポイントサービスと連動した1日保険も紹介されていました。ただし2026年8月14日時点で該当ページの内容を確認できず、現在も同じ条件で申し込めるかどうかは分かりませんでした。気になる場合は、申し込み前に商品名で検索し、最新のページで内容を確認してください。
1日登山保険の選び方

1日登山保険を選ぶ際のポイントは、次のとおりです。
1. 補償内容を確認する
保険料の安さだけで選ぶのではなく、遭難捜索・救助費用、傷害死亡・後遺障害、治療費用といった主要な補償内容を確認しましょう。とくに救助費用の補償額は、前章で紹介した実際の費用相場と照らし合わせて、無理のない金額かどうかを確認しておくと安心です。
2. 保険料と補償のバランス
1日あたりの保険料は数百円台の商品が中心ですが、金額が安いプランほど補償額も低く設定されている傾向があります。補償内容と保険料のバランスを見て、自分の山行内容に合ったプランを選んでください。
3. 加入手続きの簡便さ
当日加入に対応しているか、対応している場合はどの時間までに手続きが必要か、決済方法に制限がないかを確認しておきましょう。前述のとおり、当日加入をクレジットカード決済のみに限定している商品もあります。
4. 対象になる活動範囲
整備された一般登山道を歩くだけなのか、アイゼンやピッケルを使う雪山・岩場に入る予定があるのかによって、選ぶべき保険のタイプは変わります。前章の「山岳保険と登山保険・レジャー保険の違い」を踏まえて、対象活動の説明を必ず確認してください。
5. 複数人加入の可否
グループ登山の場合、まとめて申し込めるプランがあると手続きの手間を減らせます。人数分をまとめて申し込めるかどうかも、公式サイトの申込みページで確認しておくとよいでしょう。
1日登山保険を使うときの注意点

1日登山保険を利用する際の主な注意点は、次のとおりです。
1. 補償内容と免責事項の確認
どの保険にも、補償の対象にならない免責事項があります。契約前に、自分が想定している山行が補償の対象に含まれているかどうかを確認してください。免責事項を確認しないまま加入すると、いざというときに補償を受けられない可能性があります。
2. 保険料と補償内容のバランス
保険料が際立って安いプランは、補償額も低く設定されていることがあります。救助費用だけで数十万円から百万円単位になり得ることをふまえ、補償額が自分の想定する費用に見合っているかを確認しましょう。
3. 登山計画の変更時の対応
日程や行き先、参加人数を変更する場合は、保険会社への確認が必要になることがあります。契約内容によっては補償が変わる可能性があるため、計画変更の際は早めに確認しましょう。
4. 保険加入手続きの確認
当日加入ができる商品でも、申込みの締切時刻や補償の開始タイミングは商品ごとに異なります。前述のとおり、午前9時までの手続きが条件になっている商品や、支払い完了後すぐに補償が始まる商品などさまざまです。余裕を持って手続きを済ませておくと安心です。
5. 登山用具の補償範囲
ピッケルやアイゼンなど登山用具の損害が補償対象に含まれるかどうかも、商品によって異なります。用具の損害まで補償してほしい場合は、申込み前に補償内容の一覧で確認してください。
よくある質問
Q. 登山保険は本当に当日でも加入できますか?
A. 商品によります。今回確認した範囲では、モンベルの野あそび保険、やまきふ共済会のワンタイム保険、ワンタイムやまの保険、外あそびレジャー保険など、当日の申込みに対応していると案内している商品が複数ありました。ただし当日加入の場合は決済方法や申込み時刻に条件がつくケースもあるため、出発前に各社公式サイトで確認してください。
Q. コンビニで登山保険は買えますか?
A. 2026年8月14日時点で確認できた範囲では、ローソンの「ローソン@ほけんセレクト」から国内旅行保険に申し込めます。セブン-イレブンについては、以前扱っていたハイキング・軽登山向けの1日保険が保険ポータルの商品一覧から見当たらなくなっており、現在は取り扱いがない可能性があります。ファミリーマートについては、登山・レジャー向けの保険は確認できませんでした。
Q. 民間ヘリと警察・防災ヘリで救助費用はどう違いますか?
A. 都道府県警や消防の防災ヘリコプターによる救助は、多くの地域で個人への費用請求がありません。一方、民間の捜索・救助ヘリコプターをチャーターする場合は、1時間あたり数十万円規模の費用がかかることがあります。ただし埼玉県の一部山域のように、防災ヘリでも手数料がかかる例外があるため、よく登る山域のルールを確認しておくと安心です。
Q. 保険料が安いプランでも大丈夫ですか?
A. 一概にはいえません。保険料が安いプランは補償額も低めに設定されていることが多いため、金額だけで判断せず、遭難捜索・救助費用の補償額が自分の想定に見合っているかを確認してから選んでください。
Q. 日帰り登山でも保険は必要ですか?
A. 必要かどうかは個人の判断によりますが、日帰りであっても道迷いや転倒による遭難は起こり得ます。今回紹介した商品の多くは日帰り登山にも対応する日数から加入できるため、日帰りだから対象外ということはありません。
Q. 複数人のグループでも1日保険に入れますか?
A. まとめて加入できるプランを用意している保険会社もあります。人数分の申込みが必要になる場合もあるため、グループで加入したいときは事前に公式サイトの申込みページで確認してください。
Q. 山岳保険とレジャー保険はどちらを選べばいいですか?
A. 歩く予定のルートによって変わります。整備された一般登山道を歩くだけであれば、モンベルの野あそび保険やコンビニ系の保険のような「レジャー保険」の枠組みでも補償の対象に含まれます。一方、アイゼンやピッケルを使う雪山や岩稜帯に入る計画がある場合は、対象活動に「山岳登はん」を含む「山岳保険」を選ぶ必要があります。迷った場合は、それぞれの公式サイトに書かれている補償対象の説明を確認してから決めてください。
まとめ

登山中の事故や遭難は、日帰りの軽い登山でも起こり得ます。今回確認した範囲では、1日単位で加入できる保険には、モンベルの野あそび保険やコンビニ経由の商品のように一般登山道向けのレジャー保険と、ワンタイムやまの保険や外あそびレジャー保険のようにアイゼンやピッケルを使う山行まで対象にした山岳保険の、大きく2つのタイプがあることが分かりました。
保険料や補償内容は商品によって差があるため、この記事の比較表や各社公式ページを参考に、自分が歩く予定のルートに合った補償内容かどうかを確認してから申し込みを検討してください。なお、どの保険にも免責事項があり、すべての事故が無条件に補償されるわけではない点には注意が必要です。
月単位や年単位の保険については、本記事では扱っていません。頻繁に登山に行く方は、そちらの保険もあわせて調べてみてください。
出典
- モンベル野あそび保険(国内旅行傷害保険)(補償内容・対象活動の範囲)
- モンベル野あそび保険 コース・保険料(SB13/SA13等の保険料)
- やまきふ共済会 ワンタイム保険(保険料・補償内容)
- セブン-イレブンの保険ポータル(ehokenstore.com)(現在の取扱商品一覧)
- ばりこの週末山歩き「セブンのワンデイレジャー保険が終了」(現地での体験談)
- ローソン@ほけんセレクト 国内旅行保険(AIG損害保険)
- ワンタイムやまの保険(まごころ少額短期保険)
- 外あそびレジャー保険(YAMAPネイチャランス損害保険)
- 長野県「山岳遭難者の救出に対する経費について」(防災ヘリが原則無料である根拠)
- 埼玉県「防災ヘリコプターの救助活動に係る手数料」(有料化の対象山域・金額)
- 日本山岳救助機構(jRO)(民間ヘリの費用事例。本記事執筆時は同サイトへの直接アクセスができず、検索結果に表示された内容をもとに記載)
※保険料・補償額・手数料は2026年8月14日時点で各公式ページに記載の値です。制度や商品内容は変更されることがあるため、申し込み前に必ず最新情報をご確認ください。本記事は特定の保険への加入を勧めるものではありません。
