登山マナーの基本|挨拶・登り優先・ストックの疑問に答える
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登山道ですれ違うときに挨拶をするべきか迷った、写真を撮っている人がいて道が塞がって困った、後ろの人のストックが気になった。そんな経験がある人は少なくないと思います。登山のマナーは法律ではないので、「これが唯一の正解」というものがあるわけではありません。ただ、知っておくと、すれ違いや追い越しでお互いに気持ちよく道を譲り合えたり、思わぬトラブルを避けられたりする場面があります。

この記事では、すれ違い・追い越し・休憩・写真撮影・山頂・山小屋という場面別のマナーを表にまとめたうえで、挨拶の実際のところ、登り優先が絶対ではない理由、ストックの扱い方、山の中の音(スピーカーや熊鈴)、そしてドローンを飛ばす前に確認しておきたいルールまで、確認できた情報をもとに解説します。マナーを守れていない人の多くは、悪気があるわけではなく単に知らないだけです。今日から気をつけられそうなところから読んでみてください。

登山ですれ違う・追い越す・休憩する|場面別マナー早見表

登山道ですれ違う場面をイメージした写真

細かい状況ごとに正解を覚えるのは大変なので、まずは代表的な6つの場面を「どうするか」「なぜそうするか」の2軸で表にまとめました。理由がわかると、表にない場面でも応用が利きやすくなります。

場面 どうするか なぜそうするか
すれ違うとき 道の広い側・安全な側に体を寄せ、荷物やストックが相手に当たらない位置で待つ 狭い登山道では両者が端に寄り切れないと、すれ違いざまに荷物やストックが接触してしまうため
追い越すとき 後ろから「お先に失礼します」などと一声かけ、相手が気づいて安全な場所に寄ってから通る 無言で急に抜かれると相手が驚いて体勢を崩したり、道を譲るタイミングを逃したりするため
休憩するとき 登山道の真ん中を避け、道幅が広い場所や少し外れた場所を選ぶ。荷物を大きく広げすぎない 後から来る人が通れなくなり、渋滞や無理な追い越しのきっかけになるため
写真を撮るとき 立ち止まる前に後ろを確認し、道を塞がない場所へ移動してから撮る。人気の場所では長く占有しない 展望のよい場所ほど順番待ちが起きやすく、長く占有すると次の人が撮れなくなるため
山頂で 混雑時は同じベンチや標識の前を長く占有しない。荷物を広げる範囲を最小限にする 山頂は面積が限られており、多くの登山者が交代で休憩・撮影に使う場所であるため
山小屋で 到着時刻や消灯時間を守り、土足厳禁の場所では靴を脱ぐ。談話室では静かに過ごす 山小屋は多くの人が共同生活する場で、次の宿泊者や従業員の作業にも影響するため

※「なぜそうするか」まで知っておくと、表にない場面でも自分で判断しやすくなります。以下の見出しでは、とくに誤解されやすい項目を詳しく取り上げます。

挨拶は「しなければいけない」ものではない

登山道で人とすれ違うときに「こんにちは」と声をかけられて、返し方がわからず戸惑った経験がある初心者は少なくありません。街中ではすれ違う人に挨拶しないのに、山に入った途端に挨拶を交わす文化に、最初は違和感を持つ人もいるでしょう。

なぜ挨拶に意味があるのか

挨拶には、主に二つの役割があるといわれています。ひとつは、狭い登山道でこれから道を譲り合う相手だと互いに認識するきっかけになることです。声をかけ合うことで、どちらが先に通るかを自然に決めやすくなります。もうひとつは、万が一の場面に関わります。YAMAP MAGAZINEの登山マナーの解説記事では、遭難事故が起きた際に、どこで誰とすれ違ったか、どんな様子だったかという目撃情報が、その後の捜索活動に役立つ場合があると説明されています。挨拶を交わした相手の顔や服装を覚えていたことが、結果的に行方不明者の足取りを絞り込む手がかりになることがあるという考え方です。

人が多い山では省略されることも多い

とはいえ、これは必須のマナーというわけではありません。人気の山で登山者がひっきりなしにすれ違うような状況では、一人ひとりに挨拶をしていると息が切れてしまいますし、実際には省略されることが多いのが実態です。大人数のグループとすれ違うときは、代表の一人が会釈をすれば十分で、無理に大声を出す必要もありません。挨拶を返してもらえなかったとしても、聞こえていなかったり、息が上がっていて返す余裕がなかったりするだけのことがほとんどです。無視されたと受け取って気分を害す必要はありません。

登り優先は「絶対のルール」ではない

狭い登山道で登りの人と下りの人がすれ違うとき、一般的には登りの人を優先し、下りの人が道を譲るのが基本とされています。月刊誌『山と溪谷』に掲載された山のマナーに関する記事では、この理由について、下りの人のほうが相手に気づきやすく、すれ違える場所を探しやすいためと説明されています。登っている側は足元や呼吸に意識が向きがちで視界も下向きになりやすいため、道を譲る判断は下りの人に任せたほうがスムーズという理屈です。

登り側が待つほうが安全な場面もある

ただし、これは絶対のルールというより目安です。下りの人が大きな荷物を背負っている、足場の悪い岩場やザレ場ですれ違う、下りの人のほうが明らかに疲れている、といった場面では、登りの人が広く安全な場所で立ち止まって待つほうが、双方にとって安全なことがあります。「登り優先だから」とルールを機械的に押し通すと、かえって危険な場所で無理なすれ違いが発生しかねません。YAMAP MAGAZINEでも、先に通ったほうがいいか迷ったときは、こちらから声をかけてみることが勧められています。「お先にどうぞ」「そちらが広いので譲ります」と一言添えるだけで、無言で譲り合うよりもスムーズに通過できます。

追い越すときも一声かける

前を歩く人のペースが遅く、先に進みたいときも、無言で脇をすり抜けるのではなく、後ろから「すみません、お先に失礼します」と声をかけてから追い越すと安全です。相手が気づかないまま追い越そうとすると、驚いて体勢を崩したり、逆に道を譲ろうとして急に動いたりすることがあります。狭い区間や見通しの悪いカーブの手前での追い越しは避け、道幅に余裕がある場所まで待つことも大切です。

ストックの扱い方|後ろの人に当たらないように

トレッキングポールを使って歩く登山者のイメージ

登山用のストック(トレッキングポール)は足腰の負担を減らす便利な道具ですが、使い方によっては後ろを歩く人を傷つけてしまう危険があります。ゴミや挨拶ほど話題になりませんが、知っておく価値のあるマナーです。

石突とキャップの使い分け

ストックの先端は「石突」と呼ばれます。岩場や凍結した雪渓など滑りやすい場所では、石突をそのまま使うことで安定感が増します。一方、舗装路や一般的な登山道では、石突にゴムキャップをつけて使うのが基本です。キャップをつけずに硬い岩や木の根を突くと、登山道を傷めてしまったり、逆にキャップがあれば防げた滑りが起きたりすることがあります。

すれ違う・混雑するときは短く持つ

ストックを伸ばしたまま体の後ろで大きく振って歩くと、後ろにいる人の顔や目の高さまで石突が届いてしまうことがあります。すれ違いや追い越しが多い区間、人が密集する山頂付近では、ストックを短く持つか、グリップの近くで束ねて持つようにすると、うっかり後ろに振り出してしまっても被害を小さくできます。月刊誌『山と溪谷』のマナー記事でも、電車やバスなど公共交通機関を利用する際はストックをザックの中に収納し、石突にキャップをつけることが勧められています。ハシゴや鎖場、岩場などストック自体が邪魔になる区間でも、あらかじめしまっておくと両手を自由に使えて安全です。

山の中の音|話し声・スピーカー・熊鈴

静かな山の中では、街中よりも音が響きやすく感じられます。人の声や物音に敏感になっている登山者も多いため、街中では気にならない程度の音でも、山では気になってしまうことがあります。

スピーカーで音楽を流さない、大声を出さない

イヤホンではなくスピーカーで音楽を流しながら歩く人や、大声で会話をしながら歩くグループは、周囲の登山者の体験を損なうだけでなく、野生動物を驚かせてしまうこともあります。近年はワイヤレススピーカーを気軽に持ち歩けるようになったこともあり、山の中でスピーカーから音楽を流すことが騒音として問題視される場面が増えています。イヤホンで音楽を聴きながら歩くこと自体も、すれ違う人の呼びかけや、落石・動物の気配といった周囲の音に気づきにくくなるという安全面のリスクがあります。音楽を聴きたい場合は、片耳だけにする、音量を控えめにするなど、周囲の音を拾える状態を保つ工夫が必要です。

熊鈴は「鳴らす場面」と「消す場面」がある

熊鈴は、クマに人の存在を事前に知らせて、ばったり出会うこと自体を避けるための道具です。登山地図を発行する昭文社の「山と高原地図Web」の解説記事によると、樹林帯が長く見通しの悪い区間、人通りが少ない区間、クマの活動時間と重なりやすい早朝や夕方、出没情報が出ている地域などでは、熊鈴を携行して鳴らすことが勧められています。一方で同じ記事では、山小屋の周辺、混雑した登山道、見晴らしのよい稜線など、人の気配がすでに十分にある場所では、ずっと鳴らし続ける必要はないとも説明されています。休憩中や山小屋の中まで鳴らしっぱなしにしていると、今度は他の登山者の迷惑になることがあるため、必要な区間で鳴らし、人が多い場所や休憩時は消音できると安心です。

消音のオン・オフを切り替えられるタイプを選んでおくと、この使い分けがしやすくなります。ZAFIELDの熊鈴は、真鍮鋳造の鈴本体に消音機能とホイッスルを備えたモデルで、MONOQLO BEST BUYを受賞し、プロ登山家が推奨しているとして紹介されている製品です。取扱店プロズハートの製品ページによると、鈴本体の重量は約79g、付属のカラビナが約7g、鈴の高さは約6cm、ベルトの長さは約6.5cmとされています。ザックのショルダーベルトやループにカラビナで取り付けておけば、必要な区間で鳴らし、山小屋に着いたら消音に切り替えるという使い方がしやすくなります。


熊への対策そのものは熊鈴だけで完結するものではありません。前夜の準備から下山後の行動まで、登山の熊対策|前夜から下山後までの行動と熊鈴・熊スプレーで詳しくまとめているので、出没情報がある山域に入る前にあわせて確認しておくと安心です。

自然と野生生物への配慮

登山道を外れずに歩く登山者と周囲の植物

登山道を外れない・植物を踏まない

登山道は、人が歩くことを前提に、これ以上自然への影響が広がらないように設定された道です。道を外れて歩くと、たとえ一歩でも植物を踏みつけたり、土壌を踏み固めて浸食を早めたりすることにつながります。とくに高山植物は、厳しい環境に適応して育つ分、一度傷むと元の姿に回復するまで長い年月がかかるといわれる種類が少なくありません。写真を撮りたいときや道が渋滞しているときほど道を外れたくなりますが、少し待つ、別の場所を探すといった選択肢も考えてみてください。

動物に近づかない・静かに通り過ぎる

登山中にシカやサル、鳥などの野生動物を見かけることがあります。近づいて写真を撮ろうとしたり、大きな声を出したりすると、動物にとっては強いストレスになります。人の食べ物を与えることも、動物が人を恐れなくなる原因になり、結果的に人と動物どちらにとっても危険な状況を招きかねません。動物を見かけたら、距離を保ったまま静かにその場を通り過ぎるのが基本です。

ゴミは必ず持ち帰る

登山中に出るゴミには、食べ物の包装やティッシュ、行動食の食べかすなど細かいものが多くあります。自然の中で分解されるまでに長い時間がかかるものがほとんどで、動物がゴミを誤って口にしてしまう原因にもなります。持ち込んだものは、小さなゴミも含めてすべて持ち帰るのが基本です。

食べかすや使用済みティッシュのような細かいゴミは、ザックの中に直接入れると他の荷物を汚してしまいます。専用の携帯ごみ入れをひとつ用意し、カラビナでザックの外側に取り付けておくと、ゴミが出るたびにすぐしまえて、ザックの中を汚さずに済みます。

シービージャパンの「携帯ゴミ箱 GO THROW」は、カラビナ付きのポーチ型ゴミ入れです。公式ストアの情報によると、通常サイズは直径約6cm×高さ8cm、容量0.2L、重さ約20gで、表面・裏面ともにポリエステル100%、中材にSBRを使い、ファスナーはナイロンとポリエステル、カラビナはアルミニウム製とされています。ブラックのほか複数のカラーが用意されており、ファスナーを開けてポイと入れられる作りなので、行動中にすぐ取り出してゴミを入れられます。


たまったゴミをまとめて持ち帰る大きめの袋については、ガベッジバッグとは|登山ゴミ袋の防臭・BOSとの違いで防臭の仕組みや製品ごとの違いを詳しく紹介しています。携帯ゴミ箱で行動中の細かいゴミを受け止め、下山用のガベッジバッグでまとめて持ち帰るという二段構えにしておくと、ザック全体が汚れにくくなります。

「持ち帰る」という考え方は、トイレにも同じようにあてはまります。稜線や山頂付近はトイレが無い区間のほうが多く、使用後の携帯トイレも自分のゴミと同じように下山まで持ち帰るのが基本です。使い方や、我慢できないときの対処法は登山のトイレ完全ガイド|携帯トイレの使い方と我慢できない時にまとめているので、出発前に一度目を通しておくと、当日あわてずに済みます。

出発前の準備とグループでの心づかい

登山前の準備をする登山者のイメージ

マナーは、山に入ってから急に身につくものではありません。出発前の準備の段階で、当日の行動の多くはすでに決まっています。

自然保護の知識を事前に身につけておく

登山道の保護や高山植物への配慮といった知識は、現地で注意されて初めて知るよりも、事前にひととおり頭に入れておくほうが、とっさの場面で正しい行動につながります。

筑波大学自然保護寄附講座が編さんした「自然保護学入門: ひとと自然をつなぐ」は、自然保護の考え方の基礎を扱った書籍です。登山のマナーを断片的な「べからず集」として覚えるよりも、なぜその配慮が必要なのかという背景を知っておくほうが、表にない初めての場面でも応用が利きます。移動中の電車の中や、長い休憩時間に目を通しておくのもよいでしょう。


登山計画の段階からマナーは始まっている

何時に出発し、どこで休憩し、日没までにどこへ下山するかをあらかじめ決めておくことは、単独登山や体調不良などで、バスや山小屋、すれ違う登山者に迷惑をかけないための準備でもあります。登山計画の立て方は登山計画の立て方|登山届の出し方とコースタイムの決め方で、登山届の出し方とあわせてまとめています。一人で登山する場合は、周囲に頼れる同行者がいない分、判断のすべてを自分でこなす必要があるので、ソロ登山|初心者が一人で山に登るための装備・登山届・撤退基準もあわせて確認しておくと安心です。

グループでは後ろの人のペースに合わせる

複数人で登る場合、体力差によって隊列が伸びてしまうことがあります。先頭を歩く人がペースを上げすぎると、後ろの人は無理をして体調を崩したり、疲労から思わぬ事故につながったりすることがあります。先頭の人が定期的に振り返って様子を確認し、いちばん体力に余裕のない人に合わせてペースを決めると、グループ全体が安全に行動できます。

ドローンを飛ばす前に確認しておきたいこと

山頂からの景色や登山道の様子をドローンで撮影したいと考える人もいますが、山だからといってどこでも自由に飛ばせるわけではありません。関係する法律が複数あるため、確認できた範囲で整理します。

航空法のルール

国土交通省によると、無人航空機(100g以上のドローンなど)を地表または水面から150m以上の高さで飛行させる場合や、人口集中地区の上空、空港等の周辺で飛行させる場合は、国土交通大臣の許可が必要です。山の中では地表からの高さが基準になるため、標高そのものが高い山頂であっても、立っている地面からドローンまでの高さが150m未満であれば、この規制の対象そのものにはなりません。ただし、尾根から谷を見下ろすように飛ばす場合など、地形によっては簡単に150mを超えてしまうことがあるため、事前に高度を意識しておく必要があります。

自然公園法と国立公園・自治体のルール

登山道の多くは国立公園や国定公園、都道府県立の自然公園の中にあります。環境省関東地方環境事務所の案内によると、ドローンの飛行や離着陸そのものは自然公園法上の許可・届出の対象ではありません。ただし、飛行にともなって工作物を設置したり、木や竹を伐採したりする行為が発生する場合は、別途申請が必要になります。また、土地の管理者への事前確認、野生生物に過度なストレスを与えないこと、他の利用者の迷惑にならないようにすることも求められており、違反があれば罰則や是正の対象になり得るとされています。

具体例として、環境省日光国立公園管理事務所の案内では、宿泊施設や露天風呂の周辺、園地・歩道・商業施設の周辺での飛行を避けること、野生生物の営巣地周辺を避けることなどが挙げられています。那須平成の森のように原則禁止とされているエリアもあれば、日光湯元・光徳のように事前相談が必要なエリアもあります。国有林の中で飛ばす場合は、別途入林届が必要になることもあります。富士山のように広く知られた国立公園の山では、他にも独自の案内が出ていることがあるため、飛ばしたい山を管轄する環境省の地方事務所や自治体の窓口に、事前に確認しておくと安心です。

まとめ

登山のマナーの多くは、知らなかっただけで守れていないことがほとんどです。すれ違うときは道の譲り合い、追い越すときは一声、休憩や写真撮影では道を塞がない、山小屋では時間を守る。この記事の場面別マナー表を出発前に一度ざっと眺めておくだけでも、当日の判断がしやすくなります。

挨拶は必ずしなければいけないものではありませんが、道の譲り合いのきっかけになったり、万が一のときの目撃情報として役立ったりすることがあります。登り優先も絶対のルールではなく、状況に応じて声を掛け合って決めるのが実際のところです。ストックは後ろの人に当たらない持ち方を、山の中の音は熊鈴も含めて場面に応じた使い分けを意識してみてください。ドローンを飛ばしたい場合は、航空法と自然公園法の両方に関わる可能性があることを踏まえて、事前に確認してから計画を立てましょう。

マナーは誰かを縛るためのルールではなく、次に来る人や、一緒に山を歩く人が気持ちよく過ごせるようにするための工夫です。完璧を目指さなくても、知っているところから少しずつ実践していけば十分です。

よくある質問

Q. 登山ですれ違うとき、必ず挨拶しないといけませんか?

A. 必須のルールではありません。挨拶には道を譲り合うきっかけになったり、万が一のときの目撃情報として役立ったりする面がありますが、人が多い山ですれ違うたびに全員へ挨拶するのは現実的ではなく、省略されることも多いです。返事がなくても、聞こえていなかっただけのことがほとんどなので気にしなくて大丈夫です。

Q. 登り優先が原則なのに、下りの人を待たせてしまうのはよくないことですか?

A. 状況によっては、登りの人が広い場所で待つほうが安全な場合があります。下りの人が大きな荷物を背負っている、足場の悪い場所ですれ違うといった場面では、無理に登り優先を押し通さず、声を掛け合ってどちらが先に通るかを決めるほうが実際には安全です。

Q. ストックのキャップは外して使ってもいいですか?

A. 岩場や凍結した雪渓など、滑りやすく石突のほうが安定する場所では外して使うことがあります。ただし一般的な登山道や舗装された道では、キャップをつけて使うのが基本です。すれ違いや混雑する区間では、ストックを短く持つか体の脇に収めるようにすると、後ろの人に当たる危険を減らせます。

Q. 熊鈴は登山中ずっと鳴らしっぱなしにするべきですか?

A. 常に鳴らし続ける必要はありません。樹林帯や人通りの少ない区間、早朝・夕方などクマと出会いやすい場面で鳴らし、山小屋の周辺や混雑した登山道、休憩中などは消音しても差し支えないとされています。消音機能付きのタイプを選んでおくと、この切り替えがしやすくなります。

Q. 登山中にドローンを飛ばしたいのですが、どこでも自由に飛ばせますか?

A. どこでも自由に飛ばせるわけではありません。地表から150m以上の高さで飛ばす場合は航空法上の許可が必要ですし、国立公園などの自然公園内では、飛行にともなう行為によって自然公園法上の申請が必要になったり、地域ごとに独自の案内が出ていたりすることがあります。飛ばしたい山を管轄する環境省の地方事務所や自治体に、事前に確認しておくことをおすすめします。

Q. 山でスピーカーを使って音楽を聴くのはマナー違反になりますか?

A. 明確な法律で一律に禁止されているわけではありませんが、静かな山の中では音が響きやすく、周囲の登山者の体験を損ねたり、野生動物を驚かせたりする原因になります。イヤホンで聴く場合も、周囲の音が聞こえなくなるほど音量を上げるのは、すれ違う人の呼びかけや落石に気づきにくくなるため避けたほうが安全です。

Q. ゴミを出さないようにするにはどうすればいいですか?

A. 完全にゴミを出さないようにするのは難しいので、出たゴミを必ず持ち帰ることが基本になります。行動食の個包装を事前にまとめておく、携帯ごみ入れを用意して細かいゴミをすぐしまえるようにしておくといった工夫をしておくと、当日の負担が減ります。

出典

※数値・仕様は2026年8月14日時点で各公式ページ・販売ページに記載の内容です。

 

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