
いきなりですが、ボルダリングにプロテインって必要なの?って思っている人もいるのではないでしょうか。
結論から先に書くと、カロリーを計算しながらたんぱく質をきちんととれない場合は必要です。
しかし、日本人の食生活ですと、そもそもタンパク質が足りていないと言われてことが多いのです。
きちんと考えて料理をしないで外食やコンビニのご飯が多い場合は必要になることが多いと思います。
とくに、ボルダリングの場合は体重が少ないほうが有利なスポーツです。
無駄なカロリーを抑えてたんぱく質を多くとることを意識してみてください。
保持力を上げるよりも体重を減らすほうが手っ取り早いと思います。
もちろん、体重を減らしながら保持力を上げるほうがベストではありますが・・・
それでは、ここからはプロテインの種類やたんぱく質の必要性などを解説していきます。
もくじ
プロテインとは?
プロテインとは「たんぱく質」を英語にしたものです。
つまり、プロテインとは「たんぱく質」のことです。
筋肉を大きくするだけの怪しい粉ではありません。
日本では、プロテインと聞くとボディビルダーや運動選手が飲むイメージが強いですよね。
しかし、日本でも最近では運動をしない女性も美容や健康のために普段から飲むようになってきています。
なぜ、プロテインを毎日とり続けるのか?
人間のからだはほとんどが水分ということは知っている人も多いと思いますが、水分を除くと半分が「たんぱく質」でできているのです。
イメージしやすい筋肉はもちろんですが、髪の毛や皮膚、爪などもたんぱく質からできているのです。
たんぱく質の役割って
たんぱく質は「三大栄養素」のひとつですね。
三大栄養素とは、みなさんもご存知のとおり「糖質」「たんぱく質」「脂質」ですね。
ビタミンとミネラルを三大栄養素にあわせて「五大栄養素」ということもあります。
このことからもわかるように、「たんぱく質」は人間にとってとても大事な栄養素なのです。
ここまでで「たんぱく質」が大事なことが少しはわかったと思いますが、いったい「たんぱく質」にはどのような役割があるのでしょうか?
- 細胞を作る
- 新陳代謝を行う
- 体内環境を整える
ちょっとわかりにくいかと思いますが、生物は細胞が集まってできています。
その細胞を作り代謝を行い環境を調整する。
つまり、全ての行動に必要な栄養素なのです。
髪の毛や皮膚、爪や骨、筋肉や歯や内臓や血液などと体のほとんどを作るには「たんぱく質」が必要なのです。
なぜたんぱく質が必要なの?
さきほども、体のほとんどが「たんぱく質」で出来ていると紹介しましたが、たんぱく質は体を作るのに必要な栄養素です。
それならたんぱく質を大量に摂取すればいいのか?となりますが、半分は正解で半分は不正解です。
なぜなら、たんぱく質は脂肪とは違って体内に貯めこむことができません。
たんぱく質は体内で分解されてアミノ酸になり、必要なたんぱく質を作るためにアミノ酸が再合成されてたんぱく質になります。
必要なたんぱく質を作るためのアミノ酸の中には、体内で合成することができない必須アミノ酸と呼ばれるものが存在します。
「バリン・ロイシン・イソロイシン・リジン・トリプトファン・メチオニン・トレオニン・ヒスチジン・フェニルアラニン」の9種類です。
名前を書いてもBCAA(バリン・ロイシン・イソロシン)もこの中に入ってるんだってわかる人がいるくらいですかね。
これらのアミノ酸は食事などから摂取しないといけないので、たんぱく質の必要性がわかったのではないでしょうか。
さらに、たんぱく質は常に体内で消費されているのでこまめな摂取をこころがけてください。
1日3食きちんと食べましょうと言いますが、たんぱく質を摂取するためにも食事回数をわけて栄養を摂取しないといけないというわけですね。
たんぱく質が不足すると?
たんぱく質が体を作っているということがわかったので、たんぱく質が不足するとどうなるのかだいたいイメージがついた人もいるのではないでしょうか。
わかりやすく簡単にまとめると以下のようなことがおきやすくなります。
もちろん、絶対にこのようになるというわけでも症状が軽くなるというわけではありません。
あくまで、たんぱく質が不足することによりこのような症状がおきやすくなるということです。
- 肌や髪の毛がきれいじゃなくなる
- 骨や歯、筋肉などが弱くなる
- 内臓が衰える
- 代謝が悪くなる
- ウイルスに弱くなる
たんぱく質が不足することによって、体を作る栄養素が足りなくなることによって、このような症状が起きやすくなってしまいます。
もちろん、たんぱく質だけの問題ではないですが、運動をしている人はしていない人よりもたんぱく質が必要になるので意識して摂取しましょう。
たんぱく質の必要量は?
たんぱく質が不足すると体によくないことはわかったけど、じゃあたんぱく質はどれだけとればいいの?
疑問が増えてしまいましたね。
それでは、たんぱく質の1日に必要な量はどれくらいなのでしょうか?
大人の人は、体重1㎏あたり1~1.5g程度の量のたんぱく質が必要と言われています。
例えばですが、体重70kgの人の場合は、1日に約70~105gのたんぱく質が必要になります。
トレーニングをしている人は体重1㎏あたり2gとも言われていますので、70kgの人の場合ですと140gのたんぱく質が1日に必要になります。
体重が50kgの女性の場合でも1日に約50~75gが必要になりますね。
この量を食事から摂取しようとする場合、食事計画がしっかりしていないとカロリーオーバーになって太ってしまうこともあります。
そこで、たんぱく質を摂取することに特化したプロテインが必要になってくるのです。
最近は、置き換えダイエットにはプロテインシェイクが人気ですね!
プロテインを飲むタイミングと正しい飲み方
ここまで、たんぱく質の重要性や摂取量について理解できましたでしょうか?
ここでは、プロテインを飲むタイミングと正しい飲み方についてみていきましょう。
おすすめのタイミングは3つあります。
運動後1時間以内に飲む
プロテイン摂取のゴールデンタイムと言われています。
激しい運動をした後は、筋肉が壊れています。
その壊れた筋肉を修復するために必要な栄養素としてプロテインを摂取します。
壊れた筋肉を修復すために必要なので、効果がありそうなイメージができますよね。
この時はたんぱく質だけではなく、糖質(炭水化物)もあわせて摂りましょう!
就寝1時間前に飲む
成長ホルモンが分泌されている時に、たんぱく質が体内にあることにより成長ホルモンの働きを促してくれるからです。
人は寝ている間、成長ホルモンが分泌されています。
この成長ホルモンが筋肉の成長を助けるので、筋肉の回復とも関係してくるのです。
ダイエット中で、寝る前に食べ物を食べるなんてと思う人もいるかもしれません。
たしかに、プロテインの摂りすぎや夕食の食べ過ぎでたんぱく質やその他のカロリーが消費されない場合は太ってしまうかもしれません。
人によって前後はありますが充分な睡眠をとった場合は、約300kcalが消費されるといわれています。
つまり、プロテインで150kcal前後摂取したとしても問題ないですね。
ダイエット中は、食事回数を5食などと増やすことが多いと思います。
そのうちの1食として利用してみてください。
就寝前に飲むプロテインは、ゆっくり吸収される「ソイプロテイン」がおすすめです。
女性に人気なプロテインですね!!
朝起きた時に飲む
朝起きた時は、体内の水分や栄養が不足しています。
就寝時に飲んだとしても、その時のたんぱく質は効果がなくなっています。
1日のはじめに新しいたんぱく質を摂取しましょう。
もちろんきちんとした朝食をとれるのであれば問題ありませんが、普段朝食を抜く人はここでもプロテインを活用してすばやく栄養をチャージしましょう。
パンや果物やシリアルなどとプロテインを組み合わせても問題ありません。
プロテインの種類と選び方
プロテインとひとことで言っても、いろいろな種類のものがあってわからないという人もいるのではないでしょうか。
プロテインには、大きく分けると3つの種類があります。
ここでは、それぞれのプロテインについてわかりやすく解説していきます。
プロテインの種類の違いは、原料の違いで分けられているのです。
牛乳を材料にするホエイプロテインやガゼインプロテイン、大豆を原料にしているソイプロテインです。
それでは、3種類の特徴などについてみていきましょう。
ホエイプロテイン
ホエイプロテインのホエイとは、ヨーグルトの上澄みにできる酸味のある液体です。
ホエイプロテインは、このホエイに含まれているたんぱく質を精製してとりだしたものです。
男性の人は、プロテインと言ったらホエイプロテインと答えるほどメジャーなプロテインですね。
ホエイプロテインは、すばやく吸収され筋肉の回復を促す効果が期待できます。
筋肉を作るためのアミノ酸も豊富で「筋肉を大きくしたい人」や「持久力をつけたい人」「格闘技などをしていて強靭な肉体を作りたい人」におすすめです。
吸収されるスピードも他のプロテインよりはやいため、運動後の摂取におすすめです。
ホエイプロテインで気をつけたいこと
ホエイプロテインは製法によって価格や成分がかわってくるのです。
プロテインを普段から飲んでいる人は聞いたことや見たことがあるかもしれませんが、「WPC・WPI・WPH」といった製法があります。
それぞれに特徴がありますので簡単に紹介します。
WPC(ホエイプロテインコンセントレート)
プロテインを安く抑えたいのであればWPCがおすすめです。
牛乳からホエイをろ過して凝縮したものです。
比較的簡単な製法のため安価で販売されています。
アスリートなどではない場合は、こちらのプロテインが1番人気になります。
WPI(ホエイプロテインアイソレート)
WPIは、WPC製法の後にさらに不純物を取り除いたものになります。
たんぱく質含有量もWPC製法のものよりも高くなります。
お腹がゆるくなりやすい人は、WPCよりもおすすめです。
WPIは、WPCよりも高価になりますが、吸収速度も早く不純物も少ないので、より良質なたんぱく質を求める人はWPI製法のものがおすすめです。
WPH(加水分解ホエイプロテイン)
WPCやWPIのプロテインが多いのでWPHはあまり聞かないかもしれません。
ホエイペプチドというと、もしかしたら聞いたことがあるかもしれませんね。
WPHは、WPC製法の跡に加水分解してペプチド状にしたものです。
体内への吸収速度は他のものに比べて速くなりますが、値段も高価になります。
ガゼインプロテイン
ガゼインプロテインの原料も牛乳です。
ガゼインプロテインは、牛乳から脂肪とホエイを取り除いた残りの固形成分からできています。
ホエイプロテインは水溶性で吸収がはやいですが、ガゼインプロテインは不溶性なので吸収が遅くなります。
プロテインの種類を分けて飲むような上級者はない場合は、ホエイプロテインかソイプロテインを飲んでいれば間違いありません。
ソイプロテイン
ソイプロテインは、名前のとおり大豆が原料の大豆たんぱく質です。
大豆のたんぱく質を粉末にしたものです。
植物性たんぱく質を効果的に摂取できます。
ソイプロテインはガゼインプロテインと同じで消化速度がゆっくりです。
そのため、満腹感が持続しやすくイソフラボンの効果で美容効果もあり女性に人気です。
他のプロテインに比べ溶けにくいため粉っぽくなってしまいがちです。
溶けにくいのでダマができることもあるので、水を多めにシェイクするといいかもしれません。
美容や健康のためにプロテインを飲む人や、満腹感が持続するためダイエットしている人にもおすすめです。
もちろん男性の人にもダイエット中や動物性たんぱく質を控えたい人とソイプロテインはおすすめです。
ホエイプロテインよりも胃腸に負担がかからないので胃腸が弱い人にも!
ボルダリングにおすすめのプロテイン
ここまで、プロテイン・たんぱく質について説明してきました。
プロテインについて知ってるよって人はここから読み始めている人もいるのではないでしょうか。
それでは、ここまでプロテインについてみてきてボルダリングをしていなくても摂取したほうがいいんだなということが分かったと思います。
ボルダリングの場合は何がいいのか?
とくに決まった答えはありませんが、ハードに強傾斜を登るパワー重視の人はホエイプロテイン、スラブや垂壁メインの人はソイプロテイン
このような感じで試してみるのもいいかもしれません。
もしくは、男性はホエイプロテイン、女性はソイプロテイン!
まずは、プロテインを摂取することからはじめてみてはいかがでしょうか・・・
ボルダリングに期待できるプロテインの効果
ボルダリングでは、全身の筋肉を使います。
筋肉を修復するためにはたんぱく質が必要でしたね。
筋肉の強化や疲労回復などに効果が期待できるので、意識してたんぱく質を摂取するようにしましょう。
筋肉を強くするためにはプロテインを飲んでいればいいだけではなく、運動と栄養と休養がセットで必要です。
ハードにボルダリングをする人は1日に1.5~2gのたんぱく質を、そこまでハードではない人は1日に1.5g程度のたんぱく質の摂取をこころがけてみてください。
1回の食事では20~30gまでのたんぱく質を意識して数回にわけて1日で必要量を摂取しましょう。
一度に吸収できる量に限界もありますし、一度に過剰摂取してしまうと無駄なカロリー摂取になって太ってしまう可能性もあります。
プロテインのメリット・デメリット
それでは、最後にプロテインのメリットとデメリットについてまとめていきたいと思います。
ここまで読んでいただいた人には、プロテインの重要性が分かったと思います。
BCAAなどのアミノ酸を飲んでいてプロテインを飲んでない人は、コスト面でも安価になるのでプロテインに切り替えてみてください。
記事の途中でも少し出てきましたが、BCAAは必須アミノ酸9種類のうちの3種類「バリン・ロイシン・イソロシン」でしたね。
BCAAだけだと必須アミノ酸を全て摂取することはできないので、プロテインにプラスして運動前や運動中に飲んでいる人以外はプロテインに変えてみてはいかがでしょうか。
それでは、最後になりますがプロテインのメリットデメリットを紹介していきます。
プロテインのメリット
- 手軽にたんぱく質を摂取できる
- カロリーや脂質を抑えてたんぱく質を摂取することができる
- 忙しい時や朝でも簡単に摂取できる
- 食事でとるよりも吸収されやすい
プロテインを飲めば筋肉がつく、ムキムキになると思っている人もいたかもしれませんがプロテインはたんぱく質です。
たんぱく質を摂取して運動や休養をきちんとしてはじめて筋肉がついてきます。
そのための重要な栄養素でしたね。
プロテインのデメリット
- 摂りすぎると太る
- 乳糖不耐症の人はお腹を下すことがある
プロテインもとればとるだけ良いというわけではなく、カロリーは計算しながら摂取してください。
でないと、カロリーオーバーになってしまい太ります。
1回にたんぱく質を吸収できる量にも限りがありますので、1度にたくさんとるのではなく時間をあけてとるようにしましょう。
また、ホエイプロテインを摂取する場合、乳糖不耐症の人はお腹を下してしまうかもしれません。
乳糖不耐症の人でホエイプロテインを摂取するのであれば、WPI製法のものにしましょう。
まとめ
プロテインについて、たんぱく質の必要性や摂取量をはじめプロテインの種類についてもみてきました。
いかがでしたでしょうか?
長文になってしまいましたが、目次を使えば読みたい項目に飛ぶことができるので読み返す場合は使ってみてください。
ボルダリングをする場合は、運動をしない人よりもたんぱく質の必要摂取量が多くなります。
意識してたんぱく質をとるようにしてみてください。
たんぱく質をきちんと摂取すると、筋肉がついてきたと思うよりも先に「髪の毛や肌がきれいになった」「爪が伸びるのが早くなった」と感じると思います。
ボルダリングをする時は爪を切るようにしましょうね!