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摩耶山(まやさん)は、兵庫県神戸市灘区にある六甲山系の山です。神戸市灘区の公式ページでは標高約702mとされ、街のすぐ裏から登れる山として知られています。同じ名前の山がほかの地域にもあるため、ここで扱うのは神戸市の摩耶山だと最初に示しておきます。
この山の難しさは、標高や坂の急さよりも「下りの手段が日によって変わる」ところにあります。山上と麓の間には摩耶ケーブルと摩耶ロープウェー(あわせて「まやビューライン」)が通っていますが、毎週火曜日は定休日です。2026年10月6日の公式表示では、摩耶ケーブルの営業時間は10:00〜17:40、摩耶ロープウェーは10:10〜17:30でした。火曜日か夕方に山上へ着く日は、乗り物に頼らず歩いて下りる前提で計画を組むのが基本になります。
登山道の状態は、神戸市の「六甲山系登山道 通行止め(通行注意)状況」で確かめます。2026年10月6日に確認した最新版は2026年9月7日時点のもので、摩耶山周辺で載っているのはトゥエンティクロス(崖崩れ・危険、現地で迂回するルートを案内)です。青谷道・上野道・旧摩耶道・天狗道(市ケ原〜)は、この資料に通行止め・通行注意として載っていません。ただし神戸市は、資料に載っていない崩落もあり得ると注意しています。
以下では、出発前に開く2つのページ、登山道5本の考え方、ケーブル・ロープウェーを下りに使える日と使えない日、日の入から決める下山開始時刻、11〜3月の歩き方、イノシシへの対応、登山届と問合せ先までを順に並べます。
- 摩耶山は神戸市灘区・六甲山系の山で、市の公式では標高約702m。六甲山最高峰や有馬側とは別の目的地として計画を立てる
- 出発前に開くのは、神戸市の通行止め資料(2026年9月7日時点)と、まやビューラインの営業時間・料金ページの2つ
- 2026年9月7日時点の資料で摩耶山周辺に載るのはトゥエンティクロスだけ。ただし「載っていない=歩ける」とは読まない
- まやビューラインは毎週火曜定休(祝日なら翌平日)。2026年は1月19日〜3月6日に年次検査で運休した
- 2026年10月6日の営業時間はケーブル10:00〜17:40、ロープウェー10:10〜17:30。最後に乗れる便は当日の公式表示で確かめる
- 神戸の日の入は11月15日16:55、12月1日16:49(国立天文台)。冬は17時前に暗くなる前提で下山開始時刻を決める
- 北野道・再度ドライブウェイ沿いの通行禁止は、青谷道・上野道・天狗道とは別の区間であること
- イノシシに出会ったら、刺激せずゆっくり後ずさりする(神戸市の案内)。登山届は兵庫県では義務ではなく、県警が提出を呼びかけている
摩耶山(標高約702m)はどこにある山か|神戸市灘区・六甲山系の位置づけ
摩耶山は、神戸市灘区の北側にそびえる六甲山系の山です。神戸市灘区の公式ページ「灘百選」の山の紹介では、標高約702mとされています(2026年10月6日確認)。六甲山系は神戸市の西から東へ長く連なる山並みで、その中ほどに摩耶山があります。山系のいちばん高い場所である六甲山最高峰は、摩耶山からさらに東側に離れています。
山の名前については、山頂の摩耶山天上寺に釈迦の生母「摩耶夫人(まやぶにん)」を祀っていることから摩耶山と呼ばれるようになった、と神戸市灘区のページに記されています。寺の縁起にかかわる話なので、ここでは「そう伝えられている」という形で受け取っておくのがよいでしょう。天上寺の拝観時間や現在の所在地の詳しい案内は、出かける前に天上寺の公式の案内で確かめてください。
登山の計画で大事なのは、摩耶山が「六甲山に登る」の一部ではなく、独立した目的地として成り立つ点です。六甲山最高峰を目指す日と、摩耶山の掬星台を目指す日では、使う登山口も下りの手段も変わります。最高峰から有馬温泉へ下る道は、ロープウェーの営業時間や魚屋道の通行状況で決まりますが、摩耶山はまやビューラインの定休日と営業時間が下りの締切を決めます。
六甲山系全体の難易度や、途中でケーブルやロープウェーに逃げる「降りる保険」の考え方は、六甲山の登山がルート別にどれくらい難しいかをまとめた記事にあります。摩耶山はその山系の中の一つの目的地なので、山系の地図を頭に入れてから道を選ぶと迷いが減ります。
標高については、ほかの記事で699mという数字を見かけることがあります。ここでは神戸市灘区の公式の記載である「約702m」を使います。数メートルの差は計画に影響しませんが、出典を一つに決めておくと、ほかの数字と食い違ったときに混乱しません。
もう一つ押さえておきたいのは、摩耶山が市街地からとても近い山だという点です。麓には住宅地と駅があり、山上には展望広場の掬星台があります。近いぶん「街の延長」に見えやすいのですが、登山道は土と岩と石段の山道です。麓との標高差は数百メートルあり、天気が崩れたときや暗くなったときの条件は、ほかの低山と変わりません。街から見える山だからこそ、帰りの手段を決めずに登り始める人が出やすいと考えておくと、計画の詰めが甘くなりません。
最後に、摩耶山の火山規制やクマによる入山禁止について触れておきます。2026年10月6日時点で、摩耶山を対象にした火山の規制は公式の告知として見当たりません。神戸市のクマ注意の案内は北区道場町が対象で、摩耶山の入山禁止ではありません。注意の対象は変わることがあるので、最新の情報は神戸市の公式ページで確かめてください。
編集部の見立て:摩耶山を「六甲山の手前の小さな山」と見るより、「下りの締切が乗り物の営業時間で決まる山」と見たほうが計画が正確になります。標高約702mという数字より、火曜定休と夕方の営業終了のほうが、その日の行動を強く縛るからです。
出発前に開く2つのページ|神戸市の通行止め資料(2026年9月7日時点)とまやビューライン
摩耶山へ出かける日に、最低限開いておきたいページは2つです。1つは神戸市の「六甲山系登山道 通行止め(通行注意)状況」、もう1つはまやビューラインの営業時間・料金ページです。前者が「歩く道が通れるか」を、後者が「下りに乗り物が使えるか」を決めます。どちらか片方だけでは、その日の計画は決まりません。
神戸市の資料は、神戸市の登山道のページ(https://www.city.kobe.lg.jp/a17526/kanko/leisure/mountain/index.html)からPDFで開けます。2026年10月6日に確認した最新版は「2026年9月7日時点」の版で、市のページも2026年9月7日に更新されていました。資料は版ごとにファイルが入れ替わるため、検索結果から古い版のPDFを開いてしまうことがあります。PDFの表紙にある「◯年◯月◯日時点」の日付を、開くたびに必ず見る習慣をつけておくと、古い情報で判断する事故を防げます。
検索エンジンから直接PDFを開くと、すでに差し替えられた古い版が表示されたり、ページが見つからなかったりすることがあります。神戸市の登山道のページを入口にして、そこに貼られている最新のPDFを開いてください。
まやビューラインの営業時間は、事業者の公式ページ(https://koberope.jp/maya)のトップに当日の運行状況とあわせて表示されます。事業者の営業時間・料金ページでは、営業時間を摩耶ケーブル10:00〜17:40、摩耶ロープウェー10:10〜17:30と表示しています(2026年10月6日確認)。季節の夜間延長ダイヤの日は終了が遅くなるので、登る日の営業時間はその日にページで確かめてください。定休日は営業時間・料金ページ(https://koberope.jp/maya/price/)に「毎週火曜日が定休日になります。火曜日が祝日の場合、その翌平日を定休日とします。」と書かれています。
この2つの情報を、出発前にどう組み合わせるかを整理しておきます。資料で自分の登る道に通行止めが載っていないかを見て、次にビューラインのページで当日の運行と営業時間を見ます。運行していない日なら、登りも下りも歩く前提で、往復の道を両方決めます。運行している日でも、山上に着く時刻が営業終了に近ければ、歩いて下りる道を決めておきます。


| 開くページ | 見る項目(2026年10月6日確認時点の値) | 決まること |
|---|---|---|
| 神戸市「六甲山系登山道 通行止め(通行注意)状況」 | 資料の版(2026年9月7日時点)/自分の道が載っているか(摩耶山周辺はトゥエンティクロスのみ) | 登りと下りに使う道 |
| まやビューライン トップ | 当日の運行状況(「通常どおり」)/ケーブル10:00〜17:40・ロープウェー10:10〜17:30 | 下りに乗り物を使えるか・山上に着く締切 |
| まやビューライン 営業時間・料金 | 毎週火曜定休(祝日なら翌平日) | 登る曜日 |
編集部の見立て:2つのページは「前日の夜」と「出発の朝」の2回開くのがよいと考えています。前夜は道と曜日を決めるため、朝は運休や臨時の告知が出ていないかを見るためです。2026年8月31日にはロープウェーの運休告知、9月1日に運行再開の告知が公式の告知欄に出ていました。運行状況は一晩で変わり得ます。
摩耶山の登山道5本をどう選ぶか|青谷道・上野道・旧摩耶道・天狗道・トゥエンティクロス
摩耶山へ通じる主な登山道として、青谷道・上野道・旧摩耶道・天狗道(市ケ原から)・トゥエンティクロスの名前がよく挙がります。どの道を選ぶかは、多くの人が最初に悩むところです。ただ、各道の距離やコースタイムについては、神戸市の公式ページで公表された数値が見当たりません(2026年10月6日確認)。所要時間は、神戸市の登山道ページや各登山口の案内板で確かめてください。
所要時間が公式の数字で比べられない以上、道選びの基準は別のところに置きます。ここでは次の4つを順に見ていく方法をすすめます。1つ目は、神戸市の通行止め資料にその道が載っているかどうか。2つ目は、自分が使う麓の駅から登山口までの道順。3つ目は、下りにまやビューラインを使うか、歩いて下りるか。4つ目は、登山口の案内板に書かれた所要時間と、その日の日の入との関係です。
| 道の名前 | 神戸市資料(2026年9月7日時点)での扱い | 出発前にすること |
|---|---|---|
| 青谷道 | 通行止め・通行注意の記載なし | 登山口の案内板で所要時間を確かめる/最新版の資料を見る |
| 上野道 | 通行止め・通行注意の記載なし | 同上 |
| 旧摩耶道 | 通行止め・通行注意の記載なし | 同上 |
| 天狗道(市ケ原〜) | 通行止め・通行注意の記載なし | 市ケ原までの道の規制もあわせて見る |
| トゥエンティクロス | 崖崩れ(危険)。現地では迂回するルートを案内 | 迂回路を使う前提で、現地の案内表示に従う |
表のとおり、2026年9月7日時点の資料では、青谷道・上野道・旧摩耶道・天狗道に通行止めの記載はありません。ただし神戸市は、資料に載っていない崩落などが起きている可能性にも注意を促しています。「資料に載っていない」は「通れることが確かめられた」とは意味が違うので、現地で崩れや倒木に出会ったら、無理に越えずに引き返す選択肢を残しておきます。
麓の駅から登山口までの道順は、阪急王子公園・JR灘・新神戸など起点によって変わります。登山口までのバスや徒歩の道順は、神戸市交通局と各駅の案内で確かめてください。住宅地の中を抜けて登山口に入る道が多いので、地図アプリで登山口の位置をあらかじめ保存しておくと、朝の迷いを減らせます。
編集部の見立て:初めて摩耶山へ行くなら、道の名前の人気より「下りをどうするか」から逆に道を選ぶほうが失敗しにくいと考えています。登りの道は好みで選べますが、下りの道は日の入と乗り物の営業時間に縛られるからです。
どの道を選んでも、足元は土・岩・石段・木の根が混ざる山道です。秋から冬にかけては落ち葉が石段を覆い、雨上がりには湿った石の上で靴が滑りやすくなります。街から近い山ほどスニーカーで来る人が増えますが、下りで滑らないことを考えると、靴底がしっかりした登山靴のほうが安心です。
たとえばザ・ノース・フェイスのクレストン ミッド ネオ フューチャーライトは、くるぶしまで覆うミッドカットに、同社の防水透湿素材FUTURELIGHTを使ったトレッキングシューズです。摩耶山のように石段と土の道が交互に出てくる山で、雨上がりや落ち葉の時期にも同じ靴で歩きたい人、足首まわりの支えがほしい人に向きます。サイズ感と重さは、商品ページの表記で確かめてください。
トゥエンティクロスは「迂回路を使う道」として読む|資料と市ページの2つの記載
トゥエンティクロスは、川を何度も渡りながら進む道として知られています。摩耶山周辺の登山道の中で、2026年9月7日時点の神戸市の通行止め資料に載っているのはこの道だけです。資料には「崖崩れ(危険)」と記され、「現地では迂回するルートを案内しています」と添えられています。
一方で、神戸市の登山道のページには「2025年(令和7年)3月17日に迂回路が完成し、通行可能になりました」という記載があります(2026年10月6日確認)。資料は「危険箇所がある」と書き、市のページは「迂回路で通れる」と書いている、という関係です。この2つは矛盾しているというより、元の道の崖崩れは残っていて、迂回路を使えば通れると読むのが自然です。
トゥエンティクロスの読み方:元の道がそのまま通れるとは考えない。現地の案内表示に従って迂回路を使う。迂回路の距離や状態は公式に詳しい記載が見当たらないため、所要時間には余裕を持たせる。
迂回路の距離や足元の状態は、2026年10月6日時点で神戸市の公式に詳しい記載が見当たりません。迂回路は元の道より長くなったり、登り下りが増えたりすることがあります。計画では、トゥエンティクロスを使う区間の時間に余裕を足しておくと、後ろの行程が押しにくくなります。
川を渡る道は、雨のあとに性格が変わります。普段は飛び石で渡れる場所も、増水すると石が水をかぶり、足場がなくなります。前日から当日にかけてまとまった雨が降った日は、トゥエンティクロスを使わない計画に切り替えるのが無難です。濡れた岩は乾いた岩よりずっと滑りやすく、転倒すると水の中に手をつくことになります。
現地で「迂回路」の案内表示が見当たらない、あるいは崩れた斜面の近くを通るように見えるときは、その先へ進まずに引き返してください。案内に従えない状態は、迂回路の前提が崩れている状態です。神戸市の資料は「危険」と明記しています。
トゥエンティクロスは、市ケ原や新神戸側の道とつながっています。新神戸駅の裏手から入る北野道は、別の工事で通行禁止になっています(すぐ下で区間を整理します)。トゥエンティクロスを使う計画では、そこへ至る道の規制もあわせて確かめてください。
2つの記載が並んでいる状態は、今後の資料の更新で変わる可能性があります。迂回路の扱いや危険箇所の記載が変わったら、それに従って判断を更新します。出かける前に最新版の資料を開き、トゥエンティクロスの行に何が書かれているかを毎回確かめてください。
編集部の見立て:トゥエンティクロスは、道そのものの魅力より「雨の後に使わない」「迂回路を前提にする」という2つの制約で選ぶ道だと考えています。とくに初めての人が、増水の日にここを通って摩耶山を目指す必要はありません。ほかの道を選べば済む話です。
麓の規制を取り違えない|北野道・再度ドライブウェイ沿いの通行禁止は別区間
神戸市の通行止め資料には、摩耶山の登山道そのものではない規制も載っています。2026年9月7日時点の資料で、摩耶山の麓・周辺にあたるものは2つです。1つは北野道(新神戸駅裏〜ハーブ園山麓駅北側)で、法面対策工事のため2026年12月末まで通行禁止とされています。もう1つは再度ドライブウェイ沿い(ビーナステラス付近)で、2026年11月末まで通行禁止です。
この2つの区間は、青谷道・上野道・天狗道の区間とは別の場所です。資料を斜め読みすると「摩耶山のあたりが通行止めになっている」と受け取ってしまいがちですが、規制は区間名で書かれているので、自分の歩く道の区間名と一つずつ照らし合わせることが大事です。逆に、新神戸側から入る人は、北野道の規制が自分の道にかかるかどうかを必ず確かめます。
| 区間(資料の表記) | 内容・期間(2026年9月7日時点) | 問合せ先(資料記載) |
|---|---|---|
| 北野道(新神戸駅裏〜ハーブ園山麓駅北側) | 法面対策工事で2026年12月末まで通行禁止 | 神戸市建設局中部建設事務所 078-511-0515 |
| 再度ドライブウェイ沿い(ビーナステラス付近) | 2026年11月末まで通行禁止 | 神戸市建設局中部建設事務所 078-511-0515 |
| トゥエンティクロス | 崖崩れ(危険)・現地で迂回ルートを案内 | 神戸市の登山道ページで最新版を確認 |
この規制はどれも、道路や施設を管理する神戸市・国による通行規制です。まやビューラインの定休日や運休は事業者の運行判断で、性格がまったく違います。規制は管理者が解除するまで続き、運休は事業者が運行を判断します。どちらの情報なのかを区別しておくと、問い合わせる先を間違えません。
摩耶山を含む六甲山系の主な登山口は、芦屋川・御影・新神戸・有馬温泉・宝塚などに分かれ、それぞれに通行止めの情報があります。下山駅の選び方と、登山口ごとの規制の見方は六甲山の登山口5か所と下山駅の通行止めをまとめた記事で整理しています。摩耶山から別の駅へ下りる計画を立てるときに役立ちます。
期間の書き方にも注意が要ります。「2026年12月末まで」「2026年11月末まで」は、資料に書かれた予定です。工事の進み方によって早まることも延びることもあり得ます。期限が近づいた時期に出かけるなら、「もう解除されているはず」と決めつけず、その時点の最新版の資料で確かめてください。
資料に載らない道の崩れについても、ここで改めて触れておきます。神戸市は、資料に掲載していない場所でも崩落などが起きている可能性があると注意しています。台風や大雨の直後は、資料の更新が追いつかないこともあります。大雨の翌日に出かけるなら、資料の日付と雨の日付を見比べて、資料がその雨の後に更新されたものかどうかを確かめると判断の精度が上がります。
規制の照合のしかた:地図の上で「近い」ことと、規制の区間が「同じ」ことは別です。北野道の通行禁止は新神戸側から入る人には大事な情報ですが、王子公園側から登る人の道を止めるものではありません。区間名で照合すれば、取り違えは起きません。
ケーブル・ロープウェーを下りに使えるか|火曜定休・営業時間・年次検査の運休
摩耶山の計画で、多くの人が頼りにするのがまやビューラインです。麓から摩耶ケーブル、乗り継いで摩耶ロープウェーで山上へ上がる乗り物で、登りを歩いて下りに使えば脚の負担を大きく減らせます。ただし、この「下りの保険」が使えない日と時間があります。曜日・時間・時期の3つを順に確かめます。
曜日については、事業者の営業時間・料金ページに「毎週火曜日が定休日になります。火曜日が祝日の場合、その翌平日を定休日とします。」とあります(2026年10月6日確認)。火曜日に登る人は、最初から歩いて下りる計画にします。祝日の翌日が水曜日になる週は、水曜日が定休日になる点も見落としやすいところです。
時間については、2026年10月6日の公式表示で、摩耶ケーブルが10:00〜17:40、摩耶ロープウェーが10:10〜17:30でした。気をつけたいのは、「営業時間の終わり」と「最後に乗れる便の発車時刻」が同じとは限らない点です。最後の便は、当日の公式表示や駅の案内で確かめてください。山上から下るときは、ロープウェーの営業がケーブルより先に終わる点も頭に入れておきます。
- 登る日が火曜日(祝日なら翌平日)ではないか
- 年次検査などの運休期間に入っていないか(2026年は1月19日〜3月6日に運休)
- 当日の朝、公式トップの運行状況が「通常どおり」か
- 山上に着く予定時刻が、ロープウェーの営業終了まで十分に余裕があるか
- 乗れなかったときに歩いて下りる道を決め、その道の所要時間を案内板や地図で把握しているか
時期については、年次検査による長い運休があります。運営法人の告知によると、2026年は1月19日から3月6日まで、ケーブル・ロープウェーとも運休しました。2027年の検査日程は、2026年10月6日時点で公式の発表が見当たりません。冬に登る予定の人は、年が明けたら運営法人の告知(https://www.kfcc.co.jp/archives/2351 などの告知ページ)を確かめてください。
臨時の運休もあります。2026年8月31日にはロープウェーの運休告知が出て、9月1日に運行再開の告知が出ていました。強風などで運行を止めることもあり得るので、「定休日でなければ必ず乗れる」とは考えないでください。
ケーブルとロープウェーを下りに使う日にも、見落としがちな点があります。登りで汗をかいたまま山上で乗り物を待つと、体が冷えます。掬星台で景色を眺めて長く休み、そのあと乗車して麓へ下りる間に、汗で濡れた肌着が冷たく感じられることがあります。登りで汗をかく季節ほど、肌に触れる一枚の素材が帰りの快適さを左右します。
アイスブレーカーのメンズ メリノ200 オアシス 長袖クルーは、商品名のとおりメリノウールを使った長袖の肌着です。登りで汗をかき、山上で休憩したり乗り物を待ったりする時間が長い人、化繊の肌着で汗冷えが気になる人に向きます。生地の厚さや重さは商品ページの表記で確かめてください。
編集部の見立て:まやビューラインは「使えたら楽になる手段」であって、計画の前提にはしないほうがいいと考えています。定休日・営業終了・臨時運休の3つのどれかに当たれば、その日は歩いて下りることになります。歩いて下りる道を決めてあれば、乗れなくても慌てずに済みます。
落ち葉の石段と六甲の冷たい風に備える、摩耶山の靴と防寒着
晩秋から冬にかけての摩耶山は、王子公園側や新神戸側から青谷道・上野道などで登り、掬星台で神戸の街と海を眺め、ケーブル・ロープウェーか歩きで下る、という一日が組みやすい時期です。この時期の足元には落ち葉が積もり、湿った石段では靴が滑りやすくなります。山上では北から吹く冷たい風(六甲おろしと呼ばれる)を受けることがあり、登りでかいた汗が冷えやすい季節でもあります。
この時期の道具は、次の基準で選ぶと迷いが減ります。まず、靴は下りの石段で滑りにくいことと、雨上がりに足が濡れないことを優先します。次に、ザックは防寒着と雨具と灯りを全部入れても余裕がある大きさにします。防寒着は、山上で休むときに羽織る暖かい一枚と、登りの間に着たままでも汗がこもりにくい一枚を分けて考えます。最後に、日の短い時期は灯りを必ず持つことを前提にします。
| 商品(型番・名称) | 役割 | 向く人 |
|---|---|---|
| アディダス テレックス AX4 GORE-TEX | ローカットの防水トレッキングシューズ | 足首の自由を残して軽快に歩きたい人 |
| アディダス テレックス スカイチェイサー AX5 ミッド GORE-TEX | ミッドカットの防水トレッキングシューズ | 落ち葉の下りで足首まわりの支えがほしい人 |
| カリマー tatra20 | 20Lのデイパック | 防寒着・雨具・灯りを一つにまとめたい人 |
| モンベル シャミース ジャケット #1114881 | 休憩時に羽織るフリース | 掬星台で長く休む人 |
| パタゴニア R1エア クルー 40235 | 登りでも着たままにしやすいフリース | 汗をかきやすく、脱ぎ着を減らしたい人 |
靴から見ていきます。アディダスのテレックス AX4 GORE-TEXは、防水透湿素材GORE-TEXを使ったローカットのトレッキングシューズです。足首を固めずに軽く歩きたい人、普段から足首の安定に不安がない人に向きます。
同じアディダスのテレックス スカイチェイサー AX5 ミッド GORE-TEXは、くるぶしまで覆うミッドカットのモデルです。落ち葉で足元が見えにくい石段の下りで、足首をひねるのが心配な人に向きます。サイズはユニセックス表記なので、商品ページのサイズ表で確かめてください。
編集部の見立て:摩耶山で靴を選ぶ基準は、登りより下りです。石段の多い道を下るとき、靴底が滑ると止まれません。ローカットかミッドカットかは好みで選んでよいと考えていますが、街歩き用の靴底が平らなスニーカーで晩秋の石段を下るのは避けたほうがいいというのが編集部の判断です。
ザックは、カリマーのtatra20を例に挙げます。商品名のとおり20Lクラスのデイパックで、日帰りの低山で防寒着・雨具・灯り・飲み物をまとめて入れたい人に向きます。冬は上着を脱いで入れる場面が増えるので、夏と同じ小さなザックでは入りきらないことがあります。
防寒着は、山上で休むときに羽織るフリースとして、モンベルのシャミース ジャケットがあります。掬星台で景色を眺めながら長めに休む人、ケーブルやロープウェーを待つ時間に体を冷やしたくない人に向きます。
パタゴニアのR1エア クルーは、登りの間も着たままにしやすいフリースのプルオーバーです。汗をかきやすく、登りの途中で何度も脱ぎ着するのが面倒な人に向きます。休憩時の暖かさを重視するならシャミース、行動中の汗抜けを重視するならR1エアと、役割で分けて考えると選びやすくなります。
夕方に掬星台へ着くなら|日の入と営業終了から下山開始時刻を決める
摩耶山の計画で最も事故につながりやすいのは、夕方に山上へ着いたときの判断です。秋から冬にかけては日の入が早まり、まやビューラインの営業終了と日の入が近い時刻に重なります。国立天文台の暦によると、神戸の日の入は2026年10月1日が17:44、10月15日が17:25、10月30日が17:08、11月15日が16:55、11月30日が16:49です。
これは神戸(県庁所在地)の値で、山の中の値ではありません。登山道は谷の中や木の茂った斜面を通るので、日の入より早く足元が暗くなる場所があります。日の入の時刻は「まだ歩ける時刻」ではなく「もう暗くなっている時刻」として扱うのが安全です。
下山開始時刻の決め方:①ロープウェーで下りる日は、営業終了から逆に、山上の駅に着く時刻を決める(編集部の基準は営業終了の30分前)。②歩いて下りる日は、日の入から「登山口の案内板などで確かめた下りの所要時間」と余裕30分を引いた時刻を、下山開始の締切にする。③両方の締切のうち早いほうを、その日の締切にする。
具体的に当てはめてみます。事業者のページの表示(2026年10月6日確認)では、ロープウェーの営業は17:30までです。この日の基準なら、山上の駅には17:00ごろまでに着いておきたいところです。一方、10月15日の神戸の日の入は17:25なので、歩いて下りる日は「17:25から下りの所要時間と30分を引いた時刻」が下山開始の締切になります。11月15日なら日の入は16:55で、締切はさらに30分ほど早まります。
| 日付(2026年) | 神戸の日の入 | 歩いて下りる日の下山開始の締切 |
|---|---|---|
| 10月1日 | 17:44 | 17:44 − 下りの所要時間 − 30分 |
| 10月15日 | 17:25 | 17:25 − 下りの所要時間 − 30分 |
| 11月1日 | 17:06 | 17:06 − 下りの所要時間 − 30分 |
| 11月15日 | 16:55 | 16:55 − 下りの所要時間 − 30分 |
| 12月1日 | 16:49 | 16:49 − 下りの所要時間 − 30分 |
登りの途中にも、引き返す時刻を決めておきます。編集部の基準では、乗り物で下りるつもりの日でも、登りの途中で「ロープウェーの営業終了の1時間前」になっても山上が近くに見えていなければ、その日は山上を目指さずに引き返します。ロープウェーが17:30までの日なら16:30がその線です。乗り物に間に合わないまま山上に着くと、暗い中を歩いて下りることになるからです。
夜景を見るために、わざと遅く登るのはすすめません。夜景の時期は営業が延びることがありますが、延長の日は公式の営業時間ページで確かめる必要があり、延長があっても臨時運休がない保証はありません。日没後に暗い山道を下りる計画は、灯りが切れる・道を外れる・転ぶの3つの危険を一度に抱えます。
それでも夜景の山へ夕方から向かう場合の撤退時刻と灯りの考え方は、生駒・摩耶・信貴山の夜景の山で決める撤退時刻と灯り2本の考え方に詳しく書いています。暗くなってから歩くか引き返すかの判断全般は、夜間登山を行くか引き返すか4条件で決める記事で整理しています。
日の入が早い季節は、乗り物で下りる予定の日でも灯りを持っていきます。ロープウェーに乗り遅れたり、臨時で止まったりすれば、暗い道を歩くことになります。ザックの底ではなく、取り出しやすい場所に入れておくのがポイントです。重さや明るさ、電池の種類でどう選ぶかは登山用ヘッドライトを軽さ・価格帯・防水で比べた記事にまとめています。
編集部の見立て:夕方の摩耶山で迷ったら、「乗り物に間に合うか」ではなく「乗り物に乗れなかったら、明るいうちに歩いて下りられるか」で決めるのがよいと考えています。後者に「はい」と言えないなら、その日はもう下りる時刻です。
灯りの一例として、ペツルのアクティック コアがあります。充電式の電池「CORE」に対応したヘッドライトで、乾電池も使えるモデルです。日の短い時期に日帰りで歩く人、電池切れに備えて予備の電池を持ち歩く手間を減らしたい人に向きます。明るさや重さは商品ページの公表値で確かめてください。
摩耶山に11〜3月に登るなら|神戸の平年値・日の入・冬に足す装備
摩耶山は、冬も雪の少ない六甲山系の低山として、11〜3月にも登る人がいます。ただ、「雪が少ない」と「凍らない」は同じではありません。2026年10月6日時点で、神戸市や登山道の管理者が摩耶山の登山道の凍結を定期的に知らせる公式の記載は見当たりません。凍結や積雪の始まる時期を決めつけず、手元の数字から判断します。
手がかりになるのは、気象庁の神戸観測所の平年値(1991〜2020年)です。月平均気温と日最低気温は、11月が14.2℃と10.9℃、12月が8.8℃と5.7℃、1月が6.2℃と3.1℃、2月が6.5℃と3.4℃、3月が9.8℃と6.3℃です。これは海に近い神戸の街の値で、山上の気温ではありません。標高約702mの山上は、神戸の街の値よりさらに低いと考えるのが前提になります。
| 月 | 神戸の月平均気温 | 神戸の日最低気温 | 神戸の日の入(国立天文台) |
|---|---|---|---|
| 11月 | 14.2℃ | 10.9℃ | 1日17:06/15日16:55/30日16:49 |
| 12月 | 8.8℃ | 5.7℃ | 1日16:49/15日16:50/31日16:58 |
| 1月 | 6.2℃ | 3.1℃ | 1日16:59/15日17:11/31日17:27(2027年) |
| 2月 | 6.5℃ | 3.4℃ | 1日17:28/15日17:42/28日17:54(2027年) |
| 3月 | 9.8℃ | 6.3℃ | 国立天文台の暦で神戸を選んで確かめる |
表を見ると、日の入が最も早いのは11月末から12月半ばで、16:49〜16:50です。気温が最も低いのは1月と2月です。つまり、12月は「暗くなるのが早い」月、1〜2月は「冷え込みが厳しい」月と性格が分かれます。12月は下山開始の締切を早めることを、1〜2月は防寒と凍結への備えを、それぞれ優先します。
編集部の見立て:冬の摩耶山で行く日と行かない日を分けるなら、前夜と当日朝の天気予報で決めるのが現実的だと考えています。前の日に雨や雪が降り、朝の気温がぐっと下がる予報の日は、石段や日陰の道が凍っている可能性を考えて、行き先を変えるか日を改めます。無理をして凍った石段を下る理由はありません。
冬に足す装備は、その山で本当に要るものだけに絞ります。摩耶山で要るのは、山上で休むときの防寒着、手の冷えを防ぐ手袋、汗冷えしにくい肌着、日の短さに備える灯りです。山上で風を受けると、気温の数字以上に寒く感じます。フリースの厚さを月ごとの気温からどう決めるかは登山用フリースの厚さを9〜12月の実気温から決める記事で整理しています。
チェーンスパイクなどの滑り止めは、凍結の情報があるときに持つかどうかを考える装備です。神戸市から凍結を知らせる公式の記載が出ているわけではないので、「冬は毎回持つべき」とまでは言えません。前夜に冷え込む予報や、雪が降った翌日などは、持っていくか、そもそも行き先を変えるかを考えます。凍結が心配な日は、凍った石段を滑り止めで下るより、その日は登らない判断のほうが確実です。
年次検査の運休にも注意してください。2026年は1月19日〜3月6日にケーブル・ロープウェーとも運休しました。2027年の日程は2026年10月6日時点で公式の発表が見当たりませんが、冬の後半は乗り物が使えない時期に当たる可能性があります。その時期は、登りも下りも歩く前提で計画します。冬期の時刻は年によって変わることがあるので、最終の上り・下りは営業時間・料金ページ(https://koberope.jp/maya/price/)で確かめてください。
冬期のバスやドライブウェイの運行についても、公式の記載を確認してから出かけます。冬期のバスやドライブウェイの扱いは、神戸市交通局・道路管理者の案内で確かめてください。凍結で道路の状態が変わる日もあるので、車やバスで登山口へ向かう人は、当日の朝に運行情報を見ておきます。
雪のない低山を冬に選ぶ基準と、凍結に備える考え方は、六甲山系以外の山も含めて共通の部分が多くあります。月ごとの日没の早さと引き返し時刻の出し方は、東京・長野・大阪の早見表とあわせて別の記事でも整理しています。神戸の値は大阪に近いものの同じではないので、摩耶山では上の神戸の値を使ってください。
冬の手袋は、山上で冷たい手すりやベンチに触れるときにも効きます。ブラックダイヤモンドのトレイル グローブ BD78520は、登山向けに作られた手袋です。冬の低山で手の冷えが気になる人、休憩中にスマートフォンを出したり地図を見たりする場面が多い人は、指先の操作性とあわせて商品ページで確かめてください。
雨の日・雨上がりの摩耶山|行かない条件と雨具の考え方
摩耶山の道は、雨の日と雨上がりで歩きやすさが大きく変わります。石段や岩は濡れると滑りやすくなり、土の道はぬかるみ、落ち葉は靴底の下でずれます。秋から冬は日が短いので、雨で歩みが遅くなると、そのまま日の入の締切に追われることになります。
雨の日に行くかどうかは、次の3つで決めるとわかりやすくなります。1つ目は、前日から当日にかけてまとまった雨が降ったかどうか。川を渡るトゥエンティクロスは増水の影響を受けやすいので、雨の後は使わない計画に切り替えます。2つ目は、雨の後に神戸市の通行止め資料が更新されているかどうか。大雨の直後は資料に載らない崩れがあるかもしれません。3つ目は、当日の午後に雨や風が強まる予報かどうかです。
- 前日から当日にかけてまとまった雨が降っていない(降ったならトゥエンティクロスは使わない)
- 大雨の後なら、資料の日付が雨の後になっているか確かめた
- 午後に雨・風が強まる予報ではない(強まるなら午前中に下りる計画にする)
- まやビューラインの運行状況を朝に確かめた(強風で止まることがあり得る)
- 上下の雨具と、濡れたときの着替えをザックに入れた
雨の予報が出ている日は、まやビューラインが使える日でも、歩いて下りる道を慎重に選びます。濡れた石段は、登りより下りのほうが滑りやすいからです。雨の日の摩耶山では、景色より足元の時間が長くなると考えて、いつもより早い時刻に下山を始めます。
編集部の見立て:雨の日にわざわざ摩耶山へ登る理由は少ないと考えています。街から近い山なので、天気のいい日に改めて出かけるのが簡単だからです。一方で、晴れの予報でも山の上では急に雨が降ることがあるので、雨具は「降ったら着るもの」として毎回ザックに入れておくのがよいと思います。
雨具は、上下に分かれたレインウェアをすすめます。傘やポンチョは、風の強い山上や両手を使いたい石段では扱いにくいからです。上下の雨具は、冬の山上で風を防ぐ一枚としても使えます。防寒着の上に雨具の上着を重ねると、風で体温が奪われるのを抑えられます。
濡れた石段を下りるときは、歩幅を小さくして、靴底全体を石に置くように足を下ろします。かかとだけ、つま先だけで石に乗ると、靴底の接地が少なくなって滑りやすくなります。手すりや木がある場所は、遠慮せずに手を添えます。
ミズノのベルグテックEX ストームセイバーVI(A2MG8A01)は、上下セットのレインウェアです。晴れの予報の日でも雨具を毎回持っていきたい人、冬の山上で風よけとしても使える上下の雨具を一組そろえたい人に向きます。素材や重さ、サイズ展開は商品ページの公表値で確かめてください。
イノシシに出会ったら|神戸市の案内どおりに動く
神戸市の山や麓では、イノシシに出会うことがあります。神戸市はイノシシに出会ったときの対応を公式ページで案内していて、刺激せずにゆっくり後ずさりすること、写真撮影や追い立てを避けること、餌やりや餌になるごみの放置をしないことを挙げています(ページの最終更新は2024年1月15日、2026年10月6日確認)。
山道でイノシシを見かけたとき、慌てて背を向けて走ったり、大きな声で追い払おうとしたりすると、相手を刺激しかねません。出会ったら止まり、目を離さずにゆっくり後ろへ下がるという動きを、出かける前に決めておきます。その場で考えると、つい写真を撮ろうとしたり、近づいたりしてしまいます。
- イノシシに気づいたら、その場で立ち止まる。急に動いたり、走り出したりしない
- 刺激しないよう、ゆっくり後ずさりして距離をとる。写真を撮ろうとして近づかない
- イノシシが離れたのを確かめてから歩き出す。道の先にいる場合は、無理に横を通らず時間をおく
餌になるものを持ち歩くときにも注意が要ります。山上で食べた食べ物の残りや包み紙を置いていくと、イノシシを人のいる場所へ引き寄せることになります。神戸市は、餌になるごみを放置しないよう呼びかけています。ごみは全部持ち帰り、ザックの中にしまっておきます。
イノシシに餌を与えることは、神戸市が案内のなかではっきりとやめるよう求めている行動です。人から食べ物をもらうことを覚えたイノシシは、人に近づくようになります。かわいそうに見えても、食べ物を投げたり差し出したりしないでください。
クマについては、神戸市のクマ注意の案内は北区道場町が対象で、摩耶山の入山禁止ではありません(2026年10月6日確認)。注意の対象や範囲は変わることがあるので、最新の情報は神戸市の公式ページで確かめてください。イノシシとクマで、取るべき行動は同じではありません。山域ごとの公式の案内に従います。
イノシシは、夕方や暗くなってからのほうが出会いやすいと言われることがあります。日の入の締切を守って明るいうちに下りることは、転倒を防ぐだけでなく、暗い道で野生動物と出会う場面を減らすことにもつながります。下山開始の締切を守る理由が、ここでもう一つ増えます。
編集部の見立て:イノシシへの対応は、知識より「動きを先に決めておくこと」が大事だと考えています。神戸市の案内は短く、覚えるのは難しくありません。止まる、ゆっくり下がる、近づかない。この3つを家を出る前に一度口に出しておくだけで、現地での動きが変わります。
登山届と問合せ先|兵庫県警のコンパスと、通行状況の電話
兵庫県では、登山届の提出は義務になっていません。兵庫県警は、登山する人に提出を呼びかけていて、オンラインの登山届「コンパス」か、郵送・FAXで地域企画課へ提出できると案内しています(FAX 078-341-5535、2026年10月6日確認)。義務ではない「お願い」ですが、街から近い山だからこそ、行き先と帰りの予定を誰かに残しておく意味があります。
摩耶山は、出かけたことを家族に伝えずに気軽に登る人が多い山です。ところが、日が暮れて下りられなくなったときや、転んで動けなくなったとき、どの道を登ったのかが分からなければ、探す側は範囲を絞れません。どの道で登り、どの道かケーブルで下りる予定なのかを書き残すだけで、もしものときの手がかりになります。
登山届に書いておきたいこと:登る道(青谷道・上野道など)、下りの予定(まやビューラインか、歩く道の名前か)、下山開始の締切の時刻、乗り物が使えなかったときの代わりの下り道。家族にも同じ内容を伝えておく。
出発前に通行状況を確かめたいときの問合せ先も、神戸市の資料に書かれています。魚屋道など東六甲側は国土交通省 東六甲出張所(078-451-6726)、北野道・菊水山〜天王吊橋・再度ドライブウェイ沿いは神戸市建設局中部建設事務所(078-511-0515)です。登山道の通行可否は、まず神戸市の登山道ページの最新版の資料で確かめ、それでも分からない点があれば管理者に問い合わせます。
| 知りたいこと | 確かめる先 | 情報の種類 |
|---|---|---|
| 登山道が通れるか | 神戸市の登山道ページ(最新版の資料) | 管理者による通行規制 |
| 北野道・再度ドライブウェイ沿い | 神戸市建設局中部建設事務所 078-511-0515 | 管理者による通行規制 |
| 魚屋道など東六甲側 | 国土交通省 東六甲出張所 078-451-6726 | 管理者による通行規制 |
| ケーブル・ロープウェーの運行 | まやビューラインの公式ページ | 事業者の運行判断 |
| 登山届の提出 | 兵庫県警(コンパス・郵送・FAX) | 提出は義務ではなく呼びかけ |
情報の種類を分けておくと、問い合わせる先を間違えません。登山道の規制は管理者、乗り物の運行は事業者、登山届は警察です。たとえば「ロープウェーは動いていますか」と登山道の管理者に聞いても答えは得られませんし、「この道は通れますか」と事業者に聞いても同じです。
摩耶山から尾根をたどって六甲山最高峰へ向かい、そのまま有馬温泉へ下りる長い計画を立てる人もいます。その場合は下りの締切が有馬側のロープウェーと魚屋道の状況で決まるので、六甲山最高峰から有馬温泉へ下る魚屋道とロープウェーの時刻をまとめた記事もあわせて確かめてください。
編集部の見立て:登山届は義務ではないので、出さない人のほうが多いかもしれません。それでも、摩耶山のように下りの手段が複数ある山では、「どれで下りる予定だったか」が分からないと探す範囲が広がります。コンパスで出すのが面倒なら、家族に一行のメッセージを送るだけでも違うと考えています。
摩耶山の一日を組み立てる|曜日・時刻・天気から計画を決める手順
ここまでの材料を、一日の計画にまとめる手順として並べ直します。摩耶山の計画は、道の名前から決めるより、曜日・時刻・天気の順に条件を確かめていくほうが、抜けが少なくなります。
最初に決めるのは曜日です。火曜日(祝日なら翌平日)はまやビューラインの定休日なので、歩いて往復する日になります。冬の後半は、年次検査で運休する期間に当たる可能性があります(2026年は1月19日〜3月6日)。この2つに当たる日は、往路も復路も歩く道を決め、両方の所要時間を案内板や地図で把握しておきます。
次に決めるのは時刻です。乗り物で下りる日は、ロープウェーの営業終了から逆に、山上の駅に着く時刻を決めます。ロープウェーの営業が17:30までの日なら、編集部の基準では17:00ごろまでに山上の駅へ着いておきたいところです。歩いて下りる日は、神戸の日の入から下りの所要時間と余裕30分を引いた時刻を、下山開始の締切にします。締切が決まったら、そこから登りにかかる時間を引いて、登山口を出発する時刻を決めると、一日の流れが一本の線になります。
- 曜日を確かめる。火曜日・祝日の翌平日・年次検査の期間なら、往復とも歩く計画にする
- 締切を決める。乗り物で下りるなら山上の駅へ着く時刻、歩いて下りるなら下山開始の時刻。両方の場合は早いほうを使う
- 天気と道の状態を確かめる。前日の雨・朝の冷え込み・最新版の通行止め資料を見て、使う道を決める(雨の後はトゥエンティクロスを使わない)
最後に天気と道の状態を見ます。前日にまとまった雨が降った日は、トゥエンティクロスを避け、大雨の後なら資料の日付を確かめます。冬は前夜と朝の冷え込みを見て、凍結の心配がある日は日を改めることも選択肢にします。条件が一つでも合わなければ、道を変えるか、日を変えるかを考えます。
計画どおりに進まないときに「せっかく来たから」と締切を延ばすのは避けてください。締切は日の入と乗り物の営業時間から決めた数字で、現地の気分で動かせるものではありません。締切を過ぎたら、山上を目指していても引き返します。
摩耶山は、街から近く、乗り物もあり、条件がそろえば気軽に一日を組める山です。その気軽さの裏で、下りの手段が日によって変わる点だけは、毎回確かめる必要があります。曜日・締切・天気の3つを家を出る前に確かめれば、登ってから慌てる場面はかなり減ります。
紅葉の時期に六甲山系を歩く人は、摩耶山を含めて山上の人出が増え、まやビューラインに乗る人も増えることがあります。混雑の度合いは公式に数字で示されていないので、乗り物で下りる日は、営業終了の直前ではなく早めの時刻に山上の駅へ向かうのが無難です。待ち時間が長くなると、その分だけ締切に近づきます。
編集部の見立て:摩耶山の計画は、地図より先にカレンダーと時計で決まると考えています。火曜日か、何時に暗くなるか、ロープウェーは何時までか。この3つを書き出してから道を選ぶと、同じ山でもその日に合った登り方が見えてきます。
よくある質問
Q. 摩耶山の青谷道と上野道は、どちらが歩きやすいですか?
A. 2つの道の距離やコースタイムは、神戸市の公式ページで公表された数値が見当たりません(2026年10月6日確認)。どちらも2026年9月7日時点の神戸市の通行止め資料には載っていません。所要時間は各登山口の案内板で確かめ、自分の起点の駅から近いほうや、下りに使う手段との組み合わせで選ぶのがおすすめです。
Q. 火曜日に摩耶山へ登っても大丈夫ですか?
A. 登ること自体はできますが、まやビューラインは毎週火曜日が定休日です(火曜日が祝日の場合はその翌平日)。火曜日は乗り物で下りられないので、登りも下りも歩く前提で、往復の道と下山開始の締切を決めてください。
編集部の見立て:火曜日の摩耶山は「歩いて往復する日」と最初から決めてしまえば、むしろ計画が単純になります。乗り物に間に合うかどうかを気にしなくてよい分、日の入の締切だけを見ればよいからです。
Q. 冬の摩耶山にチェーンスパイクは必要ですか?
A. 神戸市や管理者が登山道の凍結を定期的に知らせる公式の記載は見当たりません(2026年10月6日確認)。毎回必要とは言えませんが、前日に雨や雪が降り、朝に強く冷え込む予報の日は凍結の可能性を考えます。その場合は滑り止めを持っていくか、日を改めるかを判断してください。凍った石段を無理に下るより、登らない判断のほうが確実です。
Q. 夜景を見てから歩いて下りてもいいですか?
A. 日没後に暗い山道を下りる計画はすすめません。夜景の時期は営業が延びることがありますが、延長の日は公式の営業時間ページで確かめる必要があります。乗り物に乗れなかった場合に備えて、ヘッドライトなどの灯りは必ず持っていきます。夕方から登る場合は、撤退時刻を先に決めておくことが前提です。
Q. 摩耶山で登山届は必要ですか?
A. 兵庫県では登山届の提出は義務になっていません。兵庫県警は提出を呼びかけていて、オンラインの「コンパス」か、郵送・FAX(078-341-5535)で地域企画課へ提出できます。出さない場合も、登る道と下りの予定を家族に伝えておくと、もしものときの手がかりになります。
編集部の見立て:FAQで多いのは「どの道が楽か」という問いですが、摩耶山で計画を左右するのは道の楽さより下りの締切です。道の比較に時間を使うより、その日の曜日と日の入を先に確かめるほうが役に立つと考えています。
まとめ:今日やることは1つ|登る日の曜日と日の入を書き出す
摩耶山(神戸市灘区・六甲山系、市の公式で標高約702m)は、街から近く、まやビューラインもあり、条件がそろえば気軽に登れる山です。その一方で、下りの手段は曜日と時刻と時期によって変わります。毎週火曜日の定休日(祝日なら翌平日)、事業者のページが示すケーブル10:00〜17:40・ロープウェー10:10〜17:30という営業時間(2026年10月6日確認)、2026年は1月19日〜3月6日にあった年次検査の運休。この3つのどれかに当たる日は、歩いて下りる日になります。
登山道は、神戸市の通行止め資料(2026年9月7日時点)で確かめます。摩耶山周辺で載っているのはトゥエンティクロス(崖崩れ・危険、現地で迂回ルートを案内)で、青谷道・上野道・旧摩耶道・天狗道には通行止めの記載がありません。ただし資料に載らない崩落もあり得るので、出かける前に最新版を開き、現地で崩れに出会ったら引き返します。北野道と再度ドライブウェイ沿いの通行禁止は、別の区間の規制です。
編集部の見立て:摩耶山の計画でいちばん効くのは、道選びの情報ではなく、カレンダーと日の入の時刻です。今日できることは、次に登る予定の日の曜日と、神戸の日の入の時刻を紙に書き出すことだけです。それだけで、その日の下りの手段と締切がほぼ決まります。
今日やることは1つだけです。次に摩耶山へ登る日を決め、その日が火曜日でないか、神戸の日の入が何時かを書き出してください。11月15日なら16:55、12月1日なら16:49です。その時刻から逆に下山開始の締切を決めれば、残りの準備は自然に決まっていきます。
- 登る日の曜日を確かめる。火曜日・祝日の翌平日・年次検査の期間なら、往復とも歩く計画にする
- 国立天文台の暦(https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/)で神戸の日の入を調べ、下りの所要時間と余裕30分を引いて下山開始の締切を書く
- 前夜と当日朝に、神戸市の通行止め資料の最新版と、まやビューラインの運行状況を開いて確かめる
編集部の見立て:冬の摩耶山は、日が短く、冷え込み、乗り物が止まる時期が重なります。それでも、締切を守り、凍結の心配がある日は行かないと決めておけば、雪の少ない低山として落ち着いて楽しめる山だと考えています。行かない日を決めることも、計画の一部です。
出典
- 神戸市灘区「灘百選(山)」摩耶山の標高・山名の由来 https://www.city.kobe.lg.jp/c63604/kuyakusho/nadaku/shokai/miryoku/hyakusen/hyakusennyama.html (2026年10月6日確認)
- 神戸市「六甲山系の登山道」 https://www.city.kobe.lg.jp/a17526/kanko/leisure/mountain/index.html (2026年10月6日確認・2026年9月7日更新)
- 神戸市「六甲山系登山道 通行止め(通行注意)状況」2026年9月7日時点 https://www.city.kobe.lg.jp/documents/4281/r80907tsuukoudome.pdf (2026年10月6日確認)
- まやビューライン 公式トップ(運行状況・営業時間) https://koberope.jp/maya (2026年10月6日確認)
- まやビューライン 営業時間・料金(定休日) https://koberope.jp/maya/price/ (2026年10月6日確認)
- まやビューライン運営法人 年次検査の運休告知 https://www.kfcc.co.jp/archives/2351 (2026年10月6日確認)
- 気象庁「神戸 平年値(1991〜2020年)」 https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/view/nml_sfc_ym.php?block_no=47770&day=13&month=05&prec_no=63&view=a2&year= (2026年10月6日確認)
- 国立天文台 暦計算室「各地のこよみ」神戸 2026年10月 https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/2026/s2910.html /11月 https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/2026/s2911.html /12月 https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/2026/s2912.html /2027年1月 https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/2027/s2901.html /2027年2月 https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/2027/s2902.html (2026年10月6日確認)
- 神戸市「イノシシに出会ったら」 https://www.city.kobe.lg.jp/a99375/shise/kekaku/kezaikankokyoku/yugaichoju/inosisi.html (2026年10月6日確認・ページ最終更新2024年1月15日)
- 兵庫県警察「登山届について」 https://www.police.pref.hyogo.lg.jp/qanda/5kyoninka/index25.htm (2026年10月6日確認)


