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菊水山(きくすいやま)は、兵庫県神戸市北区にある低山です。神戸電鉄の鵯越駅や鈴蘭台駅から歩き出せて、六甲全山縦走路の一部にもなっています。神戸市の六甲全山縦走大会のコース説明では、菊水山の山頂が1つめのチェックポイントで、「急坂の登りが第一の難所」と公式に書かれている山です(2026年10月20日確認)。
出発前にまず押さえたいのは、今の道の状態です。神戸市の登山道の通行状況の資料(2026年9月7日時点)では、菊水山〜天王吊橋の区間が「崩落(通行注意)」とされ、「現地に迂回路を設けています」と書かれています。山頂から先へ縦走を続ける人は、この区間を通ることになります。最新の状態は神戸市の資料と、神戸市建設局中部建設事務所(078-511-0515)で、出かける前に確かめてください。
もう1つの日付が、2026年11月8日(日)です。この日は第52回KOBE六甲全山縦走・半縦走大会2026が開かれ、全縦・半縦とも菊水山を通ります。標高は民間の登山サイトで459mと表記されていますが、公式の標高は国土地理院地図(https://maps.gsi.go.jp/)で山頂付近を確かめられます。数字の高さより、急な登りと縦走路の中の位置で計画を組む山です。
以下では、起点の駅の選び方、急坂の歩き方、天王吊橋・鍋蓋山へ進むか引き返すかの判断、晩秋から冬の装備、日没から逆算する引き返し時刻を、公式の資料にある値だけで順に整理します。
- 菊水山〜天王吊橋は神戸市の資料(2026年9月7日時点)で「崩落(通行注意)」、現地に迂回路があること。確かめる先は神戸市と中部建設事務所
- 同じ資料にある北野道・再度ドライブウェイ沿い・水平道・住吉道の規制は別の道で、菊水山の道の規制ではないこと
- 鵯越駅から入るか鈴蘭台駅から入るかを決める材料と、区間の距離・時間に公式値が無いことの扱い方
- 公式が「第一の難所」と書く急坂の登りと、天王吊橋への滑りやすい下りの歩き方
- 2026年11月8日(日)の六甲全山縦走大会の日に歩く人が考えておくこと
- 神戸の平年値(1月の日最低気温3.1℃、12〜2月の降雪0cm)から考える、冬に足す物と足さなくてよい物
- 神戸の日の入(11月15日16:55、12月15日16:50など)から下山口に着く時刻を決める手順
菊水山は駅から歩き出せる「急な登り」の低山|神戸市北区の位置づけ
菊水山の性格を一言で言うと、市街地の駅から歩き出せるのに、登りは急な山です。神戸電鉄の鵯越駅・鈴蘭台駅という、通勤にも使われる駅が起点になります。登山口までバスを乗り継ぐ山や、林道を車で上がる山とは、出発までの段取りが大きく違います。
その一方で、神戸市の六甲全山縦走大会のコース説明は、菊水山について「急坂の登りが第一の難所」と書いています(2026年10月20日確認)。大会のコースは須磨浦公園から高取山を経て菊水山へ入ります。全縦はそこから宝塚まで、半縦は新神戸まで続きます。長い縦走の序盤で、最初に体力を試される山という位置づけです。
菊水山の判断の軸:見るべきは標高の数字ではなく、「急な登りを自分のペースで登り切れるか」と「山頂から先へ進むか戻るか」の2つです。駅から近いことは、登りが楽であることを意味しません。
標高については、民間の登山サイトで459mと表記されています。公式の標高は国土地理院地図で山頂付近を表示すれば確かめられます。どちらにしても数百mの低山で、高山病や森林限界の心配をする山ではありません。気にすべきなのは、短い距離で高さを稼ぐ道の傾きのほうです。
向いているのは、次のような人です。普段から階段や坂道を歩いていて、休み休みでも登りを続けられる人。駅から歩いて駅に戻る、電車で完結する山を探している人。六甲全山縦走路の一部を区切って歩いてみたい人です。反対に、登りで息が上がると立ち止まってしまう人や、下りで膝が痛みやすい人は、山頂で引き返す計画にしておくと組み立てやすくなります。
- 階段を数百段続けて登っても、会話ができる程度の息で歩けるか
- 下りで膝に痛みが出たことがないか(出たことがあるなら、ポールや引き返しの計画を先に決める)
- 山頂から先へ縦走するか、同じ道を戻るかを出発前に決めているか
- 神戸市の通行状況の資料を、出発の前日か当日に開くつもりがあるか
六甲山系の中で菊水山がどこにあるかを先に把握したい人は、六甲山の登山口5か所と下山駅の整理も合わせて見ておくと、西側の菊水山と東側の登山口との位置関係がつかめます。
編集部の見立て:菊水山は「駅から近い低山」という言葉で軽く見られやすい山です。ただ、公式が名指しで「第一の難所」と書いている山はそう多くありません。駅から近いのは段取りが楽という意味で、登りが楽という意味ではない。そう分けて考えるのが、この山の計画の出発点だと考えています。
今の通行状況|菊水山〜天王吊橋は崩落で通行注意(2026年9月7日時点)
神戸市が公開している登山道の通行状況の資料は、基準日が2026年9月7日時点です。その中で、菊水山〜天王吊橋の区間は「崩落(通行注意)」とされ、「現地に迂回路を設けています」と書かれています(2026年10月20日確認)。通行止めではなく、注意して通る扱いで、迂回路が用意されているという記載です。
この区間は、菊水山の山頂から縦走路を先へ進むときに通る道です。山頂まで登って同じ道を戻る人は、この区間に入りません。逆に、天王吊橋・鍋蓋山へ進む人は、迂回路を通る前提で計画を立てることになります。現地の表示に従って歩き、元の道に戻ろうとしないことが大切です。
確認できた最新の市の資料は2026年9月7日時点のものです。それ以降に状況が変わったかどうかは、資料の更新を見ないと分かりません。「新しい告知が見つからない」は「通れるようになった」という意味ではありません。最新は神戸市の六甲山のページと、神戸市建設局中部建設事務所(078-511-0515)で、出発前に確かめてください。
| 区間(市の資料の表記) | 資料の記載(2026年9月7日時点) | 菊水山との関係 |
|---|---|---|
| 菊水山〜天王吊橋 | 崩落(通行注意)。現地に迂回路を設けている | 菊水山から縦走を続けるときに通る区間 |
| 北野道(新神戸駅裏〜ハーブ園山麓駅北側) | 2026年12月末まで通行禁止 | 別の道。菊水山の規制ではない |
| 再度ドライブウェイ沿い(ビーナステラス付近) | 2026年11月末まで通行禁止 | 別の道。菊水山の規制ではない |
| 水平道 | 崩落(通行危険) | 別の道。菊水山の規制ではない |
| 住吉道〜西おたふく山 | 2027年5月末まで通行禁止 | 別の道。菊水山の規制ではない |
同じ資料には、北野道・再度ドライブウェイ沿い・水平道・住吉道の規制も並んでいます。これらは菊水山の道ではありません。資料を開いたときに「通行禁止」の文字が目に入っても、それを菊水山の規制と取り違えないでください。逆に、ほかの道の規制が解除されたことを、菊水山〜天王吊橋の状態の変化と受け取るのも誤りです。
道路のほうも見ておくと、神戸市の「神戸市管理道路の災害等による通行止め」のページは、2026年10月20日時点で「ありません」と掲載しています。ただしこれは市が管理する道路の情報で、登山道の状況は別の資料にまとまっています。車道に通行止めが無いことは、登山道が通れることを意味しません。2つは別々に確かめる必要があります。
なお、2026年3月6日時点の旧版の資料には、長峰山道(6月末まで)の記載がありました。9月版の資料には長峰山道の項目が見当たりませんが、解除の公式記載ではありません。長峰山道の現況は、神戸市の最新の通行状況の資料で確かめてください。


編集部の見立て:山頂で引き返す人にとって、天王吊橋側の崩落は計画に直接は響きません。響くのは縦走で先へ進む人です。だからこそ「進むか戻るか」を出発前に決めておく価値があります。進むと決めた人だけが、前日に資料を開き直せば足ります。
鵯越駅から入るか、鈴蘭台駅から入るか|起点の駅と電車・駐車場・トイレ
菊水山へは、神戸電鉄の鵯越駅と鈴蘭台駅のどちらからでも歩き出せます。どちらを選ぶかで、道の探し方と下山後の動きが変わります。ここでは、公式の資料に書かれていることと、書かれていないことを分けて整理します。
鵯越駅側は、六甲全山縦走大会のコースが通る側です。神戸市のコース説明は、鵯越について「市街地で迷いやすく道標を確認」と書いています(2026年10月20日確認)。駅を出てから山道に入るまでに住宅地を歩くため、道標の見落としが起こりやすいという意味です。地図アプリで現在地を見ながら、道標を1つずつ確かめて進むのが基本になります。
鈴蘭台駅側については、神戸市の大会のコース説明に鈴蘭台駅からの道の記載はありません。歩き出す前に、国土地理院地図や登山地図で駅から菊水山への道を確かめておくことになります。どちらの駅を使っても、区間の距離と所要時間は、神戸市・兵庫県の公式の資料に区間ごとの数値が見当たりません(2026年10月20日確認)。登山地図アプリの記録は民間の値で、歩くコースで変わります。
| 比べる点 | 鵯越駅から入る | 鈴蘭台駅から入る |
|---|---|---|
| 公式の道の記載 | 縦走大会のコースが通る。市が「市街地で迷いやすく道標を確認」と注意 | 大会のコース説明に記載なし。地形図・登山地図で道を確かめる |
| 区間の距離・時間 | 公式の区間値は見当たらない | 公式の区間値は見当たらない |
| 電車の時刻 | 神戸電鉄の鵯越駅の駅情報ページから時刻表へ | 神戸電鉄の公式時刻表で乗る日に確かめる |
電車の時刻は、神戸電鉄の公式時刻表で、乗る日に確かめてください。鵯越駅の公式の駅情報ページ(https://www.shintetsu.co.jp/railway/station/hiyodorigoe/)には「時刻表」のリンクがあります。時刻は改正で変わるため、古いメモや印刷した時刻表に頼らないほうが確実です。冬の運行も同じページから確認できます。
登山口の駐車場とトイレは、公式の案内に記載が見当たりません(2026年10月20日確認)。電車で入るなら駅のトイレを使っておくのが確実です。車で行く場合は、駐車できる場所を事前に神戸市に問い合わせてください。住宅地の路上や路肩に停めるのはやめましょう。
足元の準備も、駅から歩く山ならではの考え方があります。駅から登山口まではアスファルトの道、山に入ると急な土と石の道に変わります。重い登山靴より、舗装路も山道もこなせる軽めのトレッキングシューズが合います。たとえばキャラバンの「C1_02S」は、日帰りの低山から使える定番のトレッキングシューズです。3Eの足幅で、幅広の足の人が最初の1足として候補に入れやすい靴です。
編集部の見立て:初めて菊水山へ行くなら、縦走大会のコースが通る鵯越駅側から入るほうが組み立てやすいと考えます。公式のコース説明に道の注意が書かれていて、事前に読む材料があるからです。そのぶん住宅地での道迷いには気を配ってください。山に入る前に迷うのは、この起点ならではの落とし穴です。
公式が「第一の難所」と書く急坂|登りで汗をかきすぎない歩き方
神戸市の六甲全山縦走大会のコース説明は、菊水山について「急坂の登りが第一の難所」と書いています。大会の参加者は、須磨浦公園から高取山を越えてきた脚で、この急坂に入ります。単独で菊水山だけを登る人は、脚が新しい状態で急坂に入れる分、条件は大会より穏やかです。それでも急な登りであることは変わりません。
急坂で一番起こりやすいのは、序盤に飛ばして息が上がり、立ち止まる回数が増えることです。立ち止まると汗が冷え、再び歩き出すと汗をかく。これを繰り返すと、体力より先に体温の管理が崩れます。急坂の登りは「止まらずに続けられる遅さ」で歩くのが一番速いというのが、坂の基本の考え方です。
- 登り始めの10分は、会話ができる程度まで歩幅を小さくする。脚より先に呼吸を整える
- 汗がにじんできたら、立ち止まる前に上着を1枚脱ぐ。脱ぐのは汗でぬれる前に
- 休むときは短く立ったまま休み、長く座らない。座るなら上着を羽織ってから
汗をかく前提で考えると、大事なのは肌に触れる1枚目です。綿のTシャツは汗を吸って乾きにくく、山頂で風に当たると体を冷やします。汗を吸っても冷えにくい化繊やメリノウールの肌着に替えるだけで、急坂のあとの冷え方が変わります。モンベルの「スーパーメリノウール L.W.」のラウンドネックシャツは、薄手のメリノウールの肌着です。晩秋の急坂のように、登りで汗をかき、山頂で止まる山に向いています。
急坂の登りで上着を脱ぐか着たままにするかは、気温より「汗が出始めたかどうか」で決めるほうが失敗しません。気温が低い日ほど着込んで歩き出しがちですが、登り始めて数分で汗をかき始めます。歩き出す時点で「少し肌寒い」くらいの服装が、急坂ではちょうどよくなります。
体力の見積もりで迷う場合は、区間の時間ではなく「登りの比率」で考えるのが実用的です。菊水山の区間の所要時間には公式値がありません。代わりに、自分が普段歩く階段や坂でどれだけ続けられるかを基準にします。数百段の階段を一定のペースで登れるなら、急坂でもペースを落として登り切れる見込みが立ちます。
急坂で前の人に合わせてペースを上げると、後半で脚が止まりやすくなります。特に大会の日やグループ登山では、自分の呼吸より周りの速さに合わせがちです。追い越しを許して、自分のペースを守ってください。道を譲るときは、足場の安定した場所で立ち止まります。
編集部の見立て:急坂で失うのは体力より体温だと考えています。登りでかいた汗が山頂で冷えると、下りの判断まで鈍ります。登りの歩き方と肌着の選び方は、同じ問題の両面です。速く登ることより、汗をかきすぎないことを目標にしてください。
六甲全山縦走路の中の菊水山|天王吊橋・鍋蓋山へ進むか、山頂で戻るか
神戸市の大会のコース説明では、縦走路の並びは「菊水山〜天王吊橋〜鍋蓋山」です。菊水山の山頂から先は、天王吊橋へ一気に下ります。その下りは滑りやすく、吊橋を渡ると鍋蓋山への急な登りが待っています(2026年10月20日確認)。登って、急に下って、また急に登るという流れです。
この並びが意味するのは、菊水山の山頂が「引き返すかどうかを決める場所」になるということです。山頂から先へ進むと、滑りやすい下りと崩落の迂回路、そして鍋蓋山への登りが続きます。途中で引き返そうとすると、下った分を登り返すことになります。先へ進むかどうかは、天王吊橋へ下り始める前の山頂で決めるのが筋です。
山頂で決める3つ:①ここまでの登りで脚と呼吸に余裕があるか。②菊水山〜天王吊橋の迂回路を通る前提で時間を見ているか。③日の入から逆算した時刻より前に、下山口に着けるか。1つでも不安があれば、同じ道を戻る判断を優先します。
天王吊橋への下りは、公式が「一気に下り滑りやすい」と書く区間です。下りは登りより膝に負担がかかり、足を滑らせやすくなります。ここで助けになるのがトレッキングポールです。2本を前について体重を分ければ、膝にかかる衝撃を和らげ、足元が滑ったときの支えにもなります。DABADAのアルミ製トレッキングポールは2本セットで、まず1組そろえて急な下りで使い方を覚えたい人に向きます。
ポールの長さや素材、折りたたみ方式の違いで迷う場合は、トレッキングポールのモデル比較と長さの合わせ方で整理できます。急な下りでは、平地より長めに伸ばして前につくのが基本です。
滑りやすい下りで、ポールにすべての体重を預けないでください。ポールは支えの補助で、足の置き場所を選ぶことの代わりにはなりません。濡れた土や落ち葉の上では、歩幅を小さくして足裏全体を置きます。ポールを使い慣れていない人は、山頂より手前の緩い坂で一度試してから下ってください。
縦走で距離を伸ばすことそのものに興味がある人は、日帰りの区切り方から始めると無理がありません。菊水山で戻る日、鍋蓋山まで進む日と段階を分けて、体力と時間の感覚を積み上げていく方法を縦走登山の始め方と行程の伸ばし方で詳しく解説しています。
編集部の見立て:菊水山の山頂は、ゴールでもあり分岐点でもあります。先へ進むのは悪い判断ではありませんが、一気に下って急に登る並びを知らずに進むのは避けたいところです。迷ったら戻る。戻る日を1回作っておけば、次に進む日の判断が格段に楽になります。
12〜2月の神戸は降雪0cm、それでも冷える|菊水山の冬に足す物・足さない物
菊水山に11〜3月に登るときの中身を、公式の数字から組み立てます。神戸(気象台)の月平年値(1991〜2020年)では、月平均気温と日最低気温の平均が、11月14.2℃/10.9℃、12月8.8℃/5.7℃、1月6.2℃/3.1℃、2月6.5℃/3.4℃、3月9.8℃/6.3℃です(2026年10月20日確認)。降雪の深さ合計は12〜2月が各0cmです。
これは神戸の市街地にある観測点の値で、菊水山の山頂や登山道の気温ではありません。山の上は市街地より気温が低く、風も強くなりやすいと考えておくのが安全です。数字は「冬の神戸の市街地がこのくらい」という目安として使い、山での体感はこれより一段寒い前提で服装を考えてください。
凍結や積雪の始まりについては、菊水山の凍結や積雪の始まりを示す公式の記載は見当たりません。神戸の市街地の平年値では12〜2月の降雪は0cmですが、これは山の状況を示す値ではないため、当日の天気予報と最新の登山者の報告で判断してください。公式に凍結の記載が無い以上、チェーンスパイクやアイゼンを冬の標準装備として持つ必要は、この山では基本的にありません。
冬の菊水山の装備の考え方:足元の雪対策より、体の汗冷えと風への対策が中心です。冬に足すのは、汗を逃がす肌着・風を止める上着・手袋・灯りの4つ。チェーンスパイク・アイゼンは、公式に凍結の記載がない以上、勧めません。
まず肌着です。急坂の登りでかいた汗が、山頂で風に当たると一気に冷えます。肌に触れる1枚をメリノウールか化繊にして、汗を吸っても冷えにくくします。厚みの違いや化繊との使い分けは、メリノウールの登山インナーと化繊の違い・厚みの選び方で比べられます。
次に上着です。冬の低山で多いのは、雨ではなく風で体温を奪われることです。山頂や尾根で風を止める1枚を、ザックの取り出しやすい場所に入れておきます。レインウェアで代用する方法と、軽いウィンドブレーカーを持つ方法の違いは、登山用ウィンドブレーカーとレインウェアの違いで詳しく比べています。中間着にはフリースを1枚足すと、休憩時の保温が楽になります。登山靴や冬の上着をまだそろえていないなら、やまどうぐレンタル屋
で借りる方法もあります。
手袋は、冬の菊水山で見落としやすい装備です。日最低気温の平均が1月で3.1℃という市街地の値でも、山頂で風に当たれば指先から冷えます。厚い手袋でなくても、薄手のインナーグローブが1組あれば、休憩中や下りで手を冷やさずに済みます。アイスブレーカーの「200 オアシス グローブライナー」(IN62201)は、メリノウールの薄手のグローブで、単体でも厚手の手袋の内側にも使えます。
冬の道路・電車の扱いは、神戸電鉄の公式ページで確認してください(鵯越駅 https://www.shintetsu.co.jp/railway/station/hiyodorigoe/)。天気予報で雪や冷え込みの予報が出た日は、公式に凍結の記載がなくても、市街地の値で判断せず、日程を変えることも選択肢に入れてください。
編集部の見立て:冬の菊水山に要るのは、雪山の装備ではなく、汗と風に備える服装だと考えています。チェーンスパイクを持たないことに不安を感じる人もいるでしょう。ただ、公式に凍結の記載がない山で滑り止めを標準装備にするより、服装を整えるほうが冬の失敗を確実に減らせます。
晩秋〜冬の縦走路で汗冷えと膝を守る|肌着・上着・靴・ザックの基準
鵯越駅から菊水山へ登り、天王吊橋・鍋蓋山まで縦走を続ける日を想定して、道具の基準を整理します。選ぶ基準は4つです。1つめは、急坂の登りでかく汗を肌から逃がせるか。2つめは、山頂や尾根の風を止められるか。3つめは、滑りやすい下りで足首と膝を支えられるか。4つめは、脱いだ上着や保温着を出し入れしやすい容量があるか。日帰りの低山でも、この4つがそろうと、晩秋から冬の縦走で困る場面がぐっと減ります。
| 役割 | 商品(型番・商品名) | 向いている人 |
|---|---|---|
| 汗を逃がす肌着 | アイスブレーカー Merino 200 Oasis Long Sleeve Crewe | 急坂で汗をかき、山頂で冷えやすい人 |
| 風と雨を止める上着 | ミズノ ベルグテックEXストームセイバーV レインスーツ(A2JG4A01) | 雨具と防風を1着で兼ねたい人 |
| 止まったときの保温着 | ザ・ノース・フェイス Thunder Jacket(NY82510) | 山頂で休む時間を長めに取りたい人 |
| 足元 | シリオ PF302 ライトトレック | 滑りやすい下りで足首を支えたい人 |
| 脱いだ服を入れるザック | カリマー cleave 30 | 上着と保温着を出し入れしながら歩きたい人 |
肌着は、登りの汗を肌に残さないことが一番の役目です。アイスブレーカーの「Merino 200 Oasis Long Sleeve Crewe」は、メリノウールの長袖のクルーネックです。秋から冬の急坂で汗をかき、そのまま山頂で風に当たる人の1枚目に向きます。
上着は、雨具と風よけを1着で兼ねる考え方があります。ミズノの「ベルグテックEXストームセイバーV」レインスーツ(A2JG4A01)は、上下セットのレインウェアです。晩秋の天気の崩れにも、山頂の風にも同じ1着で備えたい人に向きます。
保温着は、歩いている間ではなく、止まったときに着る1枚です。ザ・ノース・フェイスの「Thunder Jacket」(NY82510)はダウンジャケットで、山頂での休憩や、日が傾いてから冷え込む時間帯に羽織る保温着を探している人に向きます。
靴は、天王吊橋への滑りやすい下りまで歩く人ほど重要になります。シリオの「PF302 ライトトレック」は、足首まで覆う登山靴です。縦走で下りが続く日に、足首の支えを重視したい人に向きます。
ザックは、脱いだ上着や保温着を入れる余裕があるかで選びます。カリマーの「cleave 30」は日帰り向けのリュックサックです。冬の上着と保温着、水と行動食を1つにまとめて、急坂で脱いだ服をすぐしまいたい人に向きます。
編集部の見立て:5つを全部一度にそろえる必要はありません。優先順位をつけるなら、汗を逃がす肌着と、風を止める上着が先です。靴とザックは手持ちで足りることも多いでしょう。菊水山のように登りで汗をかく山では、まず肌に触れる1枚から見直すのが効率的だと考えます。
2026年11月8日(日)は第52回六甲全山縦走大会|その日に歩く人が知っておくこと
神戸市によると、2026年11月8日(日)に第52回KOBE六甲全山縦走・半縦走大会2026が開かれます(2026年10月20日確認)。全縦・半縦とも須磨浦公園から高取山を経て菊水山を通り、ゴールは全縦が宝塚、半縦が新神戸です。菊水山の山頂は、公式コース説明で1つめのチェックポイントとされています。
大会の日に菊水山を歩くと、縦走路は大会の参加者と同じ道になります。当日のコースの混雑や規制は、神戸市の大会ページ(https://www.city.kobe.lg.jp/a27565/757778576621.html)で確かめてください。申込の条件や登山者への影響の細かな扱いも、同じページで確認できます。
大会の日は、菊水山の急坂と天王吊橋への滑りやすい下りを、多くの人が同じ時間帯に通ることになります。急坂は追い越しがしにくく、下りでは渋滞が起こりやすい地形です。大会に参加しない人は、別の日を選ぶのが落ち着いて歩ける判断になります。
大会の日を避けるかどうかの判断は、目的で分かれます。大会の雰囲気を感じたい、チェックポイントの様子を見たいという人には、当日に歩く理由があります。一方で、自分のペースで急坂を登りたい、写真を撮りながら歩きたい、初めて菊水山に行くという人には、別の日のほうが向いています。
- 11月8日(日)に菊水山へ行く予定なら、神戸市の大会ページを前日に開いたか
- 大会に参加しないなら、日程を前後の週末にずらせないか検討したか
- 当日に歩くなら、急坂や下りで参加者に道を譲る余裕を時間に見込んだか
- 電車の混雑で、乗る予定の便に乗れなかったときの次の手を決めたか
神戸の日の入は、2026年11月1日が17:06、11月15日が16:55です(国立天文台、県庁所在地の神戸の値・2026年10月20日確認)。11月8日はその間の時期にあたります。大会の日に歩く人も、混雑で時間が延びることを見込んで、日の入から逆算した時刻を早めに設定しておくと安心です。
大会の参加者の後ろについて歩くと、自分のペースより速く進みがちです。参加者は長い距離を前提にペースを組んでいます。菊水山だけを登る人は、参加者に合わせず、急坂の手前で一度呼吸を整えてから登ってください。
編集部の見立て:大会の日は、菊水山がいちばん賑わう日のひとつです。参加する人には晴れの舞台ですが、初めて登る人にとっては、急坂も下りも人の流れに押される条件になります。目的が「菊水山に登ること」なら、11月8日を外すのが素直な選択だと考えます。
登山届とイノシシ・スズメバチ・クマ|神戸市・兵庫県警の公式案内の範囲で
登山届について、兵庫県警は提出先を一律に指定していません。警察へ出す方法として、コンパス、郵送、FAX、持参を案内しています(2026年10月20日確認)。条例で提出が義務づけられているという記載ではなく、出す手段の案内です。低山の日帰りでも、家族に行き先と下山予定を伝え、コンパスなどで届を出しておくと、予定どおり戻れなかったときの手がかりになります。
動物については、神戸市の登山者向け案内(最終更新2026年7月29日)が、六甲山系ではイノシシに遭遇することも珍しくないと書いています。遭遇したら後ずさりしてゆっくり離れる、というのが市の案内です。スズメバチは巣を守るために攻撃するので、払わずに姿勢を低くしてゆっくり離れる、とも書かれています。マダニなどにも注意が呼びかけられています。
市の案内の要点:イノシシもスズメバチも、慌てて動かず、ゆっくり離れるのが共通の対応です。走って逃げる、手で払うといった動きは、相手を刺激します。
イノシシについて補足すると、神戸市には「いのししからの危害の防止に関する条例」があり、規制区域内では何人も餌付けをしてはならないと定めています。規制区域は東灘区・灘区の山手幹線以北、中央区の一部、同じ3区の河川・河川敷・隣接道路です。北区の菊水山がこの区域に入るとは示されていません。それとは別に、市は餌やりを控えるよう呼びかけています。食べ物の袋を開けたまま放置せず、ごみは持ち帰ってください。
クマについては、神戸市の同じ登山者向けページに、北区道場町でセンサーカメラにクマが撮影されたという告知があります。山林や草むらへの不用意な立入りを避けるよう注意も書かれています。ただし、この告知は北区道場町のもので、菊水山のものではありません。菊水山での目撃や入山禁止を示す記載でもありません。最新の出没情報は、神戸市の登山者向けページで確かめてください。
イノシシ・ニホンザル・ニホンジカで出会ったときの動き方は違います。種類ごとの公式の対応は登山道で野生動物に出会ったときの行動の整理で、スズメバチが特に警戒を強める時期と刺されない歩き方は登山とスズメバチの記事で詳しく扱っています。
編集部の見立て:動物の話は、怖がるほど行動が雑になります。神戸市の案内が言っているのは「ゆっくり離れる」という一点です。クマの告知も、地区を確かめれば菊水山の話ではないと分かります。正しい場所の情報を見て、落ち着いて離れる。それで十分だと考えています。
日の入から引き返す時刻を決める|神戸の11〜2月の値で逆算する
菊水山は駅から近い低山ですが、秋から冬は日の入が早く、急坂と滑りやすい下りを暗い中で歩くことになりかねません。国立天文台の「各地のこよみ」によると、県庁所在地の神戸の日の入は次のとおりです(2026年10月20日確認)。山の中は谷や尾根の向きで、この時刻より早く暗くなる場所があります。
| 日付(神戸) | 日の入 | 下山口に着く目安(日の入の30分前) |
|---|---|---|
| 2026年10月30日 | 17:08 | 16:38 |
| 2026年11月15日 | 16:55 | 16:25 |
| 2026年11月30日 | 16:49 | 16:19 |
| 2026年12月15日 | 16:50 | 16:20 |
| 2027年1月15日 | 17:11 | 16:41 |
| 2027年2月15日 | 17:42 | 17:12 |
日の入がいちばん早い時期は、11月末から12月中旬で、16:49〜16:50です。日の入の30分前を目安に下山口に着く計画にすると、この時期は16時20分ごろが駅や登山口に戻る目標になります。年が明けると日の入は少しずつ遅くなり、2月中旬には17:42まで延びます。
引き返す時刻は、この目標から逆算します。菊水山の区間の所要時間には公式値がないため、自分の歩いた時間を基準にするのが確実です。駅から山頂までにかかった時間を記録しておき、下りにも同じくらいかかると見込みます。山頂に着いた時刻にその時間を足して、下山口の目標時刻を過ぎるなら、それ以上先へは進まないという線引きです。
- 出かける日の神戸の日の入を国立天文台の「各地のこよみ」で確かめ、30分前を下山口の目標時刻にする
- 駅から山頂までにかかった時間を記録し、下りにも同じだけかかると見込む
- 山頂の時刻+下りの見込みが目標時刻を過ぎるなら、天王吊橋へは下らず同じ道で戻る
月ごとの日没の変化と、引き返し時刻の考え方をもっと広く知りたい人は、登山の日没と引き返し時刻の考え方で、地域別の早見表とともに整理しています。
計画どおりに下りても、急坂や迂回路で時間が延びることはあります。日の入が早い季節は、日帰りの低山でもヘッドライトをザックに入れておきます。ペツルの「ティカコア」(E067AB00)は、日帰り登山の予備の灯りとして持ちやすいLEDヘッドライトです。冬の夕方に下りが延びたときに、両手を空けて足元を照らしたい人に向きます。
編集部の見立て:冬の菊水山で一番避けたいのは、暗くなってから滑りやすい下りを歩くことです。灯りを持つのは保険ですが、本当の対策は引き返す時刻を先に決めておくことだと考えます。ヘッドライトは「使わずに済むように計画して、それでも持っていく」道具です。
よくある疑問
Q. 菊水山〜天王吊橋の迂回路は通れますか?
神戸市の資料(2026年9月7日時点)では、菊水山〜天王吊橋は崩落で通行注意、現地に迂回路が設けられています。最新は神戸市の六甲山のページと、神戸市建設局中部建設事務所(078-511-0515)で、出発前に確かめてください。現地では表示に従い、迂回路を通ります。
Q. 2026年11月8日に菊水山へ登っても大丈夫ですか?
2026年11月8日(日)は六甲全山縦走大会の日で、菊水山はコースの1つめのチェックポイントです。当日のコースの混雑や規制は、神戸市の大会ページで確かめてください。大会に参加しない人は、別の日を選ぶほうが落ち着いて歩けます。
編集部の見立て:大会の日に行くかどうかは、目的で決めて構いません。ただ、初めての菊水山なら大会の日は外すのが素直です。急坂を自分のペースで登れる日を選ぶほうが、この山の良さが分かりやすいと考えます。
Q. 車で行けますか?駐車場はありますか?
登山口の駐車場は、公式の案内に記載が見当たりません(2026年10月20日確認)。車で行く場合は、駐車できる場所を事前に神戸市に問い合わせてください。神戸電鉄の鵯越駅・鈴蘭台駅から歩けるため、電車で行くほうが段取りは組みやすい山です。
Q. 冬にチェーンスパイクは必要ですか?
菊水山の凍結や積雪の始まりを示す公式の記載は見当たりません。神戸の市街地の平年値では12〜2月の降雪は0cmです。この山では滑り止めより、汗冷えと風への備えを優先してください。ただし市街地の値は山の状況を示さないため、当日の天気予報と最新の登山者の報告で判断してください。
Q. 鵯越駅から菊水山まではどれくらいかかりますか?
この区間の距離と所要時間は、神戸市・兵庫県の公式の資料に区間ごとの数値が見当たりません(2026年10月20日確認)。登山地図アプリの記録は民間の値で、歩くコースで変わります。初めての人は、自分の歩いた時間を記録して、下りの見込みと引き返し時刻の基準にしてください。
編集部の見立て:所要時間の公式値がない山では、他人の記録より自分の記録のほうが信頼できます。1回目は山頂で戻って、往復の時間を手元に残す。その記録が、次に縦走を伸ばすときのいちばん確かな材料になります。
まとめ|菊水山は駅から急坂を登り、天王吊橋へ下るかは山頂と市の最新資料で決める
菊水山は、神戸電鉄の鵯越駅・鈴蘭台駅から歩き出せる、神戸市北区の低山です。駅から近い一方で、公式が「急坂の登りが第一の難所」と書く登りがあります。菊水山〜天王吊橋は、神戸市の資料(2026年9月7日時点)で崩落・通行注意、現地に迂回路があります。2026年11月8日(日)は六甲全山縦走大会の日です。
編集部の見立て:菊水山で迷う判断は、ほとんどが「山頂から先へ進むかどうか」に集まります。資料の確認、日の入からの逆算、自分の脚の余裕。この3つがそろったときだけ天王吊橋へ下る。そう決めておけば、急坂の山でも落ち着いて歩けます。
編集部の見立て:冬の菊水山は、雪山の道具より汗と風への備えで決まる山です。肌着と上着を整え、灯りを持ち、日の入の30分前に下山口へ戻る。低山でも、計画の組み方は高い山と変わらないと考えています。
- 出発の前日に、神戸市の登山道の通行状況の資料と、11月8日前後なら大会ページを開く
- 出かける日の神戸の日の入を国立天文台で確かめ、30分前を下山口の目標時刻にする
- 山頂で、脚の余裕と時刻を見て、天王吊橋へ下るか同じ道で戻るかを決める
出典
- 神戸市「登山道の通行状況」資料(2026年9月7日時点)https://www.city.kobe.lg.jp/documents/4281/r80907tsuukoudome.pdf(2026年10月20日確認)
- 神戸市「神戸市管理道路の災害等による通行止め」https://www.city.kobe.lg.jp/z/kensetsukyoku/tsukodome.html(2026年10月20日確認)
- 神戸市「第52回KOBE六甲全山縦走・半縦走大会2026」https://www.city.kobe.lg.jp/a27565/757778576621.html(2026年10月20日確認)
- 神戸市「六甲全山縦走大会 コース説明」https://www.city.kobe.lg.jp/a27565/kanko/event/rokko/course.html(2026年10月20日確認)
- 神戸市「六甲山の登山について」https://www.city.kobe.lg.jp/a17526/kanko/leisure/mountain/rokko-tozan.html(2026年10月20日確認)
- 神戸市「いのししからの危害の防止に関する条例」https://www.city.kobe.lg.jp/a99375/shise/kekaku/kezaikankokyoku/yugaichoju/boar/joreihonbun.html(2026年10月20日確認)
- 気象庁「平年値(神戸)」https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/view/nml_sfc_ym.php?block_no=47770&prec_no=63(2026年10月20日確認)
- 兵庫県警察「登山届について」https://www.police.pref.hyogo.lg.jp/qanda/5kyoninka/index24.htm(2026年10月20日確認)
- 神戸電鉄「鵯越駅」https://www.shintetsu.co.jp/railway/station/hiyodorigoe/(2026年10月20日確認)
- 国立天文台 暦計算室「各地のこよみ」神戸 https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/2026/s2910.html / https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/2026/s2911.html / https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/2026/s2912.html / https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/2027/s2901.html / https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/2027/s2902.html(2026年10月20日確認)
- 国土地理院地図 https://maps.gsi.go.jp/(2026年10月20日確認)


