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立花山は、福岡県糟屋郡新宮町・久山町と福岡市東区の境にそびえる標高367mの低山です。新宮町と福岡県観光公式サイト「クロスロードふくおか」は367m、久山町は367.1mと表記しています(2026年10月8日確認)。ほかの県にも同じ名前の山がありますが、ここで扱うのは福岡県の立花山です。
出かける前に知っておきたいのが、登山道の一部の状態です。クロスロードふくおかには「2025年8月9日からの大雨の影響により、立花山登山道の石垣ルートで土砂崩れが発生し、通行できなくなっております。登山をされる際は、別のルートを利用するようお願いします。」という案内があります(2025年9月18日更新・2026年10月8日確認)。解除の告知は公式ページで見当たらないため、今は通れるかどうかは分かりません。出かける前に新宮町産業振興課(092-962-0238)で確かめ、別のルートを選ぶ前提で計画を立ててください。
石垣ルート以外の通行止めを知らせる公式の告知は、2026年10月8日時点で見当たりませんでした。ただしそれは「どこでも通れる」という意味ではありません。標高367mと数字は小さくても、立花口・下原・六所宮・三日月山霊園・久山側と登山口がいくつもあり、どこから登るかで距離も駐車もバスも変わります。立花山の計画は、まず「どの登山口から登るか」を決めるところから始まります。
以下では、登山口ごとの駐車場とバス、九州森林管理局が示すバス停から山頂までの時間、三日月山・白岳への縦走、クスノキ原生林と立花城跡、そして日没が17時台になる11〜3月の歩き方までを、公式の数字と確認先つきで並べます。
- 石垣ルートは2025年8月の大雨で通れないと県の観光公式が案内しており(2025年9月18日更新)、出発前の確認先は新宮町産業振興課であること
- 登山口は立花口・下原・六所宮・三日月山霊園・久山側に分かれ、駐車・トイレ・バスの公式情報の厚さが登山口ごとに違うこと
- 九州森林管理局の表では、立花山バス停から山頂まで50分、下原バス停から60分であること
- 立花口の登山者用駐車場(約40台・無料)から大クスと山頂を回って戻る歩行は、県の観光公式で約90分とされていること
- 山頂から三日月山山頂まで30分、白岳山頂まで18分という公式の区間値で、縦走に足を延ばすかを決められること
- 福岡地点の日の入は2026年12月1日に17:10と1年で最も早い時期に入り、冬は引き返し時刻を午後の早い時間に置く必要があること
- 福岡県警は登山計画書の提出を「推奨」としており、義務ではないが電子申請もできること
立花山はどこにある、どんな山か|367m・新宮町と久山町と福岡市東区の境
立花山は福岡市の北東、玄界灘に近い場所にある山です。山頂は新宮町・久山町・福岡市東区の3つの自治体の境にあり、それぞれの自治体が自分たちの観光ページで紹介しています。新宮町の案内では標高367m、久山町の案内では367.1m、福岡県観光公式のクロスロードふくおかでは367mです(いずれも2026年10月8日確認)。数字の差は表記の違いで、どちらも公式の掲載値です。
367mという高さは、福岡市内の油山(597m)と比べても低い部類に入ります。ただし、低いから楽だと決めつけるのは早計です。立花山には複数の登山口があり、登山口によって歩く距離が変わります。新宮町は、立花口の登山道から山頂まで約1,600mと案内しています(2026年10月8日確認)。一方、九州森林管理局の表では、立花山バス停から山頂まで50分、下原バス停から60分とされています。どこから歩き始めるかで、行程は30分から1時間以上変わると考えておくのが安全です。
立花山の位置づけ:標高367m、バス停から山頂まで50〜60分という公式値は、日帰りの低山としては短い部類です。体力より先に効いてくるのは、登山口の選択と、木の根・落ち葉・石の多い足元への備えです。
山の性格を決めているのは、山頂付近に広がるクスノキの原生林です。新宮町・久山町・福岡市は、立花山のクスノキ原生林を国の特別天然記念物と紹介しています。新宮町は、山頂付近に樹齢300年を超えるクスノキがあると案内しています(2026年10月8日確認)。また、山頂一帯には立花城跡があり、クロスロードふくおかは大友貞載が築いた城の跡で、古井戸跡や石垣跡が残ると紹介しています。
山開きは、新宮町の案内で毎年4月第2日曜日です(2026年10月8日確認)。山開きは地域の行事としての節目で、それ以外の季節に入山できないという意味ではありません。秋から冬にかけても登られている山で、市街地から近いぶん、思い立って出かける人も多い山です。
読者がまず決めるべきなのは、「自分の体力で登れるか」より「どこから、何時に登り始めて、何時に下りきるか」です。バス停から50〜60分の登りは、登山歴1〜3年の人なら体力の面で大きな壁にはなりにくい数字です。それでも、下りに同じくらいの時間を見て、山頂での休憩を足すと、行動時間は2時間半前後になります。冬の夕方に近い時間から登り始めると、この2時間半が日没とぶつかります。
福岡市内でもう1つ、時間の締切がはっきりした低山を探しているなら、開園時間から下山時刻を組む油山(福岡市・597m)のA・Bコースと下山計画も参考になります。立花山とは登山口の数も、締切の決まり方も違います。
編集部の見立て:立花山は「近い・低い・すぐ登れる」の三拍子がそろっているぶん、計画が雑になりやすい山だと考えています。367mという数字ではなく、登山口が5方向に散っていることのほうが、当日の迷いや遅れの原因になりやすいはずです。
石垣ルートは通行不可の案内あり|2025年8月の大雨と出発前の確認先
立花山でいま最も確かめておきたいのが、石垣ルートの状態です。クロスロードふくおかの立花山のページには、「2025年8月9日からの大雨の影響により、立花山登山道の石垣ルートで土砂崩れが発生し、通行できなくなっております。登山をされる際は、別のルートを利用するようお願いします。」という案内が載っています(2025年9月18日更新・2026年10月8日確認)。
この案内が出てから1年以上たちますが、解除を知らせる告知は公式ページで見当たりません。新宮町や福岡市のページには石垣ルートの通行止めの記載がありませんが、記載が無いことは「通れる」の根拠になりません。石垣ルートは「今は通れるかどうか公式に分からない道」として扱い、使わない計画を先に組んでおくのが現実的です。
現地で「通れそうに見える」ことと、管理する側が通行を認めていることは別です。土砂崩れの跡は、表面が乾いていても足元が緩んでいることがあります。案内に従って別ルートを使い、立入を止める表示やロープがあればその先へ進まないでください。
この通行不可は、法令にもとづく入山規制ではなく、災害による登山道の通行止めの案内です。立花山には、条例による登山規制や、信仰上の理由による入山の決まりは公式に見当たりません(2026年10月8日確認)。つまり、山そのものに入れないわけではなく、「その1本の道が使えない」という状態です。別の登山口から登れば、山頂やクスノキ原生林へ向かうこと自体はできます。
確認の手順は単純です。出発の前日か当日の朝に、次の3つを見ておきます。
- クロスロードふくおかの立花山のページ(https://www.crossroadfukuoka.jp/spot/11611)を開き、石垣ルートの案内が残っているか、更新日が変わっていないかを見る
- 新宮町産業振興課(092-962-0238)に、石垣ルートを含む登山道の通行状況と、駐車場の状況を電話で確かめる。新宮町のページは、台数・料金・通行止めはここへ問い合わせるよう案内している
- 久山町側や福岡市東区側から登る場合は、久山町役場(092-976-1111)や福岡市東区役所の案内もあわせて確かめる
石垣ルート以外の道について、2026年10月8日時点で通行止めを知らせる公式の告知は見当たりませんでした。ただし、これも「全部通れる」と保証するものではありません。大雨のあとは、どの登山道でも路面が崩れたり、倒木が道をふさいだりすることがあります。前日や前々日にまとまった雨が降った週は、出発前の確認をいつも以上に丁寧にしてください。
大雨の翌日や小雨の日は、登山道の土が粘り、木の根や石が濡れて滑りやすくなります。天気予報で雨の時間帯が読めるなら、その時間を外して歩き終わる計画にするのが第一です。それでも途中で降られたときのために、雨具は晴れの予報でもザックに入れておきます。
低山でも、雨具は「降ったら着るもの」というより「風と冷えを止めるもの」として役に立ちます。玄界灘に近い立花山は、季節によって山頂付近で風を受けやすい位置にあります。ザ・ノース・フェイスのクライムライトジャケットは、商品名にゴアテックスの防水透湿と軽量をうたう雨具で、雨具を1着目から選び直したい人や、晴れの日も防風着を兼ねて持ち歩きたい人に向きます。
編集部の判断:石垣ルートの件は「1本使えないだけ」と軽く見るのではなく、「公式の告知が1年以上更新されていない道がある山」として扱うのがよいと考えます。電話1本で済む確認なので、出発前に新宮町へ聞くことを計画の最初の手順に入れてください。
登山口は5方向から選ぶ|立花口・下原・六所宮・三日月山霊園・久山側
立花山の登山口は、公式の案内に出てくるだけでも複数あります。新宮町側の立花口と六所宮、福岡市東区側の下原と三日月山霊園のそば、そして久山町側です。どこから登るかで、車で行けるか、バスで行けるか、周回にするか縦走にするかが変わります。下の表は、公式に分かっていることだけを登山口ごとに並べたものです(2026年10月8日確認)。
| 登山口 | 山頂までの公式の値 | 駐車場・トイレ(公式の記載) | バス(確認先) |
|---|---|---|---|
| 立花口(新宮町) | 立花口の登山道から山頂まで約1,600m(新宮町)。駐車場から大クス・山頂を回って戻る歩行は約90分(県観光公式) | 登山者用駐車場は約40台・無料(県観光公式)。トイレは公式の記載が見当たらない | マリンクス山らいず線の立花口・立花小学校前(新宮町) |
| 六所宮(新宮町) | 距離・時間は公式本文に見当たらない | 六所宮横に登山者用駐車場。車イスの人も使えるトイレを整備(新宮町・2023年3月15日更新) | 新宮町の案内で確かめる |
| 下原(福岡市東区) | 下原バス停から山頂まで60分(九州森林管理局) | 台数・料金・トイレは公式の案内が見当たらない | 九州森林管理局の表にバス停名「下原」 |
| 三日月山霊園そば(福岡市東区) | 三日月山山頂から立花山山頂まで30分の区間値あり(九州森林管理局の表は山頂→三日月山山頂30分) | 福岡市の広報(2025年掲載)に駐車場・トイレありの案内。台数・料金の記載なし | 公式の記載は見当たらない |
| 久山町側 | 所要時間は久山町役場の案内で確かめる | 公式の記載は見当たらない | 久山町役場(092-976-1111)で確かめる |
表を見ると、公式の情報が最もそろっているのは立花口です。距離(約1,600m)、周回の歩行時間(約90分)、駐車場の台数(約40台・無料)が、新宮町と県の観光公式でそれぞれ示されています。初めて立花山に行く人、車で行く人、短い時間で山頂とクスノキを見て戻りたい人には、立花口を起点にするのが計画を立てやすい選び方です。
石垣ルートが登山口の名前ではなく「登山道の一部の名前」である点に注意してください。県の観光公式は「立花山登山道の石垣ルート」と書いており、どの登山口から入ってどの区間を通る道かは、同じページに地図などで示されていません。どの道が石垣ルートにあたるかも、新宮町への問い合わせで確かめておくと迷いません。
下原から登る場合は、九州森林管理局の表で下原バス停から山頂まで60分です。バスで行けるのが利点ですが、下原の駐車場の台数・料金・トイレは、公式の案内が見当たりません(2026年10月8日確認)。車で下原へ行くつもりなら、出かける前に福岡市東区か新宮町に確かめてください。停められる場所が分からないまま向かい、路上や路肩に車を置くのは避けてください。
三日月山霊園のそばから登る道は、三日月山を経由して立花山へつなぐ形になります。福岡市の広報(2025年掲載)には、三日月山霊園そばの登山口に駐車場とトイレがあるとの案内があります。台数と料金は書かれていないので、霊園の利用ルールとあわせて事前に確かめてください。霊園の駐車場は本来お参りの人のためのものなので、お盆や彼岸など、お参りの多い時期は特に注意が要ります。
久山町側の登山口からの所要時間は、久山町の公式ページに記載が見当たりません(2026年10月8日確認)。久山町は「三日月~立花山遊歩道」を総延長4km程度の日帰りコースとして紹介しています(2022年4月1日更新・2026年10月8日確認)。久山側から登るなら、久山町役場(092-976-1111)で所要時間と登山口の場所を確かめてから計画してください。
登山口がどこであっても、立花山の足元は木の根や石、季節によっては落ち葉が多い道です。登山を始めて1〜2年目で、最初の1足を低山向けに選びたい人には、キャラバンの定番トレッキングシューズC1_02S(型番0010106)がまず候補になります。運動靴から登山靴に替えて、足首まわりと靴底のしっかりした靴で歩きたい人に向く1足です。
編集部の見立て:公式の情報が厚い立花口を「基準の登山口」にして、ほかの登山口は2回目以降に回すのが失敗の少ない順番だと考えています。情報の薄い登山口から初めて入ると、駐車場とトイレと道の3つを同時に現地で探すことになります。
駐車場の台数とトイレ|公式に分かることと、分からないこと
車で立花山へ行く人にとって、駐車場は当日の計画を左右します。ここでは、公式に書かれていることと、書かれていないことを分けて整理します(いずれも2026年10月8日確認)。
新宮町は、登山者用の駐車場を3か所案内しています。六所宮の横、梅岳寺の近く、登山口の入口近くの3か所です(新宮町の駐車場ページ・2023年3月15日更新)。このうち六所宮横の駐車場は県道山田新宮線沿いにあり、車イスの人も使えるトイレを整備したと案内されています。一方で、3か所それぞれの台数は示されていません。
クロスロードふくおかは、立花口の登山者用駐車場を約40台・無料と案内しています。ただし、この「約40台」が新宮町の案内する3か所のうちどれを指すのかは、どちらのページにも書かれていません。新宮町のページは2023年の更新なので、今の台数や料金が変わっていないかも、出発前に新宮町産業振興課(092-962-0238)で確かめるのが確実です。
| 駐車場 | 公式に書かれていること | 書かれていないこと |
|---|---|---|
| 立花口の登山者用駐車場 | 約40台・無料(県観光公式) | トイレの有無、新宮町の3か所のどれにあたるか |
| 六所宮横(県道山田新宮線沿い) | 車イスの人も使えるトイレを整備(新宮町・2023年更新) | 台数・料金 |
| 梅岳寺近く | 登山者用駐車場として案内(新宮町) | 台数・料金・トイレ |
| 登山口入口近く | 登山者用駐車場として案内(新宮町) | 台数・料金・トイレ |
| 下原 | 公式の案内が見当たらない | 台数・料金・トイレ |
| 三日月山霊園そば | 駐車場・トイレありの案内(福岡市の広報・2025年掲載) | 台数・料金、霊園の利用ルール |
この表から読み取れる行動の順番は、次のとおりです。トイレがあると公式に案内されているのは、六所宮横の駐車場です。立花口の駐車場のトイレは公式の記載が見当たらないので、立花口から登る人も、六所宮横で済ませてから登山口へ向かうと安心です。山の中に入ってからトイレを探すのは難しいと考えておきます。
満車のときに、路上や路肩、近くの店や施設の駐車場に車を置かないでください。立花山の登山口は住宅地や農地の近くにあり、路上駐車は地域の人の通行を妨げます。満車だった場合に備えて、第2候補の駐車場とバスでの行き方を、出発前に決めておきます。
週末の朝は、近くに住む人の登山や散策と重なります。何時に満車になるかは公式に示されていないので、具体的な時刻は書けません。考え方としては、駐車場に着く時刻を早めるか、満車なら別の駐車場へ回る、それでも空いていなければバスに切り替える、という3段構えにしておくと、現地で迷いません。バスでの行き方は次の章で整理します。
なお、神社や寺の駐車場は、参拝の人のためのものです。六所宮横の駐車場は新宮町が登山者用として案内していますが、それ以外の寺社の駐車場を登山に使ってよいかは、公式に書かれていない限り使わない判断をしてください。行事のある日は、登山者用の駐車場でも混み合うことがあります。
- 出発前に新宮町産業振興課(092-962-0238)へ、駐車場の台数・料金・使える時間を確かめたか
- トイレのある六所宮横の駐車場に寄る時間を、行程に入れたか
- 第1候補が満車だったときの第2候補の駐車場を決めたか
- どちらも満車だったときに、バスへ切り替える時刻を決めたか
編集部の判断:駐車場の公式情報が2023年更新のまま、という点はもっと注目されてよいと考えます。台数や料金は、公式ページの更新を待たずに変わることがあります。数字を信じて向かうより、電話で今の状態を聞いてから向かうほうが、結果として時間の節約になります。
バスで行く|マリンクス山らいず線と西鉄のバス停名
立花山は、バスで登山口の近くまで行ける山です。車を使わなければ駐車場の心配がなくなり、登った道と別の道へ下りる縦走も組みやすくなります。ここでは、公式の案内に出てくるバスの情報を整理します。時刻・運賃・運行日は変わるため、書きません。必ず出かける前に最新の案内で確かめてください。
新宮町は、新宮町コミュニティバス「マリンクス」の山らいず線を案内しています。立花口バス停、または立花小学校前バス停が便利だとしています(新宮町の駐車場・アクセスのページ・2026年10月8日確認)。クロスロードふくおかは、西鉄新宮駅またはJR福工大前駅から山らいず線の佐屋行きに乗り、立花小学校前で降りて徒歩約19分と案内しています(2026年10月8日確認)。
新宮町のページは2023年の更新です。マリンクスの時刻・運賃・運行日は、新宮町のコミュニティバス「マリンクス」の最新の案内で確かめてください。土曜・日曜・祝日に運行があるか、何本あるかは、登山の計画に直接効いてきます。
福岡市東区側から入るときは、九州森林管理局の表にバス停名が出てきます。表では「立花山」バス停から山頂まで50分、「下原」バス停から山頂まで60分、「平山」バス停から白岳山頂まで50分とされています(2026年10月8日確認)。ただし、この表はバス停の名前と歩く時間を示すもので、どの路線が何時に走っているかは書かれていません。便の有無は西鉄バスの路線検索で確かめてください。
| バス停 | 公式の案内 | 確かめる先 |
|---|---|---|
| 立花口・立花小学校前 | マリンクス山らいず線。立花小学校前から徒歩約19分(県観光公式) | 新宮町コミュニティバス「マリンクス」の最新の案内 |
| 立花山 | 山頂まで50分(九州森林管理局の表) | 西鉄バスの路線検索 |
| 下原 | 山頂まで60分(九州森林管理局の表) | 西鉄バスの路線検索 |
| 平山 | 白岳山頂まで50分(九州森林管理局の表) | 西鉄バスの路線検索 |
バスで行くときに大事なのは、行きより帰りの便です。登り始める前に、下りる予定のバス停の最終便を調べ、そこから逆に時間を数えて、山頂を出る時刻を決めておきます。帰りのバスに乗れないと、次の便まで長く待つか、駅まで歩くことになります。冬は日没が早いので、暗い道路を歩く時間が生まれます。
バスの利点は、もう1つあります。立花口や下原から登り、三日月山や白岳を経由して別のバス停へ下りる縦走が組めることです。車だと出発点に戻らなければいけませんが、バスなら登った道と下りる道を分けられます。縦走の区間値は後の章で整理します。
バス停から登山口までの道は、生活道路や車道を歩く区間があります。道幅の狭いところでは車に注意し、暗くなる時間に車道を歩く計画にはしないでください。冬の夕方は、ドライバーから歩行者が見えにくくなります。
「車とバス、どちらで行くか」は、次の基準で決めると迷いません。立花口から短く周回して戻るなら車、縦走をするならバス、駐車場の状況が分からない登山口から入るならバス、という分け方です。車で行って満車だった場合の切り替え先としても、バスの時刻は事前に調べておく価値があります。
編集部の見立て:立花山は、バスで行くと計画の自由度が一段上がる山です。駐車場の台数に振り回されず、下りる道も選べます。そのかわり、帰りの最終便という締切が1つ増えます。この締切を計画の最初に書き込めるかどうかが、バス登山の分かれ目です。
コースタイムの目安|バス停から50分・60分、立花口の周回は約90分
立花山の所要時間について、公式に示されている値は多くありません。そのぶん、出典の違う数字を混ぜずに読むことが大切です。ここでは、公的な機関と自治体・県の観光公式が出している値だけを使います(いずれも2026年10月8日確認)。
九州森林管理局の表では、立花山バス停から山頂まで50分、下原バス停から山頂まで60分です。この値は、バス停を起点にした登りの時間で、登山口の駐車場からの時間ではありません。県の観光公式は、立花口の登山者用駐車場から大クスと山頂を経て同じ駐車場へ戻る歩行を、約90分としています。新宮町は、立花口の登山道から山頂までを約1,600mとしていますが、時間は書かれていません。


時間の読み方:バス停起点の登り50〜60分と、駐車場起点の周回約90分は、出発点も歩く範囲も違う数字です。足し算したり比べたりせず、自分が使う登山口に対応する公式値だけを拾って、そこに休憩と余裕を足すのが正しい使い方です。
下りの時間は、九州森林管理局の表には載っていません。下りは登りより早いことが多い一方、木の根や石の多い道、落ち葉の積もった道では、慎重に歩くほど時間がかかります。計画では、下りにも登りと同じだけの時間を見込んでおくと、日没や最終バスとの間に余裕が残ります。これは公式の値ではなく、計画の立て方としての目安です。
具体的に組んでみます。立花山バス停から登る場合、登り50分、山頂での休憩30分、下り50分を見込むと、合計で2時間10分です。下原バス停からなら、登り60分、休憩30分、下り60分で2時間30分になります。立花口の駐車場から大クスと山頂を回る場合は、公式の約90分に休憩30分を足して2時間です。どの場合も、登山口までの移動やトイレの時間は別にかかります。
| 起点 | 公式の値 | 休憩30分と下りを足した計画の目安 |
|---|---|---|
| 立花口の駐車場(周回) | 約90分(県観光公式) | 約2時間(下りは公式値に含まれる) |
| 立花山バス停 | 山頂まで50分(九州森林管理局) | 約2時間10分(下りを登りと同じ50分と見込む) |
| 下原バス停 | 山頂まで60分(九州森林管理局) | 約2時間30分(下りを登りと同じ60分と見込む) |
この目安を、出発時刻の決め方に使います。たとえば10月中旬なら、福岡地点の日の入は2026年10月15日で17:45です(国立天文台・2026年10月8日確認)。下原バス停から2時間30分の計画なら、日の入の1時間前に下りきることを目標にして、遅くとも14時台前半には登り始めたい計算になります。森の中は、空が明るくても足元から先に暗くなります。
初めての山で「公式値どおりに歩けるはず」と考えるのは危険です。公式の時間は、道迷いや渋滞、写真を撮る時間を含んでいません。登山口を探す時間、分岐で地図を見る時間を考えて、最初の1回は公式値より3割ほど長く見ておくと計画が崩れにくくなります。
周回約90分という立花口のコースは、短い時間で山頂とクスノキの大木を見られる組み合わせです。ただし短い山行ほど、登りで汗をかいたあとに山頂で休むと体が冷えやすくなります。汗をかいても肌がべたつきにくい肌着を選ぶと、休憩のときの冷えを抑えやすくなります。モンベルのスーパーメリノウール L.W. ラウンドネックシャツ(#1107661)は、商品名のとおり薄手のメリノウールの肌着で、綿のTシャツから肌着を替えたい人に向きます。
編集部の見立て:立花山の時間の数字は、短いがゆえに「余裕がある」と錯覚させます。90分の周回でも、出発が遅れて山頂で長居すれば、冬は簡単に日没に追いつかれます。公式値は最短の目安と受け取り、計画では休憩と下りを必ず書き足してください。
三日月山・白岳へつなぐ縦走|山頂から30分・18分の区間値
立花山の山頂からは、周りの山へ足を延ばすことができます。九州森林管理局の表では、立花山山頂から三日月山山頂まで30分、立花山山頂から白岳山頂まで18分です。平山バス停から白岳山頂までは50分とされています(2026年10月8日確認)。久山町も「三日月~立花山遊歩道」を、昭和48年に計画・完成した総延長4km程度の日帰りコースとして紹介しています(2022年4月1日更新)。
縦走を考えるときは、公式の区間値を順に足していきます。立花山バス停から山頂まで50分、そこから三日月山山頂まで30分と、公式の区間値を合計すると80分です。これに休憩と、三日月山から下りる時間が加わります。三日月山から下りる道の所要時間は、九州森林管理局の表には載っていません。福岡市東区が配布する立花山・三日月山の登山地図で、下りる道と時間を確かめてください。
| 区間 | 公式の値 | 出典 |
|---|---|---|
| 立花山山頂→三日月山山頂 | 30分 | 九州森林管理局の表 |
| 立花山山頂→白岳山頂 | 18分 | 九州森林管理局の表 |
| 平山バス停→白岳山頂 | 50分 | 九州森林管理局の表 |
| 三日月~立花山遊歩道 | 総延長4km程度 | 久山町(2022年4月1日更新) |
縦走するかどうかは、体力より時間で決めるのが確実です。山頂に着いた時刻を見て、そこから三日月山まで30分、さらに下山の時間を足して、日没や最終バスに間に合うかを計算します。間に合わないなら、その日は縦走をやめて、来た道か最短の道で下ります。山頂で決めるのではなく、出発前に「山頂に何時までに着いたら縦走する」という基準時刻を決めておくと、その場で迷いません。
縦走の判断式:山頂到着時刻+三日月山まで30分+下山の時間(登山地図で確認)+休憩が、日の入の1時間前より前に収まるなら縦走する。収まらない日は、縦走を次の機会に回す。
白岳へは山頂から18分と近く、往復しても1時間に届きません。ただし、往復すれば同じ道を戻るぶん、山頂へ登り返す時間がかかります。白岳から平山バス停へ下りるなら、平山バス停から白岳山頂まで50分という公式値を下りの目安の参考にできますが、下りの時間そのものは表に載っていない点は同じです。
縦走路は、分岐の多い道です。三日月山・白岳・立花山の間には複数の道が交わり、地元の人の散策路も入り込んでいます。分岐ごとに地図で現在地を確かめ、道標の向きと自分の進む方向が合っているかを見てから進んでください。スマートフォンの地図アプリは、電池の残りを見ながら使います。
縦走では、登りと下りが何度も入れ替わります。下りの急な区間や石の多い区間では、トレッキングポールがあると膝への負担を分散しやすくなります。ポールの長さは、肘が90度に曲がる長さを基準に、下りでは少し長く伸ばすのが基本です。詳しくはトレッキングポールの長さの決め方と、登り・下りでの使い分けで整理しています。
ポールを初めて買う人には、DABADA(ダバダ)のトレッキングポールが候補になります。商品名にSG承認品・軽量アルミ製・2本セットとあり、左右2本で体を支えたい人、まずは手ごろな1組で使い方を覚えたい人に向きます。素材や重さ、収納の長さで何本かを見比べたいなら、軽さや価格帯でトレッキングポールを比べた記事で全体を見てから決めると選びやすくなります。
編集部の判断:立花山の縦走は、区間が短いぶん「ついでに」と延ばしたくなる設計です。30分や18分という数字は短く見えますが、下りる道の時間は公式に出ていません。山頂で迷うのではなく、出発前に「何時までに山頂なら縦走する」と決めておくことを勧めます。
立花山の落ち葉と木の根の下りに備える|靴・ザック・フリースの選び方の基準
晩秋から冬の立花山は、クスノキ原生林の中に落ち葉が積もり、木の根や石と重なって足元が読みにくくなります。下原などの登山口から登り、三日月山へ回る日は、登りと下りが何度も入れ替わり、膝にかかる負担も増えます。玄界灘に近い山なので、山頂や稜線では風を受けることがあり、日の短い季節は汗が冷えて体温を奪われやすくなります。
道具を選ぶ基準は3つです。1つ目は、木の根と落ち葉の下りで足首と足裏を守れる靴かどうか。2つ目は、防寒着と雨具と灯りをまとめて入れられる容量のザックかどうか。3つ目は、休憩のときにさっと着られて、歩き出したら脱げる防寒着かどうかです。立花山は行動時間が2時間前後の山なので、重い装備をそろえる必要はありません。選ぶ基準は「冬山の装備」ではなく「短い山行で冷えと滑りを防ぐ装備」です。
| 商品(型番) | 商品名に示された特徴 | 向く人 |
|---|---|---|
| キャラバン C1 DL ミッドカット(0010122459) | ミッドカットのトレッキングシューズ | 足首まで覆う靴で、落ち葉と木の根の下りを歩きたい人 |
| シリオ PF302 ライトトレック | ライトトレック向けの登山靴 | 足幅や履き心地で国内ブランドの靴も比べたい人 |
| ミレー プロライター 38+10 | 容量38L+10Lの登山リュック | 防寒着と雨具と灯りを1つにまとめ、ほかの山にも使い回したい人 |
| コロンビア フリースジャケット | フリースジャケット | 休憩のときに羽織る保温着を、普段着と兼ねて持ちたい人 |
| モンベル クリマプラス ニットパーカ(1106589) | フード付きのフリースパーカ | 山頂の風で首まわりや頭が冷えやすい人 |
まず靴です。立花山の下りでは、落ち葉の下に木の根や石が隠れていることがあります。足首まで覆うミッドカットの靴は、足をひねりかけたときに足首を支えやすい形です。キャラバンのC1 DL ミッドカット(0010122459)は、ローカットの靴から足首まで覆う靴に替えたい人、落ち葉の季節の下りで足元に不安がある人に向きます。
同じ価格帯の靴を何足か比べたいなら、シリオも候補に入ります。シリオのPF302 ライトトレックは、低山から中級の山を歩く軽登山向けの靴で、足幅や履き心地を重視して国内ブランドの靴も試したい人に向きます。登山靴は店で実際に履いて、下り坂でつま先が当たらないかを確かめてから選んでください。
次にザックです。立花山だけなら小さなザックでも足りますが、冬は防寒着が増え、雨具とヘッドライトも入れておきたくなります。ミレーのプロライター 38+10は、容量38Lに10Lを足せる登山リュックで、立花山のような日帰りの低山から、もう少し荷物の多い山まで1つで使い回したい人に向きます。
防寒着は、休憩のときにさっと羽織れることが一番の条件です。コロンビアのフリースジャケットは、山頂での休憩に羽織る保温着を、街での普段着とも兼ねて1着持ちたい人に向きます。登り始めは脱いでおき、山頂で着て、下り始めたらまた脱ぐ、という使い方をすると汗冷えを防ぎやすくなります。
山頂で風を受けると、首まわりや頭から体温が逃げていきます。モンベルのクリマプラス ニットパーカ(1106589)は、フードの付いたフリースパーカで、帽子を忘れがちな人や、首から上の冷えが気になる人に向きます。フリースは風を通しやすいので、風の強い日は上に雨具を重ねて防風着として使います。
編集部の判断:立花山のための装備で一番お金をかけるべきなのは、靴だと考えます。ザックや防寒着は手持ちのもので代わりがききますが、落ち葉と木の根の下りで足元を守るのは靴しかありません。迷ったら、まず靴を見直してください。
クスノキ原生林と立花城跡|どこで足を止めて歩くか
立花山を特徴づけているのは、山頂付近に広がるクスノキの原生林です。新宮町・久山町・福岡市は、立花山のクスノキ原生林を国の特別天然記念物と紹介しています(2026年10月8日確認)。新宮町は、山頂付近に樹齢300年を超えるクスノキがあると案内しています。県の観光公式が案内する立花口の周回も、大クスを経由して山頂へ向かう形です。
特別天然記念物は、天然記念物のなかでも特に価値が高いとされるものに与えられる区分です。原生林の中では、木の根を踏み荒らさないこと、枝を折ったり樹皮をはがしたりしないこと、決められた登山道から外れないことが基本になります。木の根は登山道の上にも張り出しているので、根の上に乗るより、根と根の間の土に足を置くほうが、木にも自分の足元にもやさしい歩き方です。
クスノキの原生林は、常緑の葉が一年中茂るため、冬でも森の中は暗めです。晩秋は落葉樹の葉も道に積もり、明るさと足元の両方が変わります。紅葉の時期の九州の山を比べて行き先を決めたいなら、九州の紅葉登山の見頃と、標高から考える山の選び方も参考になります。
山頂一帯には、立花城の跡があります。県の観光公式は、大友貞載が築いた立花城の跡で、古井戸跡と石垣跡が残ると紹介しています(2026年10月8日確認)。福岡市の公式ページは「立花城の史跡」と記載しています。城がいつ、どのように使われたかについては、さまざまな言い伝えがあり、細かな経緯は史料によって伝えられ方が異なるとされています。現地では、古井戸跡や石垣跡に上ったり、石を動かしたりしないでください。
見どころを回る順番は、登山口によって変わります。立花口から登るなら、県の観光公式の周回のとおり、大クスを経由して山頂へ向かい、山頂一帯の城跡を見てから下りる形が組みやすくなります。山頂付近は見るものが多いぶん、時間を使いすぎることがあるので、休憩と見学を合わせて30分程度と、先に枠を決めておきます。
| 見どころ | 公式の記載 | 歩くときの注意 |
|---|---|---|
| クスノキ原生林 | 国の特別天然記念物(新宮町・久山町・福岡市) | 登山道から外れない。根を傷めない |
| 山頂付近の大クス | 樹齢300年を超えるクスノキ(新宮町) | 幹や根に乗らない。囲いがあれば中に入らない |
| 立花城跡 | 大友貞載が築いた城跡。古井戸跡・石垣跡(県観光公式) | 石垣に上らない。石を動かさない |
原生林と城跡は、写真を撮りたくなる場所でもあります。撮影のために登山道を外れたり、狭い道で長く立ち止まったりすると、ほかの登山者の通行の妨げになります。立ち止まるときは道の脇に寄り、後ろから来る人に道をゆずってください。
城跡の石垣跡や古井戸跡の周りは、足元が崩れやすい場所があります。石の上は苔や落ち葉で滑りやすく、井戸の跡は穴の深さが外から分かりにくいことがあります。柵や表示の内側に入らず、子ども連れの場合は手をつないで歩いてください。
編集部の見立て:立花山を「367mの山」として登るか、「特別天然記念物の森と城跡を歩く場所」として訪ねるかで、満足の中身が変わると考えています。山頂に着くことだけを目標にすると、この山の価値の半分を素通りしてしまいます。時間の枠を決めたうえで、森と城跡に足を止める時間を計画に入れてください。
スズメバチ・ヘビ・マダニと歩きにくい箇所|福岡市の注意を読む
福岡市は、立花山を含む東区の山について、スズメバチ・ヘビ・マダニへの注意を呼びかけています。やぶの中に入らないよう注意し、登山道には歩きづらい箇所もあると案内しています(福岡市の広報・2025年掲載・2026年10月8日確認)。目撃の件数や発生の時期は書かれていないので、「いつ・どこで多いか」は公式からは分かりません。ここでは、公式の注意をどう行動に移すかを整理します。
スズメバチは、巣に近づいたものを攻撃することがあります。羽音が近くで聞こえたり、数匹が周りを飛び回ったりしたら、手で払わず、姿勢を低くして静かにその場を離れます。黒っぽい服や帽子、香りの強い整髪料や化粧品は、ハチを寄せやすいといわれます。秋の行楽シーズンには、明るい色の服と帽子を選ぶのが基本です。
ハチに刺されたあとに、息苦しさ・じんましん・めまいなどが出たら、すぐに119番に通報してください。以前に刺されたことがある人は、特に注意が必要です。山の中では救急車が来るまで時間がかかるので、症状が軽く見えても無理に歩き続けないでください。
ヘビは、こちらから近づかなければ多くの場合は離れていきます。落ち葉や草の多いところ、石の下や倒木のそばに手を入れないこと、足元を見て歩くことが基本です。マダニは、やぶや草むらで服や肌に付きます。やぶに入らないこと、長袖・長ズボンで肌の露出を減らすこと、下山後に服や体を確かめることが、福岡市の注意に沿った対策になります。
- 長袖・長ズボンで、肌の露出を減らしているか
- 黒っぽい服や帽子を避け、明るい色を選んだか
- 登山道から外れず、やぶや草むらに入らない計画になっているか
- 下山後に、服や首まわり・足首にマダニが付いていないかを見る時間を取ったか
イノシシについては、2026年10月8日時点で公式ページに目撃の告知は見当たりませんでした。ただし、いないという意味ではありません。地面が掘り返された跡を見かけたら、その周辺にいる可能性を考え、出会ったときは騒がず、背を向けて走らずにゆっくり離れます。
福岡市が「歩きづらい箇所がある」と書いている点も、見落とさないでください。立花山の登山道には、木の根が段のように張り出したところ、石が転がっているところ、雨のあとにぬかるむところがあります。晩秋から冬は、そこに落ち葉が積もり、下の凹凸が見えなくなります。落ち葉の下にある根や石に足を取られると、ひねったり滑ったりしやすくなります。
落ち葉の道で滑らないための足の置き方や、靴底の選び方は、登山道の落ち葉で滑る理由と、歩き方・靴・道具でできる対策にまとめています。歩幅を小さくし、足裏全体で地面をとらえるのが基本です。
編集部の判断:福岡市の注意は短い文ですが、「やぶに入らない」の一言にハチ・ヘビ・マダニの対策の多くが含まれていると考えます。道具より先に、登山道から外れないこと、足元を見て歩くことを徹底してください。それだけで避けられる危険がかなりあります。
立花山に11〜3月に登るなら|日没17時台と福岡の平年値で見る寒さ
立花山は冬も登られる低山です。雪の多い山とは違い、冬でも登山口まで車やバスで行ける日が多い山です。ただし、冬に一番効いてくるのは雪よりも日の短さです。国立天文台の暦によると、福岡地点の日の入は、2026年11月1日が17:27、11月15日が17:16、11月30日が17:10、12月1日が17:10、12月15日が17:12、12月31日が17:20です。2027年1月15日は17:33、1月31日は17:48、2月15日は18:02、2月28日は18:14です(いずれも2026年10月8日確認)。
この値は福岡地点の暦で、山の上や谷筋の値ではありません。クスノキ原生林は常緑で冬も葉が茂っているため、森の中は日の入より前から暗くなります。日没の時刻をそのまま下山の締切にせず、その1時間前には登山口に戻っている計画にしてください。
| 日付(福岡地点) | 日の入 | 登山口に戻る目標 | 立花口周回(約2時間)の出発目安 |
|---|---|---|---|
| 2026年11月1日 | 17:27 | 16:27まで | 14:27まで |
| 2026年12月1日 | 17:10 | 16:10まで | 14:10まで |
| 2026年12月31日 | 17:20 | 16:20まで | 14:20まで |
| 2027年1月31日 | 17:48 | 16:48まで | 14:48まで |
| 2027年2月28日 | 18:14 | 17:14まで | 15:14まで |
表の「出発目安」は、国立天文台の日の入から1時間を引き、さらに立花口の周回約90分(県の観光公式)に休憩30分を足した2時間を引いた、計画上の目安です。下原バス停から登るなら、前の章で見たとおり約2時間30分を見て、さらに30分早く出ます。11月下旬から12月中旬は、日の入が17時10分前後と1年で最も早い時期なので、午後の出発はこの時期ほど早めにしてください。日没から引き返し時刻を決める考え方は、秋に早まる日没と、引き返し時刻の決め方で詳しく整理しています。
編集部の見立て:冬の立花山で気にすべきは、雪や凍結よりも「午後に出て、森の中で暗くなる」ことだと考えています。近い山だからこそ、昼過ぎに思い立って出かけがちです。12月の午後なら、14時を過ぎたら周回でも厳しいという感覚を持っておいてください。
寒さについては、気象庁の福岡観測点の平年値(1991〜2020年)が目安になります。日の平均気温と日最低気温の平年値は、11月が14.2℃と10.6℃、12月が9.1℃と5.8℃、1月が6.9℃と3.9℃、2月が7.8℃と4.4℃、3月が10.8℃と7.2℃です(2026年10月8日確認)。降雪の深さの平年値は、12月0cm、1月1cm、2月1cm、3月0cmです。いずれも福岡市街地の観測点の値で、立花山の山頂の気温や積雪を示すものではありません。山の上はこれより気温が低くなります。
立花山の凍結や積雪がいつ始まるかについて、公式の記載は見当たりません(2026年10月8日確認)。福岡の平年値で見る限り、まとまった雪が続く土地ではありませんが、寒い日の朝は、日の当たらない場所の土や木の根の表面が冷えて滑りやすくなることがあります。チェーンスパイクやアイゼンを必ず持つべき山とは、公式の情報からは言えません。冬に足すべき装備は、防寒着・手袋・ヘッドライトの3つが中心です。寒波で雪が積もった日は、その日の登山自体を見送る判断のほうが現実的です。
冬に雪の少ない低山を選ぶ基準や、凍結への備え方を山ごとに比べたいなら、冬の低山日帰りで雪のない山を選ぶ基準が参考になります。立花山は、その基準に当てはめやすい山の1つです。
冬の道路・バス・駐車場の扱いについても、公式の記載は見当たりません。冬期に運休や閉鎖があるかどうかは、出かける前に新宮町で確かめてください。冬は日が短いぶん、帰りのバスの時刻と日没の両方が締切になります。どちらか早いほうに合わせて計画します。
ヘッドライトは、冬の立花山では晴れの日でもザックに入れておく装備です。下山が予定より遅れて森の中が暗くなったとき、スマートフォンのライトだけでは足元を照らしきれず、片手もふさがります。ペツルのアクティック コアは、ペツルの登山用ヘッドライトのシリーズで、両手を空けて足元を照らしたい人、電池の交換より充電で使いたい人に向きます。ほかのモデルと軽さや防水で比べたいなら、軽さ・価格帯・防水で比べた登山ヘッドライト7選から選ぶと迷いにくくなります。
登山計画書と持ち物|福岡県警は「推奨」、義務ではない
福岡県警察は、登山計画書の作成と提出を推奨しています。義務を定めた規定はなく、提出は登山者の判断に任されています。電子申請での提出もできます(福岡県警察の登山計画書のページ・2026年10月8日確認)。立花山のような低山でも、提出しておけば、万一のときに捜索の手がかりになります。
低山で計画書を出す人は多くありません。それでも、計画書を作る作業そのものに意味があります。どの登山口から何時に登り始め、どの道で下り、何時に戻るかを書き出すと、ここまでの章で整理した「登山口」「駐車場かバスか」「日の入」「最終バス」が1枚にまとまります。書けない項目があれば、それがまだ調べきれていない部分です。
計画書の最低限:登山口、出発時刻、使う道(石垣ルートを使わないこと)、下山予定時刻、下りるバス停か駐車場、同行者、連絡先。この7項目を家族か友人に渡しておくだけでも、提出しない場合よりずっと安全になります。
計画書を家族や友人に渡すときは、「何時までに連絡がなければどこへ連絡するか」まで決めておきます。下山の連絡を入れる時刻を決め、その時刻から1〜2時間過ぎても連絡がない場合は警察に相談する、という取り決めにしておくと、待つ側も迷わずに済みます。
持ち物は、行動時間が2時間前後の低山であることを前提に、必要なものを絞ります。季節を問わず持つものと、11〜3月に足すものを分けると、次のようになります。
- 通年:飲み物、行動食、雨具(防風着を兼ねる)、地図(福岡市東区の立花山・三日月山の登山地図など)、スマートフォンと予備の電池、救急用品、ゴミ袋
- 通年:長袖・長ズボン、明るい色の帽子(ハチ・マダニ対策として福岡市の注意に沿う)
- 11〜3月に足す:フリースなどの保温着、手袋、ヘッドライト
- 11〜3月に足す:ネックウォーマーやニット帽など、首と頭の冷えを防ぐもの
持ち物を考えるときに大事なのは、「その山で本当に要るもの」を見極めることです。立花山では、公式の情報からはチェーンスパイクやアイゼンが必要とは言えません。重い装備を足すより、ヘッドライトと防寒着を確実に持つほうが、冬の立花山では安全につながります。雪が積もったときは、装備を足して登るより、日を改めるほうを選んでください。
スマートフォン1台に、地図・ライト・連絡のすべてを頼らないでください。冬は気温が低いと電池の減りが早くなります。電池が切れると、地図もライトも連絡も同時に失います。ヘッドライトは別に持ち、予備の電池やモバイルバッテリーも用意しておきます。
計画書を出すかどうか迷う人は、「出したことで困ることは何もない」と考えてみてください。電子申請なら数分で済みます。家族に紙で渡すだけでも、何も残さずに出かけるよりはずっと確かです。
編集部の判断:低山だから計画書は要らない、という考えには賛成しません。立花山は登山口が多く、どこから入ったかが分からないと探す範囲が広がります。せめて「どの登山口から、何時に戻るか」だけは、誰かに伝えてから出かけてください。
よくある質問
Q. 立花山の山頂まで、どのくらいの時間がかかりますか?
九州森林管理局の表では、立花山バス停から山頂まで50分、下原バス停から山頂まで60分です。県の観光公式は、立花口の登山者用駐車場から大クスと山頂を経て同じ駐車場へ戻る歩行を約90分としています(2026年10月8日確認)。下りの時間はバス停起点の表に載っていないので、計画では登りと同じ時間を見込み、休憩を足してください。
Q. 石垣ルートは通れますか?
県の観光公式には、2025年8月の大雨で石垣ルートが土砂崩れで通れないとの案内があります(2025年9月18日更新)。解除の告知は公式ページで見当たらないため、今は通れるかどうかは分かりません。出かける前に新宮町産業振興課(092-962-0238)で確かめ、別のルートを選んでください。
編集部の見立て:石垣ルートについて聞かれたら、「通れないものとして計画し、電話で確かめる」が今の答えだと考えます。現地の様子で判断するのは避けてください。
Q. 駐車場は無料ですか?トイレはありますか?
県の観光公式は、立花口の登山者用駐車場を約40台・無料と案内しています。新宮町は登山者用駐車場を3か所(六所宮横・梅岳寺近く・登山口入口近く)案内しており、トイレがあると公式に案内されているのは六所宮横の駐車場です(2023年3月15日更新)。下原登山口の駐車場の台数・料金・トイレは、公式の案内が見当たりません(2026年10月8日確認)。
Q. バスで行けますか?
新宮町は、コミュニティバス「マリンクス」山らいず線の立花口バス停または立花小学校前バス停が便利と案内しています。県の観光公式は、西鉄新宮駅またはJR福工大前駅から佐屋行きで立花小学校前下車、徒歩約19分と案内しています。時刻・運賃・運行日は、マリンクスの最新の案内と西鉄バスの路線検索で確かめてください。
Q. 冬に登るとき、チェーンスパイクは要りますか?
立花山の凍結や積雪の始まりについて、公式の記載は見当たりません。福岡観測点の降雪の深さの平年値は12〜3月で0〜1cmですが、これは山の上の値ではありません。冬の立花山で中心になる装備は、防寒着・手袋・ヘッドライトです。雪が積もった日は、登山そのものを見送る判断も考えてください。
編集部の判断:冬の立花山で優先すべきは、足回りの道具を足すことより、明るいうちに下りきる計画です。ヘッドライトを持ち、午後の出発を早めることのほうが、効く対策だと考えます。
まとめ:今日やることは1つ、新宮町に石垣ルートと駐車場の状態を確かめる
立花山は、福岡県の新宮町・久山町・福岡市東区の境にある標高367mの低山です。バス停から山頂まで50〜60分、立花口の周回は約90分と、公式の時間は短めです。それでも、登山口が5方向に分かれ、石垣ルートには2025年8月の大雨で通れないとの案内が残り、冬は日の入が17時台になります。数字の小ささより、どこから何時に登り、何時に下りきるかを先に決めることが大切な山です。
編集部の見立て:立花山で計画が崩れる原因は、体力ではなく「確認しなかったこと」だと考えています。石垣ルートの状態、駐車場の今の台数、帰りのバスの時刻は、どれも出発前の電話と検索で分かります。
今日やることは1つです。新宮町産業振興課(092-962-0238)に、石垣ルートを含む登山道の通行状況と、駐車場の状態を確かめてください。そのうえで、次の3つの手順で計画を固めます。
- 新宮町産業振興課に電話し、石垣ルートの状態と駐車場の台数・料金を確かめる。久山町側から登るなら久山町役場(092-976-1111)にも確かめる
- 登山口を決め、車なら駐車場と第2候補を、バスなら行きと帰りの便を調べる
- 国立天文台の福岡地点の日の入から1時間を引いた時刻を「登山口に戻る締切」とし、そこから行程の時間を引いて出発時刻を決め、計画書を家族か友人に渡す
編集部の判断:秋から冬の立花山は、午前中に登り始めれば、時間の心配がほとんど要らない山です。午後に出るなら、12月は14時が周回の出発の目安になります。明るいうちに下りる計画で、クスノキの森と城跡に足を止める時間を楽しんでください。
出典
- 新宮町「立花山」(標高367m・立花口の登山道から山頂まで約1,600m・クスノキ)https://www.town.shingu.fukuoka.jp/kanko_bunka/kanko/4/2306.html(2026年10月8日確認)
- 新宮町「立花山の駐車場・アクセス」(登山者用駐車場3か所・六所宮横のトイレ・マリンクス山らいず線・山開き・問い合わせ先、2023年3月15日更新)https://www.town.shingu.fukuoka.jp/soshiki/sangyo_shinko/3/4/1070.html(2026年10月8日確認)
- 久山町「立花山」(標高367.1m・三日月~立花山遊歩道、2022年4月1日更新)https://www.town.hisayama.fukuoka.jp/soshiki/keiei_design/gyomu/kanko_joho/kanko_spot/leisure/732.html(2026年10月8日確認)
- クロスロードふくおか(福岡県観光公式)「立花山」(石垣ルートの通行不可の案内・駐車場約40台無料・周回約90分・立花城跡・アクセス)https://www.crossroadfukuoka.jp/spot/11611(2026年10月8日確認)
- 九州森林管理局 福岡森林管理署(バス停から山頂・縦走の所要時間の表)https://www.rinya.maff.go.jp/kyusyu/fukuoka/sub2.html(2026年10月8日確認)
- 福岡市東区「立花山」(クスノキ原生林・立花城の史跡・登山地図)https://www.city.fukuoka.lg.jp/higashiku/k-shinko/miryokuibento/higashikunomiryoku/010.html(2026年10月8日確認)
- 福岡市 市政だより(東区版・2025年掲載。スズメバチ・ヘビ・マダニへの注意、三日月山霊園そばの登山口)https://www.city.fukuoka.lg.jp/shicho/koho/fsdweb/reiwa7_dayori/1101/20higashi1608.html(2026年10月8日確認)
- 福岡県警察「登山計画書」https://www.police.pref.fukuoka.jp/tiiki/tiiki/M_report.html(2026年10月8日確認)
- 気象庁「平年値(福岡)1991〜2020年」https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/view/nml_sfc_ym.php?block_no=47807&prec_no=82(2026年10月8日確認)
- 国立天文台 暦計算室「各地のこよみ」(福岡)https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/2026/s4110.html / https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/2026/s4111.html / https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/2026/s4112.html / https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/2027/s4101.html / https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/2027/s4102.html(2026年10月8日確認)


