荒島岳・勝原登山口へのアクセス|駐車場約150台と越美北線の代行バス(2026年9月)

※本記事にはプロモーション(広告)が含まれます。

荒島岳(あらしまだけ)は、JR越美北線の勝原駅から登山口まで徒歩10分で歩ける百名山です。福井県大野市の公式観光ガイドにそう書かれています。列車を降りてそのまま登り始められる山は、百名山の中でも多くありません。

ただし、2026年9月11日現在はその前提が崩れています。越美北線は水害の影響で、勝原駅を含む越前大野〜九頭竜湖の区間が列車ではなく市営バスの運行に置き換わっています。大野市の公式ページ(2026年9月4日更新)の案内です。「駅から徒歩10分」は平時の話で、今日そのまま使える話ではありません。

この記事では、交通の話を「平時の通常ダイヤ」と「2026年9月時点の現況」に分けて書きます。先に現況を置き、読者が今日行けるかどうかを最初に判断できる順番にしました。そのうえで、車で行く場合の中部縦貫自動車道の使い方、3つの登山口(勝原・中出・佐開)の駐車場とトイレ、帰りの列車から計算する引き返し時刻を順に扱います。

山そのものの見どころやコース全体の様子は、荒島岳の登山ガイド(コースと山の特徴をまとめたハブ記事)にまとめています。この記事は「登山口まで、どう行ってどう帰るか」だけに絞っています。

  • 2026年9月7日から、越美北線は福井〜美山が減便の列車、美山〜越前大野がJR代行バス、越前大野〜九頭竜湖(勝原駅を含む)が市営バス和泉大野線の増便という体制になっていること
  • 全線復旧は大野市公式で「1ヶ月程度」の見込み(2026年9月1日時点)とされ、具体的な再開日は公式に記載が見つからないこと
  • 平時の通常ダイヤでは、勝原発の上り(福井方面)は1日5本で、電車で日帰りするなら「福井9:22発→勝原10:42着」と「勝原18:47発」の組み合わせがほぼ唯一の現実的な形になること
  • その組み合わせで帰るなら、公式のコースタイムから計算して14時50分が引き返しの締切になること
  • 車なら中部縦貫自動車道の勝山IC〜大野IC(7.8km)・大野IC〜勝原IC(10.0km)が開通済みで、勝原登山口の駐車場は約150台であること
  • 中出登山口は駐車場約50台、佐開登山口は駐車場・トイレともに無く、夕方17:30頃から翌朝まで電気柵が設置されること
  • 登山届は福井県警のオンライン申請やYAMAP・コンパス・ヤマレコ、FAX・郵送で出せ、管轄は大野警察署であること
  • 越美北線の代行期間中は、JRで行けるのが越前大野までで、勝原までの残り1区間を市営バス・タクシー・車のどれで埋めるかが計画の分かれ目になること

荒島岳・勝原登山口へのアクセス早わかり:今日は「車」「電車」「見送り」のどれか

荒島岳の登山口は、大野市の公式ガイドで3つ案内されています。勝原登山口(旧カドハラスキー場、勝原コース)、中出登山口(中出コース)、佐開登山口です。このうち駅から歩いて行けるのは勝原だけで、中出と佐開は2026年9月11日時点で公式に定期便の記載が見つかりません。

最初に決めるのは、どの登山口から登るかではありません。先に「車で行くか、電車で行くか」を決めると、登山口の選択肢が自動的に絞られます。電車なら勝原一択、車なら勝原か中出のどちらか、という順番です。佐開は駐車場もトイレも無いので、車で送ってもらう・タクシーで入るといった条件がそろったときだけの選択肢になります。

登山口 車で行けるか 電車で行けるか 2026年9月11日に行けるか
勝原(旧カドハラスキー場) 駐車場約150台・トイレあり 平時は勝原駅から徒歩10分 車なら可。列車は勝原駅まで運行していない(市営バスの時刻は公式で確認)
中出 駐車場約50台・トイレあり 公式に定期便の記載が見つからない 車なら可。冬は駐車場を除雪しない
佐開 駐車場なし・トイレなし 公式に定期便の記載が見つからない 送迎かタクシーが前提。17:30頃から電気柵

表の数字は、駐車場の台数が福井県の観光サイト「ふくいドットコム(fuku-iro)」、それ以外が大野市の公式観光ガイドによるものです(いずれも2026年9月11日確認時点)。駐車場の台数はどちらも「約」がついた表記で、区画を数えた確定値ではありません。

勝原登山口への道。左に項目、右に値・条件を並べた対応表の図解。勝原登山口の駐車場=約150台(県公式表記/料金は公式記載なし)/中出登山口の駐車場=約50台(県公式表記/料金は公式記載なし)/佐開登山口=駐車場なし・トイレなし(大野市公式)/勝原コースの所要時間=登り3時間30分・下り2時間30分(休憩を含まず)/中出コースの所要時間=登り3時間40分・下り2時間40分(休憩を含まず)。図の下部に「福井県・大野市の公表値(2026年9月11日確認)」と注記。
勝原登山口への道。左に項目、右に値・条件を並べた対応表の図解。勝原登山口の駐車場=約150台(県公式表記/料金は公式記載なし)/中出登山口の駐車場=約50台(県公式表記/料金は公式記載なし)/佐開登山口=駐車場なし・トイレなし(大野市公式)/勝原コースの所要時間=登り3時間30分・下り2時間30分(休憩を含まず)/中出コースの所要時間=登り3時間40分・下り2時間40分(休憩を含まず)。図の下部に「福井県・大野市の公表値(2026年9月11日確認)」と注記。

編集部の見立て:荒島岳の交通を調べると、どうしても「駅から徒歩10分」という言葉が先に目に入ります。ただ、2026年9月の時点ではその言葉がいちばん当てにならない情報です。まず車で行けるかどうかを考え、電車は復旧を待つ、という順番で読んでもらうのが安全だと考えています。

もう1つの軸は、日帰りか前泊かです。車なら大野市街や自宅から早朝に出て、朝のうちに歩き始められます。電車の場合は平時でも到着が遅く、日帰りでは時間の余裕がほとんど残りません。この点は後半の「帰りの列車から計算する引き返し時刻」で数字を出します。

判断の順番:①今日の越美北線の運行状況を大野市公式で確認する → ②列車が勝原まで来ていなければ車かタクシーを検討する → ③車なら勝原か中出を選ぶ → ④帰りの列車・日没から引き返し時刻を決める。登山口を選ぶのは最後で、最初に見るのは交通の現況です

2026年9月時点の越美北線:勝原駅まで列車では行けない【最初に確認】

ここがこの記事でいちばん大事な節です。大野市の公式ページ「越美北線の運行について」(2026年9月4日更新)によると、2026年9月7日から越美北線は次の体制で運行しています。区間ごとに乗り物が違うので、表で整理します。

区間 2026年9月7日からの運行 登山者にとっての意味
福井〜美山 JR列車(減便) 福井から美山までは列車に乗れる
美山〜越前大野 JR代行バス 美山で列車からバスに乗り換える
越前大野〜九頭竜湖(勝原駅を含む) JR代行バスは無し。市営バス和泉大野線を増便(平日に第4便) 勝原駅へは列車でもJR代行バスでも行けない。市営バスの時刻・停留所を公式で確認する

つまり、福井から越前大野までは乗り換えを挟んでたどり着けますが、その先の勝原方面はJRの交通機関がありません。大野市営の路線バス「和泉大野線」が増便されていて、平日に第4便が加わっている、というのが公式の案内です。

和泉大野線が勝原駅や勝原登山口の近くに停まるのか、何時に着くのかは、2026年9月11日確認時点で本記事の確認範囲では確かめられていません。「市営バスが走っているから勝原に行ける」と早合点せず、停留所名と時刻を大野市公式ページで確かめてから計画してください。増便の第4便は平日の運行と案内されているため、土日祝の本数も別に確認が必要です。

帰り方向の現行ダイヤ(越前大野→美山→福井)

大野市公式ページには、越前大野から福井へ戻る方向の時刻が載っています。代行バスと列車の乗り継ぎを並べると次のとおりです(2026年9月11日確認時点)。

越前大野発(代行バス) 美山着 美山発(列車) 福井着
6:14 6:42 6:47 7:25
11:26 11:54 11:59 12:33
14:58 15:26 15:31 16:05
16:53 17:21 18:01 18:35

越前大野を出る代行バスは1日4本で、最後は16:53発です。これを逃すと、この体制では越前大野から福井へ戻る公共交通が公式の表に載っていません。勝原から越前大野までの足(市営バスかタクシー)を確保したうえで、16:53に越前大野にいる必要があります。

編集部の判断:16:53発に間に合わせるには、勝原から越前大野までの移動時間を差し引いて、さらに下山を早める必要があります。その移動手段の時刻が確かめられていない以上、2026年9月の時点で「電車で荒島岳に日帰り」を組むのはおすすめできる計画ではない、というのが編集部の見立てです。

行き方向の現行ダイヤ(福井→美山)

福井から美山へ向かう列車は、福井発9:22、12:48、16:48、19:04の4本で、美山着はそれぞれ9:56、13:22、17:25、19:38です(大野市公式、2026年9月11日確認時点)。美山から越前大野へ向かう代行バスの時刻は、同じ大野市公式ページで確認してください。本記事では往路側の代行バスの時刻を確認できていないため、乗り継ぎ後に越前大野へ何時に着くかは書いていません。

福井9:22発に乗っても、美山着は9:56です。そこから代行バスで越前大野、さらに市営バスかタクシーで勝原、と乗り継ぐと、歩き始めは平時の10時台よりさらに遅くなる可能性が高くなります。公式のコースタイムは登り3時間30分・下り2時間30分なので、昼前に歩き始めて越前大野16:53発に戻るのは、数字の上で成り立ちません。

運賃と復旧の見込み

代行バスの運賃は越美北線の通常の運賃と同額で、定期券を使っている人の追加負担はありません(大野市公式)。代行区間だから高くなる、ということはありません。

全線の復旧については、大野市公式が2026年9月1日時点で「1ヶ月程度かかる見込み」と案内しています。具体的な運転再開日は、2026年9月11日確認時点では公式に記載が見つかりません。「1ヶ月程度」は見込みであって、再開日の予告ではありません。10月の紅葉シーズンに電車で行くつもりの人は、出発の前日と当日の朝に、大野市の「越美北線の運行について」とJR西日本の運行情報の両方を見てください。

  • 大野市公式「越美北線の運行について」の更新日が、自分の出発日の直前になっているか
  • 勝原駅を含む越前大野〜九頭竜湖の区間が、列車に戻っているか(市営バスのままか)
  • 市営バス和泉大野線を使うなら、勝原付近の停留所名と時刻が書かれているか
  • 出発日が平日か土日祝か(増便の第4便は平日の案内)
  • 越前大野発の最終の代行バス(2026年9月11日時点では16:53発)に間に合う下山計画になっているか

編集部の見立て:「1ヶ月程度」という見込みは、読む人によって「9月中に戻る」とも「10月の紅葉に間に合う」とも読めてしまう言葉だと考えています。見込みは見込みで、再開日ではありません。電車で行く日を先に決めて宿や休みを押さえるより、公式に再開日が載ってから日程を決めるほうが、取り消しの手間が少なく済みます。

紅葉の時期に列車とバスで登山口へ向かう組み方の一般論は、電車とバスで行く紅葉登山の記事(始発と最終バスからの組み立て方)にまとめています。代行バスや臨時便が入る年は、通常の時刻表を前提にした計画がそのまま使えないことがある、という点も共通です。

車で行く:中部縦貫自動車道の勝山IC・大野IC・勝原ICの使い分け

2026年9月の時点で、荒島岳へいちばん確実に行ける手段は車です。大野市の公式ページによると、中部縦貫自動車道は勝山IC〜大野IC間(7.8km)が2013年3月に、大野IC〜勝原IC間(10.0km)が2023年3月に開通しています。勝原ICまで開通したことで、大野市街を抜けずに勝原の近くまで自動車道で入れるようになりました

区間 距離 開通 使いどころ
勝山IC〜大野IC 7.8km 2013年3月 勝山方面から来る人がそのまま東へ進む区間
大野IC〜勝原IC 10.0km 2023年3月 勝原・中出の登山口に最も近いICまで自動車道で入れる区間

ICから各登山口までの距離と所要時間は、大野市の公式ページには載っていません。IC間の距離しか公式値が無いため、本記事では「勝原ICから登山口まで何分」とは書きません。カーナビや地図アプリで、登山口の名称ではなく駐車場の位置を目的地にして、前日に経路を確かめておくのが確実です。

編集部の見立て:大野ICで降りるか、勝原ICまで行くかは、途中で買い物をするかどうかで決めてよいと考えています。大野市街で食料や飲み物を買い足したいなら大野ICで降りて市街を通る、買い物が済んでいるなら勝原ICまで行く。どちらも登山口に着く前に一度、コンビニや商店がどこにあるかを地図で見ておくと、朝の迷いが減ります。

国道158号と周辺の県道の通行規制

勝原・中出の周辺は国道158号が通っています。大野市の公式ページには、国道158号の大野市上半原〜岐阜県境の全面通行止めが2025年7月18日14時に解除され、仮設道路で通行できるようになったという履歴が載っています。ただし、2026年9月11日当日の通行規制の状態は、この記事の確認範囲では確かめられていません。大野市は最新の規制情報として福井県の道路規制情報を案内しています。

もう1つ、勝原の名前がつく県道にも規制があります。福井県奥越土木事務所の案内によると、福井県道上小池勝原線は鳩ヶ湯より上流部で全面通行止めが続いています。理由は善五郎橋の落橋による災害復旧工事です(2026年9月11日確認時点)。荒島岳の3登山口へ向かう経路として公式に案内されている道ではありませんが、カーナビの経路に入ってこないか、前日に地図で確かめておくと安心です。

通行規制を決めているのは、国道158号・県道ともに道路の管理者(国・福井県など)です。登山口の案内を出している大野市が規制を決めているわけではないので、大野市の観光ガイドだけを見ても当日の規制は分かりません。前夜に福井県の道路規制情報と大野市の「道路・交通」のページの両方を見て、通れる経路を決めてから寝るのが確実です。

路肩や集落内の道に車を止めて登るのは避けてください。駐車場が埋まっていた場合は、中出登山口の駐車場に回るか、その日の荒島岳は見送るかの二択で考えます。次の節で、何時に着けば止められるかを考える材料を整理します。

勝原登山口の駐車場約150台とトイレ:何時に着けば止められるか

勝原登山口は、大野市の公式ガイドで「旧カドハラスキー場(勝原コース)」と表記されています。スキー場だった場所なので、駐車場の規模は3つの登山口の中で最も大きく、福井県の観光サイトでは約150台と案内されています(2026年9月11日確認時点)。

150台という数は、ほかの百名山の登山口と比べても小さくありません。ただ、何時に着けば入れるかという混雑時刻の記載は、大野市・福井県どちらの公式にも見つかりません。このため「◯時までに着けば大丈夫」とは書けません。代わりに、判断の枠組みを示します。

到着時刻の考え方:勝原コースの公式所要時間は登り3時間30分・下り2時間30分で、合計6時間(休憩を含まない)です。休憩と写真の時間を1時間半ほど見込むと、行動時間は7時間半前後になります。明るいうちに下山するなら、朝7時前後には歩き始めたい計算になり、駐車場にはその前に着いていることになります。駐車場の空き状況よりも、この「歩き始めの時刻」から到着時刻を決めるほうが、結果として混雑を避けやすくなります

紅葉の時期の週末や、晴れ予報がそろった連休は、登山者が集中しやすい日です。そうした日に遅く着くと、中出に回るという選択肢を持っていないと困ります。中出の駐車場は約50台で、勝原の3分の1ほどの規模です。勝原があふれる日には、中出も早めに埋まると考えておくほうが無難です。

トイレは2026年4月7日に再開

勝原登山口の公衆トイレは、大野市の公式ガイドで2026年4月7日に再開したと案内されています。一方で、福井県の観光サイトには「冬期閉鎖」とあります。どちらの記載も時点がそろっていないため、本記事では次のように整理します。4月上旬に再開し、積雪期は閉鎖される可能性がある、というものです。

積雪期の最新状況は、2026年9月11日の確認では確かめられていません。晩秋や春先に行くときは、トイレが使えない前提で、駅や大野市街で済ませてから向かう段取りにしてください。山中のトイレについての記載は、大野市の公式ガイドには見つかりません。

水場と登山届ポストは公式に記載が見つからない

勝原登山口に水場があるかどうかは、大野市の公式ガイドに記載がありません。登山届のポストが登山口にあるかどうかも、同じく記載がありません。現地にあるかもしれませんが、あてにして出かけるのは危ういので、水は出発前にすべて用意し、登山届は前日までにオンラインで出しておく、という形にしておきます。

駐車料金も、大野市の公式ガイドに記載がありません。料金の原典が見つからないため、本記事では金額を書きません。現地に表示があればそれに従ってください。

電車で来る人は、勝原駅で降りてから登山口まで徒歩10分です。登山靴を履いたまま駅から歩き、そのまま往復6時間の行程に入ることになります。登山口で履き替える場所を探す必要がないよう、駅に着く時点で登山の足回りになっているのが効率的です。

その足回りの候補として、シリオの登山靴PF302(ライトトレック)を挙げておきます。駅から登山口まで歩き、そのまま往復6時間の山道に入るような、履き替えの機会が無い行程を組む人に向く1足です。カードはマロン・26.5cmの商品ページなので、サイズと色は商品ページで選び直してください。

編集部の見立て:勝原登山口はトイレと約150台の駐車場があり、3つの登山口の中では最も「普通に」使える登山口です。ただ、水場と登山届ポストは公式に書かれていません。設備がそろっている登山口ほど、書かれていない設備まであるものと思い込みやすいので、そこだけは気をつけたいところです。

中出登山口と佐開登山口:勝原が使えないときの代わりになるか

中出登山口:駐車場約50台・トイレあり

中出登山口は、勝原に次ぐ車向けの登山口です。福井県の観光サイトでは駐車場約50台、大野市の公式ガイドでは公衆トイレが2026年4月7日に再開したと案内されています(いずれも2026年9月11日確認時点)。中出コースの公式所要時間は登り3時間40分・下り2時間40分です。

項目 勝原コース 中出コース
駐車場 約150台 約50台
トイレ あり(2026年4月7日再開) あり(2026年4月7日再開)
登り 3時間30分 3時間40分
下り 2時間30分 2時間40分
駅からの徒歩 勝原駅から徒歩10分(平時) 公式に定期便の記載が見つからない
冬の駐車場 積雪後は台数が限られ、除雪が遅れることがある 駐車場を除雪しない

数字だけを見ると、中出コースは勝原コースより登り・下りともに10分ずつ長いだけです。往復で20分の差なので、行程全体への影響は大きくありません。中出を選ぶかどうかを分けるのは所要時間ではなく、駐車場の規模と冬の除雪です

編集部の判断:勝原が満車で中出に回る、という使い方は成り立ちます。ただし中出は約50台と規模が小さいので、勝原があふれるような日は中出も早くに埋まると考えておくのが無難です。「勝原がだめなら中出」ではなく、「両方埋まっていたら今日は帰る」まで決めてから出発してください。

中出登山口の駐車場は、大野市の公式ガイドで冬は除雪しないと案内されています。雪が降り始める時期に中出を選ぶと、駐車場に入れない、あるいは入れても出られなくなるおそれがあります。晩秋に中出を使うなら、前日の天気と積雪の情報を必ず確かめてください。

中出コースで登り、勝原コースで下りる、といった縦走的な歩き方を考える人もいます。この場合は車を2か所に置くか、下山後の移動手段を確保する必要があります。中出と勝原の登山口の間を結ぶ定期便は、2026年9月11日時点で公式に記載が見つかりません。タクシーを使うなら、前日までにタクシー会社へ迎えの可否を問い合わせておきます。

佐開登山口:駐車場もトイレも無く、17:30頃から電気柵

佐開登山口は、大野市の公式ガイドで駐車場なし・トイレなしと案内されています。駐車場が無いので、自分の車で行って登山口に置いておく、という使い方はできません。送ってもらうか、タクシーで入るか、という前提でしか使えない登山口です。

さらに注意したいのが電気柵です。大野市の公式ガイドによると、佐開登山口付近には夕方17:30頃から翌朝まで電気柵が設置されます。佐開へ下山する計画なら、17:30より前に登山口を抜けている必要があります。電気柵は獣害対策の設備で、登山者のために開けておくものではありません。

電気柵が設置されている時間帯に下山してきた場合、柵に触れたり、無理にくぐったりしないでください。感電の危険があるうえ、地域の農地を守る設備を傷めることになります。佐開へ下りる計画では、17:30から逆に数えて下山開始時刻を決め、遅れそうなら勝原側へ下りるなど、別の下山路を事前に決めておきます。

佐開は冬季の登山を遠慮するよう、大野市の公式ガイドで案内されています。冬から春先にかけて佐開を使う選択肢は、最初から外しておいてください。

編集部の判断:佐開は「下山口として使うと締切が1つ増える登山口」だと考えています。帰りの列車や日没に加えて、17:30頃からの電気柵という時刻の締切が重なるからです。車を置けない、トイレも無い、夕方には柵が張られる。この3つがそろう登山口は、送迎の段取りまで固まった人だけが選ぶ場所として扱うのが妥当です。

佐開のように公共交通も駐車場も無い登山口に入るときは、タクシーのほか、地域によっては乗合タクシーやデマンド交通が選択肢になることがあります。予約の締め切りや探し方は、登山口の乗合タクシーとデマンド交通の記事(予約締切を5サービスで比較)で整理しています。大野市周辺で使えるサービスがあるかどうかは、大野市の公式サイトで確認してください。

越美北線が復旧するまでの勝原への入り方

ここまでで、2026年9月11日時点では勝原へ列車で行けないこと、車なら勝原と中出の駐車場が使えることを見てきました。この節では、代行体制が続いている間に、電車を使いたい人がどう勝原へ入るかを、公式に確かめられる範囲だけで整理します。根拠は大野市の公式ページ「越美北線の運行について」(2026年9月4日更新)の案内です。全線が列車運行に戻ったら、この節は読み飛ばして次の平時ダイヤの節へ進んでください。

体制をもう一度確認します。福井〜美山は減便のJR列車、美山〜越前大野はJR代行バス、越前大野〜九頭竜湖は市営バス和泉大野線の増便(平日に第4便)です。JRの乗り物で行けるのは越前大野までで、その先の勝原までの1区間は、市営バスかタクシーか自分の車で埋めることになります。代行期間中の計画は、この1区間をどう埋めるかで決まります。

入り方 越前大野までの足 越前大野〜勝原の足 確かめられていないこと・締切
公共交通だけで入る 福井から列車、美山でJR代行バスに乗り換え 市営バス和泉大野線(増便・平日に第4便) 勝原付近の停留所・時刻・土日祝の本数。帰りは越前大野発の最終代行バス(16:53発)
越前大野からタクシー 同上 タクシー(料金はタクシー会社に要確認) 往路の代行バスの越前大野着時刻は本記事で未確認。帰りの締切は同じく16:53発
大野市街に前泊して入る 前日のうちに列車と代行バスで越前大野へ 市営バスかタクシー 翌日の帰りも16:53発が締切。宿の営業・空室は各施設に要確認
車で入る 自分の車(中部縦貫自動車道) 同じ車で勝原か中出の駐車場へ 列車の締切は無い。日没と、国道158号など経路の通行規制が締切になる

和泉大野線の時刻は、この記事の出典には含まれていません。勝原駅の近くに停まる便があるか、平日の第4便が何時に走るか、土日祝に何本あるかは、大野市の市営バスのページで確認してください。停留所と時刻が分かるまでは、この入り方を計画の軸にしないほうが安全です。なお代行バスの運賃は越美北線の通常の運賃と同額と案内されているので、代行区間を使うことで運賃が上がることはありません。

編集部の見立て:代行期間中に「電車で荒島岳」を成り立たせる鍵は、越前大野〜勝原の1区間にあります。ここが市営バスの時刻次第で、しかもその時刻を記事の側で確かめられていません。編集部としては、車かタクシーを軸に考え、市営バスは時刻を自分で確かめられたときだけ使う、という扱いが妥当だと考えています。

「増便の第4便は平日」という案内を、土日祝にも走ると読み替えないでください。週末に登る計画を立てる人は、土日祝の本数を別に確かめる必要があります。また、越前大野から福井へ戻る代行バスは1日4本で、2026年9月11日確認時点の最終は16:53発です。勝原から越前大野までの移動にかかる時間を確かめないまま下山時刻を決めると、この最終に間に合うかどうかが計算できません。

  1. 大野市「越美北線の運行について」を開き、更新日と、越前大野〜九頭竜湖の区間がまだ市営バスでの運行かを確かめる
  2. 市営バスのままなら、大野市の市営バスのページで和泉大野線の勝原付近の停留所・時刻・曜日ごとの本数を確かめる。ページで分からない点は大野市へ問い合わせる
  3. 越前大野発の最終代行バス(2026年9月11日時点で16:53発)から、勝原を離れる時刻と山頂での引き返し時刻を決める。登り3時間30分・下り2時間30分(公式、休憩を含まない)が収まらなければ、車か前泊に切り替える

編集部の判断:代行期間中に公共交通で行くなら、行きの接続より先に、帰りの16:53発を固定して考えることを勧めます。行きの時刻が多少ずれても、帰りの締切が決まっていれば、勝原を離れる時刻と引き返しの時刻は計算できます。逆に、帰りの足が決まらないまま歩き始めると、山の中で締切を決めることになります。

電車で行く:勝原駅までの通常ダイヤ(平時)

ここからは、越美北線が全線で列車運行に戻ったあとに使う「平時の通常ダイヤ」の話です。2026年9月11日現在はこの時刻どおりには勝原駅へ行けません。復旧後に計画を立てるための基準として読んでください。

スポンサーリンク


時刻は、JR西日本の区間時刻表(おでかけネット)の2026年9月11日時点の表示によるものです。この時刻表には改正日の記載が無く、水害の前からの通常運行を前提にした表示です。特定のダイヤ改正日を基準にした値ではない点に注意してください。

行き:福井→勝原(下り)

福井発 勝原着 荒島岳の日帰りに使えるか
9:22 10:42 日帰りに使えるのは実質この便(後述の計算を参照)
12:48 14:07 日帰りの山頂往復には遅すぎる

本記事で確かめられた下りの時刻は、この2本です。午後に福井を出る下りの便もありますが、時刻の照会結果が一致しなかったため、本記事では時刻を書いていません。JR西日本の時刻表で直前に確認してください。また、9:22発より早く勝原に着く下りの便があるかどうかも、公式の時刻表で確かめてから計画してください。

編集部の見立て:勝原着10:42というのは、日帰り登山の歩き始めとしてはかなり遅い時刻です。車で来る人が朝7時に歩き始めているとすれば、3時間半以上の差になります。電車で行く場合は、この遅れを「日の短さ」と「帰りの列車」の両方で取り戻さなければならない、という前提で計画を立てることになります。

帰り:勝原→福井(上り)

勝原発 越前大野着 福井着 登山者にとっての位置づけ
6:03 6:24 7:25 登山前の時刻で帰りには使えない
11:16 11:37 12:33 山頂往復のあとには間に合わない
14:43 15:04 16:05 早朝に歩き始めた人(前泊・車送迎)向け
18:47 19:08 20:15 10:42着の電車日帰りで目標にする便
20:19 20:40 21:40 予定の便を逃したときの最後の受け皿

勝原発の上りは1日5本で、勝原から越前大野までは各21分です。本数が少ないうえに、便と便の間隔が3〜4時間空く時間帯があります。1本逃すと、駅で3時間以上待つことになる区間があるのが越美北線の性格です。

越前大野からは、平時の通常ダイヤで福井行きが1日7本あります(越前大野発6:26、7:18、11:39、15:10、17:07、19:20、20:42)。越前大野まで出てしまえば選択肢が少し増える、という構造です。大野市街に前泊する計画を立てるときは、この本数の差が効いてきます。

勝原駅は無人駅です、と書きたくなるところですが、駅の設備(待合室・トイレ・自販機)について公式の記載を本記事では確認できていません。駅で待つ時間が長くなる前提で、飲み物と防寒着を自分で持っておく計画にしておくと、設備の有無に左右されません。

帰りの列車から計算する引き返し時刻

電車で荒島岳に日帰りする場合、いちばん大事な数字は「何時に山頂から下り始めればよいか」です。これを帰りの列車から計算します。この節の計算は平時の通常ダイヤが前提です。

計算の中で、暗くなってからの歩行を補うのがヘッドランプです。ペツルのTIKKA CORE(ティカコア、型番E067AB)は最大450ルーメンのヘッドランプで、下山が日没に近づく可能性がある電車日帰りの計画を立てる人に向きます。カードの商品は並行輸入品です。

計算に使う前提は次のとおりです。公式所要時間は大野市のガイドの値(勝原コース:登り3時間30分・下り2時間30分、休憩を含まない)、駅から登山口までは徒歩10分、駅には発車の15分前に着く、休憩と遅れの見込みを合計60分とする、の4点です。どれも公式値そのものではなく、公式値に編集部が条件を足して計算したものです。

乗りたい列車(勝原発) 駅に着く時刻 登山口を出る時刻 山頂を出る時刻(休憩なし) 引き返しの締切(60分の余裕込み)
14:43 14:28 14:18 11:48 10:48
18:47 18:32 18:22 15:52 14:52

10:42に勝原駅に着く場合、登山口を出るのは10:52です。休憩を含まない登り3時間30分で計算すると、山頂着は14:22になります。18:47の列車に乗るための引き返しの締切は14:52なので、登りで使える休憩時間は合計30分しか残りません

電車日帰りの引き返しの目安(平時・勝原コース):14時50分になった時点で、山頂に着いていてもいなくても、その場から下山を始める。山頂の手前で14時50分を迎えた場合は、そこから下るほうが山頂から下るより距離が短いので、18:47発にさらに余裕を持って間に合う計算になります。14:43発は、10:42着の電車では間に合わないので、早朝に歩き始められる人だけの選択肢です。

編集部の判断:14時50分という締切は、山頂でゆっくり休む時間をほとんど残しません。そのうえ、18:22に登山口へ下りてくる計画は、秋には日没後の歩行になる可能性があります。平時のダイヤでも、電車で荒島岳を日帰りするのは「できるが、余裕のない計画」です。前泊や車の送迎と組み合わせて、14:43発を狙えるようにするほうが無理がないと考えています。

日没の時刻は出発前に自分で調べる

日没の時刻は季節で大きく変わり、本記事では確認日つきの値を持っていません。国立天文台の暦計算室などで、出発日の福井県大野市付近の日没時刻を調べ、上の表の「登山口を出る時刻」と並べてください。登山口に着く時刻が日没を過ぎる場合は、その日の計画自体を見直します。

山頂の手前には、もちが壁と呼ばれる急登があります。公式の所要時間では下りのほうが1時間短くなっていますが、急な下りは疲れた脚で慎重に歩くことになり、転倒のリスクが高くなります。「下りは2時間30分で済む」と締切ぎりぎりまで粘ると、急な区間で時間が延びたときに取り戻せません。締切の60分の余裕は、この区間のためにあると考えてください。

予定の便を逃したら

平時の通常ダイヤでは、18:47発を逃しても20:19発があります。越前大野着20:40、福井着21:40です。これが勝原発の最終で、逃した場合の最後の受け皿になります。ただし、20:19発に乗る計画を最初から立てるのは勧めません。暗い中を長く歩くことが前提になり、道迷いや転倒のリスクが上がるからです。

  1. 前日:大野市公式で越美北線が全線で列車運行に戻っているかを確かめ、戻っていなければ電車での計画を中止する
  2. 前日:JR西日本の時刻表で、福井発9:22→勝原10:42着と、勝原18:47発・20:19発が変わっていないかを確かめる。出発日の日没時刻も調べる
  3. 当日:登山口を出た時刻から計算し直して、引き返しの締切(平時の10:42着なら14時50分)をスマートフォンのアラームに入れておく

列車の本数が少ない日に、駅で待つ時間と歩く時間の両方に効く装備

越美北線の上りは、平時でも14:43発と18:47発の間が4時間あきます。早く下りてきても次の列車まで駅で待つことになり、逆に遅れれば暗い中を歩くことになります。この「待つ時間」と「歩く時間」の両方をしのげるかどうかが、電車で荒島岳に行くときの装備の分かれ目です。

選ぶ基準は3つです。1つ目は、防寒着と飲み物を入れても余る容量があるかどうかで、日帰りなら20〜30リットル前後が目安になります。2つ目は、駅から登山口までの舗装路と登山道の両方で背負い続けて疲れにくいかどうかです。3つ目は、汗をかいたあとに駅で長く待つとき、体を冷やさない服装に切り替えられるかどうかです。大事なのは待ち時間を想定した荷物の組み方で、道具そのものではありません

商品 型番・公表スペック 向く人
カリマー cleave 30 型番501208・30リットル(Feather White・Mサイズ) 防寒着と飲み物を多めに持って駅で待つ時間まで見込む人
メデン Bear Peak 男女兼用のリュック(容量は商品ページで確認) 普段使いと登山を1つのリュックで兼ねたい人
マムート Lithium 20 型番2530-03172・20リットル 荷物を絞って軽く歩きたい人
ラドウェザー トレッキングショートパンツ トレッキング用のショートパンツ 残暑の時期に駅から登山口まで歩き、そのまま登る人

カリマーのcleave 30(型番501208)は、30リットルの登山用リュックです。3つのリュックの中で最も容量が大きく、防寒着・雨具・多めの飲み物を入れたうえで駅での待ち時間までしのぎたい人に向きます。

メデンのBear Peak(ベアーピーク)は、男女どちらでも使えるリュックです。容量は商品ページで確かめてから選んでください。登山専用の道具をそろえる前に、通勤や旅行と兼用できる1つを探している人に向きます。

マムートのLithium 20(型番2530-03172)は、20リットルのバックパックです。cleave 30より容量が小さい分、荷物を絞って往復6時間の行程を軽く歩きたい人に向きます。防寒着を入れる余地があるかは、自分の持ち物を並べて確かめてください。

ラドウェザーのトレッキングショートパンツは、残暑が残る時期に向く1本です。駅から登山口まで舗装路を歩き、そのまま標高差のある登りに入る人で、脚の蒸れを減らしたい人に向きます。駅で長く待つときは、上から防寒着を重ねられるよう、雨具のパンツを一緒に持っておくと安心です。

編集部の見立て:リュックの容量は、山の上で使う物だけでなく、駅で待つ時間に使う物まで数えて決めるのがよいと考えています。下山後に汗が冷えるのは、歩いている時間よりも、じっと座っている時間のほうです。越美北線のように本数が少ない路線を使う日は、その座っている時間が長くなりやすいと見ておいてください。

  • 雨具の上下と、汗が冷えたときに着る防寒着を1枚ずつ入れても、リュックに余裕があるか
  • 往復6時間分の飲み物に加えて、駅で待つ時間の分も持っているか(登山口の水場は公式に記載が見つからない)
  • 日没に近づく計画なら、ヘッドランプと予備の電池が入っているか
  • 下山後に着替える乾いたシャツが、濡れないように袋に入っているか

前泊するなら大野市街:始発を待たずに歩き出す組み方

電車日帰りの計算で見たとおり、10:42に勝原に着くと、引き返しの締切まで余裕がほとんど残りません。この遅れを埋める方法の1つが、大野市街での前泊です。前泊して早朝に勝原登山口へ向かえれば、平時の14:43発に間に合う計画も組めます。

早朝の出発では、温かい飲み物を持っておくと駅での待ち時間や山頂での休憩が楽になります。サーモスのステンレスボトルFFX-502は、マグとしても使えるボトルで、前泊して早朝に出る人や、下山後に駅で長く待つ可能性がある人に向きます。

大野市の公式サイトには宿泊施設の一覧があり、ホテルサンレア21などの施設名が掲載されています。ただし、2026年9月11日時点の営業状況や空室、料金は公式サイトでは確認できていません。予約する前に、各施設へ直接問い合わせてください。

組み方 登山口までの移動 帰りに狙える勝原発(平時)
福井から日帰り 福井9:22発→勝原10:42着 18:47発(引き返しの締切14時50分)
大野市街に前泊 タクシー等で早朝に勝原登山口へ(料金はタクシー会社に要確認) 14:43発(引き返しの締切10時48分)
車で前泊・日帰り 自分の車で勝原か中出へ 列車に縛られない(日没が締切)

前泊したうえで早朝にタクシーで勝原登山口へ入り、14:43発の列車で越前大野へ戻れば、越前大野15:04着です。平時の通常ダイヤでは越前大野発15:10の福井行きがあり、福井着は16:05になります。明るいうちに行程を終えられる組み方です。越前大野のタクシーの運賃は、公式の運賃表を本記事では確認できていないため、事前にタクシー会社へ問い合わせてください。

2026年9月の代行体制が続いている間は、越前大野〜勝原の区間に列車がありません。前泊しても、帰りに勝原から列車で越前大野へ戻ることはできないので、往復ともタクシーや送迎を使う計画になります。代行体制のうちは、越前大野発の最終の代行バス(2026年9月11日時点で16:53発)が福井へ戻る締切になる点も合わせて考えてください。

編集部の見立て:前泊は宿代がかかる分、朝の3時間半を買う選択だと考えています。荒島岳のように帰りの列車の本数が少ない山では、その3時間半が「14:43発に乗れるか」と「日没前に下りられるか」の両方に効きます。遠方から電車で来る人ほど、前泊のほうが結果として楽な計画になりやすいはずです。

登山口の近くで前泊するか、夜に着いて朝に歩き出すかの判断は、登山口で前泊するか夜に着くかを決める記事(宿を予約する前に確認する4項目)で整理しています。大野市街の宿を選ぶときも、朝食の時刻とチェックアウトの時刻が、早朝の出発に合うかを先に確かめておくと失敗が減ります。

季節と天候で引き返す線:残暑の汗、秋の日の短さ、積雪期の登山口

荒島岳の登山口へのアクセスは、季節によって条件が変わります。9月の残暑、10月の紅葉と日の短さ、11月以降の雪の3つで、判断の材料を分けて整理します。

残暑の時期は、駅から登山口までの舗装路と、そこから続く登りで大量に汗をかきます。ミレーのドライナミック メッシュ ショートスリーブ(型番MIV01566)は、メッシュ構造の半袖の肌着です。汗をかいたあとに駅や山頂で長く止まる時間がある人が、肌に近い一枚目として選ぶのに向きます。

9月:残暑の汗と、駅での待ち時間

9月は気温が高い日が残り、登りで汗をかいたまま山頂や駅で止まると、体が急に冷えることがあります。電車で来た人は、下山後に駅で長く待つ可能性があるので、乾いた着替えを1枚持っておくと体を冷やさずに済みます。飲み物は、登山口の水場が公式に記載されていない以上、往復の分をすべて持って出るのが前提です。

10月:紅葉の時期と日の短さ

荒島岳は北陸の紅葉登山の候補の1つとして人が集まる山です。紅葉の見頃は年によって動くので、本記事では時期を断定しません。見頃の目安や、雪で早く閉まる北陸の山の見極め方は、北陸の紅葉登山の記事(富山・石川・福井の見頃と雪の見極め方)にまとめています。

10月は日没が早まっていくので、電車日帰りの計画は9月よりさらに厳しくなります。登山口に18時過ぎに下りてくる計画は、日没後の歩行が前提になりかねません。秋の電車日帰りは、18:47発ではなく14:43発を基準に組み直すほうが無理がありません。そのためには前泊か、車での送迎が必要になります。

紅葉の週末は、勝原・中出の駐車場が早く埋まる可能性があります。混雑時刻の記載は公式に見つからないため、何時なら止められるとは言えません。駐車場に入れなかったときに路肩に止めて登るのは避け、その日の荒島岳は見送る判断をあらかじめ決めておいてください。

11月以降:雪と登山口の除雪

大野市の公式ガイドには、冬の登山口の状況が書かれています。勝原登山口は積雪後に駐車できる台数が限られ、除雪が遅れることがある。中出登山口は駐車場を除雪しない。佐開登山口は冬季の登山を遠慮するよう求めている、というものです。雪が降り始めたら、車で入れるのは実質的に勝原だけと考えておくのが安全です。

登山口 冬の状況(大野市公式) 雪の時期の判断
勝原 積雪後は駐車台数が限られ、除雪が遅れることがある 雪の時期に車で使えるのは実質ここだけ。それでも入れない日がある
中出 駐車場を除雪しない 雪が降り始めたら選択肢から外す
佐開 冬季の登山は遠慮するよう案内 冬から春先は使わない

編集部の見立て:季節で変わるのは山の上の条件だけではなく、登山口までたどり着けるかどうかという条件もです。荒島岳は、交通と駐車場の条件が季節ごとに1段ずつ厳しくなる山だと考えています。登る日を決めるときは、山頂の天気と同じくらい、登山口の状況を先に確かめてください。

天候で見送る線

雨の日や雨の翌日は、急な登りと下りで足元が滑りやすくなります。特に山頂手前のもちが壁の急登は、濡れていると下りで時間がかかります。引き返しの締切を守れないほど時間が延びそうなら、山頂を目指さずに途中で引き返す判断を、出発前に決めておいてください。越美北線そのものも、今回のように水害の影響を受ける路線です。大雨の予報が出ている日は、帰りの列車が止まる可能性まで含めて、行くかどうかを判断します。

登山届・大野警察署・クマ:出発前夜に確認する3つ

登山届はオンラインかFAX・郵送で出す

福井県警察の案内によると、登山届は次の方法で受け付けています。YAMAP・コンパス・ヤマレコからの提出、福井県のオンライン申請、FAX(0776-25-0347)、郵送です(2026年9月11日確認時点)。勝原登山口に登山届のポストがあるかどうかは公式に記載が見つからないため、登山口で出すつもりで行くのではなく、前日までに出しておく形にしてください。

荒島岳を管轄する警察署は大野警察署(電話0779-65-0110)です。登山届には、登山口・下山口・予定の下山時刻・使う交通手段を書いておくと、万一のときに探す範囲が絞られます。電車で来る人は、乗る予定の列車の時刻まで書いておくと、下山が遅れたときに周囲が気づきやすくなります。

登山届の書き方や、コースタイムから計画を組む手順は、登山計画の立て方の記事(登山届の出し方とコースタイムの決め方)で詳しく扱っています。荒島岳の場合は、帰りの列車から計算した引き返しの締切を、計画書の中に書いておくのがおすすめの使い方です。

  1. YAMAP・コンパス・ヤマレコ、または福井県のオンライン申請のいずれかで登山届を出す(紙で出すならFAX 0776-25-0347か郵送)
  2. 計画書に、登山口・下山口・引き返しの締切・乗る予定の列車(または車の駐車場所)を書く
  3. 家族や知人に計画書を共有し、下山予定時刻から何時間連絡がなければ大野警察署(0779-65-0110)へ連絡するかを決めておく

クマはツキノワグマ。出没情報は県と市の公式で

荒島岳のある福井県は本州で、生息するクマはツキノワグマです。出没の情報は、福井県と大野市の公式サイトで「クマ出没情報」を調べて、出発前夜に確かめてください。本記事では最新の出没状況を確認できていません。

電車で来る人は、勝原駅から登山口までの徒歩10分も含めて、人の少ない時間帯に歩くことになります。夕方に下山して駅まで歩く時間帯も同じです。クマよけの鈴などで存在を知らせる、単独で薄暗い時間に歩かない、といった基本は、登山道の中だけでなく駅までの道でも同じように考えてください。

編集部の判断:荒島岳の登山届は、登山口のポストを探すより、前日の夜にスマートフォンで出してしまうほうが確実です。オンラインで出せる窓口が複数あるので、普段使っている登山アプリから出せば手間はかかりません。むしろ大事なのは、届に「何時の列車に乗る予定か」まで書いておくことだと考えています。

よくある質問

Q. 2026年9月現在、電車で勝原駅まで行けますか?

2026年9月11日確認時点では、列車では行けません。大野市公式の案内(2026年9月4日更新)によると、2026年9月7日から越前大野〜九頭竜湖(勝原駅を含む)は市営バス和泉大野線の増便で運行しています。この市営バスの勝原付近の停留所と時刻は、本記事の確認範囲では確かめられていないため、大野市公式ページで確認してください。

Q. 越美北線はいつ復旧しますか?

大野市公式は、2026年9月1日時点で全線復旧に「1ヶ月程度かかる見込み」と案内しています。具体的な再開日は、2026年9月11日確認時点では公式に記載が見つかりません。出発前日と当日に、大野市の「越美北線の運行について」とJR西日本の運行情報を見てください。

Q. 勝原登山口の駐車場は無料ですか?

駐車料金は、大野市の公式ガイドに記載がありません。料金の原典が見つからないため、本記事では金額を書いていません。現地の表示に従ってください。台数は福井県の観光サイトで約150台と案内されています(2026年9月11日確認時点)。

Q. 電車で日帰りするなら、山頂を何時に出ればよいですか?

平時の通常ダイヤで福井9:22発→勝原10:42着を使い、勝原18:47発で帰る場合、公式の所要時間(登り3時間30分・下り2時間30分)に、駅での15分前着と60分の余裕を足すと、引き返しの締切は14時50分前後になります。秋は日没も考え合わせ、前泊して14:43発を狙う組み方のほうが無理がありません。

Q. 佐開登山口に車を止めて登れますか?

大野市の公式ガイドでは、佐開登山口は駐車場なし・トイレなしと案内されています。自分の車を置いて登る使い方はできません。また、夕方17:30頃から翌朝まで電気柵が設置されるため、佐開へ下りる場合は17:30より前に登山口を抜けている必要があります。

Q. 登山口に水場はありますか?

勝原・中出の登山口に水場があるかどうかは、大野市の公式ガイドに記載がありません。水場がある前提にせず、往復の分と駅で待つ時間の分の飲み物を、出発前に用意してください。

まとめ:今日やることは1つ

荒島岳は、平時なら勝原駅から徒歩10分で登り始められる、列車で行ける百名山です。ただし2026年9月11日現在、越美北線は水害の影響で越前大野〜九頭竜湖が市営バスに置き換わっていて、列車で勝原駅には行けません。今の時点で確実に行けるのは車で、中部縦貫自動車道の勝原ICまで自動車道で入り、勝原(約150台)か中出(約50台)の駐車場を使う形になります。

復旧後に電車で行くなら、帰りの列車から引き返し時刻を決めます。平時の通常ダイヤで福井9:22発→勝原10:42着から18:47発で帰るなら、締切は14時50分前後です。秋は日が短いので、前泊して14:43発を狙う組み方のほうが余裕があります。

今日やることは1つ、大野市公式の「越美北線の運行について」を開いて、更新日と勝原駅を含む区間の運行を確かめることです。そこで列車が戻っていなければ車かタクシーでの計画に切り替え、戻っていればJR西日本の時刻表で帰りの列車を決めて、引き返しの締切を計算します。

  1. 大野市公式「越美北線の運行について」で、出発日の運行体制(列車か代行バス・市営バスか)と更新日を確かめる
  2. 車で行くなら、前夜に福井県の道路規制情報と大野市の「道路・交通」ページで経路の通行規制を確かめ、勝原と中出の両方の駐車場の位置を地図に入れておく
  3. 電車で行くなら、帰りの列車(平時なら勝原14:43発か18:47発)と日没時刻から引き返しの締切を決め、登山届に列車の時刻まで書いて前日までに出す

編集部の見立て:荒島岳のアクセスは、情報が古くなる速さが山そのものより速い、という点がいちばんの特徴だと考えています。この記事の時刻や運行体制も、読んでいる日には変わっているかもしれません。数字はこの記事で見当をつけ、出発の前には必ず公式のページで最新の値に置き換えてから出かけてください。

出典

  • 大野市「荒島岳」(観光ガイド:登山口・駐車場・トイレ・所要時間・電気柵・冬季の状況)https://www.city.ono.fukui.jp/kanko/kanko-joho/guide/arashimadake.html(2026年9月11日確認)
  • 大野市「越美北線の運行について」(2026年9月4日更新:代行バス・市営バス・現行ダイヤ・運賃・復旧見込み)https://www.city.ono.fukui.jp/kurashi/douro-kotsu/tetsudou/etsumi_ame.html(2026年9月11日確認)
  • 福井県観光連盟「ふくいドットコム(fuku-iro)」荒島岳(駐車場台数・トイレ)https://fuku-iro.jp/spot/detail_10158.html(2026年9月11日確認)
  • JR西日本 おでかけネット 越美北線 区間時刻表(勝原→福井方面)https://timetable.jr-odekake.net/line-timetable/2848(2026年9月11日確認)
  • JR西日本 おでかけネット 越美北線 区間時刻表(福井→勝原方面)https://timetable.jr-odekake.net/line-timetable/2847(2026年9月11日確認)
  • 大野市「中部縦貫自動車道」(IC間の距離・開通時期)https://www.city.ono.fukui.jp/kurashi/douro-kotsu/kansendouro/tyubujukanjidoshado.html(2026年9月11日確認)
  • 大野市「国道158号の通行情報」https://www.city.ono.fukui.jp/kurashi/douro-kotsu/kansendouro/158tsukojoho.html(2026年9月11日確認)
  • 大野市「道路・交通」防災情報 https://www.city.ono.fukui.jp/bousai_info/douro_kotsu/index.html(2026年9月11日確認)
  • 福井県奥越土木事務所「県道上小池勝原線に関するお知らせ」https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/okuetu-doboku/kamiuchinami_oshirase.html(2026年9月11日確認)
  • 福井県警察「登山届の電子申請等について」https://www.pref.fukui.lg.jp/kenkei/doc/kenkei/densisinsei.html(2026年9月11日確認)
  • 福井県警察「警察施設(大野警察署)」https://www.pref.fukui.lg.jp/kenkei/doc/kenkei/seanbu-tiikik-keisatusisetu.html(2026年9月11日確認)
  • 大野市「宿泊施設」https://www.city.ono.fukui.jp/kanko/kanko-joho/present.html(2026年9月11日確認)

スポンサーリンク