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プロトレックの登山向け現行6型は、電波で時刻が自動で合う「電波ソーラー」(PRW-35・PRW-69Y・PRW-6900Y)と、電波受信なしの「タフソーラー」(PRG-69・PRG-340・PRG-30)に分かれます。軽さと小ささ重視なら、45gで手首が細い人にも向くと公式が説明するPRW-35、針で読みたいならPRW-6900Y、方位ベゼルが要るならPRG-340です。どの型も高度計は気圧から換算する相対高度計で、GPSも地図機能もないので、基準高度を標高の分かる地点で合わせる前提で選びます。
6型はどれも高度・気圧・方位・温度の4つを測れて、10気圧防水・耐低温−10℃・ソーラー充電という土台は同じです。つまり「どれが登山に強いか」を比べても答えは出ません。差が出るのは、時刻が電波で合うか、重さ、表示のしかた、方位ベゼルの有無、気圧の変化を何時間さかのぼって見られるか、の5点に絞られます。
この記事は、カシオ公式の商品ページに載っている数字だけで6型を横に並べ、条件から型を引ける判定表にしました。あわせて、気圧が何hPa動くと高度表示が何m動くかを気象台の値から換算し、山で高度計とどう付き合うかまで書いています。
登山の腕時計にGPSが要るか、電池の持ち方で3タイプに分ける総論は登山の腕時計はGPSウォッチでなくていいにまとめています。ここでは「プロトレックに決めたあと、6型のどれにするか」だけを扱います。
- 現行6型は電波ソーラー3型(PRW-35・PRW-69Y・PRW-6900Y)と、電波受信なし3型(PRG-69・PRG-340・PRG-30)に分かれる
- 4センサー・10気圧防水・耐低温−10℃・無機ガラス・バンド装着サイズ145〜215mmは6型共通で、型を選ぶ決め手にならない
- 質量は45g(PRW-35)から73g(PRW-69Y)まで28gの幅があり、電波の有無と軽さは連動しない
- 針で読める型はPRW-6900Yだけで、気圧傾向グラフはほかの5型の42時間に対して20時間
- 回転する方位ベゼルが付くのはPRG-340だけで、ケースは6型で最も大きい
- 気圧が1hPa動くと高度表示はおよそ10m動く目安になり、基準高度を合わせ直す前提が欠かせない
- ソーラーの駆動は機能使用時6〜8ヵ月で、山で止まる原因になるのは日ごろの充電不足のほう
- 6型ともGPSと地図が無いので、現在地は紙の地形図かスマホで確かめる
現行6型を公表値で横に並べると、差が出る項目は5つしかない
下の表は、2026年11月7日時点でカシオ公式の商品ページに「生産完了」の表示がない、クライマーライン(登山向けのシリーズ)の6型です。白いケースのPRW-35-7JFと、PRT-B50は公式で生産完了になっているため外しました。
| 型番 | 電波受信 | ケース(縦×横×厚mm) | 質量 | 表示 | 駆動(機能使用時/パワーセービング) | 気圧傾向グラフ | 方位の補助 | 日の出・日の入 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| PRW-35-1AJF | あり | 51.2×44.6×13 | 45g | デジタル | 約6ヵ月/約22ヵ月 | 42時間 | ベアリングメモリー | 表示あり |
| PRW-69Y-1JF | あり | 52.5×46.4×13.8 | 73g | デジタル | 約6ヵ月/約26ヵ月 | 42時間 | ベアリングメモリー | 表示あり |
| PRG-69-1JF | なし | 52.5×46.4×14.4 | 58g | デジタル | 約7ヵ月/約27ヵ月 | 42時間 | ベアリングメモリー | 表示あり |
| PRG-340-1JF | なし | 54.7×51.7×15.1 | 54g | デジタル+方位ベゼル | 約7ヵ月/約27ヵ月 | 42時間 | ベアリングメモリー | 表示あり |
| PRW-6900Y-1JF | あり | 49.6×44.8×14.7 | 65g | 針+デジタル | 約6ヵ月/約25ヵ月 | 20時間 | 北方位指針 | 仕様欄に記載なし |
| PRG-30-2JF | なし | 51.6×45.2×12.9 | 64g | デジタル | 約8ヵ月/約23ヵ月 | 42時間 | ベアリングメモリー | 表示あり |
注:数値はすべてカシオ公式の各商品ページ(2026年11月7日確認)。駆動は公式の定義で「フル充電時からソーラー発電無しの状態での駆動時間」。
表を縦に見ると、6型で数字がそろっている列と、ばらけている列がはっきり分かれます。ばらけているのは電波受信・質量・表示・方位の補助・気圧傾向グラフの5列で、ここが選び分けの材料です。発売時期はPRG-30が2021年4月、PRG-340が2022年8月、PRW-6900Yが2022年10月、PRW-35が2023年5月、PRG-69が2026年2月、PRW-69Yが2026年4月です。
駆動の列は6〜8ヵ月と差があるように見えますが、山の数日と比べると桁が違います。ここで型を決めるのはやめて、電波と重さと表示の3つから考えるほうが迷いません。
4センサー・防水・耐低温は6型共通で、冬の低山でも差にならない
6型の商品ページを並べると、共通の項目がかなり多いことが分かります。公式に記載のある共通項目は次のとおりです。
| 項目 | 6型共通の公表値 |
|---|---|
| 高度計 | 相対高度計・計測範囲−700〜10,000m・高度メモリー最大30本(手動)・自動記録・計測間隔5秒/2分(最初の3分のみ1秒) |
| 気圧計 | 260〜1,100hPa・気圧傾向インフォメーションアラーム |
| 方位計 | 16方位・0〜359°・磁気偏角補正 |
| 温度計 | −10〜60℃ |
| 防水・耐低温・ガラス | 10気圧防水・耐低温仕様(−10℃)・無機ガラス |
| 電源・バンド | タフソーラー(ソーラー充電)・バンド装着可能サイズ145〜215mm |
耐低温−10℃も6型で同じなので、冬の低山を歩くからといって特定の型に寄せる理由はありません。一方で、−10℃を下回る環境での動作や、寒さで駆動期間がどう変わるかは公式に記載がなく、確かめようがありません。寒さへの備えは型選びではなく、時計を袖の外に出して充電を切らさない運用で考えます。冬の低山そのものの準備は冬の低山日帰り|雪のない山を選ぶ基準と凍結への備えにあります。
温度計は、公式の注記で「外気温は時計を腕から外し、体温・汗・直射日光の影響を避けて測る」趣旨が書かれています。腕に巻いたまま歩いている間の表示は、体温の影響を受けた値として読むのが前提です。
気圧計の側で役に立つのは、気圧の動きを時間でさかのぼれる「気圧傾向グラフ」です。6型のうち5型が42時間分、PRW-6900Yだけが20時間分を記録します。公式は、特徴的な気圧の変化を矢印と報音で知らせるアラームもあると記載しています。
気圧傾向グラフは「気圧がどう動いたか」の記録で、天気の予報そのものではありません。グラフを見て気になったときは、予報や天気図で確かめる順番にします。山の天気の確かめ方は山の天気予報はどこを見る?にまとめています。
電波受信が要らず、デジタル表示で、6型のうち機能使用時の駆動がいちばん長い(約8ヵ月)のがPRG-30-2JFです。ケース厚は12.9mmと6型で最も薄く、質量は64g、気圧傾向グラフは42時間分、登山記録データは14本まで残せます。
電波ソーラーか電波なしかは、時刻を自分で合わせる手間の差だけ
電波ソーラーの3型(PRW-35・PRW-69Y・PRW-6900Y)は、日本・北米・欧州・中国の標準電波を受けるMULTIBAND6で、自動受信は1日最大6回です。日本では福島と九州から出ているJJY(40kHz/60kHz)を受けて、時刻を自分で合わせます。
電波受信のない3型(PRG-69・PRG-340・PRG-30)は、公式の精度が平均月差±15秒です。電波ソーラーの型も、電波を受信しない状態では同じく平均月差±15秒とされています。つまり違いは「時計の精度」ではなく「ずれたぶんを電波が直してくれるか、自分で直すか」です。
電波の有無の物差し:月差±15秒が積もると、半年で最大1分30秒ほどのずれになる計算です(15秒×6ヵ月)。コースタイムを分単位で読む登山では、気になる人と気にならない人に分かれる大きさです。時刻合わせを数ヵ月おきにする手間を受け入れられるなら、電波なしの型も候補に残ります。
電波の有無と重さは、別々に決めたほうが選びやすくなります。電波あり3型の質量は45g・65g・73g、電波なし3型は54g・58g・64gで、電波が付くから重い、という並びにはなっていません。たとえば電波なしのPRG-340(54g)は、電波ありのPRW-6900Y(65g)やPRW-69Y(73g)より軽い型です。
| 型番 | 電波受信 | 質量 | 最軽(45g)との差 |
|---|---|---|---|
| PRW-35-1AJF | あり | 45g | ±0g |
| PRG-340-1JF | なし | 54g | +9g |
| PRG-69-1JF | なし | 58g | +13g |
| PRG-30-2JF | なし | 64g | +19g |
| PRW-6900Y-1JF | あり | 65g | +20g |
| PRW-69Y-1JF | あり | 73g | +28g |
最軽と最重の差は28gです。ザックに入れる道具と違って、腕時計は片方の手首に一日中付いている物なので、軽さを重く見る人には意味のある差になります。逆に、重さより画面の見え方や機能を優先するなら、28gは決め手から外してかまいません。
条件から型を引く判定表:自分の条件に当てはまる行だけ読む
ここまでの公表値を、読者の条件から型を引ける形に組み直したのが次の表です。順位は付けていません。当てはまる条件が2つ以上ある人は、両方の行に名前が出てくる型が候補になります。
| あなたの条件 | 向く型 | 理由(公表値) |
|---|---|---|
| 電波で時刻を自動で合わせたい | PRW-35/PRW-69Y/PRW-6900Y | MULTIBAND6・自動受信最大6回/日。電波なしの3型は平均月差±15秒で、自分で時刻を合わせる |
| とにかく軽くしたい | PRW-35(45g) | 6型で最も軽い。次はPRG-340(54g)・PRG-69(58g)。最も重いのはPRW-69Y(73g) |
| 手首が細い・袖口に引っかけたくない | PRW-35 | 公式が「女性や腕の細い人でも着用しやすいサイズ感」「袖口に干渉しにくい小型ケース」と説明。ケース51.2×44.6×13mm |
| ケースを薄くしたい | PRG-30(12.9mm)/PRW-35(13mm) | 厚さの公表値。最も厚いのはPRG-340(15.1mm) |
| 針で時刻を読みたい | PRW-6900Y | 6型で唯一のアナログ+デジタル。北方位指針付き。気圧傾向グラフは20時間 |
| 方位を手で印したい | PRG-340 | 6型で唯一、回転する方位ベゼルが付く。ケースは6型で最も大きい |
| 気圧の変化を長めにさかのぼりたい | PRW-6900Y以外の5型 | 気圧傾向グラフ42時間分 |
| 電波は要らないが、新しい型がいい | PRG-69 | 2026年2月発売・タフソーラー・58g・デュプレックスLC |
| 手袋をしたまま押したい | PRW-35/PRW-69Y/PRG-69/PRG-340 | 4型とも公式の商品説明に、ローレット(滑り止め)付きの大型ボタンでグローブ着用時の操作に触れる記述がある |
| 冬の低山で使いたい | 6型どれでも | 耐低温−10℃は6型共通で、差にならない |


判定表で「手首が細い」の行にPRW-35しか載っていないのは、公式がサイズ感を説明しているのがPRW-35だけだからです。ほかの型が細い手首に合わないという意味ではありません。バンドの装着可能サイズは6型とも145〜215mmで、ケースの縦横は表の寸法で比べられます。
迷ったら、判定表の上から2行だけ答えてみてください。「電波が要るか」と「軽さを優先するか」が決まると、6型のうち2〜3型まで自然に減ります。針と方位ベゼルは、欲しい人がはっきり分かれる機能なので、その次で十分です。
手首の細さ・電波・新しさ・針で選ぶなら、この4型から
比較表と判定表から、条件がはっきりしている人に向く4型を取り出します。選ぶ基準は、まず電波で時刻を合わせたいかどうか、次に手首と袖口との相性、そして表示をデジタルにするか針にするかです。重さを優先する人はPRW-35から、新しい型を選びたい人は2026年発売のPRW-69YとPRG-69から見ていくと早く決まります。下の4型は、どれも公式に生産完了の表示がない現行品です。
PRW-35-1AJFは、手首が細い人や、袖口に時計を引っかけたくない人に向く型です。公式は「女性や腕の細い人でも着用しやすいサイズ感」と説明し、質量45g・ケース51.2×44.6×13mmと6型で最も軽く、電波ソーラーで時刻も自動で合います。バンドはレバーで着脱でき、汗抜きスリットが付きます。
PRW-69Y-1JFは、電波で時刻を合わせたい人で、2026年の新しい型を選びたい人に向きます。2026年4月発売の電波ソーラーで、表示はデュプレックスLC、登山記録データは14本、バンドはデュラソフトバンド(CNF強化ラバー)です。質量は73gで、6型では最も重い型になります。
PRG-69-1JFは、電波受信は要らないけれど新しい型がいい、という人のための選択肢です。2026年2月発売のタフソーラーで、ケースの縦横はPRW-69Yと同じ52.5×46.4mm、質量は58gとPRW-69Yより15g軽く、パワーセービング時の駆動は約27ヵ月です。
PRW-6900Y-1JFは、時刻を針で読みたい人に向く型です。アナログ+デジタルの表示で、北方位指針と、液晶を読むときに針をよける針退避機能が付きます。電波ソーラーで質量は65g、気圧傾向グラフはほかの5型の42時間に対して20時間分です。
4型とも、GPSと地図の機能はありません。高度計も、気圧から換算する相対高度計です。「現在地が分かる時計」を探している人は、このあとの節と、登山用GPSウォッチはバッテリーで選ぶを先に読んでから決めてください。
方位ベゼルが要るならPRG-340、針で方位を見るならPRW-6900Y
方位計そのものは6型共通で、16方位・0〜359°の表示と、磁気偏角補正が付いています。磁気偏角補正は、方位磁針が指す北(磁北)と地図の北(真北)のずれを時計の中で直しておく機能です。地図とコンパスを合わせる整置の考え方は、登山の読図入門で手順を追えます。
違いが出るのは、目標の方角を覚えさせるやり方です。PRW-6900Y以外の5型には「ベアリングメモリー」の記載があり、進みたい方角を時計に記憶させておけます。PRW-6900Yにはベアリングメモリーの記載がない代わりに、針が北を指す北方位指針が付きます。
- 方角を数字(0〜359°)で覚えさせたい → ベアリングメモリーのある5型
- 針で北を見たい → PRW-6900Y(北方位指針)
- 目標の方角を手で回して印しておきたい → PRG-340(方位ベゼル)
- 日の出・日の入の時刻表示を使いたい → 5型に表示の記載あり。PRW-6900Yは仕様欄に記載がないので、商品ページで確かめる
PRW-6900Yは、針で読みたい人にとっては6型で唯一の候補です。ただし、気圧傾向グラフが20時間分であること、ストップウオッチが1/100秒・24時間計であることなど、デジタル機と仕様の書き方が違う部分があります。針を選ぶ代わりに何が変わるかを、商品ページの仕様欄で一度見比べておくと安心です。
方位ベゼルは、電子コンパスとは別に「この方角へ行く」を目に見える形で残せる道具です。読図に慣れている人ほど欲しくなる機能ですが、そのぶんケースが6型で最も大きくなるので、袖口との相性とセットで考えたいところです。
PRG-340-1JFは2022年8月発売のタフソーラー(電波受信なし)で、6型で唯一、商品ページに「方位ベゼル」の記載があります。回転する方位ベゼルで目標の方角を手で印せる型で、ケースは54.7×51.7×15.1mm、質量は54gです。
気圧が1hPa動くと、高度表示はおよそ10m動く
6型の商品ページには、どれにも同じ注記があります。「高度計は気圧変化を高度に変換する相対高度計です。気圧が気象条件により変化すると、計測値の高度も変化します。」というものです。高度計の数字は、時計がその場の気圧を高さに置き換えて出しているので、天気で気圧が動けば、同じ場所に立っていても表示が変わります。
どのくらい動くのかは、気象台の説明から目安を出せます。横浜地方気象台は、地上付近では100m上昇するごとに気圧がおよそ10hPa減少すると説明しています。ここから、1hPaあたりおよそ10mという換算になります。
| 基準高度を合わせた後の気圧の変化 | 高度表示が動く目安(約) | 表示の向き |
|---|---|---|
| 1hPa | 10m | 気圧が下がると高く、上がると低く出る |
| 2hPa | 20m | |
| 3hPa | 30m | |
| 5hPa | 50m | |
| 10hPa | 100m |
注:横浜地方気象台の「地上付近では100m上昇する毎におよそ10hPa減少」から計算した目安です。実際の換算は気温などで変わります。時計の高度表示の誤差の大きさ(何m以内か)は、カシオの商品ページに記載がありません。
この表は、時計の誤差を示すものではありません。「気圧の動きの大きさを高さに置き換えると、このくらいになる」という目安です。たとえば朝に登山口で基準高度を合わせ、昼までに気圧が3hPa下がれば、同じ場所にいても表示は30mほど高く出る計算になります。
選ぶ前に知っておきたい前提:6型のどれを選んでも、高度表示は天気とともに動きます。高度計を活かすには、標高の分かる地点でこまめに基準高度を合わせ直す運用がセットになります。カシオの高度測定のFAQも、高度が分かる場所で基準高度を設定し、大気圧が変わると精度も変わるのでこまめに設定することをすすめています(PRG-30はFAQの対象製品)。
基準にする標高は、登山口や山頂の標識に書かれた値のほか、三角点や標高点が使えます。国土地理院によると、三角点の標高の値は柱石の上面の高さで、地面の高さではありません。地理院地図では、地点を開くとその場所の標高が表示されます(画面の配置は更新されることがあるので、実際の画面で確かめてください)。
- 山行の前に、地形図か地理院地図で、登山口・分岐・山頂など合わせ直しに使える地点の標高を書き出しておく
- 登山口で基準高度を合わせる。設定のボタン操作は型ごとに違うので、裏面の4桁の操作説明No.で型ごとの取扱説明書を引いて確かめる
- 標識のある分岐や山頂に着いたら、表示と標高の差を見て合わせ直す。差が大きいときは気圧傾向グラフで気圧の動きも見る
合わせ直しの細かい手順や、高度表示がずれる原因の切り分けは、登山の高度計の使い方|気圧式のずれを直す手順と、天気の変化を読む方法で詳しく扱っています。
高度計を「標高を当てる道具」と考えると、ずれるたびにがっかりします。「直前に合わせた地点からどれだけ登ったか」を見る道具と割り切ると、30mや50mの動きも気圧の手がかりとして読めるようになります。
山に持つ前の準備:ソーラーの充電と、GPS・地図の無い分の補い方
駆動期間は、機能使用時で約6〜8ヵ月です。日数にするとおよそ180〜240日で、数日〜1週間の山行とは桁が違います。山で時計が止まる心配があるとすれば、駆動期間の短さではなく、ふだん充電が足りていなかった場合です。
カシオ公式FAQが挙げる充電のコツは次のとおりです。
- 表示面に光が当たるよう、袖が掛からないようにする
- 月に1回程度、半日ほど日光に当てる
- 袖に隠れたまま・暗い室内・引き出しの中・表示面が下向きのままだと、充電不足で止まるおそれがある
- 一度止まると、動き出すまで数時間の充電が要ることがある
- 60℃以上になる所(炎天下の車のダッシュボードなど)で充電しない。過充電防止機能は全ソーラーモデルに付いている
- 長く使わないときは、十分に充電してからパワーセービングをオンにする
照度ごとの充電時間は、各型の取扱説明書に記載があります。電池については、公式FAQで二次電池は定期的な交換が不要とされ、長く使うと容量や充電の効率は下がり、7〜10年前後使える設計と説明されています。防水を保つためのパッキン交換は2〜3年が目安です。
冬は手袋やジャケットの袖口で表示面が隠れがちです。行動中に充電が進まない日が続いても、駆動期間には余裕がありますが、山から帰ったあとは窓際など光の当たる所に表示面を上にして置いておくと、公式の推奨に沿った使い方になります。
もうひとつの準備は、6型に無い機能を何で補うかです。6型にはGPSも地図表示もないため、現在地とルートは別の道具で確かめます。
| 足りない所 | 何で補うか | 時計の側でできること |
|---|---|---|
| 現在地・ルート | 紙の地形図、スマホの地図アプリ(オフライン地図) | 高度表示と地形図の等高線を照らし合わせ、いまどの高さにいるかの見当をつける |
| 基準にする標高 | 地形図・地理院地図の標高、山頂や分岐の標識、三角点(柱石の上面) | その地点で基準高度を合わせ直す |
| 正確な外気温 | ザックの外に出して使える温度計 | 時計を腕から外し、体温・汗・直射日光を避けて測る |
| 天気の見通し | 天気予報・天気図 | 気圧傾向グラフで、気圧がどう動いてきたかを見る |
スマホの地図に頼る場合は電池の持ちが前提になります。予備の電源の選び方は登山のモバイルバッテリーは何mAh?にあります。GPSで現在地を出せる時計が要る人は、プロトレックの6型とは別の選択肢として、GPSウォッチを比べてください。
よくある質問
Q. 6型のうち、電波で時刻が合うのはどれですか?
PRW-35-1AJF・PRW-69Y-1JF・PRW-6900Y-1JFの3型です。MULTIBAND6で、自動受信は1日最大6回です。PRG-69・PRG-340・PRG-30の3型は電波受信がなく、平均月差±15秒なので、時刻はときどき自分で合わせます。
Q. GPSや地図の機能がある型はありますか?
現行6型にGPS機能と地図表示はありません。高度計は気圧から換算する相対高度計です。現在地は紙の地形図かスマホで確かめ、標高は国土地理院の地図などで確かめてから基準高度を合わせます。
Q. 電池交換は必要ですか?
カシオ公式FAQでは、ソーラーで充電する二次電池は定期的な電池交換は不要とされています。ただし長く使うと容量や充電効率は下がります。防水を保つためのパッキン交換は2〜3年が目安です。
Q. バンドは自分で交換できますか?
商品ページで「レバーで着脱」と説明されているのはPRW-35-1AJFです。ほかの5型の着脱方法は、それぞれの商品ページや取扱説明書で確かめてください。バンドの装着可能サイズは6型共通で145〜215mmです。
Q. 気圧傾向グラフが下がっていたら、天気は崩れますか?
気圧傾向グラフは気圧がどう動いたかを示す記録で、天気の予報そのものではありません。公式は特徴的な気圧の変化を矢印と報音で知らせる機能があると記載しています。気になる動きがあったら、予報や天気図で確かめてください。
まとめ|プロトレック6型は「電波が要るか」と「重さ」で絞り、針と方位ベゼルで決める
プロトレックの登山向け現行6型は、4センサー・10気圧防水・耐低温−10℃・ソーラー充電が共通で、選び分けの材料は電波受信・質量・表示・方位の補助・気圧傾向グラフの5つです。電波で時刻を合わせたいならPRW-35・PRW-69Y・PRW-6900Yの3型、軽さと手首の細さを優先するなら45gのPRW-35、電波なしで新しい型ならPRG-69、針で読みたいならPRW-6900Y、方位を手で印したいならPRG-340が候補になります。
どの型を選んでも、高度表示は気圧とともに動き、1hPaでおよそ10mが目安です。標高の分かる地点で基準高度を合わせ直すこと、月に1回は表示面に日光を当てること、GPSと地図の無い分を地形図やスマホで補うこと。この3つを前提にすれば、型の違いは自分の条件に合わせて選ぶだけになります。
6型は「性能の上下」ではなく「得意な条件の違い」で並んでいます。判定表で自分の行を見つけたら、そこに出てきた型だけ商品ページの仕様欄を開けば十分です。
出典
いずれも2026年11月7日確認。
- カシオ公式 PRW-35-1AJF:https://www.casio.com/jp/watches/protrek/product.PRW-35-1A/
- カシオ公式 PRW-69Y-1JF:https://www.casio.com/jp/watches/protrek/product.PRW-69Y-1/
- カシオ公式 PRG-69-1JF:https://www.casio.com/jp/watches/protrek/product.PRG-69-1/
- カシオ公式 PRG-340-1JF:https://www.casio.com/jp/watches/protrek/product.PRG-340-1/
- カシオ公式 PRW-6900Y-1JF:https://www.casio.com/jp/watches/protrek/product.PRW-6900Y-1/
- カシオ公式 PRG-30-2JF:https://www.casio.com/jp/watches/protrek/product.PRG-30-2/
- カシオ公式FAQ(高度測定):https://www.casio.com/jp/support/watches/faq/article/00/12/68/57/
- カシオ公式FAQ(充電のコツ):https://www.casio.com/jp/support/watches/faq/article/00/00/63/17/
- カシオ公式FAQ(高温での充電):https://www.casio.com/jp/support/watches/faq/article/00/00/63/11/
- カシオ公式FAQ(長期間使わないとき):https://www.casio.com/jp/support/watches/faq/article/00/00/63/05/
- カシオ公式FAQ(メンテナンス):https://www.casio.com/jp/support/watches/faq/article/00/00/63/06/
- カシオ公式FAQ(二次電池):https://www.casio.com/jp/support/watches/faq/article/00/12/68/54/
- プロトレック 取扱説明書の案内:https://protrek.jp/support/manual/
- 横浜地方気象台(気圧と高さの関係):https://www.data.jma.go.jp/yokohama/shosai/01-bosai/01-sizen/10-kishou-kaisetsu/
- 国土地理院 三角点Q&A:https://www.gsi.go.jp/sokuchikijun/sankaku-QA.html
- 地理院地図ヘルプ(地点の標高の表示):https://maps.gsi.go.jp/help/intro/kinolist/2-jusho.html
- 気象庁 予報用語(天気):https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/yougo_hp/tenki.html


