西日本の冬期通行止め2026|剣山スーパー林道・石鎚スカイラインは例年12月1日から

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2026年度の閉鎖について日付が公式に出ている道は、伊吹山ドライブウェイの「11月23日(月・祝)で営業終了予定」だけです(2026年10月13日確認)。剣山スーパー林道と石鎚スカイラインは、徳島県・愛媛県が「12月1日〜翌年3月31日」という毎年の通常期間を案内しており、2026年度の個別の告知はまだ見当たりません。四国カルストの県道383号、大台ヶ原ドライブウェイ、鳥取県の国道482号は2026年度の日付が未発表で、前年度(2025年度)は順に12月5日10時、12月1日15時、12月1日に閉まりました。

つまり、晩秋に近畿・中国・四国の山へ車で行く計画は、「今年の閉鎖日が決まっている」前提では立てられません。手元にあるのは、毎年の通常期間と、去年の実績と、1本だけの営業終了予定です。この3種類の数字は、それぞれ動き方が違います。

この先では、路線ごとに「2026年度に出ている日付」「2025年度の実績」「まだ出ていないもの」を分けた一覧を最初に示し、そのあとで剣山・石鎚山・四国カルスト・瓶ヶ森・大台ヶ原・伊吹山・大山・氷ノ山と、山ごとの道の事情を順に見ていきます。最後は、閉鎖の日付を自分で確かめる手順と、春の開通日の読み方です。

閉鎖は「道路管理者が決める冬期の通行止め」と「有料道路の営業期間の終わり」の2種類があり、同じ「通れなくなる日」でも予定の変わり方が違います。ここを混ぜずに読むことが、秋の最後の山行日を決めるときの土台になります。

  • 2026年度の日付が公式に出ているのは伊吹山ドライブウェイの営業終了予定(11月23日)だけで、ほかは通常期間か2025年度の実績しかないこと
  • 剣山スーパー林道・石鎚スカイラインは毎年12月1日〜翌年3月31日が通常期間で、2026年12月1日は火曜日にあたるため、閉鎖前の最後の週末は11月28日・29日になること
  • 四国カルストの県道383号は、閉鎖の開始が2023年度は11月24日、2025年度は12月5日と、年によって10日以上ずれること
  • 大台ヶ原ドライブウェイは2025年度に12月1日15時から閉まり、解除は2026年4月20日15時だったこと
  • 「冬期通行止め」と「有料道路の営業期間の終わり」では、予定が前後する理由も、問い合わせ先も違うこと
  • 大山・氷ノ山・剣山の見ノ越への国道は、閉鎖日が公式に見当たらないため、確認先を知っておく必要があること
  • 冬期閉鎖のあとは車で登山口に近づけない山が多く、冬は行かないという判断も選択肢に入ること

2026年度に日付が出ているのは伊吹山ドライブウェイの11月23日だけ

最初に、いま手元にある数字の「種類」を分けておきます。近畿・中国・四国の登山口につながる道の冬の閉鎖について、2026年10月13日の時点で公式に読める数字は3種類です。1つ目は、2026年度について運営者が出している予定日。2つ目は、県が「毎年この期間」と案内している通常期間。3つ目は、去年(2025年度)に実際に閉まった日と開いた日の実績です。

1つ目に当たるのは、伊吹山ドライブウェイだけです。公式サイトは2026年度の営業予定期間を「4月第3土曜日〜11月23日(月・祝)」と案内し、それ以外の期間は冬季閉鎖のため通行止めとしています(2026年10月13日確認)。ただし公式の言葉は「予定」です。気象条件などで変わることがあるため、11月23日を確定日として扱うことはできません。

2つ目に当たるのが、剣山スーパー林道と石鎚スカイラインです。徳島県は剣山スーパー林道を「毎年12月1日〜翌年3月31日」の冬期全面通行止めと案内し、愛媛県は石鎚スカイラインの冬期閉鎖を「12月1日〜翌年3月31日」と案内しています(いずれも2026年10月13日確認)。これは毎年の決まりとして示された期間で、2026年度について改めて出された告知ではありません。

3つ目が、四国カルストの県道383号、大台ヶ原ドライブウェイ、鳥取県の国道482号です。どれも2026年度の日付はまだ公式に出ておらず、読めるのは2025年度に閉まった日時と解除された日時です。去年の実績は「今年もこのあたりで閉まる」という目安にはなりますが、今年の閉鎖日の代わりにはなりません。

数字の3つの種類:①2026年度の予定日(伊吹山ドライブウェイの11月23日)、②毎年の通常期間(剣山スーパー林道・石鎚スカイラインの12月1日〜3月31日)、③2025年度の実績(県道383号・大台ヶ原ドライブウェイ・国道482号)。山行日を決めるときは、①でも「予定」、②でも「降雪で前後しうる」、③は「去年の話」と、それぞれの弱さを添えて読むのが安全です。

この区別が要るのは、閉鎖日の数字だけを並べると、どれも同じ確かさに見えてしまうからです。たとえば「大台ヶ原は12月1日から閉まる」と覚えてしまうと、それが去年の実績だったことが抜け落ちます。今年の日付がそれより早ければ、11月最終週の計画がそのまま行き場をなくします。

もう1つ、閉鎖の「日」だけでなく「時刻」にも目を向けてください。2025年度の県道383号は12月5日の10時に閉まり、大台ヶ原ドライブウェイは12月1日の15時に閉まりました。閉鎖の当日でも、朝のうちに通れる道と、午後まで通れる道があるということです。閉鎖当日に入山する計画は勧めませんが、「閉鎖日の前日に登って当日の朝に下りる」ような行程を組む人は、時刻まで見ておく必要があります。

閉鎖日の前日や当日に山へ入る計画は、閉鎖の時刻が前倒しになったり、雪で臨時の通行止めが先に始まったりすると、帰りの道がなくなります。通常期間や去年の実績は、その日まで確実に通れることを約束していません。閉鎖日の前後数日は「行かない日」として、カレンダーから外しておくほうが現実的です。

この先の一覧では、①②③の種類を行ごとに書き分けます。そのうえで、行く山ごとに「最後に行ける週末はいつか」を考えていきます。下の図は、主な5路線の値と条件を左右に並べたものです。

西日本の道が閉まる日。左に項目、右に値・条件を並べた対応表の図解。剣山スーパー林道=毎年12/1〜翌3/31(徳島県の通常期間)/石鎚スカイライン=12/1〜翌3/31(愛媛県の案内)/四国カルスト=県道383号・2025年度は12/5 10時〜3/18 11時(実績)/大台ヶ原ドライブウェイ=2025年度は12/1 15時〜4/20 15時(実績)/伊吹山ドライブウェイ=2026年度は11/23で営業終了の予定。図の下部に「各道路管理者・運営者の公表(2026年10月13日確認)」と注記。
西日本の道が閉まる日。左に項目、右に値・条件を並べた対応表の図解。剣山スーパー林道=毎年12/1〜翌3/31(徳島県の通常期間)/石鎚スカイライン=12/1〜翌3/31(愛媛県の案内)/四国カルスト=県道383号・2025年度は12/5 10時〜3/18 11時(実績)/大台ヶ原ドライブウェイ=2025年度は12/1 15時〜4/20 15時(実績)/伊吹山ドライブウェイ=2026年度は11/23で営業終了の予定。図の下部に「各道路管理者・運営者の公表(2026年10月13日確認)」と注記。

編集部の見立て:「今年の閉鎖日はいつか」という問いに、10月半ばの時点で日付で答えられる路線はほとんどありません。だからこそ、答えが無いことを知ったうえで、通常期間と去年の実績から「この週末までなら行ける」と自分で線を引くのが、いちばん実用的な使い方だと考えています。

路線ごとの一覧|年度・発表元・確認日をそろえて見る

ここが記事の中心です。近畿・中国・四国で、登山口や山の上の駐車場へ向かうときに通る道のうち、冬の閉鎖について公式の記載を確かめられた路線と、確かめられなかった路線を並べます。どの行も、確認日は2026年10月13日です。

表の読み方は3点あります。「2026年度」の列に日付があるのは伊吹山ドライブウェイだけで、それも「予定」です。「2025年度の実績」の列は、去年実際に閉まった日時と開いた日時です。「閉鎖の種類」の列は、道路管理者が示す冬期の通行止めか、有料道路の営業期間の終わりかを分けています。

道路 区間 2026年度の閉鎖 2025年度の実績 閉鎖の種類 その道で行く山 発表元
伊吹山ドライブウェイ(滋賀県・岐阜県) ドライブウェイ全線 11月23日(月・祝)で営業終了予定。営業は4月第3土曜日から 公式ページは2026年度の予定のみを掲載 有料道路の営業期間の終わり(期間外は冬季閉鎖で通行止め) 伊吹山の山頂駐車場・山頂遊歩道 伊吹山ドライブウェイ公式
剣山スーパー林道(徳島県) 全面通行止め(正式名は市道・町道の剣山線) 個別の告知は未発表。通常期間は毎年12月1日〜翌年3月31日 通常期間の案内のみ 道路管理者の冬期通行止め 剣山系の稜線沿いの山 徳島県
石鎚スカイライン(愛媛県) 全線(通行料金は無料) 個別の告知は未発表。通常期間は12月1日〜翌年3月31日 通常期間の案内のみ 道路管理者の冬期閉鎖(積雪で通行困難のため) 石鎚山の土小屋側 愛媛県(久万高原土木事務所)
瓶ヶ森林道(通称UFOライン・愛媛県) 林道 未発表。西条市の目安は例年11月下旬〜4月中旬 公式の日付は見当たらない 冬期通行止め 瓶ヶ森 西条市
県道383号 四国カルスト公園縦断線(高知県・愛媛県) 高知県津野町〜愛媛県西予市野村町。周辺の町道・林道も同期間 未発表 2025年12月5日10時〜2026年3月18日11時 道路管理者の冬期閉鎖 四国カルストの高原 愛媛県・高知県
大台ヶ原ドライブウェイ(県道40号・奈良県) 県道大台ヶ原公園川上線 未発表 2025年12月1日15時〜2026年4月20日15時 道路管理者の冬期閉鎖 大台ヶ原(日出ヶ岳・東大台) 奈良県(吉野土木事務所)
国道482号(鳥取県) 若桜町つく米〜県境 未発表 2025年12月1日に閉鎖、2026年4月30日正午に解除 道路管理者の冬期閉鎖 氷ノ山の鳥取県側の周辺 鳥取県(八頭県土整備事務所)
国道438号・439号(徳島県) 見ノ越方面 閉鎖日の公式掲載が見当たらない 公式掲載が見当たらない 現在の規制は県の規制マップで表示 剣山(見ノ越) 徳島県
大山周辺の県道(鳥取県) 区間は県の年度ごとの一覧で確認 2026年度分が見当たらない 県の一覧で確認が必要 道路管理者の冬期閉鎖 大山 鳥取県(西部総合事務所)

※確認日はすべて2026年10月13日。「積雪状況により」などで前後することがあるため、出発前に各発表元の最新の案内を見てください。

国道482号について、鳥取県のページには、土砂崩落のため兵庫県側へは通り抜けできないとの記載もあります(2026年10月13日確認)。冬の閉鎖とは別の理由による規制なので、季節を問わず、出発前にこのページを見ておくと安全です。

表を見て最初に気づくのは、「12月1日」という日付が多いことです。剣山スーパー林道と石鎚スカイラインの通常期間、大台ヶ原ドライブウェイと国道482号の2025年度の実績が、どれも12月1日から始まっています。2026年の12月1日は火曜日です。この日を境に閉まる道を使う山へ行くなら、閉鎖前の最後の週末は11月28日(土)・29日(日)になります。

一方で、12月1日より前に閉まる道もあります。伊吹山ドライブウェイの営業終了予定は11月23日(月・祝)で、ほかの路線より1週間ほど早い計算です。四国カルストの県道383号は、2023年度に11月24日に閉まった年があります。瓶ヶ森林道は、西条市の目安が「11月下旬」です。「12月に入るまでは大丈夫」と一括りにすると、11月下旬に閉まる道を取りこぼします。

そして、日付が書けない行が3つあります。剣山の見ノ越へ向かう国道438号・439号、大山周辺の県道、氷ノ山の兵庫県側の道です。日付が無いからといって閉まらないわけではありません。後半の節で、それぞれの確認先を挙げます。

編集部の判断:この一覧で決められるのは、「どの週末までなら、去年と同じ動き方をした場合に間に合うか」までです。それ以上の確かさは、道路管理者が今年の告知を出すまで、誰にも持てません。表は計画の下書きに使い、清書は出発の前の週に公式を見てからにしてください。

「冬期通行止め」と「営業期間の終わり」は予定の変わり方が違う

一覧の「閉鎖の種類」の列は、読み飛ばされやすいところです。ただ、冬に通れなくなる道には2つの成り立ちがあり、それによって「予定が前後するときの理由」と「どこに聞けばよいか」が変わります。

1つ目は、県や市町といった道路管理者が示す冬期の通行止めです。剣山スーパー林道、石鎚スカイライン、四国カルストの県道383号、大台ヶ原ドライブウェイ、国道482号がこれに当たります。愛媛県は県道383号について「例年、積雪及び凍結が見込まれる冬期は通行止めとなります。」と書き、石鎚スカイラインは積雪による通行困難を理由に挙げています(2026年10月13日確認)。閉める理由が雪と凍結なので、雪の早い年は前倒しになりえます。

2つ目は、有料道路の営業期間の終わりです。伊吹山ドライブウェイがこれに当たり、公式は2026年度の営業を4月第3土曜日〜11月23日(月・祝)の予定とし、それ以外の期間は冬季閉鎖のため通行止めとしています。通行には料金がかかり、1往復の料金(税込)は軽・普通自動車が3,400円、自動二輪(126cc以上)が2,300円と案内されています(通常の料金表・2026年10月13日確認)。営業する事業者がいて、期間を「予定」として前もって出す形です。

比べる点 道路管理者の冬期通行止め 有料道路の営業期間の終わり
該当する道 剣山スーパー林道・石鎚スカイライン・県道383号・大台ヶ原ドライブウェイ・国道482号 伊吹山ドライブウェイ
日付の出し方 毎年の通常期間を案内するか、閉める直前に告知する 年度の営業予定期間を前もって公表する(2026年度は11月23日まで)
前後する理由 積雪・凍結の状況(雪が早い年は前倒しになりうる) 気象条件などによる営業期間の変更
問い合わせ先 県の土木事務所・市町の担当課 運営者の管理事務所(伊吹山ドライブウェイは0584-43-1155)

表にまとめると単純に見えますが、計画への影響は小さくありません。道路管理者の通行止めは、通常期間が「12月1日から」と書かれていても、その前に雪が降れば、臨時の通行止めが先に始まることがあります。逆に、雪が遅い年に閉鎖日を後ろへずらすかどうかは、各管理者の告知を見ないと分かりません。

営業期間型の伊吹山ドライブウェイは、終わりの日が前もって決まっているぶん、計画は立てやすい道です。それでも公式は「予定」と書き、営業期間や料金が気象条件などで変わることがあると案内しています。前日に公式サイトか管理事務所で確かめる、という手順は同じです。

伊吹山ドライブウェイが閉まることと、伊吹山の登山道が通れるかどうかは別の話です。麓から登る登山道には、ドライブウェイとは別の事情による通行止めが出ている時期があります。道路の営業期間だけを見て「伊吹山に登れる・登れない」を判断しないでください。

もう1つ、言葉の扱いにも注意が要ります。県のページの多くは「冬期閉鎖」「冬期通行止め」「全面通行止め」と書いていますが、それがどの法令にもとづく措置かまでは書いていません。この一覧でも「道路管理者の冬期通行止め」とだけ書き、法令の条文名は持ち出していません。読者が知るべきなのは根拠法よりも、「誰が閉めていて、誰に聞けばよいか」だからです。

実際の判断に落とすと、こうなります。伊吹山のように営業期間型の道は、公表された予定日の数日前までを目安に計画し、前日に運営者で確かめる。道路管理者が閉める道は、通常期間や去年の実績の1週間前までを目安に計画し、雪の便りが出たら日程を前に寄せる。雪で閉まる道ほど、予定日より早めに見切るのが基本です。

編集部の見立て:営業期間型の道は「予定どおり閉まる」ことが多く、雪で閉まる道は「予定より先に閉まる」ことがある、というのが2つの違いを一言で言ったものです。どちらの道を使う山かを先に知っておくと、ニュースで初雪を見た日に、何を確かめればよいかがすぐ決まります。

剣山スーパー林道と石鎚スカイラインは12月1日〜3月31日が通常期間

四国の高い山へ車で近づく道のうち、冬の閉鎖について県が期間を明示しているのが、剣山スーパー林道と石鎚スカイラインです。どちらも通常期間は12月1日〜翌年3月31日で、2026年度について改めて出された個別の告知は、2026年10月13日時点で見当たりません。

まず剣山です。ここで言う剣山(つるぎさん)は徳島県の山で、富山県の剱岳(つるぎだけ)とは別の山です。徳島県は剣山スーパー林道について、毎年12月1日〜翌年3月31日を冬期全面通行止めの期間と案内しています。道の正式な名前は、市道・剣山線または町道・剣山線です(2026年10月13日確認)。

注意したいのは、剣山の主な登山口である見ノ越へ向かう道は、剣山スーパー林道ではなく国道438号・439号だという点です。この2本の国道の冬期の閉鎖日は、2026年度分も2025年度分も公式の掲載が見当たりません(2026年10月13日確認)。徳島県の県土防災情報の規制マップは、2026年10月13日の時点で「通行規制はありません」と表示していました。このマップは徳島県が管理する道路の現在の規制を示すもので、他県の道や登山道・林道は含みません。

剣山の見ノ越からの登り方、リフトを使う場合と使わない場合の所要時間、引き返しの考え方は、剣山の見ノ越からの登り方をまとめた記事で山ごとに整理しています。道路の閉鎖日とあわせて、山の上の施設の営業期間も確かめてから日程を決めてください。

次に石鎚山です。石鎚山は愛媛県の山で、最高点は天狗岳、山頂社のある頂は弥山です。登山口は大きく分けて、ロープウェイで上がる成就社側と、石鎚スカイラインで車で上がる土小屋側があります。愛媛県は石鎚スカイラインについて、積雪による通行困難を理由に12月1日〜翌年3月31日を冬期閉鎖と案内しています。管理は久万高原土木事務所で、通行料金は無料と記載されています(2026年10月13日確認)。

このページの更新日は2021年4月1日です。期間そのものは毎年の決まりとして読めますが、その年の閉鎖の告知を兼ねたものではありません。石鎚スカイラインの「12月1日」は、今年の告知ではなく毎年の決まりとして扱い、11月に入ったら愛媛県と久万高原土木事務所の案内をもう一度見てください。

石鎚山には冬の登り方について山荘の案内もあります。石鎚山の山荘の公式ページは、冬は成就社側からの登山を原則とし、土小屋・面河・保井野のルートは状況により雪崩の危険があるとしています(2026年10月13日確認)。石鎚スカイラインが閉まる12月以降は、土小屋側は車で近づけないうえに、ルートそのものも冬には勧められていない、という二重の事情になります。成就社側の詳しい登り方は、石鎚山の成就社と土小屋の2つの入り方を比べた記事で扱っています。

四国の2つの山は、どちらも標高が高く、晩秋の朝は里よりかなり冷えます。閉鎖前の11月に行く日は、行動中に着る保温着を1枚、ザックに入れておくと調整が楽です。たとえばコロンビアのフリースジャケット(メンズ・オリーブ)は、登りの途中で汗が引いたときや、山頂で風を避けて休むときに羽織る中間着として向いています。重ね着の真ん中を担う1枚がまだ無い人向けです。

  • 剣山へ行く日は、剣山スーパー林道ではなく国道438号・439号の規制を徳島県の規制マップで見たか
  • 石鎚山へ土小屋から行く日は、石鎚スカイラインの閉鎖が12月1日より前倒しになっていないかを愛媛県の案内で見たか
  • 閉鎖前の最後の週末(2026年は11月28日・29日)に予定を寄せすぎていないか
  • 山の上の施設(リフト・ロープウェイ・山小屋)の営業期間を、道路とは別に確かめたか

編集部の判断:剣山と石鎚山は、四国で秋の最後に行きたい山として名前が挙がりやすい2座です。ただ、どちらも「12月1日」は毎年の決まりで、今年の約束ではありません。11月の最終週に予定を置くなら、雪の便りが出た時点で前の週に動かせる余裕を、最初から持たせておくのが現実的です。

四国カルストの県道383号と瓶ヶ森林道は閉まる日が年で2〜3週間ずれる

四国の道で、閉まる日のぶれ方がはっきり数字で読めるのが、四国カルストを走る一般県道383号四国カルスト公園縦断線です。区間は高知県津野町から愛媛県西予市野村町までで、愛媛県はこの区間の冬期閉鎖の実績を年度ごとに載せています(2026年10月13日確認)。

年度 閉鎖の開始 閉鎖の解除
令和5年度(2023年度) 2023年11月24日15時 2024年3月15日13時
令和6年度(2024年度) 2024年12月2日13時 2025年3月27日13時
令和7年度(2025年度) 2025年12月5日10時 2026年3月18日11時

直近3年度だけでも、閉鎖の開始は11月24日から12月5日まで、11日の幅があります。愛媛県のページに載っている令和元年度から令和7年度までの開始日を見ると、早い年は11月24日、遅い年は12月27日で、幅は1か月を超えます。周辺の町道・林道も同じ期間に閉鎖されると書かれています。高知県の公式も、令和7年度の閉鎖開始を2025年12月5日10時と案内しており、両県の記載は一致しています。

この数字から読み取れるのは、県道383号には「毎年この日」という固定の日付が無い、ということです。愛媛県は閉鎖の理由を「例年、積雪及び凍結が見込まれる冬期は通行止めとなります。」と書いており、その年の雪と凍結の具合で閉める日が決まる道だと読めます。2026年度の閉鎖日は、2026年10月13日時点でまだ出ていません。

県道383号の読み方:直近3年度の開始日は11月24日・12月2日・12月5日。11月下旬に四国カルストへ行く計画は、2023年度のように11月24日に閉まる年があることを前提に組む必要があります。去年の12月5日だけを見て「12月初めまでは通れる」と考えないでください。

同じ四国の西部で、もう1本、秋に人気の道があります。瓶ヶ森林道です。通称でUFOラインと呼ばれ、瓶ヶ森の登山口へ車で向かうときに使われます。西条市は、この道が例年11月下旬から4月中旬まで冬期通行止めになると目安を案内しています。2026年度の日付は、2026年10月13日時点で発表されていません。

瓶ヶ森林道の閉鎖日については、旅行サイトなどで具体的な日付が書かれていることがあります。ただ、それは道路管理者が出した定例の日付ではありません。日付を確かめる先は、西条市(0897-52-1690)と、西条市の観光ページ(https://www.city.saijo.ehime.jp/site/kanko/haruyama.html)です。

瓶ヶ森林道の「11月下旬」は目安で、幅のある表現です。11月の最終週に瓶ヶ森へ行く計画を立てるなら、閉まっていた場合の代わりの行き先も決めておいてください。山の上で道が閉まると、車を置いた場所から出られなくなるおそれがあります。

四国カルストも瓶ヶ森も、標高の高い場所を車で長く走る道です。11月の朝は、駐車場で車を降りた時点から指先が冷えやすくなります。手袋を1枚だけ持つなら、薄手のインナーグローブが調整しやすい選択です。Icebreakerの「200 オアシス グローブライナー」(IN62201)は、メリノウールの薄手の手袋で、単体でも、厚手の手袋の内側に重ねても使えます。秋用の手袋をまだ持っていない人や、細かい作業のたびに手袋を外したくない人に向きます。

インナー・メイン・オーバーの3層をどう組み合わせるか、気温ごとの目安は冬の登山用手袋をインナー・メイン・オーバーの3層で整理した記事にまとめています。晩秋の日帰りなら、インナー1枚と予備を足すところから始めると、荷物が増えすぎません。

編集部の見立て:県道383号の11日から1か月の幅は、「閉鎖日は年で動く」という一般論を、具体的な数字で見せてくれる貴重な記録です。四国カルストや瓶ヶ森を秋の最後の行き先にするなら、11月の第3週までに済ませる計画を本命にし、最終週は予備日として扱うのが無理のない線だと考えています。

大台ヶ原は2025年度12月1日15時閉鎖、伊吹山は11月23日営業終了予定

近畿で、秋に車で山の上まで上がれる道として知られるのが、奈良県の大台ヶ原ドライブウェイと、滋賀県・岐阜県の伊吹山ドライブウェイです。2本とも晩秋に閉まりますが、閉まり方の種類が違います。

大台ヶ原ドライブウェイは、県道大台ヶ原公園川上線(県道40号)で、奈良県吉野土木事務所が管理しています。奈良県のページによると、令和7年度(2025年度)は2025年12月1日15時から2026年4月20日15時まで閉鎖されました(2026年10月13日確認)。2026年度の日付は、同じページには載っていません。

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この実績を2026年の暦に当てはめると、12月1日は火曜日です。2025年度と同じ日時に閉まるなら、最後に車で上がれる週末は11月28日・29日になります。ただしこれは去年の実績を今年に重ねただけで、2026年度の日付ではありません。奈良県のページ(https://www.pref.nara.lg.jp/n094/2977.html)で、11月中に今年の告知が出ていないかを確かめてください。

大台ヶ原の東大台を周回するコース、日出ヶ岳(1,695m)までの道のり、雨を前提にした持ち物は、大台ヶ原の東大台周回のコースタイムと持ち物をまとめた記事で扱っています。ドライブウェイが閉まる前の最後の山行を計画するときに、あわせて見てください。

伊吹山ドライブウェイは、有料道路の営業期間型です。公式サイトは2026年度の営業予定期間を「4月第3土曜日〜11月23日(月・祝)」とし、それ以外の期間は冬季閉鎖のため通行止めと案内しています(2026年10月13日確認)。11月23日は祝日の月曜日なので、21日(土)から23日(月・祝)までの3連休が、営業期間の最後の3日間になる予定です。

公式は営業期間や料金が気象条件などで変わることがあると書いています。最後の3連休に行く計画を立てるなら、前日に公式サイトか管理事務所(0584-43-1155)で営業しているかを確かめてください。11月23日は「その日まで必ず通れる日」ではなく、「その日で終わる予定の日」です。

伊吹山については、麓から山頂へ登る登山道に、ドライブウェイとは別の事情で通行止めが出ている時期があります。ドライブウェイで山頂駐車場まで上がり、山頂遊歩道を歩くという選び方は、登山道の状況とは別に成り立つものです。登山道の状況と山頂遊歩道の考え方は、伊吹山の登山道の通行止めと山頂遊歩道を整理した記事で確かめてください。

大台ヶ原も伊吹山の山頂部も、晩秋は風が強く、車を降りて歩き始めた直後や、展望の良い場所で立ち止まったときに体が冷えます。休憩のたびに温かい飲み物を口にできると、行動中の体温の落ち込みを和らげやすくなります。モンベルの「アルパインサーモボトル 0.5L」(1124617)は、容量0.5Lの保温ボトルで、日帰りの山で温かい飲み物を1本持っていく用途に向きます。保温できるボトルをまだ持っていない人の、最初の1本の候補です。

2本の道を並べると、計画の立て方が見えてきます。伊吹山は11月23日という予定日が先に出ているので、その前の週末までに行くかを決めやすい道です。大台ヶ原は、今年の日付が出るまでは去年の12月1日15時を目安にするしかなく、11月の最終週は告知を見てから動かす余地を残す、という組み方になります。

編集部の判断:近畿の秋の山を2つとも回りたいなら、先に終わる伊吹山を11月前半から中旬に、大台ヶ原をその後に置く順番が組みやすいと考えます。逆の順番にすると、伊吹山の営業終了予定と大台ヶ原の閉鎖目安が近づき、どちらかを取りこぼす計画になりやすいからです。

道が閉まる前の晩秋に車で行く日の保温着と足もと

ここまでの道はどれも、閉まる直前の11月に人が集中しやすい道です。この時期の山は、里がまだ秋でも、標高の高い駐車場や稜線では朝の気温がぐっと下がり、日陰の登山道には霜や薄い氷が残ることがあります。道路の閉鎖日を気にして日程を詰めるほど、天気を選べないまま冷える日に当たる可能性も上がります。

この時期の服と足もとは、次の4つの基準で選ぶと迷いにくくなります。1つ目は、汗をかく登りと、冷える休憩の両方に対応できる重ね着になっているか。2つ目は、肌に触れる1枚が汗で濡れても冷えにくい素材か。3つ目は、風を受ける稜線で一番外に着る1枚が、風をどれだけ止められるか。4つ目は、朝の霜や湿った落ち葉の上で、靴の防水と足首の支えが足りているか。この4つを、肌着・中間着・外側の上着・靴の順に見ていきます。

役割 製品名・型番 商品名に書かれている特徴 向いている人
中間着(フリース) モンベル クリマプラス ニットパーカ(1106589) フリースのパーカ 休憩中や朝の駐車場で羽織る保温着が欲しい人
外側の上着(ソフトシェル) コロンビア ライトキャニオン ソフトシェルジャケット(PM0373) ソフトシェルジャケット 稜線の風の中で行動し続ける時間が長い人
肌着(ベースレイヤー) スマートウール クラシックオールシーズンメリノベースレイヤー ロングスリーブ(SW610) メリノウールの長袖ベースレイヤー 登りで汗をかき、休憩で冷えやすい人
靴 キーン サーカディア ミッド ウォータープルーフ(CIRCADIA MID WP) ミッドカットの防水トレッキングシューズ 霜や湿った落ち葉の道で、足首の支えと防水が欲しい人

まず中間着です。モンベルの「クリマプラス ニットパーカ」(1106589)は、フリースのパーカで、登りでは脱いでザックに入れ、休憩や駐車場で羽織る使い方が中心になります。朝の駐車場で歩き出すまでの冷えが気になる人や、フードで首まわりを覆いたい人に向きます。

次に外側の上着です。コロンビアの「ライトキャニオン ソフトシェルジャケット」(PM0373)は、ソフトシェルのジャケットです。雨具ほど蒸れにくく、フリースだけより風を受け止めやすい1枚として、稜線を長く歩く日の行動着に向きます。雨具を羽織るほどではない風の日に、着たまま歩き続けたい人の候補です。

肌着は、汗をかいたあとの冷え方を左右します。スマートウールの「クラシックオールシーズンメリノベースレイヤー ロングスリーブ」(SW610)は、メリノウールの長袖の肌着です。登りで汗をかきやすく、山頂で止まった途端に背中が冷える、という人がまず見直すとよい1枚です。綿の肌着で山に行っている人に向きます。

最後に靴です。キーンの「サーカディア ミッド ウォータープルーフ」(CIRCADIA MID WP)は、ミッドカットの防水トレッキングシューズです。晩秋の朝は、霜が溶けて濡れた土や、落ち葉の下のぬかるみを踏む場面が増えます。ローカットの靴で足首まわりが不安な人や、濡れた道で靴の中が湿るのを避けたい人に向きます。

ここで挙げた服と靴は、閉鎖前の晩秋、雪の無い登山道を歩く日のためのものです。積雪や凍結が進んだ道を歩けるようにするものではありません。登山道が白くなっている日や、道路の閉鎖が近づいて雪の便りが出ている日は、装備を足すより先に、行き先と日程を見直してください。

手袋と温かい飲み物も、この時期には効きます。手袋は四国カルストと瓶ヶ森の節で、保温ボトルは大台ヶ原と伊吹山の節で挙げました。4つの服と靴に、手袋と飲み物を足せば、晩秋の日帰りで冷えに備える一式がそろいます。

編集部の見立て:閉鎖前の11月は、「道が開いているうちに」と天気より日付で山行日を決めがちな時期です。冷える日に当たる前提で服を整えておくと、当日の天気が多少悪くても、引き返す判断を落ち着いて下せます。服をそろえる目的は、無理をして登ることではなく、冷静に判断する余裕を持つことだと考えています。

大山・氷ノ山・蒜山の道は「未発表」と確認先で見る

中国地方の山では、冬の道路閉鎖について、2026年10月13日時点で日付を一覧に書ける路線がほとんどありません。ここでは、日付が書けない理由と、どこを見れば確かめられるかを山ごとに示します。

大山です。鳥取県は、大山周辺を含む県道の冬期閉鎖について、年度ごとに一覧を載せています。ただ、2026年度分は2026年10月13日時点で鳥取県の公式に見当たらず、区間と日付は書けません。確かめる先は、鳥取県西部総合事務所の冬季閉鎖の案内です。大山へ車で向かう道は、どの区間が閉まるかで登山口までの行き方が変わるため、区間まで含めて見てください。

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氷ノ山です。兵庫県側から登山口へ向かう道の冬期閉鎖の日付は、兵庫県・養父市の公式で見当たりません(2026年10月13日確認)。鳥取県側では、国道482号の若桜町つく米〜県境の区間が、2025年度に12月1日に閉鎖され、2026年4月30日正午に解除されました。この区間が氷ノ山のどの登山口への道に当たるかは、登山口ごとに異なります。氷ノ山へ行く日は、使う登山口を先に決めてから、その登山口までの道の管理者に直接確かめるという順番になります。

国道482号は、鳥取県のページに、土砂崩落のため兵庫県側への通り抜けができないとの記載があります(2026年10月13日確認)。冬の閉鎖が解除されている時期でも、県境を越えて鳥取側と兵庫側を行き来する計画は組めない可能性があります。県境をまたぐ行程は、出発前に鳥取県の道路情報で通行できるかを確かめてください。

蒜山です。蒜山三座へ向かう道の冬期閉鎖についても、公式に日付を確かめられた路線はありません。蒜山の登り方は、上蒜山(1,202m)を含む三座の縦走と、1座だけ登って帰る日の計画で大きく変わります。冬の道路の状況は、岡山県と真庭市の道路情報で確かめてください。

山 2026年10月13日時点の公式の状況 目安にできる数字 確認先
大山 県道の冬期閉鎖の2026年度分が見当たらない 無し(区間・日付とも書けない) 鳥取県西部総合事務所の冬季閉鎖の案内
氷ノ山(鳥取側) 国道482号の2026年度分は未発表 2025年度は12月1日閉鎖・2026年4月30日正午解除 鳥取県の国道482号のページ
氷ノ山(兵庫側) 兵庫県・養父市の公式で閉鎖日が見当たらない 無し 兵庫県・養父市の道路担当
蒜山 公式に日付を確かめられた路線が無い 無し 岡山県・真庭市の道路情報

日付が無い山で起きやすいのは、「まだ発表が無いから、しばらくは大丈夫だろう」と予定を先延ばしにすることです。けれども、四国カルストの県道383号が11月24日に閉まった年があるように、中国山地の道も11月中に雪が来ることは珍しくありません。発表が無いことは、遅くまで通れる根拠になりません。

確かめる順番は、①使う登山口を決める、②その登山口までの道を地図でたどり、県道・国道・市町村道・林道のどれかを見る、③その道の管理者(県の土木事務所・市町村)の案内を見る、の3段です。②の段階で林道が含まれていれば、県のページに載っていない可能性があるので、市町村にも当たります。

編集部の判断:大山・氷ノ山・蒜山は、日付の一覧が無いぶん、行く人が自分で確かめる手間がいちばん大きい山です。だからこそ、行きたい山が決まっているなら、11月の早い週末に寄せておくのが安全側の選択だと考えます。日付が出るのを待って予定を後ろへずらすと、出たときにはもう間に合わない、ということが起こりえます。

12月〜3月は車で登山口に近づけない山が増える。行かない判断も入れる

ここまで見てきた道は、どれも12月から3月のあいだ閉まります。剣山スーパー林道と石鎚スカイラインは通常期間が3月31日まで、大台ヶ原ドライブウェイは2025年度の解除が4月20日、国道482号は4月30日正午でした。冬のあいだ、これらの道を使う山には、車で登山口や山の上の駐車場まで近づけません。

この時期に登るかどうかは、道路の事情だけでなく、山の側の事情でも決まります。石鎚山については、山荘の公式ページが冬は成就社側からの登山を原則とし、土小屋・面河・保井野のルートは状況により雪崩の危険があるとしています(2026年10月13日確認)。土小屋側は道路も閉まり、ルートも勧められていない、という組み合わせです。

冬の判断の順番:①その山へ行く道が冬期閉鎖の期間か、②閉鎖されていない道があっても、その登山口からのルートが冬に勧められているか、③積雪・凍結の道を歩く装備と経験があるか。①か②のどちらかで止まるなら、その山は冬は行かず、次に行けるのは道が開いてからと決めてしまうのが、いちばん確実な判断です。

冬の山へ行くかどうかは、日の短さにも左右されます。12月は1年でいちばん日が短い時期で、同じコースでも行動できる時間が秋より短くなります。出かける日の日の入りは、国立天文台の「各地のこよみ」で確かめ、そこから下山の完了時刻を決めてください。冬の山では、凍結した道を慎重に歩くぶん、秋と同じコースタイムで下りられるとは限りません。

道路が閉まる前の11月下旬、まだ道は通れるけれど、朝の登山道の日陰に薄い氷が出始める時期があります。この時期に限って、雪の無い道で凍結に備えるなら、靴に着ける滑り止めが選択肢になります。モンベルの「チェーンスパイク」(1129740・オレンジ・Mサイズ)は、靴の上から着けるチェーン式の滑り止めです。晩秋から初冬に、日陰の凍った区間を短く越える可能性がある人に向きます。

チェーンスパイクで足りる場面と、軽アイゼン・アイゼンが要る場面の線引きは、チェーンスパイクと軽アイゼン・アイゼンの使い分けを公式値で整理した記事で扱っています。積雪が増える12月以降の山は、チェーンスパイクだけで対応できる道ばかりではありません。

滑り止めを持ったからといって、雪の積もった山や、凍結が広がった道を歩けるようになるわけではありません。凍結の範囲が広い日、雪が深い日は、装備ではなく行き先を変えるのが先です。道具を買い足すことを、冬の山へ行く理由にしないでください。

冬も山を歩き続けたい人は、秋の装備から何が増え、何が置き換わるかを先に整理しておくと、買う物と借りる物を分けられます。一覧は雪山・冬山の装備で秋から増える物と置き換わる物をまとめたリストで見られます。そのうえで、冬期閉鎖のある道を使わずに登山口へ行ける山を選ぶ、という順番で考えてください。

編集部の判断:12月から3月は、道路が閉まる山について「冬は行かない、次は4月以降」と決めてしまうのが、西日本の多くの山でいちばん無理のない答えだと考えます。冬に山を歩きたいなら、道が閉まらない別の山を探すほうが、閉鎖の隙間を縫うより安全で、計画も立てやすくなります。

閉鎖の日付を自分で確かめる手順は「管理者→種類→時刻」の順

この記事の一覧は、2026年10月13日時点の公式の記載をもとにしています。閉鎖の日付は、ここから11月にかけて各管理者が告知していくため、出発の前には自分で最新の案内を見る必要があります。その手順を、3段に分けて示します。

  1. 行く山の登山口までの道を地図でたどり、通る道の名前(県道の番号・国道の番号・林道の名前・有料道路の名前)を書き出す。名前が分かれば、管理者が決まる
  2. その道が「道路管理者の冬期通行止め」か「有料道路の営業期間」かを見分け、前者なら県の土木事務所・市町村、後者なら運営者の公式サイトと管理事務所を確認先にする
  3. 確認先の案内で、閉鎖の日付だけでなく時刻、「積雪状況により」などの条件の文言、更新日まで読む。更新日が古いページは、毎年の決まりを載せているだけのことがある

1段目で大事なのは、山の名前ではなく道の名前で探すことです。剣山を例にとると、見ノ越へ向かうのは国道438号・439号で、剣山スーパー林道はまた別の道です。山の名前で検索すると、目的の登山口とは関係の無い道の閉鎖情報にたどり着くことがあります。

道の名前から管理者を割り出す手順や、県・市町村・林道の管理者ごとの調べ方は、登山口の冬季通行止めを自分で調べる手順をまとめた記事で全国向けに整理しています。西日本以外の山へ行くときにも同じ手順が使えます。

2段目の見分けは、一覧の「閉鎖の種類」の列がそのまま使えます。有料道路は運営者が営業期間を先に出すことが多く、道路管理者の通行止めは直前に告知されることが多い、という違いがあります。後者の場合、11月の初めに見て何も出ていなくても、下旬にもう一度見る必要があります。

3段目の「時刻」と「文言」は、見落とされやすいところです。県道383号の2025年度の閉鎖は10時、大台ヶ原ドライブウェイは15時でした。また、石鎚スカイラインの案内ページは更新日が2021年4月1日で、毎年の期間を示したものです。ページの更新日を見れば、それが今年の告知か、毎年の決まりの掲載かを見分けられます。

  • 通る道の名前(番号)を、山の名前ではなく道の名前で書き出したか
  • その道の管理者(県の土木事務所・市町村・運営者)を特定したか
  • 閉鎖の日付だけでなく、時刻と「積雪状況により」などの条件の文言まで読んだか
  • ページの更新日を見て、今年の告知か毎年の決まりかを見分けたか
  • 出発の前日にもう一度、同じページを見る予定を入れたか

徳島県のように、県が管理する道路の現在の規制を地図で示している県もあります。徳島県の県土防災情報の規制マップは、2026年10月13日の時点で「通行規制はありません」と表示していましたが、このマップは徳島県管理の道路だけを対象とし、他県の道・登山道・林道は含みません。規制マップに何も出ていなくても、林道や市町村道は別に確かめる必要があります。

編集部の見立て:閉鎖の情報は、1回見て終わりにすると、いちばん大事な告知を見逃します。計画を立てた日、1週間前、前日の3回、同じページを見る習慣をつけておくと、雪が早い年でも予定を動かす時間が残ります。手間は数分ずつですが、山の上で道が閉まっているのに気づくより、ずっと小さな負担です。

春の開通日は3月18日〜4月30日と路線で1か月以上違う

冬に閉まった道は、春に開きます。ただし開く日は、閉まる日以上に年ごとにぶれます。雪がどれだけ積もり、どれだけ早く解けるかで、開通できる日が変わるからです。2026年度の開通日は当然まだ出ていないため、ここでは2025年度に実際に解除された日時を目安として並べます。

道路 2025年度の解除 その前の年度の解除
県道383号 四国カルスト公園縦断線 2026年3月18日11時 2025年3月27日13時、2024年3月15日13時
大台ヶ原ドライブウェイ(県道40号) 2026年4月20日15時 奈良県のページは令和7年度のみ掲載
国道482号(若桜町つく米〜県境) 2026年4月30日正午 鳥取県のページで確認
剣山スーパー林道・石鎚スカイライン 通常期間は3月31日まで 個別の解除日は公式に記載なし

並べると、2025年度の解除は早い道で3月18日、遅い道で4月30日と、1か月半近く開きがあります。四国カルストの県道383号は、直近3年度の解除が3月15日・3月27日・3月18日で、同じ道でも年によって12日ほどずれています。大台ヶ原ドライブウェイは4月20日、国道482号は4月30日正午と、どちらも4月の下旬まで閉まっていました。

この数字から言えるのは、「春になったら行こう」という計画も、閉鎖の前と同じく日付で決め打ちできないということです。春の開通日は、去年の解除日を目安に1〜2週間の幅を持たせて読むのが現実的です。開通の直後は、道路は通れても登山道に雪が残っていることがあり、道路の開通と登山道の雪解けは別の話です。

春の開通直後は、道路の日陰や山の上の駐車場まわりに雪や凍結が残っていることがあります。開通したという告知だけを見て、冬用のタイヤを外した車で山の上まで向かうと、最後の区間で動けなくなるおそれがあります。開通の直後に行くなら、路面の状況も管理者や現地の案内で確かめてください。

春の山行を計画するときも、確認の手順は閉鎖のときと同じです。道の名前から管理者を割り出し、管理者の案内で開通の日付と時刻を見る。そのうえで、山の上の施設(リフト・ロープウェイ・山小屋)の営業開始日を、道路とは別に確かめます。道路が開いても、施設の営業開始は別の日になることがよくあります。

四国の紅葉と剣山・石鎚・大山の通行の状況は、季節ごとに別の記事でも整理しています。春から秋にかけて同じ山へ何度か通うつもりなら、閉鎖と開通の両方の日付を、毎年同じページで確かめる習慣にしておくと、年ごとの違いが見えてきます。

編集部の見立て:春の開通日は、閉まる日よりさらに読みにくい数字です。去年の解除日に合わせて春の初回の山行を決め打ちするより、「去年の解除日から2週間後」を最初の候補にして、それより早く開いたら前倒しにする、という順番のほうが、計画の組み直しが少なくて済むと考えています。

よくある疑問

Q. 閉鎖の当日は、何時まで通れますか?

路線と年度によって違います。2025年度の実績では、四国カルストの県道383号は12月5日10時、大台ヶ原ドライブウェイは12月1日15時に閉まりました。県道383号は2024年度が13時、2023年度が15時で、同じ道でも年によって時刻が変わっています。閉鎖の当日に通る計画は勧めませんが、どうしても時刻が要るときは、その年の告知で時刻まで確かめてください。

Q. 通常期間が12月1日からの道は、11月30日までは確実に通れますか?

確実とは言えません。剣山スーパー林道と石鎚スカイラインの「12月1日〜翌年3月31日」は、毎年の通常期間として県が案内しているもので、2026年度の個別の告知ではありません。雪で閉める道は、降雪が早い年は前後することがあります。11月下旬に行くなら、出発の前日に徳島県・愛媛県の案内を確かめてください。

編集部の見立て:通常期間の初日の前日を「最後に通れる日」として扱うのは、計画としては攻めすぎです。12月1日から閉まる道なら、11月の最終週末は予備日にとどめ、本命の山行はその前の週末までに置いておくのが、雪の早い年にも崩れにくい組み方だと考えます。

Q. 伊吹山ドライブウェイの11月23日は、変わることがありますか?

公式は2026年度の営業を「11月23日(月・祝)に終了する予定」と案内しており、営業期間や料金は気象条件などで変わることがあるとしています(2026年10月13日確認)。最後の3連休(11月21日〜23日)に行くなら、前日に公式サイトか管理事務所(0584-43-1155)で確かめてください。

Q. 国道438号(見ノ越)が閉まる日は、どこで確かめればよいですか?

国道438号・439号の冬期の閉鎖日は、2026年度分も2025年度分も、2026年10月13日時点で公式の掲載が見当たりません。徳島県の県土防災情報の規制マップ(https://bousai.pref.tokushima.lg.jp/map/)で、出発の直前に現在の規制を確かめてください。剣山スーパー林道の閉鎖期間とは別の道なので、混同しないようにしてください。

Q. 冬期閉鎖の期間中に、歩いて道路を登山口まで行ってもよいですか?

閉鎖中の道路を歩いて通行してよいかどうかは、各道路管理者の案内によります。少なくとも、閉鎖の理由は積雪や凍結による通行困難で、除雪されていない道を長く歩くことになります。閉鎖中の扱いは道路管理者に直接確かめ、案内が無い場合は、その道を使う計画を立てないでください。

編集部の判断:冬期閉鎖の道路を歩いて登山口まで行く計画は、道路の距離が加わるうえ、除雪も救助の車も期待できない区間を往復することになります。登山口までの道が閉まった山は、春まで待つと決めてしまうほうが、日の短い冬にはずっと現実的だと考えます。

西日本の冬期閉鎖は「12月1日前後」を本命に、11月下旬の道から先に回る

近畿・中国・四国の登山口へ通じる道のうち、2026年度の閉鎖について日付が公式に出ているのは、伊吹山ドライブウェイの11月23日営業終了予定だけです。剣山スーパー林道と石鎚スカイラインは毎年12月1日〜翌年3月31日の通常期間、四国カルストの県道383号・大台ヶ原ドライブウェイ・国道482号は2025年度の実績しかありません。大山・氷ノ山・剣山の見ノ越への国道は、日付そのものが公式に見当たりません。

2026年の12月1日は火曜日で、12月1日から閉まる道を使う山の最後の週末は11月28日・29日です。ただし、県道383号は2023年度に11月24日に閉まった年があり、瓶ヶ森林道の目安は11月下旬、伊吹山ドライブウェイは11月23日で終わる予定です。11月下旬に閉まる道を先に回り、12月1日前後の道を後に置く順番が、取りこぼしの少ない組み方になります。

編集部の見立て:閉鎖の日付が出そろうのを待ってから計画すると、多くの道で間に合わなくなります。いまある通常期間と去年の実績で下書きを作り、11月に入ってから各管理者の告知で清書する、という2段の進め方がいちばん無理がありません。

編集部の判断:12月から3月の道路が閉まる山は、無理に冬の隙間を探すより、「冬は行かない、次は春の開通後」と決めてしまうほうが、計画も気持ちも楽になります。冬にも山を歩きたいなら、閉鎖の無い道で行ける別の山を選ぶのが先です。

  1. 行きたい山の登山口までの道の名前を書き出し、この記事の一覧で「2026年度の予定」「通常期間」「2025年度の実績」「日付なし」のどれに当たるかを確かめる
  2. 11月下旬に閉まる道(伊吹山ドライブウェイ・県道383号・瓶ヶ森林道)を使う山を先に、12月1日前後の道を使う山を後に、カレンダーへ置く
  3. 計画の日・1週間前・前日の3回、道の管理者の案内(県の土木事務所・市町村・運営者)を見て、閉鎖の日付・時刻・条件の文言を確かめる

出典

  • 徳島県「剣山スーパー林道の冬期通行止めについて(FAQ)」https://www.pref.tokushima.lg.jp/FAQ/docs/00012560/(2026年10月13日確認)
  • 徳島県 県土防災情報 規制マップ https://bousai.pref.tokushima.lg.jp/map/(2026年10月13日確認)
  • 愛媛県「石鎚スカイラインの冬期閉鎖」https://www.pref.ehime.jp/page/1209.html(2026年10月13日確認)
  • 愛媛県「一般県道383号四国カルスト公園縦断線の冬期閉鎖」https://www.pref.ehime.jp/page/57437.html(2026年10月13日確認)
  • 高知県「県道383号四国カルスト公園縦断線の冬期閉鎖」https://www.pref.kochi.lg.jp/doc/2025112800056/(2026年10月13日確認)
  • 西条市「瓶ヶ森林道(UFOライン)」https://www.city.saijo.ehime.jp/site/kanko/haruyama.html(2026年10月13日確認)
  • 奈良県「大台ヶ原ドライブウェイの冬期閉鎖」https://www.pref.nara.lg.jp/n094/2977.html(2026年10月13日確認)
  • 伊吹山ドライブウェイ 利用案内 https://www.ibukiyama-driveway.jp/guide/(2026年10月13日確認)
  • 鳥取県「国道482号の冬期閉鎖」https://www.pref.tottori.lg.jp/246794.htm(2026年10月13日確認)
  • 石鎚山の山荘「冬季の登山について」https://sanso.ishizuchisan.jp/trekking/winter-season(2026年10月13日確認)

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