マムートの登山靴7モデル比較|重さ・フレックス・冬用の1足を公式値で選ぶ

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マムートの現行の登山靴は、日帰りの低山を軽く歩くならサーティグ 3 ミッド GTX(片足430g)かマーキュリー 4 ミッド GTX(片足500g)、長い行程や泊まりがけで足首まで覆いたいならデュカン 3 ハイ GTX(片足530g)が候補になります。冬に使える1足は、公式が「冬用に特別に開発されたハイキングブーツ」と説明するブラックフィン 3 ミッド DT(片足590g)です。ただしソールの硬さを示すフレックスインデックスはA6のハイキング側で、公式の解説はアイゼンを使うならB2以上のブーツが必要としているため、アイゼンを付ける山には向きません。

重さはすべて公式の公表値で、メンズはUK8.5・片足の数字です。女性用は基準のサイズが違うので、別の表に分けて並べます。

マムートの靴選びで迷いやすいのは、モデル名から用途が読み取りにくいことです。公式サイトは靴を「HIKING」と「MOUNTAINEERING」に分け、ソールの硬さをA4〜A9(ハイキングシューズ)とB1〜B3(マウンテニアリングブーツ)の記号で示しています。この記号と重さ、防水膜、カットの4つを横に並べると、自分の山に合う候補は2〜3足まで絞れます。

冬の低山を考えている人は、霜や薄い雪の日帰りなのか、雪が積もった低山なのか、アイゼンを付ける山なのかで、選ぶ靴がはっきり分かれます。3つの場面ごとに、7モデルの向き不向きを判定表で示します。

  • マムートの現行7モデルの重さ・フレックス・防水膜・ヒールドロップを、メンズと女性用に分けた1枚の表で見比べられる
  • 日帰りの低山はサーティグ3(430g)かマーキュリー4(500g)。フレックスはどちらもA5で、分かれ目は重さ・ソール・アッパーの素材
  • 公式が冬用と説明するのはブラックフィン3 ミッド DTだけ。断熱ライニングと寒さ向けのゴム配合のソールが特徴
  • フレックスA4〜A9のハイキングシューズは、公式の解説で「一般的にアイゼンに対応しない」。アイゼンを付ける山はB2以上のブーツの領域
  • サーティグ3からブラックフィン3に替えると、両足で320g重くなる。両足に直した差の計算表つき
  • 「霜・薄い雪の低山」「雪のある低山」「アイゼンを付ける山」の3場面で、7モデルを○△×で判定
  • サイズはUK表記。厚手の靴下で長く歩くなら、公式は迷ったらハーフサイズ大きめを勧めている

マムートの現行7モデルは、重さとフレックスの2列で候補が絞れる

まずは公式の商品ページに載っている公表値を、メンズの6モデルで横に並べます。マムートの公式サイトで通常品として掲載されているものだけを選び、アウトレット表示の品番は含めていません。

モデル(品番) カット 重さ(片足) 防水膜 アウトソール フレックス ヒールドロップ 公式の分類・用途
サーティグ 3 ミッド GTX(3030-05570) ミッド 430g GORE-TEX mammutSwissDesign A5 8 HIKING・日帰り用
マーキュリー 4 ミッド GTX(3030-04711) ミッド 500g GORE-TEX Vibram XS Trek A5 12 HIKING・デイハイク
デュカン 3 ハイ GTX(3030-05560) ハイ 530g GORE-TEX Vibram XS Trek A7 10 HIKING・長時間・泊まりがけ
ブラックフィン 3 ミッド DT(3030-04810) ミッド 590g PUメンブレン(DRYtech) Vibram 4 Trek A6(light hiking / approach) 14 HIKING・冬用
ケント ツアー ハイ GTX(3010-01021) ハイ 610g GORE-TEX Vibram XS Trek B1 11 MOUNTAINEERING・山岳ツアー
ケント ガイド 2 ハイ GTX(3010-01251) ハイ 660g GORE-TEX ― B2 11 MOUNTAINEERING・万能登山ブーツ

※メンズはUK8.5・片足の公表値。マムート日本公式の商品ページと公式STORY(2026年10月25日確認)。ケント ガイド2のアウトソールは、公式の商品ページ内で名称の表記が一致しないため空欄。耐水圧・靴の幅の寸法は、どのモデルも公表されていない。

表を上から読むと、重さはサーティグ3の430gからケント ガイド2の660gまで、230gの幅があります。上の4つは公式がHIKINGに分類する靴で、下の2つのケント系はMOUNTAINEERINGの側です。低山の日帰りから冬のハイクまでを考えるなら、候補は上の4足から選ぶのが基本で、ケント系はアイゼンを付ける山の線引きを知るための対照として見てください。

残りの列の読み方を短くまとめておきます。防水膜は、ブラックフィン3だけがGORE-TEXではなく、公式が「完全防水のPUメンブレン」と書くDRYtechで、縫い目はボンデッドシームで処理されています。ヒールドロップはかかとと前足部の高さの差を示す数字で、8〜14の範囲に分かれています。カットはミッドとハイの2種類で、ハイカットは足首まわりを高く覆う形です。カットの選び方そのものは登山靴のハイカットとローカットを、行く山と荷物の重さで決める記事で詳しく整理しています。

GORE-TEXとDRYtechは、どちらも靴の内側に入る防水の膜です。公式の商品ページは防水を「膜の有無」と「縫い目の処理」で説明していて、どちらが優れているかの比較は載せていません。膜そのものの要・不要は登山靴にゴアテックスは必要かを条件で整理した記事が参考になります。

マムートの登山靴 重さとソールの硬さ。左にモデル、右に公式の重さ(UK8.5片足)と区分を並べた対応表の図解。サーティグ3 ミッド=430g・日帰り用のミッドカット/マーキュリー4 ミッド=500g・フレックスA5・GORE-TEX/デュカン3 ハイ=530g・ハイカット・フレックスA7/ブラックフィン3 ミッド=590g・冬用・断熱・フレックスA6/ケント ガイド2 ハイ=660g・B2・セミワンタッチ対応。図の下部に「マムート日本公式(2026年10月25日確認)」と注記。
マムートの登山靴 重さとソールの硬さ。左にモデル、右に公式の重さ(UK8.5片足)と区分を並べた対応表の図解。サーティグ3 ミッド=430g・日帰り用のミッドカット/マーキュリー4 ミッド=500g・フレックスA5・GORE-TEX/デュカン3 ハイ=530g・ハイカット・フレックスA7/ブラックフィン3 ミッド=590g・冬用・断熱・フレックスA6/ケント ガイド2 ハイ=660g・B2・セミワンタッチ対応。図の下部に「マムート日本公式(2026年10月25日確認)」と注記。

日帰りの低山に向く軽い1足は、サーティグ3かマーキュリー4

3シーズンの低山を日帰りで歩くなら、選択肢はミッドカットの軽い2足に絞れます。公式がHIKINGに分類し、どちらもGORE-TEXの防水膜を使ったモデルです。

サーティグ 3 ミッド GTX(3030-05570)は片足430gで、マムートの現行モデルのなかで最も軽い1足です。公式は「軽量で快適性と防水性に優れたミッドカットの日帰り用ハイキングシューズ」と説明し、高反発EVAフォームと幅広のフィット感をうたっています。重さを少しでも減らして日帰りを歩きたい人に向きます。

マーキュリー 4 ミッド GTX(3030-04711)は片足500gで、サーティグ3より70g重くなります。フレックスインデックスはサーティグ3と同じA5で、ヒールドロップ12・靴型hikingComfort・ヌバックレザーのアッパーと公表されています。公式STORYも、ハイキングシューズの例としてこのモデルを挙げています。

ソールの硬さの記号が同じなので、2足の分かれ目は重さと作りです。サーティグ3はメッシュの表地にMammut Swiss Designのアウトソール(Vibramの名前はない)、ヒールドロップ8。マーキュリー4はヌバックレザーにVibram XS Trek、ヒールドロップ12です。公式はサーティグ3のアウトソールについて、低温環境で確かなグリップ力を発揮すると説明しています。

日帰りの低山だけなら、軽さを取ってサーティグ3を基準に置くのが分かりやすいと考えています。革のアッパーとVibramのソールにこだわるなら、70gの差を受け入れてマーキュリー4を選ぶ、という分け方です。

足首まで覆いたいならデュカン3 ハイ

同じHIKINGの分類で、ハイカットを選べるのがデュカン 3 ハイ GTX(3030-05560)です。公式は「長時間のハイキングや泊りがけのツアーでも履き心地が続く軽量ブーツ」と説明し、片足530g・フレックスA7・ヒールドロップ10・GORE-TEXと公表しています。高反発EVAフォームのミッドソールに加えて、Flextron、TPUで補強したランド、Ortholiteのインソールが作りとして挙げられています。

フレックスA7は、ハイキング側のモデルで公表されている数字(A5・A6・A7)のうち最も大きい値です。日帰りでも行程が長い日や、山小屋に泊まって荷物が増える山行を考えている人は、サーティグ3・マーキュリー4と並べて候補に入れてください。

重さの差は、両足に直すと見えてくる

カタログの重さは片足の数字なので、2足を比べると差が小さく見えます。実際に足に付けて運ぶのは両足ぶんです。メンズUK8.5の公表値で、よく比べられる組み合わせを両足の差に直しました。

比べる2足(片足の公表値) 片足の差 両足の差
サーティグ3(430g)→ マーキュリー4(500g) 70g 140g
マーキュリー4(500g)→ デュカン3 ハイ(530g) 30g 60g
マーキュリー4(500g)→ ブラックフィン3(590g) 90g 180g
サーティグ3(430g)→ ブラックフィン3(590g) 160g 320g
ブラックフィン3(590g)→ ケント ツアー(610g) 20g 40g
ブラックフィン3(590g)→ ケント ガイド2(660g) 70g 140g
サーティグ3(430g)→ ケント ガイド2(660g) 230g 460g

※マムート日本公式の商品ページの重量(UK8.5・片足)から計算(2026年10月25日確認)。女性用は基準のサイズが違うため、この表に混ぜていない。

目を引くのは、マーキュリー4からデュカン3 ハイへの差が両足で60gしかないことです。ミッドカットからハイカットに替えても、重さの増え方はこの程度にとどまります。足首まで覆いたい気持ちがあるなら、重さを理由にハイカットをあきらめる必要は小さいと読めます。

反対に、サーティグ3からブラックフィン3へは両足で320gの差になります。3シーズン用の軽い靴と冬用の靴を同じ感覚で選ぶと、この差を見落としがちです。冬用の1足を足すときは、重くなる分を承知のうえで選んでください。

マムートの靴は、フレックスインデックスでハイキング側とアイゼン側に分かれる

フレックスインデックスは、マムートがソールの硬さを示すために使っている記号です。公式STORYの説明では、数値が高いほどソールの剛性が高く、よりテクニカルで険しい地形に向き、低いほど柔らかく歩きやすさを重視した靴になります。

フレックス 公式STORYの説明 現行モデルの例
A4〜A9(ハイキングシューズ) 軽度〜中程度のハイキング サーティグ3・マーキュリー4(A5)、ブラックフィン3(A6)、デュカン3(A7)
B1(ライト マウンテニアリングブーツ) アルパイン・デイハイク、ヴィアフェラータ ケント ツアー
B2(クラシック) 氷河ツアー、高山ルート、セミワンタッチアイゼン対応 ケント ガイド2
B3(高所登山用) ワンタッチアイゼン対応、アイスクライミング、高所登山 (この記事の7モデルには無い)

※マムート日本公式STORY(2026年10月25日確認)。

アイゼンの線はどこにあるか:公式STORYのQ&Aは、ハイキングシューズはソールの柔軟性が高いため一般的にアイゼンには対応しておらず、使う場合はB2(セミワンタッチ)またはB3(ワンタッチ)のマウンテニアリングブーツが必要と説明しています。B1でもモデルによっては装着でき、その例にケント ツアーを挙げています。フレックスがAで始まる靴は、アイゼンを付ける山の靴ではないと覚えておくと、迷いが減ります。

使い分けの目安についても、公式は同じ方向の説明をしています。起伏のある登山道や一般的なハイキングならミッドカットのハイキングシューズ、険しく高山地帯に及ぶルートなら剛性の高いハイカットのマウンテニアリングブーツ、という分け方です。ハイキングシューズの重さについては「1足あたり約350~750g(軽装から中程度の荷物を背負う山行向き)」と書かれています。

この線引きは、冬用のブラックフィン3にもそのまま当てはまります。冬用と説明されていても、フレックスはA6でハイキング側です。冬の山で「どこまで行けるか」を決めるのは、断熱や防水よりも先に、このソールの硬さだと考えてください。

冬に使える1足はブラックフィン3 ミッド DT、ただしアイゼンを付ける山には向かない

ブラックフィン 3 ミッド DT(3030-04810)は、公式が「冬用に特別に開発されたハイキングブーツ」と説明するモデルです。マムートの現行のハイキング靴で、冬用とはっきり書かれているのはこの1足だけです。公式の商品ページが挙げる冬向けの作りは、次の3つにまとめられます。

  • 保温性の高いAluminia Thermal Insulationを使った断熱ライニング(Dry-Technology)
  • 滑りやすい地面に強いとするVibramのゴム配合のソール(Vibram 4 Trek+EVA wedge)
  • 完全防水とするPUメンブレン(DRYtech)と、ボンデッドシームで処理した縫い目

商品ページには、断熱性値として-25℃の表示もあります。これは断熱性値の表示で、歩くときの寒さを保証する数字ではありません。公式の説明も「快適に冬のハイクを楽しめる」という範囲で、積雪期のどの山まで使えるかは示していません。

重さは片足590g(UK8.5)、フレックスインデックスはA6(light hiking / approach)、ヒールドロップは14です。3シーズン用のマーキュリー4より両足で180g重く、ヒールドロップは現行モデルで最も大きい数字になっています。

ブラックフィン3はA6のハイキングブーツです。商品ページにアイゼン対応の記載はなく、公式の解説ではアイゼンを使うならB2以上のブーツが必要とされています。雪が深くなる山や、凍った斜面でアイゼンを前提にする行程には持ち出さないでください。

では、どこまでが向く場面なのか。公式の説明に沿って読むと、雪のある低山をアイゼンなしで歩く日帰り、つまり「冬のハイク」の範囲が中心になります。凍った区間が少し出る道なら、靴に後から足す簡易的な道具で補う考え方もあります。

ブラックフィン3は「冬山の靴」ではなく「冬のハイキングの靴」と読むのが正確です。冬用という言葉に引っぱられてアイゼンの山まで広げると、公式の線引きから外れてしまいます。

手持ちの3シーズン靴で冬の低山をどこまで歩けるか、冬靴が必要になるのはどんな条件かは、雪山の登山靴の選び方と、3シーズン靴で行ける限界をまとめた記事で、メーカーをまたいで整理しています。

用途の判定表:霜の低山・雪のある低山・アイゼンを付ける山で選ぶ

ここまでの公表値と公式の説明だけを根拠に、7モデルを3つの場面で判定しました。○は公式の説明に照らして向く、△は条件つき、×は向かない、という意味です。判定は編集部によるもので、理由の欄には公式の素材表示と解説だけを書いています。

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モデル 霜・薄い雪の低山の日帰り 雪のある低山(アイゼンを付けない) アイゼンを付ける山 理由(公式の表示・解説)
サーティグ3 ミッド GTX ○ × × 430gで最も軽い日帰り用・A5。冬用・断熱の記載はない。A4〜A9は一般的にアイゼン非対応
マーキュリー4 ミッド GTX ○ × × 500g・A5・GORE-TEX。冬用・断熱の記載はない。A4〜A9は一般的にアイゼン非対応
デュカン3 ハイ GTX ○ × × 530g・ハイカット・A7・GORE-TEX。冬用・断熱の記載はない。A4〜A9は一般的にアイゼン非対応
ノヴァ4 ミッド GTX(女性用) ○ × × 440g(UK5.5)・A5・ヌバックレザー。冬用・断熱の記載はない
ブラックフィン3 ミッド DT ○ ○ × 公式が「冬用に特別に開発」と説明。断熱ライニング・寒さ向けのゴム配合ソール。A6のハイキング側でアイゼン対応の記載はない
ケント ツアー ハイ GTX △ △ △(公式の解説はアイゼンを付けられるモデルの例。付く種類は取扱店で) 610g・ハイカット・B1。公式STORYは軽めのハイキングならハイキングシューズのほうが軽快と説明。断熱の記載はない
ケント ガイド2 ハイ GTX △ △ ○(公式はB2=セミワンタッチアイゼン対応と説明・踵にクランポン装着用のインサート) 660gで最も重い。低山の日帰りには過剰になりやすい。断熱の記載はない

※判定は編集部。根拠はマムート日本公式の商品ページと公式STORY(2026年10月25日確認)。「アイゼン」は公式STORYが言う爪のある登山用のアイゼンを指す。

表の読み方のコツは、右の列から見ることです。アイゼンを付ける山に行くなら、HIKINGの5モデルはすべて×で、候補はケント系に移ります。アイゼンを付けない冬の低山なら、○が付くのはブラックフィン3だけです。霜や薄い雪の日帰りまでなら、3シーズン用の4足のどれでも候補になり、あとは重さとカットで選べます。

「雪のある低山」で3シーズン用の4足を×にしたのは、防水膜はあっても、公式の説明に冬用・断熱の記載がないからです。霜や薄い雪の日帰りまでにとどめ、雪が積もった山へ行く日はブラックフィン3のような冬用を選ぶのが、公式の説明に沿った線だと考えています。

3シーズン用と冬用を1足ずつ、凍った道の道具まで決める

判定表から実際の1足に落とし込むときは、先に「3シーズンの日帰り〜小屋泊」の1足を決め、次に冬の低山へ行く予定があるかで冬用を足すか考え、最後に凍った区間への備えを決める、という順番がぶれにくいです。基準にするのは、公式の分類(HIKINGかMOUNTAINEERINGか)、フレックス、断熱の有無、重さの4つです。重さは両足で考え、冬用を足すなら3シーズン用より重くなる分を受け入れられるかを先に決めておきます。凍った道の道具は、靴そのものを替えるのではなく靴に足すものとして、店で靴と合わせて選びます。

3シーズンの日帰りから山小屋泊まで1足で通したい人には、マーキュリー 4 ミッド GTX(3030-04711)が中心になります。公式はデイハイク向けと説明し、A5・ヒールドロップ12・GORE-TEXと公表値がそろっているので、店で比べるときの物差しにもなります。

冬の低山をアイゼンなしで歩く日帰りを考えている人には、ブラックフィン 3 ミッド DT(3030-04810)です。公式が冬用と説明する断熱ライニングとゴム配合のソールを持つ、マムートの現行ラインで唯一のモデルです。アイゼンを付ける山には向かないという前提で選んでください。

凍った道で靴に足す道具として、モンベルのチェーンスパイク(#1129740)があります。モンベルは簡易アイゼンと位置づけ、適した用途を冬の低山や夏の雪渓歩行とし、本格的な雪山登山には使用しないと明記しています。また、靴の形状によっては対応サイズ内でも装着できない場合があると書かれているので、付けたい靴を持って店で合わせてから選んでください。

チェーンスパイクがどんな場面で要るのか、軽アイゼンや12本爪のアイゼンとどう分けるのかは、チェーンスパイクは登山でいつ必要かを公式値で整理した記事にまとめています。

選ぶ順番の物差し:3シーズン用はサーティグ3かマーキュリー4、足首まで覆うならデュカン3 ハイ。冬の低山を足すならブラックフィン3。凍った区間はチェーンスパイクのような簡易アイゼンを靴に合わせて足す。アイゼンを付ける山だけは、この組み合わせの外にあるので、B2以上のブーツから選び直します。

サイズはUK表記で選び、冬靴は厚手の靴下を履いて合わせる

マムートの公式サイトの靴のサイズは欧州サイズ(UK)で表記され、日本サイズの表記ではありません。公式FAQは、同じブランドでも靴の種類・靴型・素材・デザインでサイズ感が変わると説明しています。品名の「AF」はアジアンフィットのモデルを示す印で、サイズの表記ではない点も公式FAQに書かれています。

商品ページの「実寸」の欄には、UKサイズと足長の目安が載っています。デュカン3の表を例にとると、次の対応です。

メンズ UK 実寸の目安 女性用 UK 実寸の目安
7 約25.5cm 4.5 約23.0cm
7.5 約26.0cm 5 約23.5cm
8 約26.5cm 5.5 約24.0cm
8.5 約27.0cm 6 約24.5cm
9 約27.5cm 6.5 約25.0cm
9.5 約28.0cm ― ―
10 約28.5cm ― ―

※メンズはデュカン3、女性用はノヴァ4の商品ページの「実寸」欄(マムート日本公式・2026年10月25日確認)。モデルによって表の書き方が違うものがあるため、買うモデルのページで確かめる。

重さの比較表の基準になっているUK8.5は、実寸の目安で約27.0cmにあたります。公表されている重さはこのサイズの数字なので、自分のサイズの靴の重さとは同じではありません。モデル同士の差を見る物差しとして使ってください。

サイズの上げ幅について、公式STORYは厚手の登山用ソックスで長時間歩くなら、迷ったらハーフサイズ大きめを勧めています。冬用の靴を試すときは、この「厚手の靴下」をその季節に実際に履くもので用意するのが要点です。夏の薄い靴下で合わせると、冬の靴下を履いたときに指が動く余裕が足りなくなることがあります。

試し履き用に厚手の靴下を1足決めておくなら、モンベルのメリノウール アルパインソックス(#1118418)が候補です。モンベルの公表値はウール63%・極厚手で、適した用途を厳冬期対応ブーツとしています。ブラックフィン3のような冬用の靴を店で合わせるときに、その靴下を履いて行くと判断がぶれません。

冬の靴下の厚みの区分や、冬靴との相性、重ね履きの考え方はメリノウールソックスの厚み区分と冬靴との相性をまとめた記事で扱っています。「1cm大きめ」という言い方がメーカー公式ではどう説明されているかは、登山靴のサイズの選び方の記事で確かめられます。

足型・フィットは靴型の名前までしか分からない

靴の幅の寸法は、どのモデルも公表されていません。手がかりになるのは、サーティグ3の「幅広のフィット感」という説明と、マーキュリー4・ノヴァ4の「hikingComfort」、ブラックフィン3の「hiking」という靴型の名前だけです。名前から幅を読み取ることはできないので、足型との相性は試し履きで決めることになります。

試し履きで合わせきれない細かな部分を、中敷きを替えて調整したい人もいるでしょう。Superfeet Hike Cushionは、Superfeetが公式にハイキングブーツとトレイルシューズ向けとしている中敷きです。替える前に、買う靴の中敷きが取り外せるかを店で確かめてください。

中敷きを替える必要がある人とない人の見分け方は、登山靴のインソールが必要な人の見分け方をまとめた記事を参考にしてください。

女性用はサーティグ3・ノヴァ4・ケント ツアーの3つから選ぶ

マムートの現行モデルで、女性用の品番を公式ページで確かめられるのは次の3つです。重さの基準はUK5.5で、メンズのUK8.5とは比べられません。

モデル(品番) カット 重さ(片足UK5.5) 防水膜 アウトソール フレックス 公式の分類
サーティグ 3 ミッド GTX Women(3030-05580) ミッド 360g GORE-TEX mammutSwissDesign A5 HIKING・日帰り用
ノヴァ 4 ミッド GTX Women(3030-04731) ミッド 440g GORE-TEX Vibram XS Trek A5 HIKING・デイハイク
ケント ツアー ハイ GTX Women(3010-01031) ハイ 記載なし GORE-TEX Vibram XS Trek B1 MOUNTAINEERING

※マムート日本公式の商品ページ(2026年10月25日確認)。サーティグ3 Womenのヒールドロップは8、ノヴァ4のヒールドロップは12、靴型はhikingComfort。ケント ツアー Womenのヒールドロップは11。

同じUK5.5どうしなら比べられます。サーティグ3 Womenの360gからノヴァ4の440gへは片足80g、両足で160gの差です。フレックスはどちらもA5で、軽さとメッシュの表地を取るならサーティグ3、ヌバックレザーと3Dメモフォーム、Vibramのソールを取るならノヴァ4、という分かれ方はメンズの2足とよく似ています。

ブラックフィン3とマーキュリー4の女性用の品番は確かめられていないので、冬用の1足を女性用で探す場合は、取扱店で展開を尋ねてください。用途・足の実寸・重さで女性用の登山靴を選ぶ考え方は、登山靴レディースの選び方と主要3モデルの比較表の記事にまとめています。

女性用で冬の低山まで1足でまかないたい場合、マムートの現行ラインだけでは答えが出しにくいのが正直なところです。3シーズン用はサーティグ3かノヴァ4で決め、冬用は他のメーカーも含めて比べるほうが選択肢は広がります。

買う前に取扱店で確かめること

公式の商品ページで分からない点は、店で靴を前にして確かめるのが確実です。次の項目は、どれも公式に記載が見当たらないか、靴と道具の組み合わせで答えが変わるものです。

  • ケント ツアーに付くアイゼンの種類(公式の解説は装着できるモデルの例に挙げているが、種類までは書いていない)
  • チェーンスパイクなどの簡易アイゼンが、買う靴のソールに付くか(付けたい道具と靴を一緒に持って行く)
  • 足の幅と靴型の相性(幅の寸法は公表されていない)
  • 冬に履く厚手の靴下を履いた状態で、指が動く余裕が残るか
  • 中敷きを替える予定があるなら、靴の中敷きが取り外せるか
  • 靴底の張り替えや修理の受付先と条件(公式FAQの「修理・お直し」の項目か販売店で)
  • 女性用で探す場合、ブラックフィン3・マーキュリー4の女性用の展開があるか

防水の手入れや靴底の張り替えのように、買った後に関わることも、店で一緒に聞いておくと二度手間になりません。

よくある質問

Q. マムートのハイキングシューズにチェーンスパイクは付けられる?

マムートの商品ページに、チェーンスパイクなど簡易アイゼンへの適合は書かれていません。モンベルはチェーンスパイク(#1129740)について、靴の形状によっては対応サイズ内でも装着できない場合があると説明しています。付けたい靴とチェーンスパイクを店で実際に合わせて確かめてください。

Q. ブラックフィン 3 ミッド DTは雪山で使える?

公式の説明は冬用のハイキングブーツで、用途は「冬のハイク」です。フレックスはA6のハイキング側で、アイゼン対応の記載はありません。雪のある低山をアイゼンなしで歩く日帰りまでが向く範囲で、アイゼンを付ける雪山にはB2以上のブーツを選びます。

Q. GORE-TEXとDRYtechはどちらが優れている?

公式の商品ページは、どちらも防水の膜として説明していて、優劣の比較は載せていません。耐水圧の数値もどのモデルも公表されていないので、膜の種類だけで性能の上下は決められません。マムートの現行モデルでは、DRYtechを使うのはブラックフィン3だけです。

Q. 品名の「AF」は何を表している?

公式FAQによると、「AF」はアジアンフィットのモデルを示す印で、サイズの表記ではありません。サイズそのものはUKで表記されます。

Q. マムートの登山靴は修理できる?

マムート日本公式のFAQに「修理・お直し」の項目があります。靴底の張り替えができるか、受付の条件はどうかは、その案内か販売店に問い合わせて確かめてください。張り替えられる靴の見分け方や、費用と納期の考え方は登山靴のソール張り替えの記事でメーカーをまたいで整理しています。

Q. マムートの登山靴のサイズはどう選ぶ?

公式サイトのサイズはUK表記で、商品ページの「実寸」の欄に足長の目安が載っています(メンズUK8.5は約27.0cm)。公式STORYは、厚手の登山用ソックスで長時間歩くなら迷ったらハーフサイズ大きめを勧めています。公式FAQは同じブランドでも靴の種類や靴型でサイズ感が変わると説明しているので、別のモデルで合ったサイズをそのまま当てはめず、買うモデルを冬に履く靴下で試してください。

Q. ケント ツアーとケント ガイド2はどう違う?

どちらも公式がMOUNTAINEERINGに分類するハイカットのGORE-TEXブーツです。ケント ツアー ハイ GTX(3010-01021)はフレックスB1・片足610gで、公式の用途は山岳ツアーやヴィアフェラータなど。ケント ガイド 2 ハイ GTX(3010-01251)はフレックスB2・片足660gで、公式は万能登山ブーツと説明し、踵にクランポン装着用のインサートを備えています。公式STORYはB2を「セミワンタッチアイゼン対応」としているので、アイゼンを前提にするならケント ガイド2が基準になります。どちらも低山の日帰りには重く、公式STORYも軽めのハイキングにはハイキングシューズのほうが軽快だと説明しています。

まとめ|日帰りはサーティグ3かマーキュリー4、冬の低山はブラックフィン3、アイゼンの山は別のブーツ

マムートの現行の登山靴は、公式のフレックスインデックスでハイキング側(A4〜A9)とマウンテニアリング側(B1〜B3)に分かれます。日帰りの低山なら、軽さ優先でサーティグ3(430g・A5)、革のアッパーとVibramのソールならマーキュリー4(500g・A5)、足首まで覆うならデュカン3 ハイ(530g・A7)が候補です。

冬の低山をアイゼンなしで歩くなら、公式が冬用と説明するブラックフィン3 ミッド DT(590g・A6)が唯一の候補になります。ただしフレックスはハイキング側で、アイゼンを付ける山には向きません。そうした山へ行くなら、B2のケント ガイド2のようなマウンテニアリングブーツから選び直してください。

  1. 行く山が「霜・薄い雪」「雪のある低山」「アイゼンを付ける山」のどれかを決め、判定表で候補を2〜3足に絞る
  2. 候補の重さを両足に直し、冬用を足すなら増える分を受け入れられるか決める
  3. 冬に履く厚手の靴下と、付けたい簡易アイゼンを持って取扱店へ行き、サイズとソールへの装着を確かめる

出典

  • マムート日本公式 マーキュリー 4 ミッド ゴアテックス メンズ(3030-04711) https://www.mammut.jp/items/3030-04711 (2026年10月25日確認)
  • マムート日本公式 サーティグ 3 ミッド ゴアテックス メンズ(3030-05570) https://www.mammut.jp/items/3030-05570 (2026年10月25日確認)
  • マムート日本公式 サーティグ 3 ミッド ゴアテックス ウィメンズ(3030-05580) https://www.mammut.jp/items/3030-05580 (2026年10月25日確認)
  • マムート日本公式 デュカン 3 ハイ ゴアテックス メンズ(3030-05560) https://www.mammut.jp/items/3030-05560 (2026年10月25日確認)
  • マムート日本公式 ノヴァ 4 ミッド ゴアテックス ウィメンズ(3030-04731) https://www.mammut.jp/items/3030-04731 (2026年10月25日確認)
  • マムート日本公式 ブラックフィン 3 ミッド DT メンズ(3030-04810) https://www.mammut.jp/items/3030-04810 (2026年10月25日確認)
  • マムート日本公式 ケント ツアー ハイ ゴアテックス メンズ(3010-01021) https://www.mammut.jp/items/3010-01021 (2026年10月25日確認)
  • マムート日本公式 ケント ツアー ハイ ゴアテックス ウィメンズ(3010-01031) https://www.mammut.jp/items/3010-01031 (2026年10月25日確認)
  • マムート日本公式 ケント ガイド 2 ハイ ゴアテックス メンズ(3010-01251) https://www.mammut.jp/items/3010-01251 (2026年10月25日確認)
  • マムート日本公式 STORY(ハイキングシューズとマウンテニアリングブーツ、フレックスインデックス、アイゼン、サイズ選び) https://www.mammut.jp/story/2026-08-26-182149 (2026年10月25日確認)
  • マムート日本公式 よくあるご質問(サイズ表記・AF・修理・お直し) https://www.mammut.jp/guide/faq (2026年10月25日確認)
  • モンベル チェーンスパイク #1129740 https://webshop.montbell.jp/goods/disp.php?product_id=1129740 (2026年10月25日確認)
  • モンベル メリノウール アルパインソックス #1118418 https://webshop.montbell.jp/goods/disp.php?product_id=1118418 (2026年10月25日確認)
  • Superfeet Hike Cushion https://superfeet.com/products/hike-cushion (2026年10月25日確認)

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