

※本記事にはプロモーション(広告)が含まれます。
幕山(まくやま)は、神奈川県足柄下郡湯河原町の鍛冶屋地区にある山で、標高は湯河原町の公式ページで626mです(2026年9月30日確認)。麓には幕山公園があり、冬の終わりには湯河原梅林「梅の宴」の会場になります。すぐ隣には標高611m(湯河原温泉観光協会の公式ページ・2026年9月30日確認)の南郷山が並び、2つの山をつないで歩く人もいます。
まず今日の状態です。幕山・南郷山を対象にした通行止めや入山禁止の告知は、2026年9月30日時点で湯河原町の公式「ハイキングコース」ページ(https://www.town.yugawara.kanagawa.jp/soshiki/8/1280.html)に見当たりません。ただし告知が無いことは、規制が無いことの証明にはなりません。現地の状況は雨や倒木で変わるので、出発の前日か当日の朝に同じページを開いて確かめてください。
もう1つ、時期によって大きく変わるのがバスです。箱根登山バスの公式告知によると、2026年の「梅の宴」は2月7日〜3月8日の30日間で、そのうち2月14日〜3月8日は、ふだん幕山公園まで行く定期路線バスの一部または全部が鍛冶屋行きに変わりました(2026年9月30日確認)。次の冬の期間と運行は、発表を待って公式で確かめる必要があります。
標高626mと聞くと手軽な山に見えますが、冬の幕山で計画を左右するのは、凍結よりも日没の早さ、海に近い山ならではの風、そして梅の時期の混雑です。距離や時間の数字は、公式が公表している値と、公表されていない値をはっきり分けて並べます。
- 幕山は湯河原町鍛冶屋の標高626mの山で、公式の幕山ハイキングコース全体は約5.0km・歩行155分という規模であること
- 幕山公園から山頂まで、幕山から南郷山を経て鍛冶屋へ下るまで、といった区間ごとの公式の数字は見当たらず、全体値から自分の時間を見積もる必要があること
- 2026年の梅の宴(2月7日〜3月8日)では、2月14日以降に定期路線バスが鍛冶屋行きへ変わり、町手配の有料シャトルバスが走ったこと
- 大石ヶ平〜幕山山頂のあいだに、季節によって湧水でぬかるむ箇所があると町が注意していること
- 冬は横浜の日の入が16時30分前後まで早まり、公式の歩行155分から逆算すると、歩き出しの遅い限界が昼前後になること
- 駐車場の台数・期間外の料金・入園料の2026年分など、公式の資料どうしで食い違う数字や、公表されていない数字の扱い方
- 通行止め・クマ・ハチを、出発前にどのページで確かめるか
幕山はどこにある、どのくらいの山か|湯河原町鍛冶屋・標高626m
幕山は湯河原温泉の温泉街から見て北東側、鍛冶屋という地区の奥にそびえる山です。湯河原温泉観光協会の公式ページによると、麓の幕山公園の住所は神奈川県足柄下郡湯河原町鍛冶屋923です(2026年9月30日確認)。JR東海道線の湯河原駅からバスで向かえる距離にあり、首都圏から日帰りで計画を立てやすい位置にあります。
山頂の標高は、湯河原町の公式ページで626mです。隣の南郷山は、観光協会の公式ページで611mとされています。2つの山はほぼ同じ高さで、幕山の山頂から南郷山の方向へ尾根が続きます。途中には、湯河原町が「自鑑水」と表記する池があり、南郷山へ向かう人の多くはここを経由します。
公式の数字で規模をつかむと、観光協会が案内している幕山ハイキングコースは、コース全体で約5.0km・歩行155分です。南郷山ハイキングコースは、鍛冶屋バス停を起点に歩く別の周回として、歩行距離約13.5km・歩行時間230分と案内されています(いずれも2026年9月30日確認)。湯河原町は南郷山ハイキングコースを「健脚向き」と紹介しています。


この2つの数字を並べると、幕山の性格が見えてきます。幕山だけを登って下りる日は、歩く時間が2時間半前後に収まる規模です。南郷山まで足をのばす日は、歩く時間も距離も一段大きくなり、町が「健脚向き」と書く側の山行になります。同じ幕山でも、南郷山を含めるかどうかで「軽めの半日」と「しっかり1日」に分かれます。
規模の目安:公式の全体値は、幕山ハイキングコースが約5.0km・歩行155分、南郷山ハイキングコースが約13.5km・歩行230分です。休憩や写真の時間はこの歩行時間に含まれていないので、実際に山の中にいる時間はこれより長くなります。計画の土台にするのは「歩行時間+自分の休憩時間」です。
誰に向く山かも、この数字から考えられます。歩行2時間半ほどの山を、休みを入れながら登り下りした経験があれば、幕山ハイキングコースは無理のない規模です。反対に、登山そのものがまだ数回という人は、まず幕山だけで下りる計画にし、南郷山は次の機会に回すのが順当です。
標高626mは、関東の低山の中でも高い部類ではありません。ただし海に近い湯河原の地形では、麓の町から山頂までの標高差がそのまま登りの量になります。登山口の標高は公式の記載が見当たらないので、標高差を数字で出すことはできません。数字で言えるのは「山頂が626m、コース全体で歩行155分」というところまでです。
編集部の見立て:幕山は「どの山を足すか」で難しさが変わる山です。幕山だけなら半日、南郷山を含めると1日がかり、という2段構えで考えると、計画の立て方が楽になります。最初の1回は幕山だけで下り、足と時間の感覚をつかんでから南郷山へ広げる順番を勧めます。
JR湯河原駅からのバスと幕山公園の駐車場|通常期と梅の宴期間で分けて考える
電車で向かう場合の起点は、JR東海道線の湯河原駅です。箱根登山バスの湯河原駅の乗場案内には「鍛冶屋・幕山公園行き」の乗場が載っています(2026年9月30日確認)。観光協会の南郷山ハイキングコースのページでは、湯河原駅から鍛冶屋行きのバスに乗って約9分と案内されています。
通常期は、幕山公園まで行くバスに乗れば、公園のすぐそばから歩き出せます。鍛冶屋行きのバスは、その手前の鍛冶屋地区で終わります。どちらのバスに乗るかで、歩き出す場所と、下山後に乗るバス停が変わります。
具体的な発車時刻は、ここには書きません。湯河原町の公式ページにも時刻が載っていますが、そのページの時刻が今のダイヤかどうかは、ページからは読み取れません。バスの時刻は、出かける日のダイヤを箱根登山バスの公式運行情報で確かめてください。特に帰りの最終便は、登山の計画そのものを決める数字です。
帰りのバスを「行きと同じバス停から出る」と思い込まないでください。幕山公園から登って南郷山を回り、鍛冶屋へ下りる場合は、帰りに乗るのは鍛冶屋のバス停になります。下山先のバス停の時刻を、出発前に必ず控えておいてください。
梅の宴の期間は、バスの扱いが通常期と変わります。箱根登山バスの2026年の公式告知によると、期間の前半と後半で運用が分かれていました。
| 期間(2026年) | 定期路線バス | そのほかの運行 |
|---|---|---|
| 2月7日〜2月13日 | 通常ダイヤ(幕山公園行き) | 箱根登山バスの臨時路線バスの運行はなし |
| 2月14日〜3月8日(平日) | 10:00発・12:00発が鍛冶屋行きに変更 | 町手配の有料シャトルバス(駅発7便・駐車場発7便) |
| 2月14日〜3月8日(土休日) | 全便が鍛冶屋行きに変更 | 町手配の有料シャトルバス(駅発7便・駐車場発7便) |
出典は箱根登山バスの公式告知(2026年9月30日確認)です。表の値は2026年の梅の宴のもので、次の冬に同じ運用になるとは限りません。次回の期間とバスの扱いは、発表されたら箱根登山バスと湯河原温泉観光協会の公式で確かめてください。
編集部の見立て:梅の宴の後半は「幕山公園行きのバスに乗れば公園に着く」という前提が崩れる期間です。鍛冶屋から歩くか、有料シャトルバスを使うかを、出発前に決めておく必要があります。梅の時期に登るなら、バスの告知を読むことが最初の準備だと考えています。
車で向かう場合は、幕山公園の駐車場が候補になります。観光協会の公式ページでは、駐車場は「有り」と記載されていますが、収容台数の掲載は見当たりません(2026年9月30日確認)。満車になることもあるので、時間に余裕を持って出かけるか、観光協会(https://www.yugawara.or.jp/sightseeing/657/)で確かめてください。
料金は、梅の宴の期間中に有料になる扱いです。観光協会の2025年の公式チラシでは、期間中の駐車料金は普通車1回500円、大型バス1回2,000円でした。2026年分と次回分の料金、そして期間外の料金や無料かどうかは、公式の記載が見当たりません。いずれも観光協会で確かめてください。
駐車場が埋まっていても、周辺の路上や路肩に停めないでください。鍛冶屋地区は住宅や畑のあいだを道が通る地域です。停められないときは湯河原駅周辺の駐車場に停めてバスで向かう、あるいは日を改めるのが筋です。
幕山公園から山頂へ|公式は全体で約5.0km・155分、区間の数字は出ていない
幕山公園から幕山の山頂へ登り、同じ側へ下りるのが、幕山のいちばん基本的な歩き方です。観光協会が公表している幕山ハイキングコースの数字は、コース全体で約5.0km・歩行155分です(2026年9月30日確認)。
気をつけたいのは、この数字が「全体の値」だという点です。幕山公園から山頂までの登りだけ、山頂から下りだけ、といった区間ごとの距離や時間は、公式の区間別の数字が見当たりません。155分を「登り何分・下り何分」に自分で割り振って、公式の数字のように扱わないことが大切です。
では、どう見積もればよいか。いちばん確かなのは、過去に登った山で「公式のコースタイムに対して、自分は何倍かかったか」を思い出すことです。公式の時間ちょうどで歩ける人もいれば、1.2倍、1.3倍かかる人もいます。その倍率を155分に掛けると、自分の歩行時間の目安になります。
コースタイムを自分の時間に直す考え方は、山ごとに変わるものではありません。地図やガイドの数字がどういう前提で作られているか、休憩をどう足すかを、コースタイムの読み方と自分の時間への直し方をまとめた記事で整理しています。幕山の155分も、同じ手順で自分の時間に置き換えられます。
倍率が分からない人は、次の3つを並べて考えてみてください。1つ目は、最近の登山で休憩を除いてどのくらい歩いたか。2つ目は、その山の公式の時間と比べて速かったか遅かったか。3つ目は、同行者のなかでいちばんゆっくりの人の足です。グループで歩くときは、いちばんゆっくりの人の倍率で計画を組みます。
- 公式の155分は歩行時間で、休憩が含まれていないと理解しているか
- 過去の山で、公式の時間の何倍で歩いたかを思い出せるか
- 休憩の合計を、行程全体でどのくらい取るか決めてあるか(昼食を山頂で取るなら長めに)
- グループの場合、いちばんゆっくりの人の倍率で計算しているか
- 歩き出しの時刻と、帰りのバスの時刻の両方を控えたか
計算の例を1つ示します。自分の倍率が1.2倍なら、155分×1.2で約186分、3時間強の歩行になります。そこへ休憩を合計45分足すと、山の中にいる時間は4時間前後です。10時に歩き出せば14時ごろ、11時に歩き出せば15時ごろに下山する計算になります。
この計算は、あくまで公式の全体値に自分の倍率を掛けた見積もりです。公式が「幕山公園から山頂まで◯分」と区間の数字を出しているわけではありません。現地では、登り始めてから最初の休憩地点までの時間を計っておき、見積もりより遅れていれば、その時点で下山時刻を後ろにずらして考え直します。
「626mの低山だから2時間もあれば往復できる」と、標高だけで時間を決めないでください。公式の全体値は歩行だけで155分です。休憩を足すと3時間を超えるのが普通で、昼過ぎに歩き出すと、冬は下山が日没に近づきます。
下りの足にも目を向けておきます。距離の短い低山ほど、登りで頑張ったぶん下りで膝や太ももが疲れて、ペースが落ちやすくなります。下りでは歩幅を小さくし、落ち葉や土の斜面では足の裏全体を置くように歩くと、滑りにくくなります。時間の見積もりには、この「下りで落ちるペース」も含めておくと安全です。
編集部の判断:幕山の時間計画でいちばん避けたいのは、公式の155分を区間に勝手に割って、それを「公式の数字」だと思い込むことです。区間の数字が無い山では、全体値に自分の倍率を掛け、途中で実際の時間と照らし合わせる。これがいちばん外れにくい方法だと考えています。
鍛冶屋・大石ヶ平の側から歩く|湧水でぬかるむ区間を先に知っておく
幕山へは、幕山公園から登るほかに、鍛冶屋地区や大石ヶ平の側を通る道もあります。南郷山ハイキングコースの起点が鍛冶屋バス停であるように、鍛冶屋は幕山・南郷山の周辺を歩く人にとってもう1つの玄関口です。
この側を歩くときに知っておきたいのが、湯河原町の公式ページにある注意書きです。町によると、大石ヶ平〜幕山山頂のあいだには、季節により湧水でぬかるむ箇所があります(2026年9月30日確認)。崩落や通行止めの告知ではなく、道の状態についての注意です。
湧水によるぬかるみは、雨の翌日だけに起きるものではありません。晴れが続いていても、地面から水がしみ出している場所は乾きにくく、土が柔らかいまま残ります。「晴れているから足元は乾いている」とは限らないのが、湧水のある道の特徴です。
ぬかるんだ土の斜面は、登りより下りで滑ります。大石ヶ平〜幕山山頂の区間を下りで通る計画のときは、特に足の置き方に注意してください。ぬかるみを避けて道の端の草や斜面に足を出すと、登山道の路肩を崩したり、踏み外したりする原因になります。
ぬかるむ区間があると分かっている道では、どちら向きに歩くかも判断の材料になります。滑りやすい区間を登りで通るようにすると、体が前に倒れる向きで足を置けるので、転んでも手をつきやすくなります。反対に下りで通ると、かかとから滑って尻もちをつきやすくなります。バスの時刻や歩く順番と合わせて、ぬかるむ区間をどちら向きで通るかを考えておくと安心です。
足元の備えとしては、靴底の溝がしっかり残った登山靴が基本です。すり減ったスニーカーや、溝の浅いウォーキングシューズでは、湿った土の上で踏ん張りが利きません。防水性のある靴なら、ぬかるみを通っても靴の中が濡れにくく、冬場に足先が冷える原因を減らせます。
低山の幕山だけを歩く日には、足首まで覆うしっかりした登山靴は大げさに感じるかもしれません。ただ、この先で岩の多い山や長い縦走にも広げていく予定があるなら、1足で幅広く使える靴を選んでおく考え方もあります。たとえばLa Sportiva(スポルティバ)のトランゴ テック GTX(Trango Tech GTX)は、GORE-TEX(GTX)を使った防水の登山靴です。幕山だけを歩く日には重装備寄りですが、岩場のある山や標高の高い山まで視野に入れて、まず1足しっかりしたものを持ちたい人に向きます。
靴選びと同じくらい大切なのが、歩き方です。ぬかるんだ場所では歩幅を小さくし、靴底全体を地面に置くようにします。つま先やかかとだけで立つと、接地する面が小さくなって滑りやすくなります。ストックを使う人は、下りで体の前に突いて、体重の一部を預けると安定します。
編集部の見立て:大石ヶ平の注意書きは、「危ないから行くな」ではなく「滑りやすい場所があるから備えて通れ」という性格のものです。通れない道の話ではない一方で、靴底の溝と下りの歩き方で差が出る区間でもあります。この区間を含むなら、靴だけは妥協しないほうがよいと考えています。
南郷山・自鑑水まで足をのばすか|「健脚向き」と公式の数字の読み方
幕山の山頂からは、南郷山の方向へ道が続いています。途中の自鑑水を経由して南郷山へ登り、鍛冶屋の側へ下りる歩き方をすると、2つの山を1日で歩けます。南郷山の標高は、観光協会の公式ページで611mです(2026年9月30日確認)。
ここで大事なのは、公式の数字をどこまで当てはめてよいかです。幕山から南郷山を経て鍛冶屋へ下る区間だけのコースタイムは、公式の区間別の数字が見当たりません。近い数字として、観光協会の南郷山ハイキングコースの全体値(鍛冶屋バス停発着・歩行距離約13.5km・歩行時間230分)があります。ただし、これは幕山を含まない別の周回コースの数字です。
南郷山ハイキングコースの「約13.5km・230分」を、幕山から南郷山を経て鍛冶屋へ下る道の時間として、そのまま当てはめないでください。歩く順番も起点も違う別のコースの数字です。同じく、幕山ハイキングコースの155分に何かを足して総計を作り、それを公式の値として扱うこともしないでください。
公式の数字で使えるのは、観光協会が示す「鍛冶屋バス停〜南郷山山頂は徒歩約90分」という値です(2026年9月30日確認)。南郷山から鍛冶屋へ下りる計画なら、少なくとも南郷山と鍛冶屋のあいだに、これと同じくらいの規模の道があると考えて準備できます。下りは登りより短く済むこともありますが、区間の公式値が無い以上、時間には余裕を持たせてください。
3つの歩き方を、公式に出ている数字だけで並べると次のようになります。
| 歩き方 | 公式に出ている数字 | 向く人 |
|---|---|---|
| 幕山だけを登って下りる | 幕山ハイキングコース全体で約5.0km・歩行155分 | 初めて幕山へ行く人、冬の短い日に歩く人 |
| 幕山から自鑑水・南郷山を経て鍛冶屋へ下る | 区間の公式値は見当たらない(鍛冶屋バス停〜南郷山山頂が徒歩約90分という値はある) | 歩行4〜5時間の山を歩いた経験があり、下山先のバス時刻を把握できる人 |
| 鍛冶屋バス停発着の南郷山ハイキングコース | 歩行距離約13.5km・歩行時間230分(町は「健脚向き」と紹介) | 長めの距離を1日で歩く体力があり、南郷山を主役にしたい人 |
出典は湯河原温泉観光協会・湯河原町の公式ページ(2026年9月30日確認)です。真ん中の歩き方は公式の区間値が無いぶん、計画の余白を大きめに取る必要があります。
南郷山まで足をのばすかどうかは、次の3つで決めると迷いません。1つ目は時刻で、幕山の山頂に着いた時点で、下山先のバスの最終便と日没までに十分な余裕があるか。2つ目は足で、幕山の登りの時点で膝や太ももに疲れが出ていないか。3つ目は天気で、午後から雨や強い風の予報がないか。1つでも怪しければ、幕山だけで下りる判断が正解です。
長い日になるほど、休憩のたびに体が冷えます。止まっている時間にさっと羽織れる、軽くて小さくたためる保温着が1枚あると、休憩を短く切り上げずに済みます。モンベルのEXライト サーマラップ パーカ(1101686)は、化繊の中わたを使った保温着で、コンパクトに収納でき、ストレッチ性もある作りです。休憩の多い長い日に、ザックの中へ常に入れておきたい人に向きます。
編集部の判断:南郷山まで歩くかどうかは、家を出る前ではなく、幕山の山頂で決めるのがよいと考えています。そのためには、山頂で「何時までに着いていれば延ばす、過ぎていれば下りる」という線を、出発前に1本引いておくことです。線が無いまま山頂に立つと、景色の勢いで延ばしてしまいがちです。
湯河原梅林「梅の宴」と登山を同じ日にするか|2026年は2月7日〜3月8日
幕山公園は、冬の終わりに湯河原梅林「梅の宴」の会場になります。箱根登山バスの公式告知によると、2026年の梅の宴は2月7日〜3月8日の30日間でした(2026年9月30日確認)。前年の2025年は、観光協会の公式チラシで2月1日〜3月9日とされています。
2つの年を並べると、開幕も閉幕も1週間ほどずれています。梅の開花は年ごとの気温で前後するので、期間もそれに合わせて毎年決められていると読むのが自然です。次の冬の期間を「去年と同じころ」と決めつけず、発表を待って確かめるのが確実です。
梅の宴の期間は、登山の計画にもいくつか影響します。1つ目はバスで、前の章の表のとおり、2026年は2月14日以降に定期路線バスが鍛冶屋行きに変わり、町手配の有料シャトルバスが走りました。2つ目は駐車場で、期間中は有料になり、2025年は普通車1回500円でした。3つ目は入園料です。
梅の宴の入園料は、確認できた公式の資料のあいだで金額が分かれています。2025年の公式チラシでは200円、観光協会の現在のスポット案内では300円です(2026年9月30日確認)。2026年分・次回分の確定額は、湯河原温泉観光協会(https://www.yugawara.or.jp/sightseeing/657/)で確かめてください。
混雑については、公式に満車の時刻や待ち時間の目安は示されていません。ただ、会場が梅林であり、期間中に有料シャトルバスが駅発7便・駐車場発7便も用意されたこと(2026年の箱根登山バス告知)から、ふだんより人が集まる期間だと考えて計画するのが妥当です。
では、梅と登山を同じ日にするか、別の日に分けるか。判断の軸は「どちらが主役か」です。梅を見るのが主役なら、登山は幕山だけにして、梅林で過ごす時間を長めに取ります。登山が主役なら、梅の宴の期間を外すか、期間中でも平日の早い時間に歩き出すと、バスや駐車場の混み合いに巻き込まれにくくなります。
| 主役 | 計画の組み方 | 先に確かめること |
|---|---|---|
| 梅を見る | 幕山だけを歩き、梅林の時間を長めに取る | その年の期間・入園料・シャトルバスの時刻 |
| 登山をする | 期間を外すか、平日の早い時間に歩き出す | 定期路線バスの行き先(幕山公園行きか鍛冶屋行きか) |
| 両方を1日で | 登山を先に済ませ、下山後に梅林へ寄る | 入園の時間帯と、帰りのシャトルバス・路線バスの最終 |
梅林を歩いたり、シャトルバスを待ったりする時間は、登山のあいだと違って体がほとんど動きません。2月の湯河原は、気象庁の小田原の平年値で平均気温6.1℃・日最低気温の月平均1.3℃です(1991〜2020年・2026年9月30日確認)。立ち止まる時間が長くなる日ほど、保温力のある上着が役に立ちます。
登山と梅林を1日で回る日に、止まっている時間の冷えまで見越して選ぶなら、フード付きの保温着が候補になります。マムートのブロード ピーク ライト インサレーション フーデッド ジャケット アジアンフィット(Broad Peak Light IN Hooded Jacket AF・1013-04470)は、フード付きの中わた入りジャケットで、アジアンフィットの型です。梅林やバス停で長く立ち止まる日や、首回りまで冷えやすい人に向きます。
梅の季節より前、秋のうちに湯河原・箱根の方面へ出かけるなら、紅葉の時期も候補になります。見頃の目安と場所ごとの違いは箱根の紅葉2026の見頃と場所ごとの違いをまとめた記事で整理しています。
編集部の見立て:梅の宴の期間は、幕山が「登山の山」から「花見の会場」に変わる1か月です。静かに歩きたい人にとっては、あえて期間を外すのも立派な選択です。梅を楽しむなら、登る距離を短くして、梅林の時間に余裕を回すほうが、1日の満足度は上がると考えています。
落ち葉の急坂と海風に備える幕山の靴・ザック・上着
冬の幕山で幕山公園から山頂へ登り、自鑑水・南郷山を回って鍛冶屋へ下る日を想定して、足回りと上着とザックを選ぶ基準を整理します。基準は3つです。1つ目は、落ち葉が積もった土の急坂や、湧水でぬかるむ区間で滑りにくい靴底と、足首を支える靴の高さ。2つ目は、海からの風や日陰の冷えを止める上着で、歩いているあいだに蒸れすぎないこと。3つ目は、脱いだ上着や保温着、飲み物をしまえるザックの容量です。幕山で優先するのは「滑らない足元」と「風を止める1枚」の2つで、極端な防寒は要りません。
5つの道具を、商品名に示された型番と特徴だけで並べると次のとおりです。
| 道具 | 型番・公表の特徴 | 幕山で向く人 |
|---|---|---|
| ザ・ノース・フェイス スクランブラー ミッド GTX | NF52131・GORE-TEX・ミッドカット | ぬかるむ区間を含む道を、防水の靴で歩きたい人 |
| ザ・ノース・フェイス クレストン ミッド ネオ フューチャーライト | フューチャーライト・ミッドカット | 低山中心で、足首まで覆う靴を1足持ちたい人 |
| オスプレー ケストレル 38 | 36-38L | 南郷山まで回る長い日に、上着をまとめてしまいたい人 |
| サロモン トレイルブレイザー 20 | 20L | 幕山だけを歩く半日で、荷物を小さくまとめたい人 |
| コロンビア ライトキャニオン ソフトシェルジャケット | PM0373・ソフトシェル | 歩きながら海風をしのぐ上着がほしい人 |
まず靴です。ぬかるみと落ち葉の斜面がある幕山では、防水で足首まで覆うミッドカットの登山靴が扱いやすい選択です。ザ・ノース・フェイスのスクランブラー ミッド GTX(SCRAMBLER MID GTX・NF52131)は、GORE-TEXを使ったミッドカットのトレッキングシューズです。大石ヶ平の側のように湧水でぬかるむ区間を含む道を、靴の中を濡らさずに歩きたい人に向きます。
同じブランドで、もう少し低山寄りの1足を探すなら別の型もあります。ザ・ノース・フェイスのクレストン ミッド ネオ フューチャーライトは、同社の防水素材フューチャーライトを使ったミッドカットのトレッキングシューズです。幕山のような低山を中心に歩き、足首まで覆う靴を最初の1足として持ちたい人に向きます。
次にザックです。冬の幕山では、歩き出しに着ていた上着を登りで脱ぎ、山頂で保温着を足し、下りでまた脱ぐ、という出し入れが続きます。上着を丸めて入れても余裕がある容量だと、脱いだ服を腰に巻いたり手に持ったりせずに済みます。オスプレーのケストレル 38(Kestrel 38)は、36-38Lの容量のバックパックです。自鑑水・南郷山まで回る長い日に、保温着・上着・飲み物をまとめて入れたい人に向きます。
幕山だけを歩く半日なら、ザックはもっと小さくても足ります。サロモンのトレイルブレイザー 20(TRAILBLAZER 20)は、20リットルのバックパックです。行動食と飲み物、上着1枚と保温着1枚を入れて、身軽に歩きたい人に向きます。
最後に上着です。風を止めつつ、歩いているあいだの蒸れを逃がす上着があると、脱ぎ着の回数を減らせます。コロンビアのライトキャニオン ソフトシェルジャケット(PM0373)は、ソフトシェル素材のジャケットです。登りでも着たまま歩ける上着で、海からの風や日陰の冷えをしのぎたい人に向きます。
編集部の判断:幕山のような低山では、道具を増やすより「靴を確かなものにして、上着を1枚足す」ほうが効きます。5つ全部をそろえる必要はありません。まず靴を見直し、次に風を止める上着、最後に行程に合わせてザックの大きさを選ぶ、という順番で考えてください。
11〜3月に幕山へ登るなら|凍結より日没・海風・梅の宴の混雑を先に考える
冬の山と聞くと、まず凍結や積雪を思い浮かべる人が多いはずです。ただ幕山・南郷山で凍結や積雪が始まる時期について、湯河原町・気象庁のいずれにも公式の記載は見当たりません(2026年9月30日確認)。参考になるのは、近くの小田原の気温の平年値です。
| 月 | 平均気温(小田原) | 日最低気温の月平均(小田原) |
|---|---|---|
| 10月 | 17.8℃ | 14.1℃ |
| 11月 | 12.6℃ | 8.3℃ |
| 12月 | 7.8℃ | 3.1℃ |
| 1月 | 5.3℃ | 0.6℃ |
| 2月 | 6.1℃ | 1.3℃ |
出典は気象庁の小田原の平年値(1991〜2020年・2026年9月30日確認)です。これは市街地の観測値で、山頂の気候ではありません。また、登山道の凍結時期をそのまま示すものでもありません。1月・2月の日最低気温の月平均が0℃台〜1℃台という数字から言えるのは、「冬の朝は市街地でも0℃近くまで冷える日がある」ところまでです。
編集部の見立て:幕山の冬は、凍結を恐れて装備を重くするより、日の短さに合わせて計画を前倒しするほうが効く山だと考えています。気温の数字は「冷える日もある」ことを教えてくれますが、「何日に凍る」とは教えてくれません。その日の朝の冷え込みと天気予報を見て、足元の備えを決めてください。
冬の計画でいちばん効く数字は、日の入の時刻です。国立天文台の暦計算室によると、横浜(神奈川県の県庁所在地)の日の入は次のとおりです(2026年9月30日確認)。幕山の登山口や山頂の値ではなく、山の中は谷や斜面の影でこれより早く暗くなる場所があります。
| 日付 | 横浜の日の入 | どこにいても下りに向かう時刻(日の入の2時間前) | 幕山だけの日の歩き出しの遅い限界 |
|---|---|---|---|
| 2026年10月15日 | 17:07 | 15:07 | 12:32 |
| 2026年11月15日 | 16:35 | 14:35 | 12:00 |
| 2026年11月30日 | 16:29 | 14:29 | 11:54 |
| 2026年12月15日 | 16:30 | 14:30 | 11:55 |
| 2027年1月15日 | 16:51 | 14:51 | 12:16 |
| 2027年2月15日 | 17:23 | 15:23 | 12:48 |
表の右2列は、国立天文台の日の入から編集部が計算した目安です。「歩き出しの遅い限界」は、日の入の1時間前に下山を終える前提で、公式の歩行155分と休憩の合計60分を差し引いた時刻です。公式が示す引き返し時刻ではありません。自分の倍率が1.2倍なら、さらに30分ほど早めてください。
読み方を1つ示します。12月15日に幕山だけを歩くなら、11時55分には歩き出していたい計算です。そして14時30分になったら、山頂の手前でも、南郷山への分岐でも、そこから下りに向かいます。冬の幕山では「昼前に歩き出し、14時半には下りに入る」が基本の形です。南郷山まで回る日は、朝のうちに歩き出す計画にしてください。
日没から行動時間を逆算する考え方は、幕山に限らずどの山でも同じです。月ごとの日の入の早見表と、引き返し時刻の決め方は登山の日没と引き返し時刻の逆算法をまとめた記事で詳しく整理しています。
冬に足す装備は、幕山で本当に要るものに絞れます。1つ目は、暗くなったときのヘッドライトです。予定どおりなら使わない道具ですが、下山が遅れた日に足元を照らせるかどうかで、安全が大きく変わります。Black DiamondのCosmo 350-Rは、型番Cosmo 350-Rのヘッドランプです。冬の短い日に、使わない前提でもザックに常に入れておく1個を決めたい人に向きます。
2つ目は、休憩中に体を冷やさない保温着です。歩いているあいだは暑くても、山頂で風に当たりながら昼食を取ると、体はすぐに冷えます。中間着の厚さは、行く月の気温から決めると過不足がありません。登山用フリースの厚さを9〜12月の実気温から決める方法を目安にすると、幕山の冬にどの程度の厚さがあれば足りるかを判断できます。
3つ目の手袋は、薄手のもので十分な日が多いはずです。一方で、チェーンスパイクのような滑り止めは、幕山では最初から前提にする装備ではないと編集部は考えています。凍結の公式の記載が無い以上、寒波のあとや冷え込んだ朝の予報を見て、必要なら足す、という扱いが現実的です。
冬の幕山で気をつけたいのは、梅の宴の期間に日没の早さとバスの変更が重なることです。2026年は2月14日以降、定期路線バスが鍛冶屋行きに変わりました。「幕山公園から帰りのバスに乗れる」と思って下山を遅らせると、バス停までの歩きが加わって日没に近づきます。
冬でも雪で閉じにくい海沿いの低山を、関東でどう選ぶかは冬に歩く関東の海沿い低山と選ぶ順番をまとめた記事で、凍結への備えを含めた冬の低山の選び方は冬の低山日帰りの選び方と凍結への備えで整理しています。幕山をほかの冬の低山と比べたいときの材料になります。
服装と持ち物|海に近い626mの山は「厚着」より「風を止める」を先に
幕山は海に近い湯河原の山です。市街地の気温が穏やかでも、山頂や尾根では風が当たり、体感はぐっと冷えます。冬の服装で優先するのは、厚手の服を重ねることではなく、風を止める1枚を持つことです。厚着で登り始めると汗をかき、その汗が山頂の風で冷えて体温を奪います。
服は3つの層で考えると整理しやすくなります。肌に触れる1枚目は、汗を吸っても冷えにくい素材。2枚目は、体温を保つ中間着。3枚目は、風を止める上着です。歩いているあいだは1枚目と3枚目、休憩では2枚目を足す、というように、止まっているときと動いているときで組み合わせを変えます。
1枚目に綿のシャツを選ぶと、汗が乾かずに体が冷えます。メリノウールや化繊の、登山用の下着を選んでください。Smartwool(スマートウール)のクラシックオールシーズンメリノベースレイヤー ロングスリーブ(SW61030)は、メリノウールの長袖ベースレイヤーです。登りで汗をかき、山頂で止まったときに汗冷えしやすい人に向きます。
3枚目の風を止める上着は、ウィンドブレーカーかレインウェアで代用できます。レインウェアは防水なので雨の日にも使えますが、晴れの日に着て歩くと蒸れやすくなります。風だけを止めたい晴れの日なら、軽いウィンドブレーカーのほうが扱いやすい場面が多いはずです。どちらを持つかは、登山用ウィンドブレーカーとレインウェアの違いと重さの比較を目安に、その日の天気で決めてください。
ウィンドブレーカーはレインウェアの代わりになりません。雨の予報がある日は、防水のレインウェアを必ず持ってください。ウィンドブレーカーだけで雨に濡れると、生地を通って水がしみ込み、風の中で一気に体が冷えます。
持ち物は、冬の半日の低山として過不足のない組み合わせにします。
- 溝の残った登山靴(ぬかるむ区間を含むなら防水のもの)
- 汗冷えしにくい1枚目(メリノウールか化繊)
- 休憩で足す保温着(フリースか中わた入り)
- 風を止める上着(晴れならウィンドブレーカー、雨の予報ならレインウェア)
- 薄手の手袋と、耳まで覆える帽子
- ヘッドライト(冬は使わない予定でも入れておく)
- 飲み物と行動食、下山先のバス時刻のメモ
水と行動食の量は、行程の長さで決めます。幕山だけの半日なら、冬は汗の量が少ないぶん飲み物は控えめでも足りることが多いですが、南郷山まで回る日は量を増やしてください。冷たい飲み物は体を冷やすので、保温ボトルに温かい飲み物を入れておくと、山頂の休憩で体が温まります。
肌の露出を減らすことは、寒さだけでなく虫への対策にもなります。湯河原町の公式ページには、ハチを見つけたらそっと立ち去るようにという注意書きがあります(2026年9月30日確認)。暖かい時期に歩くときは、長袖・長ズボンを基本にしてください。
編集部の見立て:幕山の冬の服装は「何を着るか」より「いつ脱いで、いつ着るか」で差が出ます。歩き出しは少し寒いくらいで出発し、山頂に着く前に保温着と上着をすぐ出せる位置に入れておく。この段取りだけで、汗冷えの多くは防げると考えています。
幕岩(クライミングゲレンデ)と登山道|一般の登山者が近づかない理由
幕山の周辺には「幕岩」と呼ばれる岩場があり、クライミングゲレンデとして知られています。ロープを使って岩を登るクライマーが集まる場所で、ハイキングで山頂を目指す登山者とは、同じ山にいても目的も装備もまったく違います。
幕岩の利用ルールや、登山道とどこで接するかについては、湯河原町・観光協会のいずれにも公式の案内が見当たりません(2026年9月30日確認)。岩場に近づく予定がある場合は、事前に施設管理者側の最新情報を確かめてください。一般の登山者に向けて言えるのは、ハイキングの装備で岩場へ入らない、登攀を試さないということです。
岩場の下や、クライマーが登っている真下には立ち止まらないでください。岩場では、登る人の足元から石が落ちることがあります。ロープや道具に触れる、登っている人に大きな声をかける、といった行為も、クライマーの安全を損ないます。
登山道を歩いていて岩場の近くを通るときは、次のことを心がけると、双方にとって安全です。1つ目は、登山道から外れないこと。岩場の見物をしたくなっても、踏み跡をたどって近づくのは避けます。2つ目は、岩場の真下で休憩しないこと。3つ目は、クライマーの荷物や道具が置かれている場所に踏み込まないことです。
クライミングに興味がある人は、登山の延長で岩場に入るのではなく、講習やジムで基本を身につけてから、しかるべき装備と経験者の同行のもとで取り組んでください。岩場での安全確保には、ロープの扱いや確保の技術が欠かせません。ハイキングの靴と手袋で岩を登ることは、転落の危険と隣り合わせです。
クライミングゲレンデのある山では、週末に駐車場や公園の周辺でクライマーと登山者が同じ時間帯に集まることがあります。駐車場の台数は公式の記載が見当たらないので、車で行く日は、時間に余裕を持って出かけてください。
子ども連れで歩く場合は、岩場の近くでは手をつなぐか、大人が先を歩いて道から外れないようにします。子どもは岩を見ると登りたくなるものですが、登山道の脇の岩でも、足を滑らせれば大けがにつながります。休憩は、岩場から離れた平らな場所で取ってください。
写真を撮るときも同じ考え方です。登っているクライマーを撮りたくなっても、真下や近くに寄って構えるのは避けます。撮影のために登山道を外れれば、それだけ落石や転倒の危険に近づきます。遠くから眺めるにとどめるのが、同じ山を使う者どうしの礼儀です。
編集部の判断:幕岩は、登山者にとって「眺める場所」であって「近づく場所」ではないと考えています。公式の利用ルールが見当たらないからこそ、一般の登山者は登山道から外れないという単純な線を守るのがいちばん確かです。岩に触れてみたい気持ちは、クライミングの講習で満たしてください。
通行止め・クマ・ハチは出発前に自分で見る|「告知が無い」を「安全」と読まない
幕山・南郷山の通行止めや入山禁止の告知は、2026年9月30日時点で湯河原町の公式「ハイキングコース」ページに見当たりません。このページは2026年1月27日に更新されており、天照山ハイキングコースの通行止め解除の告知が載っています。つまり、町のハイキングコースに関する告知は、このページにまとまって出る形になっています。
だからこそ、出発前に開くべき最初のページはここです。ただし「ページに告知が無い」は「今日の道が安全」という意味ではありません。大雨や台風のあとに倒木や路肩の崩れが起きても、告知が出るまでには時間がかかることがあります。台風の直後や大雨の翌日は、告知の有無にかかわらず、別の日に回す判断も持っておいてください。
現地で道がふさがっていたり、崩れていたりしたら、無理に越えずに引き返してください。倒木をまたいだり、崩れた斜面を横切ったりすると、足元がさらに崩れる危険があります。見つけた状況は、下山後に湯河原町へ伝えると、ほかの登山者の役に立ちます。
クマについては、神奈川県がツキノワグマの目撃情報のページを設けており、令和8年度(2026年度)分の情報が2026年9月28日に更新されています(2026年9月30日確認)。幕山・南郷山の周辺でクマが目撃されているかは、出かける前にこのページ(https://www.pref.kanagawa.jp/docs/t4i/cnt/f3813/)で最新の情報を確かめてください。
都道府県の公式マップのどこを見て、どう判断するかという手順は、登山前のクマ出没情報の調べ方と3段階の確認手順で整理しています。神奈川県のページも、同じ手順で読み進められます。
ハチとヤマビルは、季節で状況が大きく変わります。湯河原町の公式ページには、ハチを見つけたらそっと立ち去るようにという注意書きがあります。一方で、幕山・南郷山でヤマビルやハチが今どのくらい出ているかは、公式の記載が見当たりません(2026年9月30日確認)。町の注意書きを参考に、肌の露出を減らし、足元や休憩場所に目を配ってください。
出発前の確認は、次の順番で進めると漏れがありません。
- 湯河原町「ハイキングコース」ページ(https://www.town.yugawara.kanagawa.jp/soshiki/8/1280.html)を開き、幕山・南郷山に関する通行止めや注意の告知がないかを見る
- 神奈川県のツキノワグマ目撃情報のページを開き、最新の更新日と、湯河原町の周辺の記載を確かめる
- 箱根登山バスの公式で、行きと帰りのバスの時刻と行き先(幕山公園行きか鍛冶屋行きか)を確かめ、下山先のバス停の最終便を控える
この3つに天気予報を加えれば、出発前の確認は十分です。前日の夜に一度、当日の朝にもう一度開くと、夜のうちに出た告知も拾えます。どれか1つでも気になる情報があれば、幕山だけで下りる計画に縮めるか、日を改めてください。
編集部の見立て:規制やクマの情報は、記事の数字よりも早く古くなります。どの記事を読んでも、最後は公式のページを自分の目で開くことが欠かせません。確認先を3つに絞っておけば、出発前の数分で済む作業になると考えています。
626mと625m、入園料200円と300円|数字が食い違うときの確かめ方
幕山について調べていると、資料によって数字が違う場面に出会います。代表的なのは、山頂の標高と、梅の宴の入園料です。どちらも「どれかが間違い」と決めつけるより、それぞれの数字が誰の、いつの資料なのかを見分けるほうが役に立ちます。
| 項目 | 資料A | 資料B |
|---|---|---|
| 幕山の標高 | 626m(湯河原町の公式ページ) | 625m(日本山岳会のページ) |
| 梅の宴の入園料 | 200円(2025年の観光協会公式チラシ) | 300円(観光協会の現在のスポット案内) |
| 池の名前の表記 | 自鑑水(湯河原町の公式ページ) | 自観水(民間の登山情報サイト) |
出典は各ページ(2026年9月30日確認)です。標高については、山のある自治体が公式に示している626mを使います。1mの差は、登山の計画にはほとんど影響しません。気にするべきは、標高そのものより、歩く時間とバスの時刻のほうです。
入園料は、少し事情が違います。どちらも観光協会の公式の資料ですが、200円は2025年のチラシ、300円は現在のスポット案内で、年も資料の性格も異なります。公式どうしで数字が分かれているときは、どちらも「確定額」として扱わないのが安全です。2026年分・次回分の入園料は、観光協会で確かめてください。
池の名前は、湯河原町の公式表記である「自鑑水」を使います。民間のサイトでは「自観水」と書かれていることもあり、地図アプリや登山記録を検索するときは、両方の表記で探すと情報が見つかりやすくなります。
数字が食い違うときの確かめ方は、3つの問いで整理できます。1つ目は「誰が出した数字か」。自治体や観光協会、交通事業者といった、その数字に責任を持つ側の資料が優先です。2つ目は「いつの数字か」。チラシや告知には年があり、前の年の値がそのまま次の年に通用するとは限りません。3つ目は「何を数えた数字か」。コース全体の値か区間の値か、観測地点はどこか、を見分けます。
バスの時刻も、同じ考え方で扱います。湯河原町の公式ページにも時刻が載っていますが、そのページの時刻が今のダイヤかどうかは、ページからは読み取れません。交通事業者である箱根登山バスの公式で、出かける日のダイヤを確かめるのが確実です。町のページは登山道の告知を見る場所、バスの時刻は事業者のページで見る場所、と役割を分けると迷いません。
気温の数字にも注意が要ります。冬の章で示した小田原の平年値は、市街地の観測値です。山頂の気温や、登山道が凍るかどうかをそのまま示す数字ではありません。数字を使うときは、その数字が「どこで測った、何の値か」を必ず添えて考えてください。
編集部の判断:数字が2つあると、つい大きいほう・新しいほうを選びたくなりますが、大事なのは「その数字に責任を持つのは誰か」です。標高は自治体、バスは事業者、入園料は主催側の最新の発表。この3つの行き先を覚えておけば、情報が食い違っても迷わずに済みます。
よくある質問
Q. 幕山は登山を始めたばかりでも歩けますか?
A. 幕山だけを登って下りる計画なら、規模の面では無理のない山です。観光協会の公式値で、幕山ハイキングコース全体は約5.0km・歩行155分です(2026年9月30日確認)。休憩を足すと3時間を超えるので、歩行3時間前後の山を歩いた経験があると安心です。南郷山まで回る歩き方は、町が「健脚向き」と紹介する南郷山ハイキングコースに近い規模になるので、慣れてからにしてください。
編集部の見立て:最初の幕山は「幕山だけ・昼前に歩き出す・溝のある靴」の3つがそろえば十分です。南郷山は、1回目で時間と足の感覚をつかんでからの楽しみに取っておくことを勧めます。
Q. 幕山公園から山頂まで何分かかりますか?
A. 幕山公園から山頂までの区間だけの距離・時間は、公式の区間別の数字が見当たりません。公式が示しているのは、幕山ハイキングコース全体で約5.0km・歩行155分という値です(2026年9月30日確認)。区間ごとの時間は、この全体値に自分の倍率を掛けて見積もり、現地で最初の休憩地点までの時間を計って修正してください。
Q. 梅の宴の期間でも、幕山公園行きのバスで行けますか?
A. 2026年の場合、梅の宴の前半(2月7日〜13日)は通常ダイヤの幕山公園行きでした。後半(2月14日〜3月8日)は、平日の10:00発・12:00発が鍛冶屋行きに変わり、土休日は全便が鍛冶屋行きになりました。代わりに町手配の有料シャトルバスが駅発7便・駐車場発7便で案内されていました(箱根登山バス公式告知・2026年9月30日確認)。次の冬の扱いは、発表を待って箱根登山バスの公式で確かめてください。
Q. 冬の幕山にチェーンスパイクは要りますか?
A. 幕山・南郷山で凍結や積雪が始まる時期について、公式の記載は見当たりません(2026年9月30日確認)。近くの小田原の平年値では、1月の日最低気温の月平均が0.6℃、2月が1.3℃ですが、これは市街地の値です。寒波のあとや冷え込んだ朝の予報を見て、必要なら足す、という扱いが現実的です。それより先に、日没から歩き出しの時刻を決めることを優先してください。
編集部の判断:冬の幕山で道具より効くのは時刻です。12月中旬なら横浜の日の入は16時30分ごろなので、昼前に歩き出し、14時半には下りに入る。この線を守ることが、滑り止めを持つこと以上の備えになると考えています。
Q. 幕山公園の駐車場は何台停められて、いくらですか?
A. 観光協会の公式ページには駐車場「有り」とありますが、台数の記載は見当たりません。料金は梅の宴の期間中に有料になり、2025年は普通車1回500円・大型バス1回2,000円でした。2026年分・次回分の料金と、期間外の料金は公式の記載が見当たらないので、湯河原温泉観光協会(https://www.yugawara.or.jp/sightseeing/657/)で確かめてください(2026年9月30日確認)。
まとめ:今日やることは1つ
幕山は、湯河原町鍛冶屋にある標高626mの山で、公式の幕山ハイキングコース全体は約5.0km・歩行155分です。区間ごとの公式の数字は見当たらないので、全体値に自分の倍率を掛けて時間を見積もります。南郷山・自鑑水まで回るかどうかは、幕山の山頂に着いた時刻と足の具合で決めます。
冬の幕山で計画を左右するのは、凍結より日没の早さと海からの風、そして梅の宴の期間のバスの変更です。2026年の梅の宴は2月7日〜3月8日で、後半は定期路線バスが鍛冶屋行きに変わりました。次の冬の期間とバスは、発表を待って公式で確かめてください。
編集部の見立て:幕山で迷ったら「幕山だけ・昼前に歩き出す・14時半には下りに入る」を基本形にしてください。南郷山を足すのは、この基本形で余裕があったときだけ。そう決めておくだけで、冬の短い日でも計画が崩れにくくなります。
登山口をどちらにするかは、次の流れで決められます。バスで行く日は、その日のバスが幕山公園行きか鍛冶屋行きかを確かめ、着いた側から歩き出す。車で行く日は、幕山公園の駐車場を使い、梅の宴の期間なら料金と混雑を見込む。南郷山まで回る日は、下山先の鍛冶屋のバス停の最終便を控えておく。どの場合も、今日やることは1つ、出発前に湯河原町の「ハイキングコース」ページを開くことです。
編集部の判断:記事の数字は、読んだ日から少しずつ古くなります。規制・バス・料金は、最後に必ず公式で確かめる。そのうえで、ここにある判断の材料を使って、自分の足と時間に合った幕山の1日を組み立ててください。
- 湯河原町「ハイキングコース」ページと神奈川県のツキノワグマ目撃情報のページを開き、幕山・南郷山に関する告知と最新の更新日を確かめる
- 箱根登山バスの公式で、行きのバスの行き先(幕山公園行きか鍛冶屋行きか)と、下山先のバス停の最終便を控える
- 行く日の横浜の日の入から、歩き出しの遅い限界と「どこにいても下りに向かう時刻」を決め、南郷山まで回るかどうかの線を山頂の時刻で1本引いておく
出典
- 湯河原町「ハイキングコース」(幕山の標高626m・大石ヶ平〜幕山山頂の湧水の注意・南郷山ハイキングコース「健脚向き」・ハチの注意・通行止め告知の掲載状況)https://www.town.yugawara.kanagawa.jp/soshiki/8/1280.html(2026年9月30日確認)
- 湯河原温泉観光協会「幕山ハイキングコース」(全体約5.0km・歩行155分)https://www.yugawara.or.jp/hiking/1062/(2026年9月30日確認)
- 湯河原温泉観光協会「南郷山ハイキングコース」(南郷山611m・約13.5km・230分・鍛冶屋バス停〜南郷山山頂約90分・鍛冶屋行きバス約9分)https://www.yugawara.or.jp/hiking/1034/(2026年9月30日確認)
- 湯河原温泉観光協会「幕山公園」(住所・駐車場・入園料の案内)https://www.yugawara.or.jp/sightseeing/657/(2026年9月30日確認)
- 湯河原温泉観光協会「2025 梅の宴」公式チラシ(2025年の期間・駐車料金・入園料)https://www.yugawara.or.jp/wp/wp-content/uploads/2020/11/2025_%E6%A2%85%E3%81%AE%E5%AE%B4%E3%83%81%E3%83%A9%E3%82%B7.pdf(2026年9月30日確認)
- 箱根登山バス「2026年 湯河原梅林 梅の宴」期間中の運行告知 https://www.hakonenavi.jp/_wp/wp-content/uploads/2026/01/335268aca3952a8065d6e37da1c6ca9a.pdf(2026年9月30日確認)
- 箱根登山バス 湯河原駅の乗場案内 https://www.hakonenavi.jp/transportation/station/yugawaraeki/(2026年9月30日確認)
- 気象庁「平年値(小田原)」1991〜2020年 https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/view/nml_amd_ym.php?block_no=1008&prec_no=46(2026年9月30日確認)
- 国立天文台 暦計算室「各地のこよみ」横浜 2026年10〜12月 https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/2026/s1510.html / https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/2026/s1511.html / https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/2026/s1512.html(2026年9月30日確認)
- 国立天文台 暦計算室「各地のこよみ」横浜 2027年1〜2月 https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/2027/s1501.html / https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/2027/s1502.html(2026年9月30日確認)
- 神奈川県「ツキノワグマの目撃等情報」https://www.pref.kanagawa.jp/docs/t4i/cnt/f3813/(2026年9月30日確認)
- 日本山岳会(幕山の標高625mの掲載)https://www.jac.or.jp/oyako/f17/a14KNG110s.html(2026年9月30日確認)
