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グレゴリーの登山リュックで迷っているなら、まず ZULU 35 を基準に置いてください。容量35L、重量約1.50kg、価格33,000円(税込・2026年8月18日確認時点)。日帰りにも山小屋1泊にも振れる、いちばん潰しの利くサイズです。
そこから荷物が少ないなら ZULU 30(実容量28L)へ、テント泊まで見据えるなら ZULU 45(実容量43L)やバルトロ65へ広げる。グレゴリーのラインナップは数が多く見えますが、登山用途に絞れば軸は3本しかありません。容量・背面システム・背面長。この3つだけで決まります。
もうひとつ、先に言っておきたいことがあります。グレゴリーの「45」という数字は45Lを意味しません。公式スペック欄には実測43Lと書かれている。ここを知らずに他社の45Lと並べて比べると、判断がずれます。
- グレゴリーの登山ザックを絞り込む基準は容量・背面システム・背面長の3つだけ
- 号数(30/35/45)と実測容量は一致しないモデルがある。ZULU 45は公式に実測43L
- ZULU(フリーフロート)とSTOUT(バーサフィット)の設計思想の違いと選び分け
- 背面長の公式な測り方と、「号数別の適合表は公式に存在しない」という事実
- 日帰り20L〜縦走65Lまで、容量から用途を出す早見表
- グレゴリーが向かない人・デメリット
ザック選びそのものが初めてで、ブランドを問わず全体像から知りたい場合はザック選びの全体像をまとめた記事から読むほうが早いはずです。この記事はグレゴリーに絞って、モデル間の差だけを扱います。
グレゴリーの登山ザックは「容量・背面システム・背面長」の3点で決まる
選定基準とは、迷いを減らすために意図的に見る項目を減らすことである。色やポケットの数を最初に見ると、候補は永遠に絞れません。
基準1:容量は「泊数」ではなく「持ち物の総量」で決める
容量とは、パックの本体とポケットに収まる荷物の体積をリットルで表した数値である。日帰りなのに雨具・防寒着・行動食・1L以上の水まで持つ人は、20Lでは入りません。逆に山小屋泊でも寝具が要らないぶん、35Lで収まる人がいる。泊数だけで決めると外します。
グレゴリーの登山向けラインで実際に選択肢になるのは、20L・28L・33L・35L・43L・65L・70Lの7段階です。30Lという容量で何ができるかを具体的に整理した記事もあるので、この帯で迷ったら併読してください。
基準2:背面システムは「荷重をどこで受けるか」の設計思想
背面システムとは、肩と腰に荷重を配分し、歩行中の体の動きにパックを追従させるためのフレーム・パネル・ベルトの総称である。グレゴリーは登山向けに大きく3種類を使い分けています。
| 背面システム | 採用モデル | 背面長の調整幅 | 設計の狙い |
|---|---|---|---|
| フリーフロート・サスペンション | ZULU 30/35、JADE 33 | 3.5インチ(約89mm) | ヒップベルトが歩行の動きに追従。背中とパックの間を空気が流れる構造 |
| ダイナミック・フリー・フロート・サスペンション | ZULU 45 | 公式に数値記載なし | フリーフロートの上位。中容量帯の荷重を動きに追従させる |
| バーサフィット・サスペンション | STOUT 35、STOUT 70 | 4インチ(約10cm)刻みで調整可能 | アルミ製ウィッシュボーン・フレームと腰回りを包むヒップベルトで汎用性と耐久性 |
| FLOAT A3 | BALTORO 65 | 公式に数値記載なし | 大容量帯で体型に追従させるフィットシステム |
ここで注意点をひとつ。二次情報では BALTORO の背面を「レスポンスA3」と呼ぶ記事が見られますが、gregory.jp の本文・商品名・URLで確認できる公式呼称は FLOAT A3 だけでした(2026年8月18日確認時点)。当サイトは公式呼称のほうを採ります。
基準3:背面長は身長ではない
背面長とは、首の付け根の骨から腰骨の上端までの、背中に沿った長さである。身長が同じでも脚の長い人と胴の長い人では10cm近く違うことがあり、ここを外すと荷重が肩に集中します。測り方は次のH2で扱います。
編集部の見立て:色・ポケット・見た目は最後で構いません。容量と背面が合っていないザックは、どれだけ気に入っていても2時間で肩が痛くなります。
号数は容量ではない。ZULU 45の実容量は43Lと公式に書いてある
号数とは、モデル名の末尾に付く数字であり、おおよその容量帯を示す呼称である。実測容量そのものではありません。
グレゴリー公式の ZULU 45(SM/MDサイズ)の商品ページには、容量欄に 43L と明記されています(2026年8月18日確認時点)。同じサイズ展開で ZULU 30 は28L。一方で ZULU 35 は35L、JADE 33 は33Lと、号数と実容量が一致するモデルもある。つまり「グレゴリーは全部小さめ」でもなければ「号数=容量」でもない、モデルごとに見るしかないという結論になります。
グレゴリーの号数と実容量(SM/MDサイズ・2026年8月18日確認時点)
ZULU 30 → 28L(−2L)/ZULU 35 → 35L(一致)/ZULU 45 → 43L(−2L)/JADE 33 → 33L(一致)/NANO 20 → 20L(一致)/BALTORO 65 → 65L(Mサイズ・一致)


2Lの差は誤差ではありません。日帰りザックの2Lは、たたんだレインウェア上下がぎりぎり入るかどうかの境目です。500mlペットボトル4本ぶんの体積、と言い換えれば実感が近いでしょうか。
他社の45Lと ZULU 45 を並べて「同じ45Lなのにグレゴリーのほうが小さい」と感じる人が出るのは、この2Lのためです。スペック表を見るときは号数ではなく容量欄の数字を読む——グレゴリーに限らず有効な習慣です。
背面長は自分で測れる。ただし「号数別の適合表」は公式に存在しない
フィッティングとは、パックの背面長を自分の胴の長さに合わせ、荷重の大半を腰で受けられる状態にする調整作業である。
公式が示している測り方
グレゴリー公式の「サイズの選び方」ページには、測定手順が明記されています。首を前に傾けたときに突出する骨(第七頸椎骨)を起点に、背中に沿ってまっすぐ、両腰骨の上端を結ぶ水平線までを測る。これが背面長です(2026年8月18日確認時点)。
- 首を前に傾け、いちばん出っ張る骨を指で探す(第七頸椎骨)
- 両手を腰に当て、左右の腰骨の上端を結ぶ水平線を意識する
- その2点間を、背中の曲線に沿ってメジャーでまっすぐ測る
- 1人では正確に測れないため、必ず誰かに測ってもらう
- 出た数値をcmで控える(インチ表記の換算は下の表を使う)
ここからが正直な話:公式に「S/M/L別の適合レンジ表」は無い
ここは他の記事と書いていることが変わる部分なので、はっきり書きます。グレゴリー公式の一般公開ページに、SM/MD/LGといった号数ごとの適合トルソレンジ(何cm〜何cmならこのサイズ)を示した数値表は存在しません。
公式サイトの「サイズチャート」ページにあるのは、13インチ(33.0cm)から22インチ(55.9cm)までのインチとcmの単位換算表だけです。静的な取得とブラウザでの表示確認の両方で同じ内容でした(2026年8月18日確認時点)。個別の商品ページにも「適応身長」「適応トルソレンジ」の記載は見当たりません。
「メーカー公式の適合表」と書いてある記事には注意してください。当編集部が2026年8月18日に確認した範囲では、その表は公式サイト上で確認できませんでした。店舗スタッフの聞き取りをまとめた記事など二次情報は存在しますが、それは公式の数値表ではありません。当サイトも、自分たちで作った早見表を「公式」と称することはしません。
では、公式の数値で何が言えるのか
使える公式の数値は2つあります。調整幅です。ZULU/JADE のフリーフロート・サスペンションは背面長を3.5インチ(約89mm)の範囲で調整できる。STOUT は4インチ(約10cm)刻みで調整可能。つまり、購入時に選ぶ号数(SM/MD、MD/LGなど)で大まかな帯を決め、そこから約9cmの範囲で自分に合わせ込む、という二段構えの設計です。
当サイトの結論
背面長は自分で測れる。調整幅も公式に数値がある。けれど「あなたの◯◯cmならSM/MD」と断定できる公式の対応表は無い。だから最終判断は、実物を背負って荷重を入れた状態で決めるしかありません。ネットで買うなら、試着した上で型番を控えて注文する順序にしてください。
荷重の受け方やベルトの締め順など、ブランドを問わない調整の基本は背面長の測り方とフィッティングの記事で手順として整理しています。ちなみに公式の「正しいフィット」ページでは、ウェストベルトは腰骨の上端より約2.5cm上、ベルトの間隔は10〜15cmといった具体的な数値も示されています(2026年8月18日確認時点)。
編集部の本音:分からないことを分からないと書くと弱く見えます。それでも、存在しない公式表をあるかのように書いて読者に買わせるより、こちらのほうがましだと考えています。なお背負って痛みやしびれが続く場合は、装備の調整で粘らず医療機関に相談してください。
主要モデル比較表と、容量から用途を出す早見表
比較表とは、同じ項目を同じ単位で並べて差だけを見えるようにした一覧である。以下はすべてグレゴリー公式の商品ページで確認した公表値です(2026年8月18日確認時点)。
| モデル | 容量 | 重量 | 価格(税込) | 背面システム | 主な用途 |
|---|---|---|---|---|---|
| NANO 20 | 20L | 0.545kg | 14,300円 | — | 低山・サブザック |
| ZULU 30(SM/MD) | 28L | 1.38kg | 29,700円 | フリーフロート | 荷物多めの日帰り |
| JADE 33(SM/MD) | 33L | 1.584kg | 33,000円 | フリーフロート | 女性向け・日帰り〜小屋泊 |
| ZULU 35(SM/MD) | 35L | 約1.50kg | 33,000円 | フリーフロート | 日帰り〜山小屋泊 |
| STOUT 35 | 35L | 1.31kg | 30,800円 | バーサフィット | 日帰り〜小屋泊・耐久重視 |
| ZULU 45(SM/MD) | 実測43L | 1.56kg | 35,200円 | ダイナミック・フリーフロート | 山小屋泊メイン・1泊分 |
| BALTORO 65(M) | 65L | 2.278kg | 57,200円 | FLOAT A3 | テント泊・縦走 |
| STOUT 70 | 70L | 1.66kg | 40,700円 | バーサフィット | テント泊対応の大容量 |
※価格・スペックはいずれもグレゴリー公式サイトの表示(2026年8月18日確認時点)。ハイライト行は当サイトが「最初の1つ」として推す基準による。
この表を横に見ると、STOUT 70 の位置づけが浮かびます。70Lで1.66kg、40,700円(税込・2026年8月18日確認時点)。65Lで2.278kg・57,200円の BALTORO 65 に対し、容量は上でありながら軽く、価格は16,500円安い。背負い心地の作り込みが違うので単純な優劣ではありませんが、予算で詰まったときの逃げ道にはなります。
ブランドをまたいで比べたい人は登山リュック メンズの他ブランド比較と、背面構造の考え方が対照的なオスプレーのシリーズの選び分けを並べて読むと、グレゴリーの立ち位置が見えやすくなります。


日帰り山小屋泊テント泊 迷ったときの当サイトの目安:日帰りで荷物が少ないなら20〜28L、日帰り全般と山小屋1泊をまたぐなら33〜35L、山小屋泊が主で1泊分の装備を入れるなら43L前後、テント泊と縦走なら65〜70L。
日帰りから山小屋泊までの中心はZULU 35
ZULU とは、グレゴリーのメンズ向けハイキングラインであり、フリーフロート・サスペンションによる通気性と追従性を軸にしたシリーズである。
ZULU 35:最初の1つに推す理由
ZULU 35(SM/MDサイズ)は容量35L、重量約1.50kg、価格33,000円(税込・2026年8月18日確認時点)。寸法は63.5×32.4×29.2cm。背面システムはフリーフロート・サスペンションで、背面長は3.5インチ(約89mm)の範囲で調整できます。
1.50kgという重量は、1Lの水筒に水を入れた状態1本半ぶんくらい。軽量を売りにする他社の30L台と比べれば重い部類ですが、その差はフレームと背面パネルの厚みに使われています。公式が説明しているとおり、背中とパックの間を空気が自由に流れる構造で、ヒップベルトが歩行の動きに追従する。夏の樹林帯で背中が濡れきる不快さを減らす方向の設計です。
日帰りで雨具・防寒着・水1.5L・行動食・ヘッドランプまで入れて余裕があり、山小屋1泊なら着替えを足しても収まる。この「1つで2役」が効くので、グレゴリーで最初の1本を買うならここを推します。
ZULU 30:日帰りに寄せるならこちら
ZULU 30(SM/MDサイズ)は号数こそ30ですが、公式スペック欄の容量は28L。重量1.38kg、価格29,700円(税込・2026年8月18日確認時点)、寸法57.2×32.4×27.9cm。背面はZULU 35と同じフリーフロート・サスペンションです。
35Lとの差は7L、重量差は約120g。数字だけ見ると小さな違いに思えますが、実際に効くのは高さの差です。57.2cmと63.5cmで6.3cm低くなるぶん、振り向いたときにパックの上端が後頭部に当たりにくい。低身長の人や、岩場で首を大きく振る山を歩く人には、この6.3cmが快適さの差になります。
泊まらない、荷物は増やさないと決めているなら28Lで足ります。逆に「そのうち小屋泊もしたい」と思っているなら、素直に35Lへ行くほうが後悔は少ない。
ZULU 45:号数と実容量の話が、いちばん効くモデル
ZULU 45(SM/MDサイズ)の公式スペックは、容量実測43L、重量1.56kg、価格35,200円(税込・2026年8月18日確認時点)、寸法63.5×32.4×31.8cm。背面システムはダイナミック・フリー・フロート・サスペンションです。
高さは ZULU 35 と同じ63.5cmで、奥行きだけが29.2cm→31.8cmに増えています。つまり背が伸びたのではなく、厚みで8L稼いだ設計。背中側の荷重バランスが崩れにくい方向の増やし方です。
山小屋泊がメインで、1泊分の装備を余裕をもって入れたい人。あるいはテント泊の入口として、シュラフとマットを外付けしながら始めたい人。この帯が43Lの守備範囲になります。ただし冬季を視野に入れるなら話が変わり、防寒着とアイゼン・ピッケルの収納を含めた要件は別物です。雪山向けザックに求められる条件を先に確認してから容量を決めてください。
ZULUとSTOUTは設計思想が違う
STOUT とは、グレゴリーのバックパッキングラインであり、汎用性と耐久性を前面に置いたシリーズである。
同じ35Lでも、STOUT 35 は容量35L、重量1.31kg、価格30,800円(税込・2026年8月18日確認時点)、寸法68.6×33.0×25.4cm。ZULU 35 より約190g軽く、2,200円安い。背面長は4インチ(約10cm)刻みで調整可能です。
公式の機能ページはSTOUTをこう説明しています。トレイルのスタートから山頂までのさまざまな場面に対応できる汎用性と、高度な耐久性を備えたモデル。調節可能なバーサフィット・サスペンションと、腰回りを包み込むヒップベルト、そしてアルミ製のウィッシュボーン・フレーム——この3点が構造の中核です(2026年8月18日確認時点)。
数字を並べただけでは伝わりにくいので、翻訳します。ZULU は「体の動きにパックを追従させて、背中の通気も稼ぐ」方向。STOUT は「フレームでしっかり支え、生地とパーツの耐久で長く使う」方向。前者はフィットの気持ちよさ、後者は堅牢さと価格の手ごろさを取りにいっている、という違いです。
編集部の判断:初めての1本で予算を抑えたい・道具を雑に扱いがちだという自覚があるならSTOUT 35。背中の蒸れが苦手で、フィット感に投資する気があるならZULU 35。この二択で決まります。
寸法にも思想の差が出ています。STOUT 35 は68.6cmと背が高く、奥行きは25.4cmと薄い。ZULU 35 は63.5cmで奥行き29.2cm。同じ35Lでも、STOUTは縦に伸ばし、ZULUは厚みで取る形です。細身の人はSTOUTのほうが体から離れにくいと感じることがあります。
テント泊・縦走の上限はバルトロ65
BALTORO とは、グレゴリーのメンズ大型バックパッキングラインであり、長期・重荷での荷重分散を目的に設計されたシリーズである。
BALTORO 65(Mサイズ)は容量65L、重量2.278kg、価格57,200円(税込・2026年8月18日確認時点)、寸法81.0×34.0×34.0cm。背面システムは公式に FLOAT A3 と明記されています。
2.278kgは、2Lペットボトル1本より少し重いくらい。空の状態でこれだけあるのは、荷重を体に追従させる機構が入っているためです。テント・シュラフ・マット・食料まで積んで15kgを超えたとき、この機構の有無が肩と腰の負担配分を変えます。
テント泊を続ける前提が固まっているなら、ここに投資する価値はある。逆に「年に1回テント泊するかどうか」なら、価格差16,500円ぶんを別の装備に回すか、70Lで40,700円(税込・2026年8月18日確認時点)のSTOUT 70を検討するほうが合理的です。
山小屋泊から入って、テント泊に進むかまだ決めていない——という人はテント泊の朝を想像してみてください。撤収したテントを濡れたまま外に括り付け、下山まで担ぐ。その重さを腰で受けられるかどうかが、65Lクラスを選ぶ意味です。
女性の体型に合わせるならJADE 33
JADE とは、グレゴリーのウィメンズ向けハイキングラインであり、ZULUと同じフリーフロート・サスペンションを女性向けフィットで構成したシリーズである。
JADE 33(SM/MDサイズ)は容量33L、重量1.584kg、価格33,000円(税込・2026年8月18日確認時点)、寸法63.5×31.8×26.7cm。背面システムはZULUと同じフリーフロート・サスペンション表記で、背面長の調整幅も3.5インチ(約89mm)です。
「女性向け」が具体的に何を指すのかは、公式の「女性専用フィット」ページに書かれています。女性の肩幅に合わせてショルダーハーネスの取り付け位置が狭い。バストへ干渉しないよう細く、適正な角度が付けられている。男性より身長が低いことを前提に、女性に適した背面の長さでデザインされている。丸く幅広い骨盤を包み込むウェストベルト。サイズ展開はXS・S・Mの3段階です(2026年8月18日確認時点)。
寸法でも差が確認できます。ZULU 35 が32.4×29.2cmなのに対し、JADE 33 は31.8×26.7cm。幅で0.6cm、奥行きで2.5cm細い。容量が2L少ないのは、この細さのぶんです。色違いではなく形が違う——ここは押さえておいてください。
低山とサブザックはナノ20、街用はクラシックサコッシュM
サブザックとは、本体のザックとは別に、山頂往復や行動中の小物用に使う小型のパックである。
NANO 20 は容量20L、重量0.545kg、価格14,300円(税込・2026年8月18日確認時点)、寸法52.0×28.0×19.0cm。性別区分のないユニセックス表記です。
0.545kgは500mlペットボトル1本ぶんくらい。ZULU 35 の1.50kgと比べると3分の1です。フレームらしいフレームを持たないぶん重荷は苦手ですが、標高差の小さい低山ハイク、テント場から山頂を往復するアタック、あるいは通勤との兼用まで守備範囲に入ります。1本目のザックとしてではなく、2本目として持つ価値があるモデルです。
最後に1点、混同されやすいので分けておきます。クラシックサコッシュMは容量1.5L、重量0.16kg、価格6,600円(税込・2026年8月18日確認時点)、寸法20.0×26.0×1.5cm。これは登山用のザックではありません。厚みが1.5cmしかなく、雨具も水も入りません。
用途としては、街での小物入れ、あるいは登山口までの移動中に財布・スマホ・切符をまとめておく袋。山行中に本体ザックの前に下げてカメラや行動食を入れる使い方をする人もいますが、登山装備を減らす目的で選ぶものではない、という前提だけ共有しておきます。
なお「デイパックLT」という名前で探している人が一定数いますが、この商品名は現行のラインナップに存在しません(2026年8月18日確認時点)。現行の近似モデルはCLASSIC DAY デイパック LTC(26L・0.76kg・33,000円税込)で、旧世代の呼び名が中古出品などに残っている状態とみられます。旧名で検索して出てこなくても、廃盤とは限りません。
グレゴリーが向かない人・デメリット
デメリットとは、設計上の狙いを優先した結果として切り捨てられている性能のことである。グレゴリーの場合、それは主に重量と価格に出ます。
- 1gでも軽くしたい人:ZULU 35 は約1.50kg、BALTORO 65 は2.278kg。ウルトラライト志向のパックと比べれば重い部類に入る
- 予算を2万円以下に抑えたい人:登山向けラインは29,700円〜57,200円(税込・2026年8月18日確認時点)。20L台のNANO 20を除けば3万円前後からになる
- 試着せずにネットだけで完結させたい人:号数別の適合レンジ表が公式に無い以上、サイズは背負って決めるしかない
- 薄くて体に張り付くパックが好みの人:フリーフロート系は背中に空気の層を作る構造で、体との一体感より通気と追従を優先している
- サコッシュやナノ20に登山ザックの役割を求める人:容量1.5L・20Lはそもそも主力ザックの代替にならない
サイズが合っていないザックを無理に背負い続けると、肩・首・腰に負担が集中します。歩行中のしびれや、下山後も引かない痛みが出た場合は、装備の調整で解決しようとせず医療機関に相談してください。行動中に体調が悪化して自力下山が難しいと判断したときは、迷わず警察・消防などの公的な救助窓口へ連絡を。
よくある質問
Q. グレゴリーの「45」は45Lではないのですか?
A. ZULU 45(SM/MDサイズ)については、公式の商品ページの容量欄が43Lです(2026年8月18日確認時点)。ZULU 30 も28Lで、号数より2L小さい。一方で ZULU 35 は35L、JADE 33 は33L、NANO 20 は20Lと号数どおりのモデルもあります。号数は容量帯を示す呼称であって実測値ではない、と理解するのが正確です。
Q. 自分の背面長が何cmなら、どのサイズを買えばいいですか?
A. 残念ながら、公式に断定できる対応表がありません。gregory.jpのサイズチャートページは13〜22インチ(33.0〜55.9cm)のインチ⇔cm換算表のみで、号数別の適合レンジ表ではないためです(2026年8月18日確認時点)。公式に確認できるのは測り方(第七頸椎骨〜腰骨上端の水平線)と調整幅(ZULU/JADEは3.5インチ、STOUTは4インチ刻み)まで。自分の数値を控えたうえで、店頭で荷重を入れて背負って決めてください。
Q. ZULU 35とSTOUT 35、初心者はどちらですか?
A. 予算と扱い方で分かれます。STOUT 35 は1.31kg・30,800円で、ZULU 35 より約190g軽く2,200円安い(いずれも税込・2026年8月18日確認時点)。アルミ製ウィッシュボーン・フレームと4インチ刻みのバーサフィット・サスペンションで、耐久性と汎用性に振った設計です。ZULU 35 は1.50kg・33,000円で、フリーフロート・サスペンションによる通気と追従に振っている。夏場の蒸れが気になるならZULU、コストと堅牢さならSTOUT、というのが当サイトの整理です。
Q. 女性がZULUを、男性がJADEを選んでもいいですか?
A. 規格として禁止されているものではありません。ただしJADEは肩幅・ハーネスの角度・背面長・ウェストベルトの形状を女性の体型前提で設計しているため、体型が合わない側が選ぶと調整幅を使い切っても合わない可能性があります。まず自分の体型に近い設計のラインから試し、合わなければもう一方も背負ってみる順序が確実です。
Q. テント泊はいきなり65Lを買うべきですか?
A. 頻度で決めてください。年に数回以上テント泊するなら BALTORO 65(65L・2.278kg・57,200円税込・2026年8月18日確認時点)の荷重分散が効きます。年1回程度なら、STOUT 70(70L・1.66kg・40,700円税込・同日確認時点)で容量を確保するか、ZULU 45 の43Lにマットとシュラフを外付けして始める手もあります。
まとめ:今日やることは1つ、背面長を測る
グレゴリーの登山リュックは、容量・背面システム・背面長の3点で絞れます。最初の1本なら ZULU 35(35L・約1.50kg・33,000円税込・2026年8月18日確認時点)。日帰りに寄せるなら28LのZULU 30、小屋泊主体なら実測43LのZULU 45、テント泊なら65LのBALTORO 65へ振る。予算と耐久性を優先するならSTOUT、女性の体型に合わせるならJADE 33です。
そして、この記事でいちばん覚えて帰ってほしいのは数字ではなく事実のほうです。号数は容量ではない。公式に号数別の適合表は無い。この2つを知っているだけで、スペック表の読み方と店頭での質問の仕方が変わります。
- 誰かに手伝ってもらい、第七頸椎骨から腰骨上端の水平線までを測ってcmで控える
- 上の比較表で、自分の荷物量に合う容量を1つに絞る(迷ったら35L)
- その容量のモデルを店頭で、荷重を入れた状態で背負ってサイズを確定させる
測るところまでは今日できます。背面長の測り方とフィッティングの手順に沿って数値を出しておけば、店頭での試着が一気に短く済みます。ブランドを決めきれていないならザック選びの全体像から、30L前後で悩んでいるなら30Lという容量で何ができるかから、それぞれ戻ってきてください。
参考・出典
- グレゴリー公式 ZULU 30(SM/MD)商品ページ / gregory.jp(2026年8月18日確認)
- グレゴリー公式 ZULU 35(SM/MD)商品ページ / gregory.jp(2026年8月18日確認)
- グレゴリー公式 ZULU 45(SM/MD)商品ページ / gregory.jp(2026年8月18日確認)
- グレゴリー公式 STOUT 35 商品ページ / gregory.jp(2026年8月18日確認)
- グレゴリー公式 STOUT 機能ページ / gregory.jp(2026年8月18日確認)
- グレゴリー公式 STOUT 70 商品ページ / gregory.jp(2026年8月18日確認)
- グレゴリー公式 BALTORO 65(M)商品ページ / gregory.jp(2026年8月18日確認)
- グレゴリー公式 BALTORO/DEVA 特集ページ(FLOAT A3) / gregory.jp(2026年8月18日確認)
- グレゴリー公式 JADE 33(SM/MD)商品ページ / gregory.jp(2026年8月18日確認)
- グレゴリー公式 NANO 20 商品ページ / gregory.jp(2026年8月18日確認)
- グレゴリー公式 CLASSIC DAY デイパック LTC 商品ページ / gregory.jp(2026年8月18日確認)
- グレゴリー公式 クラシックサコッシュM 商品ページ / gregory.jp(2026年8月18日確認)
- グレゴリー公式「サイズの選び方(背面長の測定)」 / gregory.jp(2026年8月18日確認)
- グレゴリー公式「サイズチャート」 / gregory.jp(2026年8月18日確認)
- グレゴリー公式「正しいフィット」 / gregory.jp(2026年8月18日確認)
- グレゴリー公式「女性専用フィット」 / gregory.jp(2026年8月18日確認)
- グレゴリー公式コラム「PLAY ON THE EARTH」第8回(フリーフロートの調整幅) / gregory.jp(2026年8月18日確認)
