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北海道の登山口へ向かう道の冬期通行止めは、2026年10月9日時点で、2026年度の閉鎖開始日がまだ公式に出ていない路線が多い状態です。知床峠を越える国道334号(知床横断道路)は、北海道開発局の発表によると2025年度は11月4日17:00から終日全面通行止めになり、2026年度の開始日は10月9日時点で未発表です。ほかの道も「2026年度の発表があるか」「無ければ2025年度はどうだったか」を年度つきで下の一覧に並べ、出発前に見る発表元を添えます。
北海道の登山口への道は、国道なら北海道開発局、道道なら各総合振興局・振興局の建設管理部、林道なら森林管理署や市町村と、発表する機関がばらばらです。同じ山へ向かう途中に、国道と道道と林道が続けて出てくることも珍しくありません。どの機関のどのページを見ればよいかが分かれば、日付が発表された日にすぐ気づけます。
もう1つ、混ぜてはいけない話があります。冬期通行止め、秋だけの夜間通行止め、マイカー規制、路線バスやロープウェイの運行終了、林道ゲートの施錠は、それぞれ決める主体も根拠も違います。さらに十勝岳や雌阿寒岳のように、道路が開いていても火山の噴火警戒レベルで登れる範囲が変わる山もあります。「道が開いているか」と「その山に登れるか」は、別々に確かめる2つの問いです。
閉鎖が近い時期の北海道の山は、道路が開いていても朝の路面や登山道が凍ることがあります。足回りが要る時期と道路が閉まる時期は同じではありません。日付の一覧と一緒に、閉鎖前後に歩くときの判断材料もまとめます。
- 知床峠(国道334号)は2025年度、10月24日〜11月3日が17:00〜翌9:00の夜間通行止め、11月4日17:00から終日全面通行止めだったこと(北海道開発局)
- 2026年度の知床峠の閉鎖開始日と夜間通行止めの時間帯は、2026年10月9日時点で未発表であること
- 札幌建設管理部は令和8年度(2026年10月〜2027年6月)の冬期通行止め一覧を公開済みで、室蘭・稚内の建設管理部は令和7年度版が掲載されている段階であること
- ニセコパノラマライン・銀泉台・望岳台・オンネトーへの道は、公式の年度別の日付が見当たらず、管理者の発表を自分で確かめる必要があること
- 樽前山の5合目ゲート〜7合目は、苫小牧市が10月8日6時の通行止め解除予定を案内していたこと
- 十勝岳はレベル3(入山規制)、雌阿寒岳と北海道駒ヶ岳はレベル2(火口周辺規制)で、道路の閉鎖とは別に登れる範囲が決まること
- 冬期通行止め・夜間通行止め・林道ゲート・索道の運行終了を見分け、前日までに確かめる順番
2026年10月9日時点の結論:日付が出ている道はまだ少ない
まず、2026年10月9日に公式の発表を確かめた時点での全体像です。北海道の登山口へ通じる主な道のうち、2026年度の冬期閉鎖の開始日を年度つきで確かめられたものは、ごく一部にとどまります。知床横断道路(国道334号)については、北海道開発局が2026年5月27日付で出した資料に春の通行解除の話はあっても、秋の閉鎖開始日は書かれていません。そのため2026年度分は「未発表」として扱います。
道道を管理する総合振興局の建設管理部は、部ごとに掲載の進み具合が違います。札幌建設管理部は、令和8年度(2026年10月〜2027年6月)の冬期通行止め一覧のPDFを公開しています。PDFの作成日は2026年9月15日で、ページには気象などで規制期間が変わる場合があると書かれています。一方、室蘭建設管理部のページは令和7年度(2025年度)の一覧へのリンクだけで、稚内建設管理部も令和7年度の一覧が載っている状態です(いずれも2026年10月9日確認)。
釧路建設管理部のページには、冬期通行止めの期間について「降雪状況等により変動する可能性があります」という注記があります。日付が出ている路線でも、その日付は「予定」であり、雪の降り方で前後するという前提で読む必要があります。一覧に書かれた日付は、その日まで確実に通れるという約束ではありません。
2026年10月9日時点の3行の結論:①知床峠(国道334号)の2026年度の閉鎖開始日は未発表。2025年度は11月4日17:00から終日全面通行止めだった。②道道の冬期通行止め一覧は、札幌建設管理部が令和8年度版を公開済み、室蘭・稚内は令和7年度版の掲載にとどまる。③ニセコパノラマライン・銀泉台・望岳台・オンネトー・林道の登山口は、公式の年度別の日付が見当たらないため、管理者の発表を出発前に確かめる。
この結論から言えるのは、「去年と同じ日付で今年も閉まる」と考えて計画を組まないほうがよいということです。2025年度の実績は、今年の発表を待つあいだの目安にはなります。ただし、それはあくまで2025年度の値です。2026年の日付として予定表に書き込むと、発表が前倒しになったときに気づけません。
登山口の冬季通行止めを自分で調べる一般的な手順は、11〜12月に閉まる道と自分で調べる手順をまとめた記事に書いてあります。北海道の道に固有の話、つまり発表元の分かれ方と、登山口ごとの対応は下の一覧と各節で扱います。
編集部の見立て:北海道の秋の山行で一番まずいのは、「例年は11月上旬に閉まるらしい」という記憶だけで10月下旬の計画を立てることだと考えています。例年の目安は計画の入口には使えますが、出発を決める根拠にはなりません。発表が出る前提で、出発の数日前と前日に1回ずつ発表元を開く段取りを先に決めておくほうが、日付を覚えておくより確実です。
路線ごとの一覧表:2026年度と2025年度を分けて並べる
下の表は、北海道の登山口へ通じる主な道を、地域・路線・区間・2026年度の閉鎖開始・2025年度の実績・管理者の種類・その道で行く登山口と山の順に並べたものです。値はすべて2026年10月9日に確認した公式の発表にもとづきます。公式に年度別の日付が見当たらない行は、空欄にせず「公式の記載が見当たらない」と書いています。
| 地域 | 路線・場所 | 区間 | 2026年度の閉鎖開始 | 2025年度の実績 | 管理者の種類 | その道で行く登山口と山 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 道東 | 国道334号 知床横断道路(知床峠) | 羅臼町湯ノ沢〜斜里町岩尾別道道交差点、約23.8km | 未発表(2026年10月9日確認) | 11月4日17:00から終日全面通行止め。その前の10月24日〜11月3日は17:00〜翌9:00の夜間通行止め | 国道(北海道開発局) | 知床峠そのもの、羅臼側とウトロ側の行き来。羅臼岳の登山口との位置関係は各登山口の案内で確認 |
| 道東 | 雌阿寒岳・オンネトーへの道道 | 路線名は公式の一覧で特定できず | 公式の記載が見当たらない | 公式の記載が見当たらない | 道道(管轄の建設管理部は未特定) | 雌阿寒岳(噴火警戒レベル2)・オンネトー |
| 道東 | 斜里岳 清岳荘への林道 | 林道(林道名は公式資料で未確認) | ゲートの開閉期間は管理者へ確認 | 公式の記載が見当たらない | 林道(森林管理署か自治体) | 斜里岳 |
| 道北 | 銀泉台への道道 | 公式の一覧で区間を確認できず | 公式の記載が見当たらない | 公式の記載が見当たらない | 道道(上川総合振興局) | 赤岳(大雪山) |
| 道北 | 望岳台・十勝岳温泉への道道 | 2つの登山口は別の道の可能性 | 公式の記載が見当たらない | 公式の記載が見当たらない | 道道(それぞれの管理者) | 十勝岳(噴火警戒レベル3)・富良野岳 |
| 道北〜道央 | 暑寒別岳の登山口への道 | 路線別の管理者資料を確認できず | 公式の記載が見当たらない | 公式の記載が見当たらない | 管理者を確認 | 暑寒別岳 |
| 道央 | ニセコパノラマライン(道道66号) | 公式の年度別資料で区間を確認できず | 公式の記載が見当たらない | 公式の記載が見当たらない | 道道(後志総合振興局) | ニセコ連峰 |
| 道央 | 樽前山 5合目ゲート〜7合目駐車場 | 5合目ゲートから7合目駐車場まで | 冬期閉鎖日は公式の記載が見当たらない | (参考・2026年秋の通行止め)10月8日6時に解除予定と苫小牧市が10月6日更新のページで案内 | 苫小牧市が樽前山情報を発信 | 樽前山(7合目から外輪山へ) |
| 道央 | 夕張岳・幌尻岳(とよぬか山荘)への林道 | 林道名・所管者を公式資料で特定できず | 公式の記載が見当たらない | 公式の記載が見当たらない | 林道(管理者へ問い合わせ) | 夕張岳・幌尻岳 |
| 道北・道央 | 旭岳・黒岳・羊蹄山の登山口への道 | 通年通行と分かる公式の記載が見当たらない | 道路とロープウェイは別に確認 | 公式の記載が見当たらない | 道路の管理者と索道の運営元が別 | 旭岳・黒岳・羊蹄山 |
| 道南 | (道路ではなく火山の規制)北海道駒ヶ岳 | 火口周辺規制の範囲 | 道路の閉鎖とは別の話 | 噴火警戒レベル2・2026年10月2日発表(気象庁) | 気象庁の噴火警報と地元自治体の規制 | 北海道駒ヶ岳 |
表を読むときの注意が3つあります。1つめは、年度の違いです。「2025年度の実績」の列は2025年秋から2026年春にかけての値で、2026年度の発表ではありません。2つめは、夜間通行止めと終日の冬期閉鎖を分けていることです。知床峠は2025年度、終日閉鎖の前に11日間の夜間通行止めがありました。3つめは、火山の規制を道路と別に扱っていることです。
道道の一覧で、釧路建設管理部は2025年冬の実績として、阿寒公園鶴居線が2025年11月14日〜2026年6月5日、徹別原野釧路線が2025年12月5日〜2026年4月17日、屈斜路摩周湖畔線が2025年10月31日〜2026年4月17日と載せています(2026年10月9日確認)。ただし、これらが雌阿寒岳やオンネトーの登山口へ向かう路線だとは公式の一覧からは読み取れないため、表の登山口の行には入れていません。北海道以外の地域の一覧は、北東北の冬期通行止め2026の一覧にまとめています。
編集部の見立て:表に「公式の記載が見当たらない」が並ぶのは、読者にとって不便ですが、ここを観光サイトの「例年◯月下旬」で埋めると、表全体が信用できなくなります。空いている行は「自分で確かめる行」だと読み替えて、管理者の名前だけを持ち帰ってください。管理者が分かれば、発表の見落としはかなり減らせます。
知床峠(国道334号)の2025年度:夜間通行止めと終日通行止めは別の日付
知床峠を越える国道334号の知床横断道路は、北海道の登山口へ通じる道のなかで、2025年度の閉鎖の流れが公式の資料ではっきり追える路線です。北海道開発局によると、冬季の規制の対象区間は羅臼町湯ノ沢から斜里町岩尾別の道道交差点までの約23.8kmです(2026年10月9日確認)。知床峠はこの区間の途中にあります。
2025年度の流れは2段階でした。まず2025年10月24日から11月3日まで、17:00から翌9:00までの夜間通行止めが行われました。続いて11月4日17:00から終日の全面通行止めに入りました。そして翌シーズンの全面解除は、北海道開発局の2026年5月27日付の資料に関連して、前年度(2025年度)の解除が2025年5月30日だったことが示されています。


この2段階の構造は、秋の知床で山を歩く日の組み立てに直接響きます。夜間通行止めの期間中は、日中は峠を越えられても、17:00を過ぎると通れなくなります。2025年度の値をそのまま当てはめると、峠を越えて反対側へ戻る予定の人は、17:00より前に規制区間を抜けている必要がありました。夜間通行止めがある道では、日没ではなく通行止めの開始時刻が下山の締切になります。
2026年度の知床峠の夜間通行止めについて、期間と時間帯は2026年10月9日時点で未発表です。2025年度の「17:00〜翌9:00」を2026年の時刻だと決めつけないでください。北海道開発局の釧路開発建設部・網走開発建設部の発表と道路情報で、今年の期間と時刻を確かめてから行程を決めてください。
引き返し時刻の考え方を、2025年度の値を仮に置いて示します。峠を越えて車で戻る行程なら、「夜間通行止めの開始時刻から、登山口から規制区間を抜けるまでの運転時間と30分程度の余裕を引いた時刻」までに下山を終える、という式になります。登山の側では、その下山完了時刻から下りのコースタイムを引いた時刻が、山頂や最終地点を出る締切です。今年の開始時刻が発表されたら、この式の数字だけを入れ替えます。
環境省の知床羅臼ビジターセンターの案内には、知床峠の閉鎖時期として「例年11月初旬〜4月末頃」という説明があります。これは毎年のおおよその目安を示すもので、2025年度の実績11月4日とも矛盾しません。ただし、目安と実績は別のものとして扱います。今年の閉鎖日は、開発局が発表するまで決まっていないと考えるのが安全です。
羅臼岳の登山口へのアクセスと、2026年の登山口の閉鎖解除の経緯は、羅臼岳・岩尾別登山口へのアクセスと道路規制の記事にまとめています。環境省の発表では、羅臼岳の登山口は2026年7月5日に解除予定(7月4日まで閉鎖継続)とされていました。今の入山規制の有無は、環境省の知床羅臼ビジターセンターの情報一覧で出発前に確かめてください。
編集部の見立て:知床峠のように「夜間だけ閉まる期間」がある道は、計画を立てる人ほど見落としやすいと考えています。終日閉鎖の日付ばかり気にしていると、その手前の夜間通行止めで帰り道を失います。秋の知床で山を歩くなら、終日閉鎖の日付と夜間通行止めの開始時刻を、セットで1行にメモしておくのが一番手堅い準備です。
道が開いていても朝は凍る:閉鎖前後の足元はチェーンスパイクで考える
冬期通行止めの日付が気になる時期の北海道は、道路が開いていても山の上はすでに冬に入りかけています。道路の閉鎖は、除雪や路面の安全を管理する側の判断で決まります。一方、登山道が凍るかどうかは、その日の気温と、前日までの雨や雪で決まります。チェーンスパイクなどの足回りが要る時期と、道路が閉まる時期は同じではありません。
閉鎖前の最後の数週間に登山口まで車で入れたとしても、朝の登山道に薄い氷や締まった雪が残っていることは十分に考えられます。特に標高の高い登山口から歩き出す山では、駐車場の路面は乾いていても、少し登った先の日陰が凍っていることがあります。道路が開いているという事実は、登山道の状態について何も保証しません。
この時期に足元で困るのは、全面が凍った斜面よりも、乾いた土と凍った部分がまだらに続く道です。登山靴のソールだけでは、凍った木道や岩の上で踏ん張りが効きません。一方、本格的なアイゼンを着けるほどの雪はまだ無く、岩や土の上では爪がかえって歩きにくくなります。この中間の状態に合わせて使われるのが、靴に巻くチェーンスパイクです。
チェーンスパイクは、凍った夏道や薄い雪を歩くための道具です。急な雪の斜面や、硬く締まった氷の斜面を登り下りするための道具ではありません。閉鎖が近い時期に、山の上の稜線が本格的な雪に覆われているなら、チェーンスパイクで行ける山ではないと判断して、計画を変えてください。
チェーンスパイクと軽アイゼン・アイゼンの使い分けは、チェーンスパイクが登山でいつ必要かを公式値で整理した記事に詳しく書いています。ここでは、北海道の閉鎖前の時期に持っていく一例として、1つの製品を挙げます。
スノーライン(Snowline)のチェーンセンプロ(型番SL44UES001・日本正規品)は、靴に被せるタイプのチェーンスパイクで、Lサイズの対応は靴の25.0〜27.5cmと商品ページに書かれています。凍った登山道を歩く可能性がある日に、ザックに入れておく1つめの滑り止めを探している人に向きます。サイズは靴の大きさで選ぶので、登山靴の実寸と照らし合わせてから選んでください。
編集部の見立て:閉鎖前の北海道の山に向かう人には、「使わないかもしれないけれど入れておく」装備としてチェーンスパイクを数えてほしいと考えています。凍っているかどうかは、登山口に着くまで分からないことが多いからです。持っていけば、凍った道に当たったときに「進む」か「引き返す」かを選べます。持っていなければ、引き返すしかありません。
「冬期通行止め」と「夜間通行止め」「林道ゲート」は別の話
道路の閉鎖に関する情報を見ると、似た言葉がいくつも出てきます。どれも「その日は車で行けない」という結果は同じに見えますが、決めている主体も、根拠も、発表される場所も違います。自分が見ている情報がどれなのかを取り違えると、発表を見落としたり、別の道の情報で判断したりすることになります。
| 種類 | 決めている主体と根拠 | 登山者への影響 | どこで確かめるか |
|---|---|---|---|
| 冬期通行止め | 道路の管理者(国道は北海道開発局、道道は総合振興局の建設管理部など)。道路法にもとづく通行止め | 終日その区間に入れない。登山口まで車で行けなくなる | 開発局の道路情報、建設管理部の冬期通行止め一覧 |
| 夜間通行止め | 道路の管理者。冬期閉鎖の前などに時間を区切って行う | 日中は通れるが、決まった時刻以降は通れない。下山の締切になる | 開発局の発表(知床峠は2025年度に実施) |
| マイカー規制 | 道路の管理者や関係機関が、混雑や自然保護のために期間を決めて行う | 自家用車では入れず、シャトルバスなどに乗り換える | 実施する機関の発表 |
| バス・ロープウェイの運行終了 | 運行する事業者の判断 | 道路が開いていても、公共交通では行けなくなる | 運行事業者の公式サイト |
| 林道ゲート | 林道の管理者(森林管理署・自治体など) | ゲートの手前から先へ車で入れない | 管理者への問い合わせ、自治体の案内 |
この区別が特に効くのは、「道路が開いているから行ける」と考えてしまう場面です。たとえば旭岳や黒岳のように、登山口への道とロープウェイ・リフトの両方を使う山では、道路が通れるかどうかと、索道が動いているかどうかは別の機関が決めます。道路が開いていても、索道が点検や営業期間の終わりで止まっていれば、計画は成り立ちません。
逆の場面もあります。林道ゲートが閉まっていても、それは道路法の冬期通行止めとは別のものなので、建設管理部の冬期通行止め一覧には載っていないことがあります。一覧で自分の山の名前が見つからなかったからといって、「閉まっていない」とは言えません。林道を使う登山口なら、林道の管理者へ別に確かめる必要があります。
- 見ている情報が「冬期通行止め」「夜間通行止め」「マイカー規制」「交通機関の運行終了」「林道ゲート」のどれか、言葉で言えるか
- その情報の発表元が、自分の通る道の管理者と一致しているか(国道・道道・林道で違う)
- 夜間通行止めがある道なら、その開始時刻を下山の締切として行程に書き込んだか
- 索道を使う山なら、道路とは別に運行事業者の営業期間を確かめたか
- 火山の山なら、道路とは別に気象庁の噴火警戒レベルと立入の範囲を確かめたか
編集部の見立て:「通行止め」という言葉が付いていれば全部同じ、と考えてしまうのが一番危ないと見ています。種類が違えば、発表される場所も時期も違います。先に種類を言葉で言えるようにしておくと、どこを見ればよいかが自然に決まります。表の5種類を、手帳の1ページに写しておくだけでも効果があります。
国道・道道・林道で発表元が違う:どの機関のページを見るか
北海道の登山口へ向かう道の情報は、道の種類ごとに発表元が分かれています。国道は国の機関である北海道開発局(各開発建設部)、道道は北海道庁の総合振興局・振興局に置かれた建設管理部、林道は森林管理署や市町村などの管理者です。同じ1本の道に見えても、途中で国道から道道へ、道道から林道へと管理者が変わります。
| 道の種類 | 発表元 | 2026年10月9日時点の掲載状況 | 該当する例 |
|---|---|---|---|
| 国道 | 北海道開発局(各開発建設部) | 知床横断道路の2026年度の閉鎖開始日は未発表 | 国道334号 知床横断道路 |
| 道道(札幌建設管理部) | 空知総合振興局のサイト内に掲載 | 令和8年度(2026年10月〜2027年6月)の一覧PDFを公開済み | 管内の道道。登山口への道が載っているかは一覧で確認 |
| 道道(室蘭建設管理部) | 胆振総合振興局のサイト内に掲載 | 令和7年度の一覧へのリンクのみ。リアルタイムの規制は開発局の道路情報へ | 胆振管内の道道 |
| 道道(釧路建設管理部) | 釧路総合振興局のサイト内に掲載 | 期間は「降雪状況等により変動する可能性があります」と注記。夜間通行止めの記載はなし | 釧路管内の道道 |
| 道道(稚内建設管理部) | 宗谷総合振興局のサイト内に掲載 | 令和7年度の一覧 | 宗谷管内の道道 |
| 林道 | 森林管理署・自治体など | ゲートの開閉期間は管理者ごと | 斜里岳・夕張岳・幌尻岳の登山口への林道 |
この表から分かるとおり、建設管理部のページは、部ごとに掲載の段階が違います。札幌建設管理部のように新年度の一覧がすでに出ている部もあれば、前年度の一覧が残っている部もあります。前年度の一覧が載っているページを見て、それを今年の日付だと思い込まないことが大切です。ページの年度表記(令和7年度か令和8年度か)を、開いたら最初に確かめてください。
札幌建設管理部の令和8年度の一覧には、どの路線のどの区間が載っているかを、PDFを開いて自分で確かめる必要があります。一覧が公開されていることは確かですが、自分の向かう登山口への道が載っているかどうかは、一覧の中身を読んで判断することになります。
室蘭建設管理部のページは、国道・道道のリアルタイムの規制について北海道開発局の道路情報を案内しています。一覧の日付は予定であり、当日の通行止めは道路情報で見る、という二段構えです。予定の日付より前に、雪で臨時の通行止めになることもあり得るので、出発当日の朝にも道路情報を開いてください。
林道ゲートについては、どこで閉まっているかを管理者から調べる段取りを林道のゲートがどこで閉まっているかを調べる4段階の記事にまとめています。北海道の林道でも考え方は同じで、まず林道の名前を地図で特定し、次に管理者を調べ、最後に開閉の期間を問い合わせる、という順番になります。
編集部の見立て:発表元を覚えるより、「自分の山へ行く道は、何の種類の道を何本つないでいるか」を一度地図で確かめるほうが役に立つと考えています。国道1本で着く登山口と、国道・道道・林道を3本つなぐ登山口では、確かめる先の数が違います。数が多い山ほど、前日の確認に時間がかかると見込んでおいてください。
道道の登山口:銀泉台・望岳台・オンネトー・ニセコ・樽前山の確認先
道道を通って向かう登山口は、北海道の人気の山に多くあります。ところが、2026年10月9日の時点で、これらの道の年度別の閉鎖日を公式の資料で確かめられたものはありません。ここでは、山ごとに公式の状況と確認先をまとめます。観光サイトや写真サイトに書かれている「例年◯月下旬」といった値は、公式の裏付けが取れないので採っていません。
ニセコパノラマライン(道道66号)は、ニセコ連峰の登山口へ向かう道です。2026年度の閉鎖開始日も、2025年度の実績も、公式の年度別の資料で確認できていません。管理する後志総合振興局の発表と、道路情報で確かめてください。
銀泉台への道道は、大雪山の赤岳の登山口へ向かう道です。公式の一覧で年度別の閉鎖日が見当たりません。紅葉の時期でも早めに閉まることがあり得るので、上川総合振興局の発表で前日までに確かめてください。
望岳台と十勝岳温泉は、どちらも十勝岳連峰の登山口ですが、別の道で向かう可能性があり、閉鎖の時期が同じとは限りません。それぞれの道の管理者の発表で確かめてください。そして、十勝岳には道路とは別の大きな条件があります。気象庁によると、十勝岳は2026年9月12日09:30に噴火警戒レベル3(入山規制)が発表されています(2026年10月9日確認)。
十勝岳のレベル3(入山規制)は、道路が開いているかどうかとは関係なく、立ち入れる範囲を決める規制です。望岳台や十勝岳温泉まで車で行けても、そこから先の登山道のどこまで入れるかは、気象庁の噴火警報と地元自治体の規制の範囲で決まります。富良野岳への登山の現況と来夏の登山口の考え方は、十勝岳レベル3の下での富良野岳の登山の記事で確かめてください。
雌阿寒岳・オンネトーへの道道は、釧路建設管理部の一覧に、この登山口へ向かう路線と確かめられる行が見当たりません。管轄が別の建設管理部(足寄側・網走側)の可能性もあり、公式の資料では特定できていません。管轄の建設管理部の一覧で、まず路線名を確かめてください。雌阿寒岳は、気象庁によると2025年9月15日に噴火警戒レベル2(火口周辺規制)が発表され、2026年10月9日時点で継続しています。
樽前山の7合目への道は、苫小牧市が情報を出しています。苫小牧市の樽前山情報のページは10月6日に更新され、5合目ゲートから7合目駐車場までの通行止めを10月8日6時に解除する予定と案内していました。実際に解除されたか、道道141号と市道の区間が今どうなっているか、そして2026年度の冬期閉鎖の日は、苫小牧市の樽前山情報で出発前に確かめてください。5合目ゲートから7合目までの道の様子は、樽前山7合目への道と冬季閉鎖の確認先の記事にまとめています。
樽前山は、気象庁の噴火警報の対象には入っておらず、噴火予報の段階です(2026年10月9日確認)。ただし、噴火警戒レベルとは別に、山頂付近に立入危険区域が設けられています。道路が開いていて、警報が出ていなくても、歩ける範囲には決まりがあることを前提にしてください。
編集部の見立て:道道の登山口は「公式に日付が見当たらない」山ばかりですが、だからといって行くのをあきらめる必要はないと考えています。必要なのは、出発の前日に管理者の発表を開く手間だけです。逆に言えば、その手間を省いて「まだ大丈夫だろう」で出かけるのが、この時期の道道の登山口で一番避けたい行動です。
閉鎖前の北海道の登山口へ:凍った朝と待つ時間に備える足回りと防寒
閉鎖が始まる前後の時期、まだ車で入れる北海道の登山口から初冠雪の後の山を歩く日は、2つの冷えに備えます。1つは、凍った朝の駐車場や登山道で滑らない足回りです。もう1つは、休憩、天候待ち、下山後に車の暖房が効くまでといった、体を動かさない時間の冷えです。歩いているあいだは暑くても、止まった瞬間から体は冷え始めます。
道具を選ぶ基準は4つに絞れます。まず靴は、濡れた雪や霜の解けた泥でも中が濡れにくい防水のものか。次に、足首まわりを覆う丈があり、チェーンスパイクを着けたときに靴の形が崩れにくいか。中間着は、汗をかいても行動中に着たまま歩ける、通気のよいフリースか。そして止まったときに上から羽織る保温着は、ザックの中で小さくなる軽いものか。この4つを満たしていれば、閉鎖前の北海道の日帰りの山で困ることは減らせます。足首まで覆う防水の靴は、KEEN(キーン)の公式オンラインストアでも探せます。
| 役割 | 登山靴 | 中間着(フリース) | 保温着(羽織るもの) |
|---|---|---|---|
| 製品 | メレル モアブ 3 シンセティック ミッド ゴアテックス | ザ・ノース・フェイス マウンテンバーサマイクロジャケット | パタゴニア ナノパフジャケット(型番84212) |
| 使う場面 | 霜・薄い雪・泥の道を歩くあいだずっと | 寒い朝の歩き出し、風の弱い樹林帯 | 休憩・天候待ち・下山後 |
| 商品ページの記載 | ゴアテックス、ミッドカット、28.0cmの2Eなどのサイズ展開 | フリースのジャケット | 軽量の保温ジャケット(並行輸入品) |
| 向く人 | ローカットの靴しか持っておらず、雪や泥の道に備えたい人 | 中間着を持っておらず、綿の服で代用している人 | 止まると冷える人、休憩を長めに取る人 |
メレルのモアブ 3 シンセティック ミッド ゴアテックス(カラーはTRIPLE BLACK、28.0cmは2Eのワイズ)は、防水のゴアテックスを使ったミッドカットのハイキングシューズです。いまローカットの靴で山を歩いていて、霜の解けた泥や薄い雪の道で靴の中を濡らしたくない人に向きます。足首まで覆う丈があると、チェーンスパイクを着けたときにも靴の上から固定しやすくなります。
ザ・ノース・フェイスのマウンテンバーサマイクロジャケット(Mountain Versa Micro Jacket)は、中間着として使うフリースのジャケットです。歩き出しの寒い朝に着て、そのまま行動中も脱がずに歩ける中間着を探している人に向きます。綿のトレーナーやパーカーで代用している人は、汗で濡れると乾きにくいので、まずここを入れ替えると効果があります。
パタゴニアのナノパフジャケット(型番84212・並行輸入品)は、止まったときに上から羽織る軽い保温ジャケットです。休憩や天候待ちのたびに体が冷えて、歩き出しが辛くなる人に向きます。並行輸入品は保証や問い合わせ先が国内正規品と異なることがあるので、購入前に販売者の案内を確かめてください。
編集部の見立て:閉鎖前の北海道の山で装備を足すなら、高価な順ではなく「欠けている順」に足すべきだと考えています。ローカットの靴で雪の道を歩くのと、綿の服で汗をかくのとでは、どちらが先に困るかは人によって違います。まず手持ちの装備を表の3つの役割に当てはめて、空いている欄から埋めてください。
林道の登山口:斜里岳・夕張岳・幌尻岳はゲートの管理者に確かめる
林道を通って向かう登山口は、道路法の冬期通行止めとは別の仕組みで閉まります。林道の多くは森林の管理のために造られた道で、ゲートの開閉は林道の管理者が決めます。管理者は森林管理署のこともあれば、自治体のこともあります。建設管理部の冬期通行止め一覧には載らないことがあるので、林道の登山口へ向かうときは、一覧とは別に確かめる手間が要ります。
斜里岳は、清岳荘へ向かう林道を通ります。この林道のゲートの開閉期間は年ごとに変わります。所管と林道名を示す公式の資料は、2026年10月9日時点で見当たりません。林道ゲートの開閉は森林管理署か自治体が決めるので、管理者に確かめてください。斜里岳の公式のコースタイムと、2026年のゲート期間の情報は斜里岳の旧道と新道の公式コースタイムとゲート期間の記事にまとめています。
夕張岳と幌尻岳(とよぬか山荘)の登山口へ向かう林道は、林道名と管理者を公式の資料で特定できていません。閉鎖の日付も、公式の資料では確認できていません。管理者へ問い合わせてください。幌尻岳のように、林道の途中から別の交通手段に乗り換える山では、林道の開閉と乗り換える交通手段の運行が別々に決まる点にも注意が要ります。
林道ゲートは、閉まる日が近づくと、ゲートの手前に車を停めて歩く人が出てきます。ゲートの手前が駐車してよい場所かどうかは、管理者の案内が無い限り分かりません。路肩や作業車の通り道に車を停めると、作業の妨げになるだけでなく、ゲートが閉まって車を出せなくなることもあります。停めてよい場所の案内が無いなら、その日は林道の登山口を使わない判断をしてください。
林道の登山口でもう1つ考えておきたいのが、帰りの暗さです。林道の登山口は森の中にあることが多く、日没前でも暗くなるのが早くなります。秋の北海道は日没が早いので、下山が予定より遅れると、林道を歩いて戻る区間やゲートまでの車道が暗くなります。日没の時刻は国立天文台の暦計算室で、登山口に近い地点の値を確かめてください。
暗くなった林道や登山道を歩くことになったときに使うヘッドランプは、日帰りでも1つ入れておく装備です。ペツル(PETZL)のアクティックコア(ACTIK CORE・型番E065AB・カラーはレッド・並行輸入品)は、充電式のバッテリーで使うヘッドランプです。いま手持ちのライトがスマートフォンだけの人や、古い電池式のライトの電池残量をいつも気にしている人に向きます。並行輸入品なので、保証や問い合わせ先は購入前に販売者の案内で確かめてください。
編集部の見立て:林道の登山口は「閉まる日」よりも「閉まっていることに気づく場所」が問題だと考えています。ゲートの前まで来て閉まっていると分かったとき、そこから引き返すのか、別の山へ向かうのかを、出発前に決めておいてください。現地で迷うと、時間だけが過ぎて、どちらの山にも行けなくなります。
旭岳・黒岳・羊蹄山の登山口への道は「通年か」を決めつけない
旭岳・黒岳・羊蹄山は、北海道の山の中でも多くの人が登る山です。これらの山の登山口へ向かう道は、冬も通れるという印象を持たれがちです。しかし、道路が通年で通れることを示す公式の記載は、2026年10月9日時点で見当たりません。「冬も行ける」と決めつけず、出かける時期にその道の管理者の発表を確かめてください。
旭岳と黒岳には、もう1つの条件があります。どちらも、登山口から上の区間にロープウェイやリフトなどの索道を使う人が多い山です。道路の通行止めと索道の運行は、決める主体が違います。道路は道路の管理者が、索道は運行事業者が決めます。道路が開いていても索道が止まっている日、あるいはその逆の日があり得ます。
旭岳のロープウェイを使う日は、山頂を発つ時刻を下りの最終便から逆算して決めます。最終便の時刻は季節で変わるので、運行事業者の公式サイトで、歩く日の時刻を確かめてください。最終便に間に合わないと、ロープウェイの区間を歩いて下ることになり、行動時間が大きく延びます。
羊蹄山は、索道の無い山で、どの登山口から登るにしても標高差の大きい行程になります。登山口への道の冬期の扱いについて、通年通行と分かる公式の記載は見当たりません。また、羊蹄山は水場が無い前提で計画する山なので、気温が下がる時期には、飲み物が冷えすぎることや、行動時間が長くなることも考えに入れておく必要があります。
この3つの山に共通して言えるのは、「有名な山だから道が整っているはず」と考えないことです。登山口の位置が高い山ほど、道路の閉鎖よりも先に、登山道の上部が雪に覆われます。道が開いていても、上部が雪で覆われている時期の旭岳・黒岳・羊蹄山は、夏の山とは別の山として考えてください。
通年かどうかの判断の順番:①道路の管理者の発表で、登山口までの道が今通れるかを確かめる。②索道を使う山なら、運行事業者の公式サイトで、歩く日の営業と最終便を確かめる。③山の上部が雪に覆われているかを、公的な山の情報や管理者の案内で確かめる。3つのうち1つでも条件がそろわなければ、その日の計画は組み直します。
編集部の見立て:旭岳や黒岳は、ロープウェイで標高を一気に稼げるぶん、上に着いたとたんに冬の世界に放り込まれる山だと考えています。道路と索道が動いていることは、上の区間を歩ける証明にはなりません。秋の終わりにこれらの山へ向かうなら、「ロープウェイの上で引き返す」も最初から選択肢に入れておいてください。
11〜3月に北海道の山へ行くなら:閉鎖後は「行かない山」を先に決める
道路が閉まった後の北海道の山は、多くが積雪期の山になります。北海道の高い山は、積雪期には上級者向けの山で、夏道を歩く延長では考えられません。閉鎖の後の時期は、冬山の装備と技術がある人の山と、行かない山にはっきり分けて考えます。道具をそろえたから行ける、という種類の山ではありません。
凍結と積雪の始まる時期は、年によって大きく動きます。初雪や根雪の時期の目安は、気象庁が地点ごとに平年値を公表しているので、登山口に近い地点の値を確かめてください。平年値は過去の平均であり、今年の初雪の日を示すものではありません。「平年はこのくらい」という目安と、「今年は何日」という予想を混ぜないことが大切です。
日没の早さも、この時期の行動時間を大きく縛ります。北海道は本州より日没が早く、11月以降はさらに早くなります。日没の時刻は国立天文台の暦計算室で地点ごとに確かめられます。引き返し時刻は、「日没の時刻から、下りのコースタイムと1時間の余裕を引いた時刻」を目安にすると、暗くなる前に登山口へ戻りやすくなります。夜間通行止めのある道なら、日没ではなく通行止めの開始時刻のほうが先に来ることがあるので、早いほうを締切にします。
閉鎖された道路の先にある登山口へ、閉鎖区間を歩いて向かう計画は立てないでください。冬期通行止めの区間は除雪も管理もされていないことがあり、道路そのものが雪や凍結で危険な状態になります。道路が閉まった登山口の山は、次の開通まで待つ山だと考えてください。
一方で、雪の少ない時期の低い山や、閉鎖の無い道から入れる山を歩く場合でも、北海道の11月以降は手の冷えが大きな問題になります。手袋は、薄いインナーの上に保温用の手袋を重ねる、という重ね方が基本です。薄いインナー手袋があると、地図やスマートフォンを操作するときに保温用の手袋を外しても、素手にならずに済みます。インナー・メイン・オーバーの3層と気温ごとの組み合わせは、冬の登山用手袋の3層と気温別の組み合わせ目安の記事にまとめています。
アイスブレーカー(Icebreaker)の200 オアシス グローブライナー(型番IN62201・カラーはブラック・XL)は、手袋の一番内側に着けるインナーの手袋です。手持ちの手袋が1組だけで、外すたびに素手になってしまう人や、保温用の手袋の下に重ねる1枚を探している人に向きます。サイズはXLなので、手の大きさに合うかを商品ページのサイズ表で確かめてください。
- その山が、道路の閉鎖の後は積雪期の山になる山かを確かめたか
- 気象庁の平年値を「目安」、今年の発表を「事実」として分けて読んだか
- 国立天文台の値で日没を確かめ、日没と夜間通行止めの早いほうを締切にしたか
- 手袋を、インナーと保温用の2枚以上で重ねられるか
- 冬山の装備と技術が無いなら、その山は「行かない山」に入れたか
編集部の見立て:11月以降の北海道の山について、編集部としては「行かない」と決めることも立派な計画だと考えています。道具をそろえれば行ける気がしてしまいますが、積雪期の高い山で問われるのは、道具よりも判断と技術です。行かない山を先に決めておくと、残った山の計画に時間をかけられます。
前日までに確かめる順番と、閉まっていたときの切り替え先
ここまでの話を、出発前の手順にまとめます。北海道の登山口への道は、発表元が分かれているうえ、年度別の日付が出ていない道が多いので、確かめる順番を決めておくと見落としが減ります。前日までに、次の順番で確かめてください。
- 向かう登山口までの道を地図で追い、国道・道道・林道のどれを何本つなぐかを書き出す。それぞれの管理者(北海道開発局・総合振興局の建設管理部・森林管理署や自治体)を決める
- 管理者ごとの発表を開き、ページの年度(令和7年度か令和8年度か)を最初に確かめる。冬期通行止め・夜間通行止め・林道ゲートの別を見分け、日付と時刻を書き写す
- 索道や路線バスを使うなら運行事業者の営業期間と最終便を、火山の山なら気象庁の噴火警戒レベルを確かめる。出発当日の朝に、道路情報をもう一度開く
確かめた結果、行きたい山の道がすでに閉まっていた、あるいは閉まる日に重なりそうだと分かったら、その場で別の計画に切り替えます。切り替え先は、出発前に1つ決めておくと迷いません。切り替え先を選ぶ基準は、次の3つです。
1つめは、閉鎖の無い道から入れる登山口かどうかです。同じ山でも、登山口によって通る道が違うことがあります。2つめは、標高が低く、凍結や積雪の始まりが遅い山かどうかです。3つめは、行動時間が短く、日没の早い時期でも明るいうちに下山できる山かどうかです。この3つを満たす山を、季節ごとに1つずつ持っておくと、計画が崩れたときにも山を歩く日を無駄にしません。
切り替え先の山を探すときは、「閉鎖の無い道から入れる」「低い」「短い」の3つを先に満たしているかを見て、景色や知名度はその後で考えてください。条件を満たさない山を景色で選ぶと、同じ理由でもう一度計画が崩れます。
また、閉鎖の日の直前に行く計画を立てるときは、「閉鎖の日まで通れる」ではなく「閉鎖の日より前に雪で臨時に通れなくなることがある」と考えてください。釧路建設管理部の注記にあるとおり、期間は降雪の状況で変わります。閉鎖の予定日の数日前を狙う計画は、雪の降り方ひとつで成り立たなくなります。
計画の組み方の原則:行きたい山の道の閉鎖予定日が近いなら、その日を狙うのではなく、余裕をもって前に出す。閉鎖の予定日は「その日まで行ける日」ではなく「その日より前に閉まることもある日」です。そして切り替え先の山を1つ、出発前に決めておく。
編集部の見立て:閉鎖が近い時期の北海道の山行は、「行きたい山」と「行けなかったときの山」の2本立てで計画するのが一番だと考えています。行けなかったときの山が決まっていれば、前日の確認で閉鎖が分かっても慌てずに済みます。切り替え先を考える時間は、行きたい山の計画を立てるのと同じくらい取ってください。
よくある質問
Q. 2026年の知床峠はいつから閉まりますか?
2026年度の閉鎖開始日は、2026年10月9日時点で北海道開発局から未発表です。2025年度は、2025年10月24日〜11月3日が17:00〜翌9:00の夜間通行止め、11月4日17:00から終日全面通行止めでした。今年の日付と時刻は、北海道開発局の発表と道路情報で確かめてください。
Q. 去年の日付を目安にしてもよいですか?
計画の入口の目安としては使えます。ただし、2025年度の値は2026年の日付ではありません。日付は雪の降り方で変わるので、今年の発表を待って、発表が出たらその値に入れ替えてください。
編集部の見立て:去年の日付は「カレンダーに鉛筆で書く日付」だと考えてください。今年の発表が出たら、ペンで書き直す。この順番を守るだけで、去年の値に引きずられて計画を誤ることはかなり減ります。
Q. ニセコパノラマラインや銀泉台の閉鎖日はどこで分かりますか?
ニセコパノラマライン(道道66号)は後志総合振興局、銀泉台への道道は上川総合振興局の発表と道路情報で確かめてください。2026年10月9日時点で、公式の年度別の閉鎖日は見当たりません。観光サイトの「例年◯月下旬」という値は、公式の裏付けが取れないので頼らないほうが安全です。
Q. 道路が開いていれば十勝岳に登れますか?
道路とは別に、火山の規制を確かめる必要があります。気象庁によると、十勝岳は2026年9月12日09:30に噴火警戒レベル3(入山規制)が発表されています(2026年10月9日確認)。望岳台や十勝岳温泉まで車で行けても、立ち入れる範囲は噴火警報と地元自治体の規制で決まります。
編集部の見立て:火山の山では、道路の情報と火山の情報を必ず2つ並べて見てください。片方だけで判断すると、道路が開いているのに登れない、という事態に現地で気づくことになります。2つを並べるのは1分で終わる確認です。
Q. 林道のゲートの開閉は、冬期通行止めの一覧に載っていますか?
林道のゲートは道路法の冬期通行止めとは別のものなので、建設管理部の一覧に載っていないことがあります。斜里岳の清岳荘への林道のように、ゲートの開閉期間が年ごとに変わる道もあります。林道の管理者(森林管理署や自治体)に確かめてください。
まとめ:今日やることは1つ、自分の山へ行く道の管理者を書き出す
北海道の登山口へ通じる道の冬期通行止めは、2026年10月9日時点で、2026年度の閉鎖開始日が出ていない道が多い状態です。知床峠(国道334号)は、2025年度は11月4日17:00から終日全面通行止め、その前の10月24日〜11月3日は17:00〜翌9:00の夜間通行止めでした。2026年度は未発表なので、北海道開発局の発表を待って確かめてください。
ほかの道は、国道・道道・林道で発表元が分かれています。道道は総合振興局の建設管理部ごとに掲載の段階が違い、札幌建設管理部は令和8年度の一覧を公開済み、室蘭・稚内は令和7年度版が載っている段階です。ニセコパノラマライン・銀泉台・望岳台・オンネトー・林道の登山口は、公式の年度別の日付が見当たらないので、管理者の発表を出発前に確かめます。十勝岳・雌阿寒岳・北海道駒ヶ岳は、道路とは別に火山の規制があります。
編集部の見立て:2026年の秋に北海道の山へ行くなら、日付を覚えるより、管理者の名前を覚えるほうが役に立つと考えています。日付は毎年変わりますが、管理者は変わりません。管理者のページを開く習慣ができれば、来年の秋にもそのまま使えます。
今日やることは1つです。行きたい山の登山口まで、どの種類の道を何本つないで行くかを地図で確かめ、その道の管理者を書き出してください。それができれば、発表が出たときに見るページが決まります。
- 行きたい山の登山口までの道を地図で追い、国道・道道・林道の管理者を書き出す
- 管理者ごとの発表のページを開き、年度の表記と、冬期通行止め・夜間通行止め・林道ゲートの別を確かめてブックマークする
- 出発の前日と当日の朝に、そのページと道路情報、火山の山なら気象庁の噴火警戒レベルを開き、切り替え先の山も1つ決めておく
編集部の見立て:2026年度の閉鎖日が発表されるまでのあいだに、管理者を書き出す作業は今日のうちに終わらせておけます。発表が出てから調べ始めると、閉鎖の直前の慌ただしい時期に時間を取られます。準備は日付が決まる前のほうが、落ち着いて進められます。
出典
- 北海道開発局 釧路開発建設部「国道334号 知床横断道路の冬期通行止め等について」(2025年度の夜間通行止め・終日通行止めの開始)https://www.hkd.mlit.go.jp/ks/release/d1uled0000000c60-att/pranac00000004vc.pdf (2026年10月9日確認)
- 北海道開発局 網走開発建設部 2026年5月27日付資料(2025年度の全面解除・2026年度の秋の開始日の記載なし)https://www.hkd.mlit.go.jp/ab/release/s27mdu000000142l-att/s27mdu00000019od.pdf (2026年10月9日確認)
- 北海道開発局 釧路開発建設部 知床横断道路の冬季規制区間 https://www.hkd.mlit.go.jp/ks/douro_seibi/qgmend0000005e1d.html (2026年10月9日確認)
- 環境省 知床羅臼ビジターセンター 情報一覧(羅臼岳登山口の閉鎖解除予定の発表)https://policies.env.go.jp/park/shiretoko/rausu-vc/nature/topics/ (2026年10月9日確認)
- 北海道 空知総合振興局 札幌建設管理部 冬期通行止め(令和8年度)https://www.sorachi.pref.hokkaido.lg.jp/kk/skk/kanri/0210touki.html (2026年10月9日確認)
- 北海道 釧路総合振興局 釧路建設管理部 冬期通行止め https://www.kushiro.pref.hokkaido.lg.jp/kk/kkk/kanrika/toukikou.html (2026年10月9日確認)
- 北海道 胆振総合振興局 室蘭建設管理部 冬期通行止め路線 https://www.iburi.pref.hokkaido.lg.jp/kk/mkk/122121.html (2026年10月9日確認)
- 北海道 宗谷総合振興局 稚内建設管理部 冬期通行止区間 https://www.souya.pref.hokkaido.lg.jp/kk/wkk/douro/R1toukituukodome.html (2026年10月9日確認)
- 苫小牧市 樽前山情報 https://www.city.tomakomai.hokkaido.jp/kankojoho/kankoannai/tarumaezan/tarumaezannitsuite/tarumaezanjoho.html (2026年10月9日確認)
- 気象庁 噴火警報・予報(十勝岳・雌阿寒岳・北海道駒ヶ岳)https://www.jma.go.jp/bosai/map.html#contents=volcano (2026年10月9日確認)


