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この記事の青葉山は、福井県大飯郡高浜町と京都府舞鶴市の境にそびえる「若狭富士」です。仙台市にある同じ名前の青葉山とは別の山なので、地図アプリや天気予報で検索するときは所在地まで確かめてから計画を立ててください。福井県の観光公式サイトによると、山は東峰(693m)と西峰(692m)の2つの峰から成り立っています(2026年9月24日確認時点)。
先に、今日の状態をお伝えします。2026年9月24日時点で、高浜町・舞鶴市・福井県・京都府の公式ページを確認した範囲では、青葉山の登山道やアクセス道路について現行の通行止め告知は見つかりませんでした。ただし「告知が見つからない」ことは「通行できる」という意味ではありません。最新の通行状況は、出発前に高浜町産業振興課(0770-72-0338)と舞鶴市に自分で問い合わせるのが確実です。
登る道は、福井県側の中山寺から入る道と、京都府側の松尾寺を通る近畿自然歩道が中心になります。福井県の資料には中山寺側の区間タイム(駐車場→展望台55分、展望台→東峰40分、東峰→西峰30分)が載っており、高浜町観光協会は西峰までの往復を「約4時間+休憩時間」と案内しています。この記事では、こうした公式の数字と、公式では確かめられていない情報(ほかの登山口の駐車場、岩場の公式の呼び方、現行の規制)を分けて並べます。
読み終えたときに、どちらの登山口から入るか、何時に歩き出すか、出発前にどこへ電話や確認を入れるか、の3つが決まっている状態を目指します。
- 青葉山(若狭富士)は福井県高浜町・京都府舞鶴市の境にあり、仙台の青葉山とは別の山であること
- 東峰693m・西峰692mと標高差がわずか1mで、「どちらの頂上まで行くか」は時間と地形で決めること
- 中山寺側は県資料で登り2時間05分・下り1時間30分、観光協会は往復約4時間+休憩と、2つの数字の性質が違うこと
- 駐車場の公式記載が見つかったのは中山寺登山口の50台・無料だけで、松尾寺・今寺側は台数を確認できていないこと
- 京都の日の入りが10月1日17:42から11月30日16:46まで早まるのに合わせた、西峰での引き返し時刻の出し方
- 通行止め・クマ・火山について「告知が見つからない」を安全と読み替えず、出発前に問い合わせる先
- 福井県・舞鶴市が天然記念物に指定しているオオキンレイカが岩場に生えることと、そこでのふるまい
- 福井県警・京都府警それぞれの登山届の出し方
青葉山(若狭富士)はどこにあるか|福井県高浜町と京都府舞鶴市の境
青葉山は、福井県大飯郡高浜町と京都府舞鶴市の境に位置する山です。福井県の観光公式サイト「ふくいドットコム」では高浜町のスポットとして、舞鶴市の公式サイトでは市の自然を紹介するページで扱われています。県境の上に山頂があるため、福井側の資料と京都側の資料の両方に名前が出てくる山です。
形の整った山容から「若狭富士」と呼ばれることがあり、若狭湾沿いを車や列車で移動すると目に入りやすい山でもあります。ただし山の名前だけで検索すると、宮城県仙台市の青葉山(青葉山公園や大学のキャンパスがある一帯)の情報が大量に混ざります。天気予報や登山記録アプリで「青葉山」と打ち込んだときに、表示された地点が舞鶴・高浜のあたりかどうかを、地図で1回確かめてから使ってください。
天気予報を山名で引くと、仙台側の地点の予報を見て出かけてしまう取り違えが起こりえます。日本海側の若狭と太平洋側の仙台では、同じ日でも天気の傾向がまったく違います。予報は「高浜町」「舞鶴市」の地域名で引くほうが間違いが起きません。
県境の山であることは、計画の立て方にも影響します。登山口が福井側か京都側かで、問い合わせ先の自治体も、登山届を受け付ける警察も変わります。中山寺は福井県高浜町(住所は〒919-2371 福井県大飯郡高浜町中山27-2)にあり、松尾寺は京都府舞鶴市側の近畿自然歩道の経由地です。どちらから登るかを決めた時点で、連絡先の組み合わせも決まると考えておくと、準備の抜け漏れが減ります。
| 項目 | 福井側から入る場合 | 京都側から入る場合 |
|---|---|---|
| 代表的な経由地 | 中山寺(高浜町中山) | 松尾寺(舞鶴市・近畿自然歩道の経由地) |
| 通行状況の問い合わせ | 高浜町産業振興課(0770-72-0338) | 舞鶴市 |
| 登山届の案内 | 福井県警察本部 生活安全部 地域指導課 | 京都府警のインターネット登山計画書提出システム、またはコンパス |
もう1つ知っておきたいのは、この山の情報が「福井の観光」「京都の自然」という別々の窓口に分かれて載っていることです。片方の自治体のページだけを読むと、反対側の登山口の話がほとんど出てこない場合があります。県境の山は、両側の公式ページを1回ずつ開いてから計画を組むのが基本です。この記事の出典節には、福井側と京都側の両方のURLを並べてあります。
編集部の見立て:青葉山で最初に起きやすい失敗は、道迷いより前の「山の取り違え」だと考えています。名前が同じ山は全国にいくつもありますが、青葉山は仙台の側の情報量が多く、検索結果の上位をそちらが占めがちです。所在地を確かめる1分が、そのあとの準備を全部正しい方向に向けます。
東峰693mと西峰692m|2つの頂上の位置関係と、どちらを目指すか
ふくいドットコムは青葉山を「東峰(693m)と西峰(692m)の2つの峰からなり」と紹介しています(2026年9月24日確認時点)。標高の差はわずか1mで、数字の上ではほぼ同じ高さの頂上が2つ並んでいる形です。登山の計画では「青葉山に登る」と一言で済ませず、東峰まで行くのか、西峰まで足を延ばすのかを先に決めておく必要があります。
青葉山の標高は資料によって違う数字が載っていることがあります。この記事では、峰ごとの値を明記している福井県の観光公式サイトの東峰693m・西峰692mを使っています。国土地理院が示す山の最高点の標高点も693mで、東峰の値と一致します。ほかの資料で違う数字を見かけたときは、測った地点(三角点か最高点か)や調査の時期が違う可能性を考えてください。
中山寺側の県資料では、東峰から西峰までの区間タイムが30分と示されています。つまり東峰に着いた時点で「もう30分先に西峰がある」という位置関係です。往復で考えると、西峰まで足を延ばすかどうかで行程がおよそ1時間変わります(行きの30分と、戻りの東峰までの時間の合計)。戻りの時間は県資料で区間ごとに示されていないため、ここでは行きと同じ程度と見積もったうえで、自分の歩く速さで補正してください。
東峰と西峰の選び方:標高の差は1mしかないので、「高いほうに立ちたい」という理由で西峰を選ぶ意味はほとんどありません。西峰まで行くかどうかは、残り時間と、その先の地形に自分が対応できるかで決めるものです。東峰で引き返しても、青葉山に登ったことに変わりはありません。
山頂が2つある山では、「どちらかで引き返す」という選択肢が最初から用意されているとも言えます。天気が崩れそうなとき、同行者の足が止まり始めたとき、日没までの残り時間が少ないときに、東峰を折り返し点にする判断ができると、計画に余裕が生まれます。逆に、西峰まで行くことを「今日の目標」と決め込んでしまうと、条件が悪くなったときに引き返しづらくなります。
東峰と西峰の間の道の状態について、公式資料で詳しい記載を確認できたわけではありません。地図上で近く見えても、2つの頂上をつなぐ道は下って登り返す形になります。30分という区間タイムは「平坦な30分」ではないと考えて、体力と時間を残しておいてください。
計画を立てる段階では、「東峰で引き返す場合」と「西峰まで行く場合」の2通りの時刻表を作っておくのがおすすめのやり方です。後の章で日没から逆算する方法を示しますが、そのときも2通りを並べておくと、当日の判断が「どちらの計画に乗るか」を選ぶだけになります。
編集部の判断:2つの頂上が1m差という山は、「どこまで行ったか」を競う理由がない山だと受け止めています。東峰で満足して下りる日があってもいいし、条件がそろった日に西峰まで行けばいい。頂上が2つあることを、引き返しやすさという長所として使う計画をすすめます。
登山口はどこにあるか|中山寺・松尾寺・今寺と、公式で確かめられる範囲
青葉山の登山口として名前が挙がるのは、福井県側の中山寺、京都府側の松尾寺、そして近畿自然歩道の経由地である今寺(高浜町)です。このうち、県や観光協会の資料で区間タイムまで確認できたのは中山寺側、距離と所要時間を確認できたのは近畿自然歩道の区間(今寺・松尾寺を含む)でした。
| 登山口 | 所在する側 | 公式で確認できた数字 | 駐車場の公式記載 |
|---|---|---|---|
| 中山寺 | 福井県高浜町 | 区間タイム55分・40分・30分(福井県資料) | 50台・無料(ふくいドットコム) |
| 松尾寺 | 京都府舞鶴市 | 近畿自然歩道 京都府区間4.4km・1時間50分(府境→松尾寺→岩室稲荷神社→JR松尾寺駅) | 台数の記載は見つからず |
| 今寺 | 福井県高浜町 | 近畿自然歩道 福井県区間11.5km・4時間05分(日置→今寺→府境) | 台数の記載は見つからず |
表の右端の列が示すとおり、駐車場の台数と料金を公式資料で確認できたのは中山寺登山口だけです。松尾寺と今寺の周辺については、2026年9月24日時点で自治体・観光協会の資料に台数や料金の記載を見つけられませんでした。記載がない場所に車で向かう場合は、事前に観光協会や寺へ問い合わせて、登山者が停めてよい場所を確かめてください。
寺の駐車場は参拝者のための場所であることが多く、登山者が長時間停めてよいかは寺ごとに扱いが違います。公式の記載がない以上、この記事では「停めてよい」とは書けません。道路の路肩や空き地に停めるのも、地域の生活道路や農作業の妨げになるので避けてください。
ネット上の登山記録では、ほかに「高野」という登山口の名前が挙がることがあります。ただし、今回確認した自治体・観光協会の公式資料では、高野という名前の登山口の所在を確かめることができませんでした。この記事では高野を独立した登山口としては扱いません。そちらからの計画を考えている人は、地元の観光協会へ場所と道の状態を問い合わせてから判断してください。
登山口選びでは、「どこから登るのが一番早いか」より「どこなら公式の数字で計画を組めるか」を優先するのが安全です。初めて青葉山に向かう人にとって、区間タイムと駐車場の両方が公式で確かめられる中山寺側は、計画を数字で組み立てやすい入口になります。京都側の近畿自然歩道は、距離と時間が公表されている一方、車の置き場所の情報が薄いので、電車で動く人に向いた選択肢と言えます。
編集部の見立て:登山口の情報は、書かれていることより「書かれていないこと」のほうが判断を左右します。中山寺側は数字がそろっていて、松尾寺・今寺側は歩道の数字はあっても駐車の情報がない。この差を知ったうえで選べば、現地で車の置き場に困る事態はかなり防げます。
中山寺側の区間タイムと駐車場|登り2時間05分・下り1時間30分の読み方
福井県の資料(山岳遭難防止の資料)には、中山寺コースの区間タイムが次のように載っています。駐車場から展望台まで55分、展望台から東峰まで40分、東峰から西峰まで30分です(2026年9月24日確認時点)。3つを合計すると2時間05分で、資料に示された登りの合計値と一致します。下りの合計は1時間30分とされています。
| 区間(中山寺コース) | 区間タイム | 計画で使うときの意味 |
|---|---|---|
| 駐車場→展望台 | 55分 | 最初の1時間弱。ここで予定より大きく遅れていれば、東峰で引き返す計画に切り替える目安になる |
| 展望台→東峰 | 40分 | 東峰に着いた時刻が、西峰まで行くかどうかを決める判断点になる |
| 東峰→西峰 | 30分 | 往復すると行程がおよそ1時間延びる区間。時間に余裕があるときだけ進む |
| 登りの合計(駐車場→西峰) | 2時間05分 | 休憩は含まれていない値として扱う |
| 下りの合計(西峰→駐車場) | 1時間30分 | 区間ごとの内訳は資料に示されていない |


一方で、高浜町観光協会の公式モデルコース「青葉山登山」は、西峰までの往復の目安を「約4時間+休憩時間」とし、所要時間は登山者のレベルによると明記しています(2026年9月24日確認時点)。県資料の登り2時間05分と下り1時間30分を足すと3時間35分なので、観光協会の約4時間とは少しずれます。この2つは性質の違う数字で、どちらかが間違っているわけではありません。
2つの数字の使い分け:県資料の区間タイムは「区間ごとの進み具合を確かめる物差し」、観光協会の約4時間+休憩は「1日の枠を決める目安」として使います。計画の総時間は観光協会の約4時間に休憩を足して組み、当日の遅れは県資料の区間タイムで測る、という分担にすると迷いません。
地図や資料に載っている区間タイムを自分の時間に直すやり方は、登山のコースタイムの読み方を解説した記事で詳しく扱っています。青葉山のように「区間の合計」と「総括の目安」が別々に公表されている山では、その差がどこから生まれるのかを知っておくと、当日の遅れを冷静に判断できます。
駐車場については、ふくいドットコムが中山寺登山口の駐車場を「50台・無料」と記載しています(2026年9月24日確認時点)。駐車場が1か所なのか複数に分かれているのかは、公式の記載からは読み取れませんでした。紅葉の時期や週末は台数に対して車が集まる可能性があるので、早めの到着を前提に計画を組んでおくと、満車で予定が崩れる心配が減ります。
50台という台数は、登山者専用の数字として公表されているわけではありません。寺の行事や観光の車と重なる日もありえます。満車だったときに路肩へ停めるのではなく、その日は計画を変えるという選択肢を最初から持っておいてください。
足元の準備も、この区間タイムの読み方と関係します。東峰から西峰へ進むほど、足の置き場を選ぶ場面が増えていくと考えておくほうが安全です。青葉山は舞鶴市の資料でも岩場に固有の植物が生える山として紹介されており、岩の上を歩く区間があることは公式の情報からも読み取れます。区間タイムどおりに進めるかどうかは、体力だけでなく足回りの安定にも左右されます。
足首まわりの支えがほしい人には、ザ・ノース・フェイスのトレッキングシューズ「スクランブラー ミッド GORE-TEX(型番NF52131)」が候補になります。名前のとおりミッドカットで、防水透湿素材のGORE-TEXを使ったモデルです。低山でも岩や濡れた土の区間があり、くるぶしを覆う高さの靴で足首を守りたい人に向いています。
編集部の見立て:中山寺側の強みは、55分・40分・30分と区間が細かく刻まれていることです。区間が細かいほど、自分の遅れに早く気づけます。駐車場を出て展望台に着いた時刻を見るだけで、その日に西峰まで行けるかどうかの見当がつく。この物差しを持って歩けることが、青葉山を中山寺側から勧める一番の理由です。
松尾寺側と近畿自然歩道|京都府区間4.4km・1時間50分をどう使うか
京都府側から青葉山に関わる道として公式に距離と時間が示されているのが、近畿自然歩道です。環境省のページでは、京都府区間の「府境→松尾寺→岩室稲荷神社→JR松尾寺駅」が距離4.4km・所要1時間50分とされています。福井県のページでは、福井県区間の「高浜町日置→今寺→京都府境」が距離11.5km・所要4時間05分と案内されています(いずれも2026年9月24日確認時点)。
近畿自然歩道は、環境省が整備を進める長距離自然歩道の1つで、区間ごとに府県のページでも案内されています。青葉山のあたりでは、福井県区間と京都府区間が府境でつながっています。区間の区切り方は歩道の案内の都合によるもので、山頂への往復を想定した区切りではない点に注意してください。
ここで押さえておきたいのは、公表されている4.4km・1時間50分や11.5km・4時間05分が「青葉山の山頂までの時間」ではないことです。どちらも府境を境にした歩道の区間の値で、山頂にどこで立ち寄るのか、山頂までが区間のうちどれだけにあたるのかは、今回確認した公式ページの区間の分け方からは読み取れませんでした。歩道の区間値を、そのまま山頂往復の時間として使わないでください。
11.5km・4時間05分の福井県区間は、日置から今寺を経て府境まで続く長い区間です。この数字をそのまま往復に使うと、行動時間は8時間を超える計算になります。日の短い秋に、この区間を往復で計画に組み込むのは避けたほうが安全です。
一方で、京都府区間の「府境→松尾寺→岩室稲荷神社→JR松尾寺駅」は、終点が駅になっているのが特徴です。舞鶴市の公式ページでは、JR松尾寺駅から松尾寺まで徒歩50分と案内されています(距離の記載はなし)。電車で来て電車で帰る計画を立てる人にとって、駅と歩道がつながっていることは大きな利点です。駅から歩き出せば、車の置き場所を心配する必要がなくなります。
ただし、松尾寺側から山頂まで往復する場合の区間タイムは、今回確認した公式資料の範囲では見つかりませんでした。中山寺側のように「どこで何分遅れているか」を測る物差しが公式には用意されていないということです。この道を選ぶなら、地図アプリや登山地図の標準的なコースタイムを参考にしつつ、日没から逆算した引き返し時刻を中山寺側よりも早めに設定しておくのが無難です。
松尾寺側を選ぶ条件:電車で動くこと、駅から歩く時間(徒歩50分)を行程に含めて考えていること、公式の区間タイムがない分だけ引き返し時刻を早めに置けること。この3つがそろっていれば、京都側は十分に選択肢になります。
駅から歩き出す計画では、登山口に着く前から汗をかく時間が長くなります。行動の前半で汗をかき、山頂付近で休んだときに体が冷える、という流れは秋でも起こります。肌に一番近い層を、汗を素早く肌から離すものにしておくと、休憩中の冷えを抑えやすくなります。
その役割を担う候補として、ミレーの「ドライナミック メッシュ ショートスリーブ(型番MIV01566)」があります。網目状の生地で汗を肌から離す考え方のアンダーウェアで、上に長袖のシャツやフリースを重ねて使います。駅から長く歩く日や、汗を多くかく自覚がある人に向いた1枚です。
編集部の判断:近畿自然歩道の数字は正確ですが、山頂往復の数字ではありません。この違いを読み飛ばすと、計画が実際より短くなります。松尾寺側を選ぶなら、公式の物差しがない分だけ時間に余白を持たせる。その前提があれば、駅から歩いて帰れるこの道は、車を持たない人にとって心強い選択肢です。
電車・車でのアクセス|JR松尾寺駅から徒歩50分、JR青郷駅から車5分
公共交通で青葉山に向かう場合、公式に所要時間が示されている起点は2つあります。舞鶴市の公式ページでは、JR松尾寺駅から松尾寺まで徒歩50分、JR青郷駅から青葉山青少年旅行村まで車で5分と案内されています(2026年9月24日確認時点)。どちらも距離(km)の記載はなく、時間だけが示されています。
| 起点の駅 | 公式の所要時間 | 計画で気をつけること |
|---|---|---|
| JR松尾寺駅 | 松尾寺まで徒歩50分 | 登山口に着くまでに50分歩く。往復なら帰りの50分も行程に入れる |
| JR青郷駅 | 青葉山青少年旅行村まで車5分 | 車での時間なので、駅からの移動手段(タクシーなど)を別に確保する必要がある |
JR松尾寺駅から歩く場合は、登山口の松尾寺に着くまでに50分かかります。ここを行程から外して考えると、帰りの列車の時刻に間に合わなくなることがあります。山頂での時間、下りの時間、駅までの50分を足した時刻が、乗りたい列車の発車時刻より前に収まるように、出発時刻を決めてください。
ローカル線の駅では、1本逃すと次の列車までの間隔が長くなることがあります。帰りの列車は「乗りたい便」と「乗り遅れたときの次の便」の2本を時刻表で調べておき、次の便でも日没前に駅へ着けるかを確かめておくと安心です。時刻表は出発前に鉄道会社の公式情報で最新のものを確認してください。
JR青郷駅から青葉山青少年旅行村までの「車で5分」は、あくまで車で移動した場合の目安です。駅から歩いた場合の時間は、今回確認した公式ページには載っていませんでした。駅前でタクシーをつかまえられるかどうか、予約が必要かどうかも、公式の案内では確かめられていません。車5分の区間を歩く前提で計画しないでください。タクシーを使うなら、前日までに地元のタクシー会社へ電話して配車できるかを確認しておくのが確実です。
車がない場合に登山口までの足をどう組み立てるかは、バス・タクシー・シャトルの使い分けをまとめた記事で整理しています。駅から登山口までのタクシーの予約の仕方や、帰りの足を先に決めておく考え方は、青葉山のような駅から少し離れた山でもそのまま使えます。
車で向かう場合は、公式に駐車場の台数と料金が確認できる中山寺登山口(50台・無料)を目的地にすると、計画が立てやすくなります。中山寺の住所は福井県大飯郡高浜町中山27-2で、カーナビに入力するときは寺の住所を使えます。高速道路のインターチェンジから登山口までの所要時間は、今回確認した公式資料には載っていませんでした。地図アプリで経路を調べ、到着時刻を早めに見積もっておいてください。
車の場合でも、登山口の選び方で注意したいのは、松尾寺・今寺の周辺に車で向かうときです。前の章で触れたとおり、これらの場所では駐車場の公式記載を確認できていません。「寺の近くまで行けば停められるだろう」という見込みで向かうと、現地で置き場所に困る可能性があります。車で行くなら中山寺側、電車で行くなら松尾寺駅からという組み合わせが、公式の情報で計画を組み立てられる形です。
編集部の見立て:アクセスの章で伝えたいのは、公式の「徒歩50分」と「車5分」は同じ種類の数字ではない、ということです。前者は歩く人の時間、後者は車の時間です。駅から先の足をどうするかを先に決めておけば、当日に駅前で立ち往生することはなくなります。
岩場・急斜面の注意点|公式が書いていることと書いていないこと
青葉山には岩の多い区間があります。舞鶴市の公式ページは、市の天然記念物オオキンレイカを「青葉山の岩場に生える固有植物」と紹介しており、岩場の存在そのものは公式の記載から確かめられます(2026年9月24日確認時点)。ただし、どの区間がどの程度の岩場なのか、手を使う必要があるのかといった細かい情報は、今回確認できた公式資料の本文からは読み取れませんでした。
高浜町の公式の登山マップはPDFで公開されていますが、画像として作られたPDFのため、今回の確認では本文の文字を読み取れませんでした。そのため、この記事では岩場の具体的な設備の名前を公式の言葉として書くことができません。出発前に、高浜町観光協会のページから登山マップを開き、自分の目で内容を確かめてください。
公式の情報が細かくないときに頼りたくなるのが、個人の登山記録やブログです。そうした記録には役立つ情報もありますが、書かれた時期や書き手の経験によって表現が大きく変わります。同じ岩場を「簡単」と書く人もいれば「怖かった」と書く人もいます。個人の記録は「そういう地形があるらしい」という手がかりとして読み、難しさの判断は自分の経験と照らし合わせて行うのが安全な使い方です。
岩の多い区間を歩くときの基本は、3点で体を支えることです。両手と両足のうち、常に3つを岩や地面につけた状態で、1つずつ動かします。手を使う場面が出てくる可能性を考えると、ストックは岩場の手前でザックにしまえるようにしておくほうが扱いやすくなります。
- 両手を空けた状態で、段差を越える動作に不安がないか
- 濡れた岩の上で、足裏全体を置くように意識して歩けるか
- 下りで後ろ向きになって足場を探す動作をしたことがあるか
- 高さのある場所で、立ち止まって落ち着ける余裕があるか
- ストックを素早くザックにしまえる状態で持っているか
靴の選び方も、岩場での安定に直結します。岩の上では、靴底が岩をつかむ力と、つま先で小さな足場に立てる硬さが求められます。柔らかすぎる靴底は足裏に岩の角が響き、長く歩くと疲れやすくなります。靴のカットの高さや幅の合わせ方は、トレッキングシューズのワイズ・寿命・カットを比べた記事で詳しく扱っているので、手持ちの靴が青葉山の岩場に合うかを確かめる材料にしてください。
雨の翌日や朝露の残る時間帯は、岩の表面が濡れて滑りやすくなります。晴れた日と同じ感覚で足を置くと、思わぬところで足を取られます。濡れた岩が多いと感じたら、西峰まで行く予定でも東峰で引き返すなど、行き先を短くする判断を優先してください。
岩場では脚の動きも大きくなります。膝を高く上げて段差を越える場面や、しゃがむように体を低くして下りる場面では、パンツの伸びやすさが動きやすさを左右します。生地が突っ張ると、足を思った位置に置きにくくなるからです。
足の上げ下げの多い道で動きを妨げないパンツを探している人には、ザ・ノース・フェイスの「ドーロライトパンツ」が候補になります。軽さと動きやすさを重視したトレッキング向けのパンツで、段差の多い道を歩く日のボトムスとして考えられます。
編集部の判断:公式が岩場の細かい様子を書いていないとき、足りない部分を他人の感想で埋めたくなります。けれど、その感想が自分に当てはまるとは限りません。大事なのは「岩場がある」という公式の事実を受け止めて、自分が岩場でどう動けるかを事前に確かめておくことです。判断の中心は道具ではなく、その確認のほうにあります。
岩場のある青葉山を西峰まで往復する日の靴・ザック・雨具
西峰まで往復する日は、東峰で引き返す日よりも岩の上にいる時間が長くなり、行動時間も延びます。この日の装備を選ぶ基準は3つに絞れます。1つ目は、岩と濡れた土の両方で滑りにくく、足首を支えられる靴であること。2つ目は、両手を空けて岩に手をかけられるよう、荷物を体にまとめて背負えるザックであること。3つ目は、日本海側の天気の変わりやすさに備えて、雨と風を防げる上着を持っていることです。この3つを満たしていれば、あとは体格や好みで選んでかまいません。
| 商品(型番・モデル名) | 公表されている特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| ザ・ノース・フェイス クレストン ミッド ネオ フューチャーライト | ミッドカット・防水透湿素材フューチャーライト | 足首を覆う高さと防水性を両方ほしい人 |
| アディダス テレックス AX4 GORE-TEX | GORE-TEXを使った防水モデル | 軽快に歩ける靴で雨の日にも備えたい人 |
| グレゴリー デイパックLT | 日帰り向けのデイパック | 街と山の両方で使える1つを選びたい人 |
| ドイター Ac Lite 23 | ハイキング向けバックパック | 日帰りの山行を専用ザックで背負いたい人 |
| モンベル バーサライトジャケット(型番1128592) | 登山用のレインジャケット | 荷物を軽くしながら雨具を必ず持ちたい人 |
まず靴です。岩場を含む往復では、足首を覆うミッドカットの靴が安心材料になります。ザ・ノース・フェイスの「クレストン ミッド ネオ フューチャーライト」は、ミッドカットに防水透湿素材のフューチャーライトを組み合わせたトレッキングシューズです。足首の支えと雨への備えを1足でまかないたい人に向いています。
アディダスの「テレックス AX4 GORE-TEX」は、GORE-TEXを使った防水仕様のトレッキングシューズです。重い登山靴よりも軽快な履き心地を好み、それでも雨や濡れた岩の日に足を濡らしたくない人に向いています。カットの高さはモデルによって違うので、購入時に自分の足首に合う高さを選んでください。
編集部の見立て:青葉山の往復で靴を選ぶなら、「いま持っている靴で岩の上に立てるか」を先に確かめるのが順番だと考えています。新しい靴をおろすなら、本番の前に近所の坂や低い山で一度履いて、靴ずれや滑り方を確かめてからにしてください。道具は慣れてはじめて力を出します。
次にザックです。岩場で手を使う場面を考えると、荷物は手に持たず、すべて背中にまとめる必要があります。飲み物、行動食、雨具、防寒着、ヘッドライトを入れても体から離れずに背負える、日帰り向けのザックが目安になります。
グレゴリーの「デイパックLT」は、日帰り向けのデイパックです。街でも山でも同じザックを使い回したい人、まず1つ目の日帰りザックを選びたい人に向いています。
ドイターの「Ac Lite 23」は、ハイキング用に作られたバックパックです。モデル名に23とあるとおり日帰りの山行を想定したシリーズで、登山専用のザックで荷物を体に安定させたい人に向いています。
最後に雨具です。若狭湾に面した青葉山は日本海側の天気の影響を受けるため、晴れの予報でも雨具は必ずザックに入れておきたい装備です。雨具は雨を防ぐだけでなく、山頂や稜線で風を防ぐ上着としても働きます。雨具の層の違いやサイズの決め方は、登山レインウェアの2層・2.5層・3層の違いをまとめた記事で比べているので、手持ちの雨具で足りるかを確かめる材料にしてください。
モンベルの「バーサライトジャケット(型番1128592)」は、登山用のレインジャケットです。日帰りの荷物をできるだけ軽くしつつ、雨具は必ず持っていきたい人に向いています。
雨具を「降ったら着るもの」とだけ考えていると、着るタイミングが遅れます。雨粒が落ちてきてから着ると、すでに服が濡れていて体が冷え始めています。空が暗くなってきた、風が強まってきた、と感じた時点で着るのが、体温を守るうえで確実なやり方です。
出発前に確かめる4つ|通行状況・クマ・火山・登山届
青葉山に出かける前に確認しておきたいのは、道の通行状況、クマへの備え、火山としての扱い、登山届の4つです。どれも「公式の記載が見つからない=問題がない」とは言えない項目なので、1つずつ確認先を整理します。
1つ目は通行状況です。2026年9月24日時点で、高浜町・舞鶴市・福井県・京都府の公式ページを確認した範囲では、青葉山の登山道やアクセス道路について現行の通行止め・崩落の告知は見つかりませんでした。告知が見つからないことは、通行できることの証明にはなりません。大雨や台風のあとは、登山道の崩れや倒木が起きていても告知が追いついていないことがあります。出発前に高浜町産業振興課(0770-72-0338)、京都側から入る場合は舞鶴市に問い合わせてください。
通行止めは、道路管理者が出す道路の規制と、登山道の管理者が出す案内とで、出どころが違います。道路の規制が出ていなくても、登山道の一部が崩れていることはありえます。反対に、登山道には問題がなくても、登山口までの道路が通れないこともあります。問い合わせるときは「登山口までの道路」と「登山道」の両方を聞くと、答えが具体的になります。
2つ目はクマです。本州の青葉山で気をつけるべきクマはツキノワグマです。舞鶴市の公式ページは、クマへの注意として、足跡や糞を見つけたら引き返すこと、単独行動を避けること、鈴やラジオで人の存在を知らせることを挙げています(2026年9月24日確認時点)。一方、青葉山に限った2026年の出没地点や入山禁止の情報は、今回の確認では見つかりませんでした。ここでは、青葉山に特有の出没情報があるかのようには書かず、市が示す一般的な注意として受け止めてください。
- 出発前に、福井県・京都府それぞれの最新の出没情報を確認したか
- 鈴やラジオなど、人の存在を知らせる道具を身につけているか
- 足跡や糞を見つけたら引き返す、と同行者と事前に決めてあるか
- 単独ではなく、複数人で歩く計画になっているか
クマの出没情報を都道府県の公式マップでどう調べるかは、登山前のクマ出没情報の調べ方を3段階でまとめた記事で手順にしています。青葉山のように県境にある山では、福井県と京都府の両方の情報を見る必要がある点も、あわせて確認しておいてください。
3つ目は火山としての扱いです。京都府の資料では青葉山を「死火山」と記載していますが、現行の入山規制を示すページは今回の確認では見つかりませんでした。これをもって規制がないと言い切ることはできません。火山の話題はこれ以上深追いせず、「規制の記載は確認できなかった」という事実にとどめておきます。
4つ目は登山届です。福井県側から入る場合、福井県警察の登山届のページでは、提出先として〒910-8515 福井市大手3丁目17-1 福井県警察本部生活安全部地域指導課、FAX 0776-25-0347 が示されています。京都府側から入る場合は、京都府警のインターネット登山計画書提出システム、またはコンパスの登山届で提出する方法が案内されています(いずれも2026年9月24日確認時点)。
登山届の出し先の決め方:登山口が福井県側なら福井県警、京都府側なら京都府警のページを基準にします。県境をまたいで反対側へ下りる計画のときは、両方のページを見て提出方法を確かめておくと迷いません。どちらに出す場合も、同じ内容を家族や知人にも渡しておくことが、万一のときの捜索の手がかりになります。
編集部の判断:この章の4項目は、どれも「調べて何も出てこなかった」ことが安心材料にならない種類のものです。何も出てこないときほど、電話1本で確かめる価値があります。前日の夕方に問い合わせ先を1回ずつ当たっておく。それだけで、当日の判断の土台がまったく違ってきます。
気温と日没から出発時刻を決める|10月・11月の引き返し時刻の出し方
秋の青葉山で計画を左右するのは、気温の下がり方と日の短さです。気象庁の舞鶴の平年値(1991〜2020年の30年統計)では、10月の平均気温が17.0℃、11月の平均気温が11.3℃です(2026年9月24日確認時点)。舞鶴の観測所は平地にあるので、標高693mの山頂はこれより低い気温になると考えておいてください。
平年値は「過去30年の平均」であって、今年の予報ではありません。同じ10月でも、晴れて風のない日と、北西の風が吹く曇りの日とでは、山頂で感じる寒さが大きく変わります。平年値は服装の目安の出発点として使い、当日の予報で最終的に調整してください。
日の短さは、国立天文台の暦計算で確かめられます。京都の日の入りは、2026年10月1日が17:42、10月31日が17:04、11月1日が17:03、11月30日が16:46です(2026年9月24日確認時点)。10月の1か月で日の入りは40分近く早まり、11月末には17時前に日が沈みます。森の中は日の入りより早く暗くなるので、日の入り時刻を「行動を終える時刻」にしてはいけません。
ここから、中山寺側で西峰まで往復する場合の引き返し時刻を出してみます。考え方は、日の入りの1時間前には駐車場に戻っている、という余裕を置くものです。西峰から駐車場までの下りは、県資料で1時間30分とされています。これに1時間の余裕を足すと、日の入りの2時間30分前が、西峰を離れる最終時刻になります。以下は、公式の区間値と日の入り時刻を組み合わせて編集部が計算した目安です。
| 日付(2026年) | 京都の日の入り | 駐車場に戻る目安(日の入り1時間前) | 西峰を離れる最終時刻(下り1時間30分) |
|---|---|---|---|
| 10月1日 | 17:42 | 16:42 | 15:12 |
| 10月31日 | 17:04 | 16:04 | 14:34 |
| 11月30日 | 16:46 | 15:46 | 14:16 |
この最終時刻から出発時刻も逆算できます。県資料の登りの合計は2時間05分なので、10月末に西峰を14:34に離れるなら、休憩を1時間見込んでも11時半ごろには駐車場を歩き出している必要があります。ただしこれは「ぎりぎり間に合う」時刻で、推奨する出発時刻ではありません。実際には、観光協会の目安である往復約4時間+休憩を基準にして、朝のうちに歩き出す計画をすすめます。
計算の前提は、県資料の区間タイムどおりに歩けることです。自分の歩く速さが区間タイムより遅い人、同行者のペースに合わせる必要がある人は、最終時刻をさらに前にずらしてください。東峰の時点でこの最終時刻を過ぎそうなら、西峰へは進まずに東峰から下りるのが正しい判断です。
日没と引き返し時刻の関係は、秋に早まる日没から引き返し時刻を逆算する方法をまとめた記事で、月別の早見表とあわせて解説しています。青葉山は近畿の都市部から日帰りで向かう人が多い山なので、移動時間を含めた1日の組み立てにも使える考え方です。
気温が下がる秋は、休憩中の冷えにも備えておきたいところです。歩いている間は汗ばむほどでも、山頂で風に当たりながら休むと、短い時間で体が冷えていきます。風を遮る薄い上着を1枚持っていると、休憩の間だけ羽織って体温を保てます。
その用途に向いているのが、モンベルの「O.D.パーカ(型番1103320)」です。ナイロン素材のウインドブレーカーで、山頂や展望台での休憩時に風を防ぐ1枚として使えます。雨具とは別に、風よけの上着を手軽に羽織りたい人に向いています。
編集部の見立て:秋の低山で見落とされやすいのは、「標高が低いから寒くない」という思い込みです。平地の平年値が11月で11.3℃なら、山頂で休む時間はそれより冷えます。日の入りから逆算した最終時刻と、休憩中の冷えへの備え。この2つを組にして考えると、秋の青葉山の計画は格段に確かなものになります。
オオキンレイカと岩場の植物|天然記念物のある山でのふるまい
青葉山は、珍しい植物が育つ山としても知られています。代表的なのがオオキンレイカで、福井県と舞鶴市の両方が天然記念物に指定しています。福井県の文化財のページでは、所在地を高浜町青葉山とし、指定日を2016年1月12日、花期を7月下旬から9月中頃と記載しています。舞鶴市のページでは、青葉山の岩場に生える固有植物で、乱獲によって数が減ったため保護されていると説明し、花期を7〜8月としています(いずれも2026年9月24日確認時点)。
| 項目 | 福井県の記載 | 舞鶴市の記載 |
|---|---|---|
| 指定 | 福井県指定天然記念物(2016年1月12日指定) | 舞鶴市指定天然記念物 |
| 生育地 | 高浜町青葉山 | 青葉山の岩場に生える固有植物 |
| 花期 | 7月下旬〜9月中頃 | 7〜8月 |
花期の記載は福井県と舞鶴市で少し違いますが、どちらも夏から初秋にかけての花です。この記事を公開した9月下旬は、福井県の記載する花期の終わりを過ぎた時期にあたります。10月以降に登る人は、花を見ることを目的にしないほうが計画に無理が出ません。花が咲いていなくても、株は岩場に残っています。
舞鶴市が「乱獲で減少」と書いているとおり、オオキンレイカは人の手で数を減らした植物です。花や株を採ることは、天然記念物を保護する目的に真っ向から反します。写真を撮るために岩場の植物を踏み荒らしたり、道を外れて近づいたりすることも避けてください。
岩場に生える植物を守るうえで、登山者ができることは多くありません。けれど、その少ないことを確実に守ることが大切です。基本は、登山道から外れないこと、植物に手を触れないこと、岩場で足を置く場所に植物がないかを見ることの3つです。岩場の植物は、足で踏まれたり、手でつかまれたりするだけで根が傷むことがあります。
- 登山道の上だけを歩く。すれ違いや休憩のときも、道の外の岩や草地に踏み込まない
- 岩に手をかけるときは、植物の生えていない岩の面を選ぶ。植物をつかんで体を支えない
- 写真は道の上から撮る。近づくために道を外れる必要があるなら、その1枚はあきらめる
天然記念物に指定されている植物は、法律や条例による保護の対象です。どの行為がどのような規制にあたるかの細かい線引きは、この記事で確認した範囲を超えるので立ち入りません。ただ、採らない、踏まない、道を外れない、という3つを守っていれば、登山者として求められるふるまいから外れることはまずありません。
オオキンレイカの花期は、福井県の記載で7月下旬〜9月中頃、舞鶴市の記載で7〜8月です。花を目的に青葉山へ向かうなら、来年の夏がその機会になります。夏の低山は暑さと虫への備えが別に必要になるので、季節を変えて訪れるときは準備の中身も変わることを覚えておいてください。
編集部の見立て:青葉山の岩場は、登山者にとっては足を置く場所であり、オオキンレイカにとっては生きる場所です。同じ岩を別の目的で使っているわけです。岩場で足を置く位置を丁寧に選ぶことは、自分の安全のためでもあり、植物を守るためでもある。そう考えると、岩場の歩き方とふるまいは一つのことに見えてきます。
中山寺側と松尾寺側、どちらから登るか|条件ごとの決め方
ここまでの情報を踏まえて、中山寺側と松尾寺側のどちらから登るかを決める材料を並べます。基準は、移動手段、公式の数字で計画を組めるか、時間の余裕、の3つです。どちらの道が「やさしい」かを公式資料から比べることはできないので、ここでは「計画の立てやすさ」で整理します。
| 判断の材料 | 中山寺側(福井県) | 松尾寺側(京都府) |
|---|---|---|
| 向いている移動手段 | 車 | 電車(JR松尾寺駅から徒歩50分) |
| 駐車場の公式記載 | 50台・無料 | 台数の記載は見つからず |
| 公式の時間の物差し | 区間タイム55分・40分・30分、観光協会の往復約4時間+休憩 | 近畿自然歩道の区間値(4.4km・1時間50分)。山頂往復の区間タイムは見つからず |
| 引き返し時刻の出しやすさ | 県資料の下り1時間30分から逆算できる | 公式値がない分、早めに設定する必要がある |
初めて青葉山に登る人、特に登山歴が浅い人には、中山寺側をすすめます。理由は、駐車場と区間タイムの両方が公式で確かめられ、当日の遅れを数字で測れるからです。公式の物差しがある道を選ぶことは、自分の判断を数字で支えることにつながります。東峰で引き返すか西峰まで進むかの判断も、区間タイムがあれば迷いにくくなります。
松尾寺側が向いているのは、車を使わずに電車で動きたい人です。駅から登山口まで歩いてつながる点は、ほかにない利点です。ただし、駅からの徒歩50分と、山頂往復の公式な区間タイムが見つからない点を踏まえて、時間に余白を持たせた計画を組める人に限ってすすめます。
標高差やコースタイムから「いまの自分が登れる山か」を見分ける考え方は、標高差とコースタイムで登れる山を見分ける記事で解説しています。青葉山を次の目標に考えている人は、手元の山行記録と照らし合わせて、区間タイムどおりに歩けそうかを確かめてみてください。
晩秋に登る場合は、どちらの道を選ぶにしても、休憩中の冷え対策をもう一段厚くしておくと安心です。11月の舞鶴の平年値は11.3℃で、山頂で長めに休むと体温が奪われていきます。行動中は使わなくても、休憩のときにだけ着る保温着をザックに入れておくと、寒さで行動が鈍る事態を防げます。
その役割にはモンベルの「プラズマ1000 ダウンジャケット(型番1101493)」が候補になります。1000フィルパワーのダウンを使った防寒着で、小さくまとめてザックに入れておき、山頂の休憩で羽織る使い方ができます。11月に登る予定の人や、寒さに弱い自覚がある人に向いています。
編集部の判断:どちらから登るかに正解はありませんが、「公式の数字がそろっている側を選ぶ」という基準は、迷ったときの頼りになります。初めてなら中山寺側、電車で行くなら松尾寺側。そして、どちらを選んでも東峰で引き返せる計画にしておく。この3点をそろえれば、青葉山の1日は無理のないものになります。
よくある質問
Q. 青葉山は初めての登山でも登れますか?
中山寺側の公式の区間タイムは登り2時間05分・下り1時間30分で、高浜町観光協会は西峰までの往復を約4時間+休憩時間と案内しています。ただし岩場のある区間があり、観光協会も所要時間は登山者のレベルによると明記しています。数時間の山歩きの経験があり、岩場での体の使い方に不安がないかを事前に確かめたうえで、東峰で引き返せる計画にしておくのが安心です。
編集部の見立て:「初心者でも登れるか」という問いには、時間の数字だけでは答えられないと考えています。往復約4時間という数字は手が届く範囲でも、岩場の有無で難しさは変わります。東峰を折り返し点にできる山なので、最初の1回はそこまでを目標にする、という入り方もあります。
Q. 東峰と西峰、どちらが山頂ですか?
ふくいドットコムでは、青葉山は東峰(693m)と西峰(692m)の2つの峰からなると紹介されています。標高の差は1mで、どちらも青葉山の頂上です。国土地理院が示す山の最高点の標高点は693mで、東峰の値と一致します。
Q. 松尾寺や今寺に車を停めて登れますか?
2026年9月24日時点で、松尾寺・今寺の周辺については、登山者向けの駐車場の台数や料金の公式記載を見つけられませんでした。公式に確認できたのは中山寺登山口の50台・無料だけです。松尾寺・今寺側から車で入る場合は、事前に観光協会や寺へ問い合わせて、停めてよい場所を確かめてください。路肩や空き地への駐車は避けてください。
Q. 通行止めや規制は出ていますか?
2026年9月24日時点で確認した範囲では、高浜町・舞鶴市・福井県・京都府の公式ページに青葉山の現行の通行止め告知は見つかりませんでした。ただし、告知がないことは通行できることを意味しません。出発前に高浜町産業振興課(0770-72-0338)や舞鶴市に問い合わせて、最新の状況を確かめてください。
編集部の判断:規制の情報は、記事に書いた時点からすぐに古くなります。この記事の日付の情報は出発点として使い、最後の判断は必ず出発前の問い合わせで下してください。電話1本の手間を惜しまないことが、県境の山で一番効く準備です。
Q. オオキンレイカはいつ見られますか?
福井県の文化財のページでは花期を7月下旬〜9月中頃、舞鶴市のページでは7〜8月としています。10月以降は花期を過ぎているので、花を目的にするなら翌年の夏に計画するのが確実です。どの時期でも、天然記念物なので採らない・踏まない・道を外れないことを守ってください。
まとめ:今日やることは1つ、出発前の問い合わせ先をメモすること
青葉山(若狭富士)は、福井県高浜町と京都府舞鶴市の境にある、東峰693m・西峰692mの2つの頂上を持つ山です。中山寺側には県資料の区間タイム(55分・40分・30分)と、公式に確認できる駐車場(50台・無料)がそろっており、初めてでも数字で計画を組み立てやすい入口です。京都側の松尾寺を通る近畿自然歩道は、駅とつながる点が強みですが、山頂往復の公式の区間タイムは見つかりませんでした。
編集部の見立て:この山の計画で一番大切なのは、公式に書いてあることと書いていないことを分けて扱うことだと考えています。書いてある数字は信じて使い、書いていないことは自分で問い合わせて埋める。その線引きができていれば、青葉山は秋の1日を安心して過ごせる山です。
秋は日の入りが早まり、10月末には17:04、11月末には16:46に日が沈みます。中山寺側で西峰まで往復するなら、日の入りの2時間30分前を西峰を離れる最終時刻の目安にし、東峰の時点で間に合わないなら東峰から下りる。通行止め・クマ・火山は「告知が見つからない=安全」ではないので、出発前に確認先へ当たる。この2つを押さえておけば、計画の大きな穴は防げます。
- 高浜町産業振興課(0770-72-0338)と舞鶴市の問い合わせ先を手帳やスマホにメモし、出発の前日に登山口までの道路と登山道の状況を問い合わせる
- 登る日の京都の日の入り時刻を国立天文台の暦で調べ、西峰を離れる最終時刻(日の入りの2時間30分前)と、東峰で引き返す判断の時刻を決める
- 登山口の側に合わせて、福井県警または京都府警の案内に沿って登山届を出し、同じ内容を家族や知人にも渡しておく
編集部の判断:今日やることを1つに絞るなら、問い合わせ先をメモすることです。計画の中身は後からでも詰められますが、確認先を知らないまま当日を迎えると、判断の材料を集める手段がありません。まずは電話番号を1つ控える。そこから青葉山の準備を始めてください。
出典
- ふくいドットコム(福井県観光公式サイト)青葉山:https://www.fuku-e.com/spot/detail_1512.html(2026年9月24日確認)
- 青葉山 中山寺 公式サイト:https://www.nakayamadera.jp/(2026年9月24日確認)
- 福井県 山岳遭難防止の資料(中山寺コースの区間タイム):https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/bousaiko/rescue_d/fil/rescue.pdf(2026年9月24日確認)
- 高浜町観光協会 青葉山登山モデルコース:https://wakasa-takahama.jp/course/aobasantozan/(2026年9月24日確認)
- 舞鶴市 自然のモデルコース(JR松尾寺駅・JR青郷駅からの所要時間):https://www.city.maizuru.kyoto.jp/html/sizen2/field/01model_1.html(2026年9月24日確認)
- 福井県 近畿自然歩道(福井県区間):https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/shizen/trail/kinki-fukui.html(2026年9月24日確認)
- 環境省 近畿自然歩道:https://www.env.go.jp/nature/nationalparks/pick-up/long-trail/kinki/(2026年9月24日確認)
- 福井県警察 登山届:https://www.pref.fukui.lg.jp/kenkei/doc/kenkei/densisinsei.html(2026年9月24日確認)
- 京都府警察 山岳遭難防止・登山計画書:https://www.pref.kyoto.jp/fukei/anzen/tiiki/sangaku/(2026年9月24日確認)
- 気象庁 舞鶴の平年値(1991〜2020年):https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/view/nml_sfc_ym.php?block_no=47750&prec_no=61&view=a2&year=(2026年9月24日確認)
- 国立天文台 暦計算室 京都の日の入り(2026年10月):https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/2026/s2710.html(2026年9月24日確認)
- 国立天文台 暦計算室 京都の日の入り(2026年11月):https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/2026/s2711.html(2026年9月24日確認)
- 福井県 文化財 オオキンレイカ:https://bunkazai.pref.fukui.lg.jp/search_category/content?detail_id=556-0(2026年9月24日確認)
- 舞鶴市 オオキンレイカ:https://www.city.maizuru.kyoto.jp/html/sizen1/elements/p_syokubutsu/s66_2.html(2026年9月24日確認)
- 舞鶴市 クマへの注意:https://www.city.maizuru.kyoto.jp/kurashi/0000006199.html(2026年9月24日確認)
