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群馬県・栃木県の山へ秋の終わりに出かける前に、まず知っておきたいのは「登山口までの道が、いつ閉まるか」です。2026年度(2026〜27年の冬)の冬期通行止めの開始日は、2026年10月2日時点で群馬県・栃木県とも公式に未発表です。確認できる最新の公式の表は2025年度の実績で、群馬県では2025年11月5日に尾瀬方面(国道401号・水上片品線・鳩待峠への県道)から閉まり始め、金精道路は12月25日、赤城山の沼田赤城線は2026年1月5日でした。栃木県日光土木事務所管内の県道は2025年11月28日から順に閉まっています。
2025年度と同じ日に2026年度も閉まるとは限りません。群馬県の表には「解除予定日時については、積雪等の状況により変更することがあります」、栃木県の表には「気象条件により、通行止め期間が前後する場合があります」と注記されています(2026年10月2日確認)。出かける前には、群馬県道路管理課の冬期閉鎖のページと、栃木県日光土木事務所の冬期通行止め区間のページを自分で開いて、最新の年度の表かどうかを確かめてください。
この一覧の値は、すべて県が管理する道路(道路法の道路)の冬期閉鎖です。林道のゲート、有料道路の営業期間、尾瀬のマイカー規制、バスやロープウェイの運行は、それぞれ別の管理者・事業者が決めています。同じ「冬に通れない」でも発表元が違うため、行き先の登山口ごとに確認先を分けて読むのが近道です。
以下では、2025年度の路線別の実績を群馬県・栃木県に分けて並べ、その道の先にある登山口と山、県の表に載らない道の確かめ方、日の入から決める下山の目安までを順に整理します。
- 2026年度の冬期通行止めの開始日は、2026年10月2日時点で群馬県・栃木県とも未発表で、手元にある最新の公式値は2025年度の実績であること
- 2025年度の群馬県管理道路は14路線16区間・延長137.5kmで、11月5日の尾瀬方面から2026年1月5日の沼田赤城線まで、閉まる日が2か月ずれていたこと
- 栃木県日光土木事務所管内では、中宮祠足尾線(半月山駐車場方面)が2025年11月28日から、金精道路が12月25日から閉まり、別に「通年通行止め」の区間もあること
- 鳩待峠・大清水・一ノ倉沢・野反湖・金精峠・赤城山の小沼周辺など、閉鎖の区間の先にある登山口と山の対応
- 林道・有料道路・マイカー規制・バスは県の表に載らず、確認先が別になること
- 志賀草津道路は群馬県の表が渋峠(県境)までで、長野県側は別の発表を見る必要があること
- 前橋・宇都宮の日の入(11月15日は前橋16:36・宇都宮16:32)から決める、閉鎖前の山の下山の目安
2026年の冬期通行止めはいつから?群馬県・栃木県とも未発表、目安は2025年度の実績
結論から書きます。2026年度の閉鎖開始日は、2026年10月2日時点で群馬県・栃木県のどちらも発表されていません。群馬県道路管理課の掲載一覧には令和8年度(2026年度)の冬期閉鎖の表が見当たらず、確認できる最新は2025年10月17日に更新された令和7年度(2025年度)版です(https://www.pref.gunma.jp/soshiki/167/、2026年10月2日確認)。栃木県日光土木事務所のページにある表も「令和7〜8年 冬期通行止め区間」で、2025〜26年の冬のものです。
そこで、いま計画に使える材料は「2025年度に何日に閉まったか」という実績になります。2025年度の群馬県では、最初に閉まったのが11月5日の尾瀬方面の3路線(国道401号の戸倉〜大清水、主要地方道水上片品線、一般県道尾瀬ヶ原土出線の津奈木橋〜鳩待峠)でした。最後は2026年1月5日の一般県道沼田赤城線で、閉鎖の開始は路線によって2か月ほど幅がありました(群馬県 https://www.pref.gunma.jp/site/houdou/726299.html、2026年10月2日確認)。
2026年度の読み方:2026年度の日付は未発表です。2025年度は群馬県の国道401号(戸倉〜大清水)が11月5日から閉まりました。今年も同じ日とは限らないので、2025年度の日付は「おおよその時期の目安」として使い、出発の日付は県の最新の発表で決めます。
数字を並べると、11月上旬に尾瀬と谷川岳の一ノ倉沢、11月中旬に志賀草津道路と万座方面、11月下旬に野反湖、12月に入って西上州の峠道と赤城山の小沼側、12月下旬に金精道路、年明けに赤城山の大沼へ上がる沼田赤城線、という順でした。標高が高く、雪の多い北部の道から先に閉まり、南の峠道や赤城山が後になる並びです。
この並びは、登山の計画にそのまま効きます。尾瀬や谷川岳の一ノ倉沢へ車で入るつもりなら、2025年度の実績では10月中が実質的な最後の時期でした。赤城山なら12月中も小沼側の道が開いていた年がある、という具合です。ただし繰り返しになりますが、これは2025年度の表に書かれた予定で、2026年度の値ではありません。
栃木県側では、日光土木事務所管内の一般県道250号中宮祠足尾線(阿世潟分岐点先350m〜足尾町湖南・半月山駐車場、通行規制区間7.0km)が2025年11月28日から閉まり、国道120号の金精道路は群馬県の表と同じ12月25日からでした(栃木県 https://www.pref.tochigi.lg.jp/h53/documents/20251205115205.pdf、2026年10月2日確認)。主要地方道58号草久足尾線(鹿沼市草久〜日光市足尾)は2026年1月16日からで、群馬県の沼田赤城線よりさらに後でした。
「去年は11月5日だったから、今年も11月4日までは入れる」と考えないでください。県の表そのものが、期間が積雪や気象条件で前後すると注記しています。閉鎖の前に雪が来れば、閉鎖の日より前に路面が凍ります。日付は計画の上限として扱い、余裕を持たせてください。
一般的な冬期閉鎖の調べ方や、11〜12月に閉まりやすい道の傾向は、登山口の冬季通行止めを自分で調べる手順の記事にまとめています。ここから先は、群馬県と栃木県の路線ごとの実績と、その道の先にある登山口に絞って見ていきます。
編集部の見立て:「今年はいつから?」への正直な答えは「まだ誰にも分からない」です。そこで手元の材料を「2025年度の実績」と「2026年度の発表」の2段に分けて持つのが、いちばん事故の少ない考え方だと思います。去年の日付を今年の予定と取り違えるのが、この時期のいちばん多い計算違いです。
群馬県の冬期通行止め一覧(2025年度の実績・14路線16区間)
群馬県道路管理課が2025年10月17日に更新した表には、県が管理する道路の冬期閉鎖が14路線16区間、延長137.5km載っています(https://www.pref.gunma.jp/site/houdou/726299.html、2026年10月2日確認)。これは道路法にもとづいて道路管理者である県が行う通行止めで、市町村道・林道・有料道路はこの表に含まれません。
下の表は、その2025年度版の値を閉鎖開始の早い順に並べたものです。閉鎖・解除の日時はどちらも2025年度の予定で、2026年度の値ではありません。2026年度の欄は、2026年10月2日時点ですべて「未発表」です。
| 路線(管理者:群馬県) | 区間・延長 | 2025年度の閉鎖 | 2025年度の解除予定 | その道で行く登山口・山 |
|---|---|---|---|---|
| 国道401号 | 戸倉交差点〜大清水 8.4km | 2025/11/5(水)10時 | 2026/4/17(金)10時 | 大清水(尾瀬の入山口) |
| 主要地方道水上片品線 | 湯ノ小屋橋〜津奈木橋 17.7km | 2025/11/5 14時 | 2026/5/22(金)10時 | 水上側から尾瀬方面への峠越え |
| 主要地方道水上片品線 | 津奈木橋〜戸倉スキー場入口 7.3km | 2025/11/5 14時 | 2026/4/17 10時 | 戸倉から鳩待峠方面 |
| 一般県道尾瀬ヶ原土出線 | 津奈木橋〜鳩待峠 3.5km | 2025/11/5 14時 | 2026/4/17 10時 | 鳩待峠(尾瀬の入山口) |
| 国道291号 | 谷川岳山岳資料館〜一ノ倉沢 3.4km | 2025/11/10(月)10時 | 2026/5/22 10時 | 一ノ倉沢(谷川岳の南東側) |
| 一般県道上発知材木町線 | 玉原スキー場入口〜玉原高原センターハウス 1.2km | 2025/11/10 10時 | 2026/4/17 10時 | 玉原高原 |
| 国道292号(志賀草津道路) | 天狗山ゲート〜渋峠(長野県境)17.9km | 2025/11/12(水)13時 | 2026/4/22(水)10時 | 草津白根山・渋峠方面 |
| 一般県道牧干俣線 | バス停奥万座〜万座三差路 3.0km | 2025/11/12 13時 | 2026/4/22 10時 | 万座方面 |
| 一般県道牧干俣線 | 長野県境〜万座住民センター 5.4km | 2025/11/12 15時 | 2026/4/22 15時 | 万座方面 |
| 国道405号 | 和光原地区〜野反湖 12.3km | 2025/11/26(水)15時 | 2026/4/22 10時 | 野反湖 |
| 国道254号(旧道) | 下仁田町南野牧 3.1km | 2025/12/1 12時 | 2026/3/24 12時 | 西上州・下仁田町の旧道 |
| 一般県道上野小海線 | 中ノ沢林道分岐〜ぶどう峠 8.9km | 2025/12/3 11時 | 2026/4/8 11時 | ぶどう峠(長野県境方面) |
| 国道299号 | 日影平橋〜十石峠 13.1km | 2025/12/12 11時 | 2026/4/3 11時 | 十石峠(長野県境方面) |
| 主要地方道大胡赤城線 | 赤城温泉入口〜小沼地先 9.1km | 2025/12/16 10時 | 2026/4/6 10時 | 赤城山の小沼周辺 |
| 国道120号(金精道路) | 金精トンネル(栃木県境)〜丸沼スキー場入口 12.1km | 2025/12/25(木)12時 | 2026/4/24(金)12時 | 金精峠(奥日光湯元側と片品村側を結ぶ峠道) |
| 一般県道沼田赤城線 | 旧有料道路料金所〜大沼周遊道路交差点 11.1km | 2026/1/5 14時 | 2026/3/19 10時 | 赤城山の大沼周辺 |
出典:群馬県道路管理課「冬期閉鎖」(2025年10月17日更新・令和7年度版) https://www.pref.gunma.jp/site/houdou/726299.html(2026年10月2日確認)。日時はすべて2025年度の予定。2026年度は未発表。


表の見方で迷いやすいのは、同じ路線でも区間によって解除予定が違う点です。たとえば主要地方道水上片品線は、湯ノ小屋橋〜津奈木橋の17.7kmが2026年5月22日、津奈木橋〜戸倉スキー場入口の7.3kmが4月17日と、ひと月以上ずれていました。閉鎖の開始はどちらも11月5日14時です。路線名だけで「開いている/閉まっている」を判断せず、自分が通る区間の行を探して読むのが基本になります。
もう1つは時刻です。群馬県の表は日付だけでなく「10時」「14時」「13時」のように時刻まで書いています。閉鎖当日の朝に入って、午後に戻ろうとすると、戻る時刻にはゲートが閉まっている、ということが表の上では起こりえます。閉鎖日に近い日程を組むときは、時刻の列まで見てください。
延長137.5kmは群馬県の表の冒頭に書かれた合計で、16区間の延長を足した値とも一致します。「約138km」と丸めた数字を見かけることがありますが、県の表記は137.5kmです(2026年10月2日確認)。
編集部の見立て:群馬県の表は、登山者にとって「秋の山の締め切り表」として読めます。尾瀬・一ノ倉沢・志賀草津・野反湖の4つが11月中に並んでいるので、このあたりの山を今年まだ歩いていないなら、10月の予定を先に押さえるほうが取りこぼしが少ないと考えています。
栃木県(日光土木事務所管内)の冬期通行止めと「通年通行止め」の違い
栃木県では、奥日光・足尾・湯西川方面の県管理道路の冬期通行止めを、日光土木事務所が「冬期通行止め区間」として公開しています(ページ https://www.pref.tochigi.lg.jp/h53/kiseikukan.html、表PDF https://www.pref.tochigi.lg.jp/h53/documents/20251205115205.pdf、2026年10月2日確認)。ページの更新日は2024年11月5日と表示されていますが、リンク先のPDFは「令和7〜8年」、つまり2025〜26年の冬の表です。ページの更新日と、中の表の年度は別物として読む必要があります。
2025年度の表から、日付が読み取れた区間を並べると次のとおりです。いずれも道路法の道路(県管理)の冬期通行止めで、2026年度の値ではありません。
| 路線(管理者:栃木県) | 区間 | 2025年度の期間(予定) | その道で行く場所 |
|---|---|---|---|
| 一般県道250号 中宮祠足尾線 | 阿世潟分岐点先350m〜足尾町湖南・半月山駐車場(通行規制区間7.0km・ゲート) | 2025/11/28から〜2026/4/10まで | 半月山駐車場(足尾側) |
| 一般県道249号 黒部西川線 | 土呂部(木戸沢橋)〜湯西川(三河沢橋)通行規制区間約10km(ゲート) | 12月上旬〜4月中旬の予定(表の原本で確認が必要) | 土呂部・湯西川方面 |
| 国道120号(金精道路) | 奥日光国有林1074林班〜群馬県片品村・丸沼スキー場入口 | 2025/12/25から〜2026/4/24まで | 金精峠(群馬県の表と同じ日付) |
| 主要地方道58号 草久足尾線 | 鹿沼市草久(古峯神社大型駐車場入口)〜日光市足尾 | 2026/1/16から〜2026/3/20まで | 鹿沼市草久から足尾へ抜ける道 |
出典:栃木県日光土木事務所「令和7〜8年 冬期通行止め区間」 https://www.pref.tochigi.lg.jp/h53/documents/20251205115205.pdf(2026年10月2日確認)。2026年度は未発表。
栃木県の表で群馬県と大きく違うのは、冬期の通行止めと「通年通行止め」が同じ資料に並んでいることです。2025〜26年の資料には、冬に限らず通れない区間として、一般県道栗山舘岩線の馬坂林道分岐〜福島県境、庚申山公園線の足尾町銀山平から先(車両通行止)、川俣温泉川治線(旧道)の萱峠ゲート〜野門トンネル川治側分岐が記載されています。中宮祠足尾線には夜間通行止めの区間もあると書かれています(2026年10月2日確認)。
通年通行止めの区間は、春になっても開きません。「冬が終われば行ける」と考えて春の計画を立てると、当日に道の手前で引き返すことになります。行き先の道が冬期の行にあるのか、通年の行にあるのかを先に見分けてください。
川俣温泉川治線(旧道)は、冬期の期間と通年通行止めの区間が分かれています。期間は日光土木事務所の表の原本で確かめてください。黒部西川線も、2025年度の表では12月上旬から4月中旬の予定でしたが、細かな日付は表の原本で確かめるのが確実です。
もう1点、栃木県の全面通行止めの一覧には、日光土木事務所管内として一般県道小来川清滝線の掲載があります(https://www.pref.tochigi.lg.jp/h05/dourohozentuukoutome.html、2026年10月2日確認)。これは冬期閉鎖とは別の通行止めで、期間・区間は一覧から読み取れません。冬期の表だけを見て安心せず、全面通行止めの一覧も合わせて開くと見落としが減ります。
編集部の見立て:栃木県の資料は、群馬県よりも「読み取りに手間がかかる表」です。冬期と通年が同じ紙にあり、夜間の規制まで入っています。行き先の道の名前でPDFの中を探し、どの種類の規制かを1行ずつ確かめる。この手間を惜しまないことが、奥日光・足尾の秋の計画ではいちばん効きます。
閉鎖の区間の先にある登山口と、冬に車で行けなくなる山
ここからは、表の路線を「どの登山口に効くか」で読み替えます。公式の表に書かれた区間名から読み取れる範囲で整理すると、閉鎖の区間の先にある主な登山口と山は次のとおりです。
- 国道401号 戸倉〜大清水:大清水(尾瀬の入山口)。2025年度は11月5日10時から閉鎖
- 尾瀬ヶ原土出線 津奈木橋〜鳩待峠:鳩待峠(尾瀬の入山口)。2025年度は11月5日14時から閉鎖
- 国道291号 谷川岳山岳資料館〜一ノ倉沢:一ノ倉沢(谷川岳の南東側の沢)。2025年度は11月10日10時から閉鎖
- 国道405号 和光原〜野反湖:野反湖。2025年度は11月26日15時から閉鎖
- 国道120号(金精道路):金精峠(奥日光湯元側と群馬県片品村側をつなぐ峠道)。2025年度は12月25日12時から閉鎖
- 大胡赤城線・沼田赤城線:赤城山の小沼・大沼周辺。2025年度は12月16日(小沼側)と2026年1月5日(大沼側)から閉鎖
- 栃木県 中宮祠足尾線:半月山駐車場(足尾側)。2025年度は11月28日から閉鎖
尾瀬の鳩待峠と大清水は、どちらも道路そのものが冬に閉鎖の区間に入ります。2025年度の実績では、11月5日に3路線が同時に閉まっていました。入山口までの交通そのもの、つまりバスの運行期間やシーズンの最終便は道路の冬期閉鎖とは別の話で、事業者の発表が基準です。尾瀬の入山口ごとの交通は鳩待峠・大清水・沼山峠の交通を運行期間と最終便から選ぶ記事で確かめてください。
谷川岳の一ノ倉沢は、国道291号の谷川岳山岳資料館から先の3.4kmが閉鎖の区間です。県の表の区間はここまでで、谷川岳ロープウェイの土合口の営業は県の表の区間の外にあり、事業者の発表で決まります。道路の閉鎖とロープウェイの営業を同じ話として混ぜないことが、谷川岳の秋の計画の要点です。
金精道路は、奥日光の湯元側と群馬県片品村の丸沼側を結ぶ峠道です。2025年度は群馬県・栃木県の表とも12月25日から閉まり、解除予定は2026年4月24日でした。日光白根山へ丸沼高原から登る場合の交通は、日光白根山へのロープウェイ始発と丸沼高原の駐車場の記事にまとめています。
赤城山は、小沼側の大胡赤城線(赤城温泉入口〜小沼地先9.1km)が2025年12月16日、大沼側の沼田赤城線(旧有料道路料金所〜大沼周遊道路交差点11.1km)が2026年1月5日と、同じ山でも道ごとに閉まる日が違いました。黒檜山などの登り方は赤城山・黒檜山を日帰りで登る2コースの記事にあります。
ここで押さえておきたいのは、道路が閉まる時期と、登山道が凍り始める時期は同じではないという点です。道路の閉鎖は管理者が日付を決めて行いますが、山の上の路面や登山道は、閉鎖の前でも朝の冷え込みで凍ることがあります。閉鎖が11月上旬の尾瀬や一ノ倉沢、11月中旬の志賀草津道路の周辺では、閉鎖の前の時期に歩くこと自体が、凍った道を歩く可能性を含みます。
この時期の足回りとして候補になるのがチェーンスパイクです。スノーラインの「チェーンセンプロ」(SL44UES001)は、登山靴に被せて使うチェーン式の滑り止めで、Lサイズは対応シューズ25.0〜27.5cmと商品ページに書かれています。閉鎖の前後にまだ車で入れる登山口から歩き、朝の木道や日陰の登山道で凍結に出会うかもしれない人に向く道具です。使う場面と軽アイゼン・アイゼンとの線引きは、チェーンスパイクがいつ必要かを公式値で整理した記事で確かめてから選んでください。
編集部の見立て:閉鎖の日付は「車で入れる最後の日」であって「安全に歩ける最後の日」ではありません。尾瀬や一ノ倉沢のように11月上旬に閉まる道の先は、閉鎖の前でも冬の入口に入っています。日付の表と足元の準備は、別々に考えておくのが正解だと思います。
県の表に載らない道:林道・有料道路・マイカー規制・バスは発表元が違う
群馬県・栃木県の冬期閉鎖の表に載っているのは、県が管理する道路だけです。登山口へ通じる道には、ほかに市町村道、森林管理署や市町村が管理する林道、有料道路、マイカー規制のかかる道があり、それぞれ管理者と発表元が違います。「県の表に無い=冬も通れる」ではなく、「県の表に無い=別の管理者のページを見る」と読み替えてください。
| 規制の種類 | 決める主体 | 根拠・性質 | 確認先 |
|---|---|---|---|
| 県道・国道の冬期閉鎖 | 道路管理者(県) | 道路法にもとづく管理者の通行止め | 群馬県道路管理課・栃木県日光土木事務所 |
| 林道のゲート閉鎖 | 林道管理者(森林管理署・市町村など) | 林道管理者のゲート閉鎖 | 行き先の林道を管理する市町村・森林管理署 |
| 有料道路の営業期間 | 運営会社 | 有料道路の営業期間 | 運営会社のページ |
| マイカー規制 | 規制の実施主体(地域ごと) | 道路の冬期閉鎖とは別の規制 | 規制の実施主体の発表 |
| バス・ロープウェイ | 運行事業者 | 事業者の運行判断 | 各事業者のページ |
たとえば、皇海山の栗原川林道、奥日光の林道、那須の県道17号、霧降高原道路、山王林道、奥鬼怒の女夫渕、車坂峠、高峰高原、榛名山などは、群馬県の表にも日光土木事務所の表にも個別の予定が載っていません(2026年10月2日確認)。これらの道の2026年度の予定は、市町村・森林管理署・道路管理者(有料道路は運営会社)のページで確かめてください。
林道のゲートがどこにあり、一般車がどこまで入れるかを管理者に確かめる手順は、林道のゲートの位置を管理者から調べる4段階の記事で詳しく書いています。県の表を見終わったら、行き先の道が県の管理かどうかを、まずそこで見分けるのが効率のよい順番です。
尾瀬の鳩待峠方面には、道路の冬期閉鎖とは別にマイカー規制があります。国道401号や尾瀬ヶ原土出線の閉鎖日は県の表に載っていますが、マイカー規制の期間や、入山口へのバスの運行期間・シーズン終了日は別の発表元が決めます。尾瀬の入山口へのバスの運行期間は事業者の発表が基準なので、道路の閉鎖日だけで「この日まで車で鳩待峠へ行ける」と決めないでください。
ロープウェイも同じ構図です。谷川岳ロープウェイの土合口や、日光白根山の丸沼高原のロープウェイは、県の道路の表とは関係なく、事業者の判断で営業期間が決まります。道路が開いていてもロープウェイが運休している日もあれば、その逆もありえます。冬の入口の時期は、道路・ロープウェイ・バスの3つを別々に確かめるのが前提です。
同じ「通行止め」という言葉でも、道路法にもとづく管理者の通行止め、林道管理者のゲート閉鎖、有料道路の営業期間は性質が違います。県の表に載るのは1つめだけです。どれに当たるかが分かれば、確認先も自然に決まります。
編集部の見立て:県の表は「道路法の道路」という限られた範囲の、正確な地図です。範囲の外の道まで同じ精度で分かるわけではありません。登山口までの最後の数kmが林道なら、本当に確かめるべきは県ではなく林道の管理者だ、という順番を覚えておくと迷いません。
志賀草津道路は群馬県と長野県で発表が別|群馬県の表は渋峠まで
国道292号の志賀草津道路は、群馬県と長野県にまたがる道です。群馬県の冬期閉鎖の表に載っているのは、天狗山ゲート〜渋峠(長野県境)の17.9kmで、2025年度は2025年11月12日13時から閉鎖、解除予定は2026年4月22日10時でした(群馬県 https://www.pref.gunma.jp/site/houdou/726299.html、2026年10月2日確認)。
この区間は渋峠、つまり県境までです。群馬県の表を見ても、渋峠から長野県側の閉鎖日は分かりません。長野県側は長野県の発表を別に見る必要があります。長野県側の道の情報は、前日に公開した長野県の冬期通行止め2026の記事にまとめています。
同じ国道292号沿いでは、万座方面の一般県道牧干俣線も2025年度は11月12日に閉まっていました。バス停奥万座〜万座三差路の3.0kmが13時から、長野県境〜万座住民センターの5.4kmが15時からで、解除予定はそれぞれ2026年4月22日の10時と15時です。同じ日でも閉鎖の時刻が2時間違うため、時刻まで読む必要があります。
県境をまたぐ道の確認先:志賀草津道路を群馬県側から長野県側へ抜ける計画なら、群馬県の冬期閉鎖の表(渋峠まで)と、長野県の発表(渋峠から先)の両方を開きます。片方だけでは、片側の閉鎖日しか分かりません。
志賀草津道路の周辺には、もう1つ別の種類の規制があります。草津白根山の火山活動にかかわる規制です。群馬県の道路規制情報(2026年10月1日16時13分現在)では、草津白根山湯釜付近の火山活動による国道292号の規制欄は空欄でした(https://intra.kendobousai-gunma.jp/kisei/RegulationList.htm、2026年10月2日確認)。ただしこれは同じページが扱う範囲の情報で、登山道・市町村道・林道が通れることを保証するものではありません。
また、気象庁の噴火警報発表中の一覧には、2026年10月2日時点で草津白根山の掲載はありませんでした(https://ds.data.jma.go.jp/vois/data/report/activity_info/index.html)。噴火警報と、自治体が出す登山道の立入規制は別のものなので、草津白根山の周辺を歩く場合は、出発の前日と当日に両方を見ることをおすすめします。
志賀草津道路の規制は「冬期閉鎖」「火山活動にかかわる規制」「夜間の規制」など、種類の違うものが時期によって重なります。どの規制で通れないのかが分かると、いつ開くかの見通しも立てやすくなります。規制情報の欄に何も書かれていないことを、登山道が歩けることの証明と受け取らないでください。
編集部の見立て:県境の道は、2つの県の発表を足し合わせて初めて全体が見えます。片方の県の表だけで「開いている」と判断して出発し、反対側の県境で引き返すのは、時間の損失が大きい失敗です。県境を越える計画は、確認先を2つ持っておくのが前提だと考えています。
解除予定日は動く:2026年春の志賀草津道路の規制解除から読むこと
冬期閉鎖の表には閉鎖の日と並んで「解除予定」が書かれています。2025〜26年の冬は、国道401号(戸倉〜大清水)が2026年4月17日の予定、国道291号(谷川岳山岳資料館〜一ノ倉沢)と水上片品線の湯ノ小屋橋〜津奈木橋が5月22日の予定でした。いずれも積雪等の状況により変更されることがある予定日で、次の春の日付はまだ決まっていません。
実際に春の解除がどう動いたかを示す例が、志賀草津道路です。群馬県は2026年5月22日に、殺生ゲート〜万座三差路ゲートの約8.5kmを5月29日13時に規制解除する予定と発表しました(天候で変更あり)。これで全線の規制が解除になる、とされています(https://www.pref.gunma.jp/site/houdou/758987.html、2026年10月2日確認)。
ここで注意したいのは、この発表の区間(殺生ゲート〜万座三差路ゲート約8.5km)と、冬期閉鎖の表の区間(天狗山ゲート〜渋峠17.9km、解除予定4月22日)は別だという点です。対象の時点も区間も違うため、「冬期閉鎖の解除が4月22日から5月29日に延びた」と言い換えることはできません。言えるのは、冬期閉鎖の表の解除予定日を過ぎても、同じ道のどこかの区間に規制が残ることがあるということです。
この5月29日は、2026年春の規制解除の日付です。2026〜27年の冬がいつ始まるかとは関係がありません。春の解除の発表を、次の冬の開始日と取り違えないようにしてください。
登山の計画に引き直すと、春の山行で「解除予定日の直後」を狙うのは、外れることを前提に組む必要があります。解除予定日の翌週末に車で登山口へ行く計画を立てたなら、出発の前日に県の発表で解除済みかを確かめ、未解除なら別の山に切り替える代案を用意しておくのが現実的です。
閉鎖の側も同じです。2025年度の閉鎖日は「予定」として表に載ったものですが、表には積雪や気象条件で前後するとの注記があります。閉鎖が予定より早まる可能性を考えるなら、閉鎖予定日の直前の週末より、その1〜2週間前を本命の日にしておくほうが、計画が崩れにくくなります。
- 行き先の道の行を、県の最新年度の表で探す(年度が2026年度になっているかを先に見る)
- 閉鎖予定日・解除予定日の「時刻」まで読み、閉鎖日当日の往復が成り立つかを確かめる
- 予定日の直前を本命にせず、1〜2週間の余裕を取って候補日を決め、代わりの山も1つ決めておく
編集部の見立て:予定日は「約束」ではなく「見込み」です。秋の閉鎖も春の解除も、天気しだいで前後します。予定日の前後1〜2週間は揺れる幅として計画から外しておく。それだけで、当日のゲート前で立ち往生する確率はかなり下がると考えています。
閉鎖前の凍った朝に備える:滑らない靴と、止まったときの防寒の基準
道路が閉まる前の11月は、車で登山口まで入れても、山の上はすでに冬の入口です。尾瀬方面の道が閉まる11月5日、志賀草津道路が閉まる11月12日は、2025年度の実績で見てもかなり早い時期でした。この時期に歩くなら、足回りと防寒は「秋の装備のまま」では足りない場面が出てきます。
選ぶ基準は3つです。1つめは、凍った木道や濡れた岩で滑りにくい靴底かどうか。2つめは、休憩や道迷いで動かない時間ができたとき、体を冷やさない保温着を1枚持てるかどうか。3つめは、歩きながら体温を調整できる中間着があるかどうかです。歩いている間の暑さと、止まった瞬間の冷えの両方に備えるのが、閉鎖前の山の装備の考え方です。
| 役割 | 商品(型番) | 商品ページの表記 | 向く人 |
|---|---|---|---|
| 足回り(靴) | KEEN PYRENEES(ピレニーズ)メンズ | 耐水・耐滑・クッション・通気 | 濡れた木道や落ち葉の道を歩く日の靴を見直したい人 |
| 止まったときの保温 | モンベル スペリオダウン ラウンドネックジャケット レディース(1101667) | ダウンジャケット・ナイロン | 休憩や待ち時間の冷えに備える1枚を持ちたい人 |
| 歩きながらの中間着 | パタゴニア ベターセータージャケット メンズ(25528) | フリースジャケット | 朝夕の冷え込みに合わせて着脱したい人 |
足回りでは、靴そのものの滑りにくさが土台になります。KEENのトレッキングシューズ「PYRENEES(ピレニーズ)」メンズは、商品ページに耐水・耐滑・クッション・通気と書かれた靴です。濡れた木道や落ち葉の積もった道を歩く日の靴を見直したい人、まだ雪山用の靴までは要らない低山〜中級の秋の山行が中心の人に向きます。凍結がある道では、靴に加えてチェーンスパイクを併用する前提で考えてください。
止まったときの保温には、軽く小さくまとまるダウンが候補です。モンベルの「スペリオダウン ラウンドネックジャケット」レディース(1101667)は、ナイロン地のダウンジャケットです。休憩や下山の待ち時間で体が冷えるのを防ぎたい人、ザックの中に保温着を1枚常備しておきたい人に向きます。レディースのモデルなので、サイズと型は商品ページで確かめてください。
歩きながら体温を調整する中間着には、フリースが扱いやすい選択です。パタゴニアの「ベターセータージャケット」メンズ(25528)はフリースジャケットで、朝の冷え込みの中で着て歩き出し、登りで暑くなったら脱ぐ、という使い方をしたい人に向きます。この掲載は並行輸入品なので、サイズ表記と扱いを商品ページで確かめてください。
秋の装備から何が増え、何が置き換わるのかを全体で確かめたい場合は、雪山・冬山の装備リストで秋の装備から増える物と置き換わる物を整理した記事が役に立ちます。閉鎖前の11月の山は、秋の装備と冬の装備の境目にあたるため、手持ちの道具のどこが足りないかを一覧で照らし合わせると、買い足す物を絞り込めます。
防寒着と滑り止めをそろえても、道路の閉鎖日や登山道の規制が変わるわけではありません。装備は「閉鎖の前に行ける山を安全に歩く」ためのもので、閉鎖の区間の先へ歩いて入る理由にはしないでください。
編集部の見立て:閉鎖前の山で困るのは、雪よりも「動けない時間の冷え」と「朝の凍った木道」です。大事なのは判断であって道具ではありませんが、判断を実行するための最低限の足回りと保温着は持っておきたいところです。秋の装備に、止まったとき用の1枚を足すところから始めるのがよいと思います。
道路の閉鎖とは別に確かめる規制:火山・登山道の通行止め・クマ
登山口までの道が開いていても、山そのものに規制がかかっていることがあります。代表的なのが火山の規制です。気象庁の噴火警報発表中の一覧には、2026年10月2日時点で那須岳・日光白根山・草津白根山・浅間山の掲載はありませんでした(https://ds.data.jma.go.jp/vois/data/report/activity_info/index.html)。
ただし、噴火警報の一覧に載っていないことと、登山道の立入規制が無いことは同じではありません。噴火警報は気象庁、登山道の立入規制は地元の自治体や管理者と、発表する主体が違います。火山のある山へ行くときは、気象庁の一覧と、山を管轄する自治体のページの両方を見るのが基本です。
| 確かめること | 2026年10月2日時点の状態 | 発表する主体 | 見落としやすい点 |
|---|---|---|---|
| 噴火警報(那須岳・日光白根山・草津白根山・浅間山) | 気象庁の発表中一覧に掲載なし | 気象庁 | 登山道の立入規制とは別 |
| 国道292号の火山活動による規制(草津白根山湯釜付近) | 群馬県の道路規制情報で規制欄は空欄(10月1日16時13分現在) | 群馬県(道路規制情報) | 登山道・市町村道・林道は範囲外 |
| 登山道の通行止め・クマによる入山禁止 | 山域ごとに別々の告知 | 山を管理する市町村・森林管理署 | 道路の閉鎖の表には載らない |
登山道そのものの通行止めや、クマの出没による入山禁止も、道路の閉鎖とは別に、山を管理する市町村や森林管理署が出します。こうした告知は山域ごとにばらばらに出るため、一覧でまとめて確かめる方法はありません。出かける前に、行き先の山を管轄する市町村・森林管理署のページを開いて、最新のお知らせを確かめてください。
秋は登山道の倒木や崩落の通行止めが出ていても、道路の規制情報には反映されません。登山口に着いてから掲示で初めて知る、ということが起こりえます。前日に管轄の市町村のお知らせを開く習慣をつけておくと、当日の空振りを減らせます。
こうした規制の確認は、道路の閉鎖日を確かめるのと同じ前日の作業に組み込むと手間が減ります。道路(県の表)、火山(気象庁と自治体)、登山道(市町村・森林管理署)、交通(バス・ロープウェイの事業者)の4か所を、出発の前日にまとめて見る。この4つが全部「通れる・動いている」とそろったときに、初めて計画が成り立つと考えてください。
- 道路:行き先の道の行を、県の最新年度の冬期閉鎖の表で確かめた
- 火山:気象庁の噴火警報発表中一覧と、管轄の自治体の立入規制の告知を見た
- 登山道:管轄の市町村・森林管理署のお知らせで、通行止めや入山禁止が無いかを見た
- 交通:バス・ロープウェイの運行期間と最終便を、事業者のページで確かめた
編集部の見立て:道路の閉鎖日だけを調べて安心するのは、4つある確認先のうち1つしか見ていない状態です。冬の入口の山では、規制の種類が増えるぶん、確認先も増えます。前日の10分を4か所に使うのが、当日の数時間を守るいちばん安い方法だと思います。
日の入から決める下山の目安(10〜12月の前橋・宇都宮)
道路が閉まる前の10〜12月は、日が短くなる時期でもあります。国立天文台の暦計算室によると、前橋(群馬県の県庁所在地)の日の入は、2026年10月1日が17時28分、10月15日が17時08分、10月30日が16時50分、11月15日が16時36分、11月30日が16時29分です。宇都宮(栃木県の県庁所在地)は、10月1日が17時25分、10月15日が17時05分、10月31日が16時45分、11月15日が16時32分、11月30日が16時25分です(https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/2026/s1010.html ほか、2026年10月2日確認)。
| 日付(2026年) | 前橋の日の出 | 前橋の日の入 | 宇都宮の日の出 | 宇都宮の日の入 |
|---|---|---|---|---|
| 10月1日 | 5:38 | 17:28 | 5:35 | 17:25 |
| 10月15日 | 5:50 | 17:08 | 5:47 | 17:05 |
| 10月31日 | 6:05 | 16:49 | 6:02 | 16:45 |
| 11月15日 | 6:20 | 16:36 | 6:17 | 16:32 |
| 11月30日 | 6:35 | 16:29 | 6:32 | 16:25 |
| 12月15日 | 6:48 | 16:30 | 6:45 | 16:26 |
出典:国立天文台 暦計算室「各地のこよみ」(前橋・宇都宮)2026年10月2日確認。県庁所在地の値で、山頂・登山口の値ではありません。
この値は県庁所在地のもので、山の中の値ではありません。谷の底や稜線の東側の斜面では、表の時刻より早く暗くなる場所があります。10月1日から11月30日までの2か月で、前橋の日の入は約1時間早くなります。同じ山の同じコースでも、10月初めと11月末では使える明るい時間が1時間違う、ということです。
そこで下山の目安は、日の入の時刻から決めます。編集部の目安としては、日の入の1時間前には登山口に戻っている計画にしておくと、谷の暗さや予定外の遅れを吸収できます。11月15日の前橋の日の入16時36分なら、登山口に戻る目標は15時30分ごろです。そこからコースタイムの下り時間を引くと、山頂や折り返し地点を出る時刻が決まります。
下山の目安の決め方:日の入(県庁所在地の値)−1時間=登山口に戻る目標時刻。そこから下りのコースタイムと休憩を引いた時刻を、山頂や折り返し地点を出る締め切りにします。11月30日の宇都宮なら日の入16時25分なので、登山口に戻る目標は15時25分ごろです。
もし下山が遅れて暗くなった場合に備え、ヘッドライトは日帰りでも持ちます。NITECOREの「NU25 UL」は、商品ページに400ルーメン・超軽量・充電式・USB-C充電ケーブル付属と書かれたヘッドライトです。日が短い時期の日帰りで、荷物を軽くしたまま予備の明かりを持ちたい人に向きます。充電式なので、出発の前日に充電しておくことを手順に入れてください。
ヘッドライトがあれば暗くなっても歩ける、という考え方は逆です。暗い中の下山は、道迷いや転倒のおそれが大きくなります。ヘッドライトは「予定が崩れたときの保険」で、計画そのものは明るいうちに登山口へ戻る前提で組んでください。
編集部の見立て:閉鎖日の表と日の入の表は、同じ方向を向いています。どちらも「秋が深まるほど、使える時間が減る」ことを示しています。11月の山を計画するなら、閉鎖日で「行ける日」を、日の入で「歩ける時間」を決める。2つの表を並べて見るのがいちばん実用的だと考えています。
発表の見つけ方:群馬県道路管理課と日光土木事務所のページの読み方
2026年度の閉鎖日は、県の発表を待つしかありません。発表を見つけるときに大事なのは、「そのページが何年度の表か」を自分で見分けることです。2025年度の群馬県の一覧は2025年10月17日に更新されました。ただし2026年度の掲載日は公式に予告されておらず、決まっていません。出かける前に群馬県道路管理課のページを開いて、最新の表を見てください。
- 群馬県は道路管理課のページ(https://www.pref.gunma.jp/soshiki/167/)を開き、掲載一覧の中から冬期閉鎖の表を探す。表の題名や本文に「令和8年度」とあるか、更新日が2026年の秋になっているかを確かめる
- 栃木県は日光土木事務所の冬期通行止め区間のページ(https://www.pref.tochigi.lg.jp/h53/kiseikukan.html)を開き、リンク先のPDFの題名が「令和8〜9年」になっているかを確かめる。ページの更新日ではなく、PDFの中の年度で判断する
- どちらも、行き先の道の行を探して、閉鎖・解除の日付と時刻、区間の起点と終点を読む。同じ路線で区間が分かれていないかも見る
年度の表記は和暦で書かれていることが多いため、西暦との対応を覚えておくと読み違いを防げます。令和7年度は2025年度、令和8年度は2026年度です。栃木県の表は「令和7〜8年」のように冬をまたぐ2年で表記されているので、2026〜27年の冬の表なら「令和8〜9年」になるはずです。表記の形は年によって変わる可能性があるため、最終的には表に書かれた日付の年で確かめてください。
栃木県日光土木事務所のページは、更新日が2024年11月5日と表示されたまま、リンク先のPDFが2025〜26年の表に差し替わっていました(2026年10月2日確認)。ページの日付が古くても中の表は新しい、ということがあるので、PDFを開いて中の年度を見るのが確実です。
群馬県の場合は、令和7年度版の表がまだ掲載されている状態で、令和8年度版が追加される形になると考えられます。2つの年度の表が並んで見えることもあるので、開いた表の年度を、見出しと日付の両方で確かめる習慣をつけてください。2025年度の表を2026年度のものと読み違えると、閉鎖日を1年ずれた値で覚えることになります。
発表前の時期に計画を立てるなら、2025年度の日付を仮置きにして、発表が出たら差し替える方法が現実的です。たとえば尾瀬の大清水へ11月初めに行く予定なら、2025年度の11月5日を仮の締め切りとしつつ、県の発表が出たら日付を入れ替え、出発の前日にもう一度確かめます。
検索で見つかる個人運営のまとめサイトには、前年度の期間と今年の解除予定が混在しているものがあります。日付の根拠には、県の公式の表だけを使ってください。まとめサイトは「どの路線が閉まるか」の当たりをつける程度にとどめ、日付は必ず県のページで確かめます。
編集部の見立て:発表を待つ間にできることは、「どのページの、どの行を見ればよいか」を先に決めておくことです。発表が出た日に迷わず自分の道の行へたどり着ければ、日付の差し替えは数分で終わります。発表の日を予想するより、見る場所を準備するほうがずっと確実です。
11〜3月に閉鎖区間の先の山へ行くか:「冬は行かない」でよい理由
道路の冬期閉鎖が始まると、登山口まで車で行けない山が増えます。2025年度の実績で見ると、尾瀬の鳩待峠・大清水、谷川岳の一ノ倉沢、志賀草津道路、野反湖、金精峠、赤城山の小沼・大沼へ上がる道が、11月から1月にかけて順に閉まっていきました。閉鎖の区間は数kmから十数kmあり、その先へ歩いて入るのは、夏とはまったく別の山行になります。
結論から書くと、道路が閉まる登山口の山は「冬は行かない」と決めてよいと考えます。閉鎖の区間を歩いて登山口まで行くと、往復の距離と時間が大きく増えます。そこに積雪と凍結、短い日の入が重なります。冬の山の経験と装備がそろっていない限り、閉鎖の先の山を冬に狙う理由はありません。
| 登山口・山 | 2025年度の閉鎖区間 | 冬の判断 | 代わりの時期 |
|---|---|---|---|
| 尾瀬(鳩待峠・大清水) | 戸倉〜大清水8.4km、津奈木橋〜鳩待峠3.5km | 冬は行かない | 道路の閉鎖前(2025年度は11月5日まで)と春の解除後 |
| 谷川岳の一ノ倉沢 | 山岳資料館〜一ノ倉沢3.4km | 冬は行かない | 道路の閉鎖前(2025年度は11月10日まで) |
| 野反湖 | 和光原地区〜野反湖12.3km | 冬は行かない | 道路の閉鎖前(2025年度は11月26日まで) |
| 赤城山(小沼・大沼) | 小沼側9.1km、大沼側11.1km | 閉鎖後は道路の状況を確かめてから判断 | 2025年度は小沼側12月16日・大沼側1月5日まで |
冬に車で山へ向かう場合、道路の冬期閉鎖の外でも、路面の凍結や積雪があります。栃木県の資料には、冬の通行に滑り止めの携行をお願いする旨の記載があります。冬用タイヤやタイヤチェーンなどの準備は、閉鎖区間でない道を使う場合でも、山へ向かう車の前提になります。
閉鎖の時期の前、まだ車で入れる10〜11月の山を歩くときに考えたいのは、手の冷えです。手袋は、指先が冷えて細かい操作ができなくなるのを防ぐ道具です。Icebreakerの「200 オアシス グローブライナー」(IN62201)は、ライナー(インナー)手袋として使う製品で、薄手の手袋を1枚足して朝夕の冷え込みに備えたい人、厚手の手袋の下に重ねて使いたい人に向きます。サイズはXLの掲載なので、手の大きさは商品ページで確かめてください。
冬の山行の装備を全体で考える段階になったら、秋の装備リストとの差分で考えると無駄が出にくくなります。ただし、道路が閉まる登山口の山へ冬に行くための装備ではなく、閉鎖の前の時期や、冬も車で行ける別の山を歩くための準備として考えてください。
編集部の見立て:冬の群馬・栃木の山は、「行かない」と決めた山の数がそのまま安全の余白になります。閉鎖の先の山は、春から秋の楽しみに残しておけばよい。閉鎖の前に行ける山を選び、閉鎖の後は冬も車で入れる山へ切り替える、という線引きをおすすめします。
よくある質問
Q. 2026年の冬期通行止めは、群馬県・栃木県で何日から始まりますか?
2026年度の閉鎖開始日は、2026年10月2日時点で群馬県・栃木県とも未発表です。2025年度は、群馬県の国道401号(戸倉〜大清水)が11月5日10時から、栃木県の中宮祠足尾線が11月28日から閉まりました。今年も同じ日とは限らないので、群馬県道路管理課と栃木県日光土木事務所のページで最新の表を確かめてください。
Q. 群馬県の発表はいつごろ出ますか?
2025年度の群馬県の一覧は、2025年10月17日に更新されました。2026年度の掲載日は公式に予告されておらず、決まっていません。出かける前に群馬県道路管理課のページ(https://www.pref.gunma.jp/soshiki/167/)を開いて、最新の年度の表かどうかを確かめてください。
編集部の見立て:発表日を予想するより、「発表されていなければ去年の日付を仮置きし、出発の前日に必ず見直す」という手順を決めておくほうが確実です。いつ発表されても、その手順なら取りこぼしがありません。
Q. 尾瀬の鳩待峠へは、道路が閉まるまで車で行けますか?
道路の冬期閉鎖の日(2025年度は尾瀬ヶ原土出線の津奈木橋〜鳩待峠が11月5日14時から)とは別に、鳩待峠方面にはマイカー規制があり、入山口へのバスの運行期間も事業者が決めます。道路の閉鎖日だけで判断せず、マイカー規制の発表とバスの事業者のページを合わせて確かめてください。
Q. 県の表に載っていない林道や有料道路の冬期閉鎖は、どこで調べますか?
栗原川林道・奥日光の林道・霧降高原道路などは、県の冬期閉鎖の表に載っていません。林道は市町村や森林管理署、有料道路は運営会社のページで確かめてください。県の表は県が管理する道路だけを扱っています。
Q. 志賀草津道路の長野県側はいつ閉まりますか?
群馬県の表は渋峠(県境)までで、2025年度は天狗山ゲート〜渋峠17.9kmが11月12日13時から閉鎖でした。渋峠から先の長野県側は長野県の発表で、群馬県の発表では分かりません。長野県の発表を別に確かめてください。
編集部の見立て:質問の多くは「どこを見ればよいか」に行き着きます。県の道路は県、林道は管理者、バスは事業者、県境の先は隣の県。確認先の地図さえ頭に入っていれば、どの質問にも自分で答えを取りに行けます。
まとめ:今日やることは1つ、自分の登山口の道の行を探すこと
2026年度の冬期通行止めは、2026年10月2日時点で群馬県・栃木県とも未発表です。手元にある最新の公式値は2025年度の実績で、群馬県は11月5日の尾瀬方面から2026年1月5日の沼田赤城線まで、栃木県日光土木事務所管内は11月28日の中宮祠足尾線から2026年1月16日の草久足尾線まで、路線ごとに閉まる日が違いました。
2026年の秋に群馬・栃木の山へ行く予定があるなら、今日やることは1つです。行き先の登山口へ通じる道が、県の表のどの行に当たるかを探してください。表に載っていれば2025年度の日付を仮置きにし、載っていなければ林道や有料道路の管理者のページへ進みます。
編集部の見立て:日付が出ていない今だからこそ、「見る場所」を決めておく価値があります。発表が出たら差し替えるだけの状態にしておけば、閉鎖の直前に慌てて調べ直す必要がなくなります。
- 行き先の登山口へ通じる道を、群馬県の冬期閉鎖の表か栃木県日光土木事務所の表で探し、2025年度の閉鎖日を仮の締め切りとして書き留める
- 表に無い道(林道・有料道路・マイカー規制・バス・ロープウェイ)は、それぞれの管理者・事業者のページを開いて確認先を控えておく
- 出発の前日に、県の表が2026年度版になっているかを確かめ、日付を差し替える。あわせて日の入から下山の目安の時刻を決める
編集部の見立て:2026年の秋の群馬・栃木の山は、閉まる道から順に行くのがいちばん取りこぼしが少ない計画です。尾瀬や一ノ倉沢のように早く閉まる道を先に、赤城山のように遅くまで開く道を後に。日付が出たら、その並びを今年の値で組み直してください。
出典
- 群馬県道路管理課「冬期閉鎖」(令和7年度版・2025年10月17日更新) https://www.pref.gunma.jp/site/houdou/726299.html(2026年10月2日確認)
- 群馬県道路管理課 掲載一覧 https://www.pref.gunma.jp/soshiki/167/(2026年10月2日確認)
- 群馬県 国道292号(志賀草津道路)の規制解除の発表(2026年5月22日) https://www.pref.gunma.jp/site/houdou/758987.html(2026年10月2日確認)
- 群馬県 道路規制情報 https://intra.kendobousai-gunma.jp/kisei/RegulationList.htm(2026年10月1日16時13分現在の表示・2026年10月2日確認)
- 栃木県日光土木事務所 冬期通行止め区間 https://www.pref.tochigi.lg.jp/h53/kiseikukan.html(2026年10月2日確認)
- 栃木県日光土木事務所「令和7〜8年 冬期通行止め区間」 https://www.pref.tochigi.lg.jp/h53/documents/20251205115205.pdf(2026年10月2日確認)
- 栃木県 全面通行止め一覧 https://www.pref.tochigi.lg.jp/h05/dourohozentuukoutome.html(2026年10月2日確認)
- 気象庁 噴火警報・予報の発表状況 https://ds.data.jma.go.jp/vois/data/report/activity_info/index.html(2026年10月2日確認)
- 国立天文台 暦計算室「各地のこよみ」前橋 https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/2026/s1010.html / https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/2026/s1011.html / https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/2026/s1012.html(2026年10月2日確認)
- 国立天文台 暦計算室「各地のこよみ」宇都宮 https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/2026/s0910.html / https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/2026/s0911.html / https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/2026/s0912.html(2026年10月2日確認)
